黒くろ魔道まどう士し

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黒くろ魔道まどう士し（くろまどうし）は、スクウェア・エニックスのゲームソフト・ファイナルファンタジーシリーズ（以下いか、FFシリーズ）に登場とうじょうするキャラクタークラスや肩書かたがきの一ひとつである。FFシリーズでは、キャラクタークラスをジョブという。『FFIII』、『チョコボと魔法まほうの絵本えほん』では黒くろ魔道まどう師し、『FFX』、『FFX-2』では黒くろ魔ま導しるべ士しと表記ひょうきしている。

黒くろ魔法まほうとよばれる魔術まじゅつを使つかう。対たいの存在そんざいとして白魔はくま道士どうしがいる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

初はつ登場とうじょうは、『ファイナルファンタジー』。黒くろ魔術まじゅつ士しの上位じょういジョブ。

『ファイナルファンタジーIII』などのジョブシステムがあるシリーズではジョブの一ひとつ。

『ファイナルファンタジーIX』では、クジャによって作つくり出だされた存在そんざい。

チョコボシリーズなどでは、クロマとして一人ひとりの人物じんぶつの固有名詞こゆうめいしのように扱あつかわれることもある。

外見がいけん[編集へんしゅう]

基本きほん的てきに、青あおや紫むらさきなど暗くらい色いろのローブやマントを身みに着つけ三さん角かく帽子ぼうしをかぶっている。帽子ぼうしを深ふかくかぶっているため顔かおは暗くらくて見みえず、瞳ひとみだけが黄色きいろく浮うき出でているように見みえる。力ちからが弱よわく、ロッド、メイス、杖つえなどの軽かるい武器ぶきを好このむ。ナイフや弓ゆみも使つかうことがある。

ただし、一部いちぶ作品さくひんでは上記じょうきとは異ことなる格好かっこうの黒くろ魔道まどう士しも登場とうじょうする。

『聖せい剣けん伝説でんせつ〜ファイナルファンタジー外伝がいでん〜』では、同おなじ容姿ようしで、マジシャン、ウィザードと呼よばれるモンスターが登場とうじょうし、『聖せい剣けん伝説でんせつ3』では、マジシャン、ウィザード、ハイウィザードと呼よばれるモンスターが登場とうじょうする。

作品さくひんごとの個性こせい[編集へんしゅう]

ファイナルファンタジーシリーズ全般ぜんぱんにおいては、黒くろ魔道まどう士しであるキャラクターやジョブは、「黒くろ魔法まほう」を扱あつかうことが前提ぜんていにあるため、黒くろ魔法まほうが使つかえない黒くろ魔道まどう士しはいない。黒くろ魔法まほうは主おもに「攻撃こうげき」に関かんする魔法まほうやキャラクターを弱体じゃくたい化かする魔法まほうが多おおい。

