黒田 俊雄
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1993 | |
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経歴 [編集 ]
1926
1955
研究 内容 ・業績 [編集 ]
権門 体制 論 [編集 ]
権門 体制 論 は、黒田 が提唱 した中世 国家 論 であり、中世 の社会 史 ・政治 史 ・制度 史 研究 の上 で最 も重要 な議論 の一 つである。権門 体制 論 は、1963年 発行 の岩波 講座 『日本 歴史 中世 2』所収 の論文 「中世 の国家 と天皇 」で黒田 が初 めて提唱 した。古代 から中世 への日本 社会 の展開 について、旧 体制 である天皇 を代表 とする公家 権力 と宗教 権力 、新興 の武家 権力 が三 つ巴 の対立 抗 争 を行 っている社会 であるとの従来 の見解 に対 し、公家 権門 ・宗教 権門 ・武家 権門 の三 者 がそれぞれ相互 補完 的 関係 を持 ち、一種 の分業 に近 い形 で権力 を行使 したのが日本 の中世 であると主張 。学界 に大 きな影響 を与 えた。
顕 密 体制 論 [編集 ]
「顕 密 体制 」を参照
天皇 観 [編集 ]
戦後 の良心 的 歴史 学者 の天皇 制 解明 の重点 は、天皇 の神性 の否定 や、社会 構成 史 の観点 からの天皇 権力 の断絶 の説明 であったとし、しかしそれだけでは彼等 (天皇 )の詐術 を断 ち切 ることはできないと主張 。そして「歴史 上 の天皇 は、ときに生身 の実権 者 であり、ときに権力 編成 の頂点 であり、ときに精神 的 呪縛 の装置 であった。」とし、この三 つの諸 側面 を適宜 入 れ替 え組 み合 わせてきたことが、天皇 制 を操作 してきた権力 の真実 であり、現代 でも詐術 師 たちは、自分 ではこれを使 い分 けながら、あえて混同 させて人々 を欺 いていると日本 共産党 の機関 紙 『赤旗 』にて主張 した[9]。昭和 天皇 について、「戦争 の責任 者 であるし、世界 の諸 国民 を含 めて人民 を苦 しめた張本人 だということをハッキリさせることが大事 なんです。」と昭和 天皇 の戦争 責任 論 を主張 し、また「戦後 の新 しい憲法 になってからは国王 でも国家 権力 の当事 者 でもなくなったけれども、それまではずっと国王 だったし、明治 以降 も絶対 君主 だったことを見 ておかないと。一 九 四 五 年 でずいぶん変 わって、いまは憲法 のおかげと民主 勢力 の力 で一応 押 さえこんであるわけですが、力 をゆるめると頭 をもたげてくるわけですから、そういうことを注意 しないといけないんです」「マスコミなんかも、言葉 づかいからして「崩御 」などと旧 憲法 時代 と同 じ言葉 を使 うわけで、こういうことを打 ち破 っていかないといけないんですね。」と天皇 批判 を唱 え[10]、昭和 天皇 が重病 となった際 には「かのご老人 の病状 は、かなり危 ないという」「いよいよXデーは、本番 が近 づいたらしい」などという発言 もあった[11]。
家族 ・親族 [編集 ]
著書 [編集 ]
- 『
日本 の歴史 8蒙 古 襲来 』中央公論社 1965年 、中公 文庫 1974年 、改版 2004年 - 『
体系 日本 歴史 2荘園 制 社会 』日本 評論 社 1967年 - 『
日本 中世 封建 制 論 』東京大学 出版 会 1974年 - 『
日本 中世 の国家 と宗教 』岩波書店 1975年 - 『
現実 のなかの歴史 学 』東京大学 出版 会 1977年 - 『
寺社 勢力 もう一 つの中世 社会 』岩波書店 〈岩波 新書 〉 1980年 - 『
歴史 学 の再生 中世 史 を組 み直 す』校倉 書房 1983年 - 『
王法 と仏法 中世 史 の構図 』法藏館 1983年 、同 ・文庫 2020年 - 『
中世 民衆 の世界 』三省堂 1988年 - 『
村 と戦争 兵事 係 の証言 』桂 書房 1988年 - 『
日本 中世 の社会 と宗教 』岩波書店 1990年 - 『
黒田 俊雄 著作 集 』全 8巻 法蔵館 1994年 - 1995年
脚注 [編集 ]
- ^ a b
井 ヶ田 良治 1993 - ^
脇田 修 1993 - ^ “
書誌 事項 (CiNii Dissertations)”.国立 情報 学 研究所 . 2017年 6月 16日 閲覧 。 - ^
本郷 和人 『謎 とき平清盛 』(2011年 、文春 新書 )p.63 - ^ 『
歴史 評論 』編集 委員 会 「院政 期 王家 論 の現在 特集 にあたって」(「歴史 評論 」2011年 8月 号 ) - ^
今谷 明 「平泉 澄 の皇国 史観 とアジール論 」『創造 の世界 』95、小学館 、1995年 。 - ^
今谷 明 「平泉 澄 と権門 体制 論 」上 横手 雅 敬 編 『中世 の寺社 と信仰 』吉川弘文館 、2001年 所収 。 - ^
細川 涼一 「黒田 俊雄 『日本 中世 の国家 と宗教 』」『日本 史 研究 』574号 、2010年 6月 。後 、細川 『日本 中世 の社会 と寺社 』思文閣出版 、2013年 所収 。 - ^
黒田 俊雄 「詐術 としての天皇 制 論 」(『赤旗 』昭和 53年 7月 1日 ) - ^
黒田 俊雄 「天皇 問題 への視点 と学問 」(『学生 新聞 』平成 元年 1月 ) - ^
黒田 俊雄 「天皇 の『御 万歳 』」(『月刊 部落 問題 』143/昭和 63年 )
参考 文献 [編集 ]
脇田 修 「黒田 俊雄 氏 の訃 (学界 消息 )」『日本 歴史 』第 539号 、吉川弘文館 、1993年 、124-125頁 、ISSN 03869164。井 ヶ田 良治 「黒田 俊雄 氏 の人 と学問 」『日本 史 研究 』第 370号 、日本 史 研究 会 、1993年 、81-885頁 、NAID 40002930640。