ファイナルファンタジー: 初はじめに「黒くろ魔術まじゅつ士し」があり、上位じょういの「黒くろ魔道まどう士し」になることができる。黒くろ魔法まほうはレベルが8まであり、黒くろ魔術まじゅつ士しのままだと一部いちぶの黒くろ魔法まほうが扱あつかえない。GBA版ばんのイラストでは、小柄こがらで青あおいローブを着きている。素顔すがおは不明ふめい。
ファイナルファンタジーIII: 風ふうのクリスタルから得えられるジョブ。上位じょういのジョブに土どのクリスタルで得えられる「魔ま人じん」がある。黒くろ魔法まほうはクラスが8まであり、黒くろ魔道まどう師しはクラス7まで扱あつかえる。ニンテンドーDS版ばんでは珍めずらしく全員ぜんいん素顔すがお。オープニングムービーではこの容姿ようしをしたアルクゥが登場とうじょうする。; なお、死亡しぼう時じは黒くろ魔ま導師どうしは前まえのめりに倒たおれるのに対たいし、魔ま人じんは帽子ぼうしだけが地面じめんに落おちるというものになっている（魔ま剣士けんしも同様どうようで、鎧よろいと兜かぶとだけが地面じめんに落おちる))
ファイナルファンタジーIV: 黒くろ魔道まどう士しのパロムは、知性ちせい（魔法まほう攻撃こうげきの強つよさ）が上あがる、「つよがる」が使つかえる。また、白魔はくま道士どうしのポロムと共同きょうどうすることで、「ふたりがけ」という魔法まほうが使つかえる。ふたりがけは、プチメテオ、プチフレアのどちらかが発動はつどうし、『ファイナルファンタジーIV アドバンス』では、装備そうび品ひんによってWメテオが発動はつどうする。
ファイナルファンタジーV: 風ふうのクリスタルで得えられるジョブ。黒くろ魔法まほうはレベルが6まである。「MP30%アップ」のアビリティを覚おぼえる。
ファイナルファンタジーIX: 『チョコボの不思議ふしぎなダンジョン』シリーズのように、一ひとつの種族しゅぞくとして「黒くろ魔道まどう士し」のビビが登場とうじょうする。魔力まりょくが上あがる「ためる」が使つかえるほか、騎士きしであるスタイナーの剣けんに魔法まほうを掛かけて攻撃こうげきする、「魔法まほう剣けん」が使つかえる。なお、魔法まほう剣けんはスタイナーのコマンドであり、スタイナーとともにビビが戦闘せんとうに参加さんかしなければ使つかえない。トランス状態じょうたい（ある条件じょうけんの下した、特定とくていの能力のうりょくがアップする状態じょうたい）では黒くろ魔法まほうのコマンドが「W黒くろ魔法まほう」に変かわり、黒くろ魔法まほうを連続れんぞくで発動はつどうできるようになる。; 種族しゅぞくとしての黒くろ魔道まどう士しは、人工じんこう的てきに作つくられた自我じがのない存在そんざいとして、主おもに「黒くろ魔道まどう士し兵へい」に従事じゅうじするものである。自我じがに目覚めざめた黒くろ魔道まどう士しや元もとから自我じがを持もつ黒くろ魔道まどう士しもあり、前者ぜんしゃは「黒くろ魔道まどう士しの村むら」を形成けいせいし社会しゃかいを築きずく者ものもいる。彼かれらは個体こたい識別しきべつの方法ほうほうとして号ごう数すうが割わり振ふられており、これを個人こじんの名前なまえとして認識にんしきしている。また、近隣きんりん住民じゅうみんのドワーフ族ぞくからは種族しゅぞく名めいとして、クロマ族ぞくと呼よばれている。モンスターとして登場とうじょうする自我じがのない黒くろ魔道まどう士しにはタイプがあり、タイプAからCの3段階だんかいある。; 後者こうしゃは改造かいぞう黒くろ魔道まどう士しと呼よばれており、「戦たたかい続つづける」ことを存在そんざい理由りゆうとする極きわめて好戦こうせん的てきな黒くろ魔道まどう士しとして登場とうじょうする。一般いっぱんの黒くろ魔道まどう士しと比くらべて格段かくだんに高たかい能力のうりょくを有ゆうし、デザイン面めんでは主おもに翼つばさを持もつ点てんが異ことなる。3体たいいる彼かれらは「黒くろのワルツ」といい、号ごう数すうで呼よばれる。
ファイナルファンタジーX: プレイヤーキャラクターであるルールーの肩書かたがきとして登場とうじょうする。ルールーのオーバードライブ技わざ（なんらかの方法ほうほうで溜ためるポイントが上限じょうげんまで達たっすると使つかえる技わざ）は「テンプテーション」といい、一定いってい時間じかん内ないにデュアルショックの右みぎアナログスティックを回まわすと、回まわす回数かいすうに応おうじて一いち度どのターンに数すう回かいの黒くろ魔法まほうを使用しようできる。その黒くろ魔法まほうは、「T・ファイア」などの名前なまえがつく。『FFX』はジョブシステムを採用さいようしていないので、育そだて方かたによっては彼女かのじょが白魔はくま法ほうや直接ちょくせつ攻撃こうげきに特とく化かしたり、他たのキャラクターに黒くろ魔法まほうを覚おぼえさせることも出来できる。
ファイナルファンタジーX-2: ドレスフィアの1つ。他たの魔道まどう士し系けいドレスと同様どうように「こうげき」のコマンドが無なくなる。魔力まりょくが上あがる「集中しゅうちゅう」や、他者たしゃからMPを奪うばう「MP吸収きゅうしゅう」を覚おぼえる。
ファイナルファンタジーXI: ゲーム開始かいし時じに選えらべるスタンダードジョブ。精霊せいれい魔法まほう（「ファイア」「ブリザド」等とう）、暗黒あんこく魔法まほう（「バイオ」「ドレイン」等とう）を得意とくいとする。上位じょうい精霊せいれい魔法まほう（「フレア」「トルネド」等とう）を操あやつり瞬間しゅんかん火力かりょくは全ぜんジョブでもトップクラス。その代かわり敵てきの攻撃こうげきに晒さらされれば簡単かんたんに倒たおされてしまう脆もろさも併あわせ持もつ。大だい人数にんずうの黒くろ魔道まどう士しによる魔法まほう一斉いっせい掃射そうしゃがあまりに強力きょうりょくだったため、2006年ねんのバージョンアップで一部いちぶのモンスターに連続れんぞく的てきに同どう系統けいとうの魔法まほうダメージを与あたえると耐たい性せいがつくようになった。; なお、デジョンやグラビデの性能せいのう(効果こうか)が他たの作品さくひんとは大幅おおはばに異ことなっている(前者ぜんしゃは、ホームポイントへの帰還きかん魔法まほう、後者こうしゃは対象たいしょうの移動いどう速度そくどおよび回避かいひ率りつをダウンさせる魔法まほう)
ファイナルファンタジータクティクス: 魔法まほうを受うけるとその魔法まほうと同おなじ魔法まほうで反撃はんげきするリアクションアビリティ「魔法まほう返がえし」や、魔法まほう攻撃こうげき力りょくがあがるサポートアビリティ「魔法まほう攻撃こうげき力りょくUP」を覚おぼえる。
ファイナルファンタジータクティクスアドバンス: 人間にんげん族ぞく、モーグリ族ぞく、ン・モゥ族ぞくのなれるジョブ。サポートアビリティ「魔法まほう返がえし」や、属性ぞくせいを持もつ攻撃こうげきをする際さいに、相手あいての属性ぞくせいによる耐たい性せいを弱よわくするサポートアビリティ「属性ぞくせい強化きょうか」、コンボアビリティ「黒くろコンボ」を覚おぼえる。
チョコボの不思議ふしぎなダンジョン: モンスターとして黒くろ魔道まどう士し、時とき魔道まどう士しが登場とうじょうする。
チョコボの不思議ふしぎなダンジョン2: モンスターとして黒くろ魔道まどう士し、大黒おおくろ魔道まどう士し、暗黒あんこく魔道まどう士しが登場とうじょうするが、モンスターの暮くらす村むらがあるため、黒くろ魔道まどう士しは村むらの住人じゅうにんとしても登場とうじょうする。村むらでは「黒くろ魔道まどう士し研究所けんきゅうじょ」を構かまえており、そこで研究けんきゅうを行おこなっている黒くろ魔道まどう士しのビッグス、ウェッジ、ジェシー、クロマ、所長しょちょうがいる。5人にんは連携れんけいして1つの魔法まほうを使つかうことができる（魔法まほう名めいは明あきらかにされていない）。
チョコボの不思議ふしぎなダンジョン時じ忘わすれの迷宮めいきゅう: 人間にんげんの女性じょせいとして登場とうじょう。声優せいゆうは渡辺わたなべ明あきら乃。外見がいけんは「ファイナルファンタジーV」に登場とうじょうするファリスを少々しょうしょう若わかくしたような姿すがたである。時とき忘わすれの街まちの秘密ひみつを知しっている唯一ゆいいつの人物じんぶつで、何なん度どもチョコボに戦たたかいを挑いどんでくる。その正体しょうたいはシロマの姉あねクロマで、本名ほんみょうは「クロマ・マグノーリエ」。彼女かのじょが来きて以降いこう、ラファエロは破壊はかい神しんとして豹変ひょうへんする。
マリオバスケ 3on3: クロマが最終さいしゅうボス兼けん隠かくしキャラクターとして登場とうじょうする。トリッキータイプで、今いま作さくでは非常ひじょうにスタイリッシュな姿すがたになっている。性別せいべつは不明ふめい。スペシャルショットは「メテオ」。シロマの「ホーリー」、クッパの「ボンバーダンク」と並ならんで最もっともエフェクトが派手はで。
MARIO SPORTS MIX: 隠かくしキャラクターとして登場とうじょうする。外見がいけんは「マリオバスケ 3on3」と同おなじ。
ファイナルファンタジーレジェンズ光こうと闇やみの戦士せんし: 光ひかりの戦士せんし、闇やみの戦士せんしで習得しゅうとくできるジョブ。レベル7までの黒くろ魔法まほうを使つかう事ことが出来できる。男性だんせい、女性じょせいともグラフィックは同おなじ。ローブの色いろはイメージカラーに影響えいきょうする。

優劣ゆうれつ関係かんけいにあるジョブなど[編集へんしゅう]

『FFI』でゲーム開始かいし時じに選択せんたくできるジョブは、黒くろ魔道まどう士しではなく、黒くろ魔術まじゅつ士しである。黒くろ魔術まじゅつ士しは、黒くろ魔法まほうを扱あつかう点てんで黒くろ魔道まどう士しと同一どういつであるが、高たかいレベルの黒くろ魔法まほうは扱あつかえない。シナリオを進すすめると、黒くろ魔術まじゅつ士しは黒くろ魔道まどう士しになることができる。（クラスチェンジという）。ゲーム開始かいし時じに黒くろ魔術まじゅつ士しとして設定せっていしたプレイヤーキャラクターは、クラスチェンジにより初はじめて高たかいレベルの黒くろ魔法まほうが扱あつかえる。

のち、『FFIII』でジョブチェンジシステムが登場とうじょうしたとき、黒くろ魔術まじゅつ士しは消滅しょうめつした。しかし、『FFIII』ではジョブの優劣ゆうれつ概念がいねんは失うしなっておらず、黒くろ魔道まどう士しより高たかいレベルの黒くろ魔法まほうが扱あつかえるジョブ、魔ま人じんが登場とうじょうする。なお、魔ま人じんは『FFT』にも同名どうめいのジョブが登場とうじょうするが、同名どうめいなだけで関連かんれん性せいは無ない。

黒くろ魔道まどう士しはチョコボの不思議ふしぎなダンジョンシリーズでもモンスターとして登場とうじょうするが、『チョコボの不思議ふしぎなダンジョン』では、黒くろ魔道まどう士しの配色はいしょくを変かえたモンスター、時どき魔道まどう士しが登場とうじょうする。黒くろ魔道まどう士しよりも高位こういの魔道まどう士しとされる。

FFシリーズの時とき魔道まどう士しは、黒くろ魔道まどう士しとは異ことなる系統けいとうのジョブである。黒くろ魔法まほうとは異ことなる系統けいとうの魔法まほう、「時空じくう魔法まほう（時とき魔法まほう）」を扱あつかい、キャラクターデザインも異ことなる（『FFV』に関かんしては、時とき魔法まほうは白魔はくま法ほうから派生はせいしたものであるという設定せっていがある）。しかし、『チョコボの不思議ふしぎなダンジョン』では上記じょうきから、黒くろ魔道まどう士しと同おなじ系統けいとうのモンスターである性格せいかくが強つよい。FFシリーズの「時空じくう魔法まほう（時とき魔法まほう）」に由来ゆらいする魔法まほうを扱あつかう点てんでは、FFシリーズの時とき魔道まどう士しと同おなじ性格せいかくを有ゆうする。『FFT』では黒くろ魔道まどう士しとしての経験けいけんを積つむことで時とき魔道まどう士しにジョブチェンジが可能かのうになる。

『チョコボの不思議ふしぎなダンジョン2』では、黒くろ魔道まどう士しより上位じょういのモンスターとして大黒おおくろ魔道まどう士し、さらに上位じょういのモンスターとして暗黒あんこく魔道まどう士しが登場とうじょうする。やはり高たかいレベルの黒くろ魔法まほうを扱あつかう。

登場とうじょう作品さくひん[編集へんしゅう]

ファイナルファンタジーシリーズ[編集へんしゅう]

括弧かっこ内ないは職業しょくぎょうが黒くろ魔道まどう士しのキャラクター名めい。※印しるしのついている作品さくひんではジョブチェンジシステムなどにより、括弧かっこ内ないのどのキャラクターでもなることができる。

ファイナルファンタジー※
ファイナルファンタジーIII※（光ひかりの戦士せんし4人にん、DS版ばんではルーネス、アルクゥ、レフィア、イングズ）
ファイナルファンタジーIV（パロム）
ファイナルファンタジーV※（バッツ、レナ、ガラフ、ファリス、クルル）
ファイナルファンタジーIX（ビビ、クロマ族ぞく、黒くろのワルツ1号ごう-3号ごう、黒くろ魔道まどう士しタイプA-C）
ファイナルファンタジーX（ルールー）
ファイナルファンタジーX-2※（ユウナ、リュック、パイン）
ファイナルファンタジーXI※（シャントット、ガダラル）
ファイナルファンタジータクティクス※
ファイナルファンタジータクティクスアドバンス※（人間にんげん族ぞく、ン・モゥ族ぞく、モーグリ族ぞく）
ファイナルファンタジーレジェンズ光こうと闇やみの戦士せんし※（ソール、セーラ、アイギス、ダスク、ナハト、ディアナ、アルバ、グレイブ）

その他たの作品さくひん[編集へんしゅう]

チョコボの不思議ふしぎなダンジョン2（ビッグス、ウェッジ、ジェシー、クロマ、所長しょちょう）
チョコボレーシング〜幻まぼろし界かいへのロード〜（黒くろ魔道まどう士し）
ダイスDEチョコボ（黒くろ魔道まどう士し）
はたらくチョコボ
チョコボと魔法まほうの絵本えほん（クロマ）
チョコボの不思議ふしぎなダンジョン時じ忘わすれの迷宮めいきゅう（謎なぞの黒くろ魔道まどう士し/クロマ）
マリオバスケ 3on3（クロマ）
キングダムハーツ2（ビビ）