Dazzlerの広告 こうこく (1976年 ねん 4月 がつ )
Cromemco Dazzler (クロメンコ ダズラー)またはTV DAZZLER (ティーヴィー ダズラー)は、クロメンコ 社 しゃ が開発 かいはつ したS-100バス コンピュータ用 よう のグラフィックスカード である。1976年 ねん に発売 はつばい された[ 1] このカードは、マイクロコンピュータ 用 よう の世界 せかい 初 はつ の商用 しょうよう カラービットマップ・グラフィックスカードである[ 2] 。複数 ふくすう のDazzlerカードを1台 だい のマシンにインストールして同期 どうき させることができた。この機能 きのう は、わずかな変更 へんこう を加 くわ えるだけで、ゲンロック (英語 えいご 版 ばん ) として使用 しよう することができる。1980年代 ねんだい 初頭 しょとう にアメリカのテレビで放映 ほうえい された天気 てんき 予報 よほう の画像 がぞう のほとんどの生成 せいせい に使用 しよう されていたカラーグラフィックス・ウェザーシステム (英語 えいご 版 ばん ) は、ゲンロックされたDazzlerカードで画像 がぞう 出力 しゅつりょく していた[ 3] 。
Dazzlerは、『ポピュラーエレクトロニクス 』誌 し の編集 へんしゅう 者 しゃ のレス・ソロモンが、スタンフォード大学 だいがく のロジャー・メレン にAltair 8800 の試作 しさく 機 き を見 み せたことがきっかけで誕生 たんじょう した。それを見 み たメレンは、友人 ゆうじん のハリー・ガーランド とともに作業 さぎょう するために、製造 せいぞう 番号 ばんごう #2のAltairを購入 こうにゅう した。2人 ふたり は、このマシンのために2つのアドオンを製作 せいさく した。Cyclops と呼 よ ばれる初期 しょき のデジタルカメラ と、撮影 さつえい した映像 えいぞう をテレビ受像 じゅぞう 機 き で見 み るためのDazzlerである[ 1] [ 2] 。Dazzlerは、1975年 ねん 11月12日 にち のホームブリュー・コンピュータ・クラブ の会合 かいごう で初 はじ めて紹介 しょうかい された[ 4] 。
当時 とうじ の多 おお くのマイクロコンピュータや関連 かんれん 製品 せいひん と同様 どうよう に、Dazzlerも最初 さいしょ は『ポピュラーエレクトロニクス 』誌 し で自作 じさく キットとして発表 はっぴょう された[ 5] 。このキットには回路 かいろ 基板 きばん と必要 ひつよう な部品 ぶひん が含 ふく まれており、ユーザは自分 じぶん で組 く み立 た てることができた。後 のち に、組 く み立 た て済 ず みのDazzlerも販売 はんばい されるようになり、更 さら に後 のち には組 く み立 た て済 ず み製品 せいひん のみの販売 はんばい となった。販売 はんばい は非常 ひじょう に順調 じゅんちょう に進 すす み、メレンとガーランドは、Dazzlerやその他 た のAltairアドオンを販売 はんばい するためにクロメンコ 社 しゃ を設立 せつりつ した。
フェデリコ・ファジン の新 しん 会社 かいしゃ ザイログ がZ80 を発表 はっぴょう すると、クロメンコはすぐにZ80を使用 しよう したS-100互換 ごかん コンピュータを自社 じしゃ で開発 かいはつ ・販売 はんばい するようになった。やがて、これらは同社 どうしゃ の主要 しゅよう 製品 せいひん となった。ラック にマウントされたコンピュータとDazzlerの組 く み合 あ わせは、1980年代 ねんだい 後半 こうはん までカラーグラフィックス・ウェザーシステム (英語 えいご 版 ばん ) (CWS)社 しゃ の製品 せいひん ラインの基礎 きそ を形成 けいせい した。1982年 ねん にダイナテック社 しゃ はCWS社 しゃ を買収 ばいしゅう し、さらに1987年 ねん にクロメンコ社 しゃ も買収 ばいしゅう して、両社 りょうしゃ を合併 がっぺい させた[ 3] 。
初期 しょき のDazzler用 よう ソフトウェア
Dazzlerの当初 とうしょ の広告 こうこく では、3種類 しゅるい のソフトウェアが販売 はんばい されていた(紙 かみ テープ で提供 ていきょう されていた)[ 6] 。『Conway's Game of Life 』、英数字 えいすうじ の表示 ひょうじ を行 おこな うプログラム『Dazzlewriter』、カラフルなパターン生成 せいせい を行 おこな うプログラム『Kaleidoscope』である。
『バイト 』1976年 ねん 6月 がつ 号 ごう の表紙 ひょうし には、『Conway's Game of Life』を動作 どうさ させたDazzlerの画像 がぞう が掲載 けいさい されており、このソフトウェアの作者 さくしゃ がエド・ホール(Ed Hall)であると書 か かれている。『バイト』誌 し では、アニメーションツール『Dazzlemation』、およびこのソフトで最初 さいしょ のアニメーション『Magenta Martini 』の作者 さくしゃ をスティーブ・ダンピエ(Steve Dompier)としている。ジョージ・テイト(後 のち にアシュトン・テイト の共同 きょうどう 設立 せつりつ 者 しゃ )は、Dazzler用 よう の三 さん 目 もく 並 なら べゲームの作者 さくしゃ としてクレジットされており、王 おう 理 さとし 瑱 (リーチェン・ワン)は『Kaleidoscope』の作者 さくしゃ としてクレジットされている[ 7] 。
コンピューター・マート・オブ・ニューヨークのオーナーであるスタン・ヴァイト (英語 えいご 版 ばん ) は、1976年 ねん 初頭 しょとう にニューヨーク市 し の5番 ばん 街 がい と32番 ばん 街 がい の角 かく にある自身 じしん の店 みせ のショーウィンドウにカラーテレビを設置 せっち し、『Kaleidoscope』で万華鏡 まんげきょう の変化 へんか するパターンを表示 ひょうじ させた。そのときのことをヴァイトは次 つぎ のように語 かた っている。「車 くるま で通 とお りかかった人々 ひとびと は車 くるま を止 と めて見 み 始 はじ めました。それは今 いま までに見 み たことのないものでした。Dazzlerは短時間 たんじかん のうちに5番 ばん 街 がい の渋滞 じゅうたい を引 ひ き起 お こしたのです!」警察 けいさつ はビルの大家 たいか に連絡 れんらく を取 と り、テレビの接続 せつぞく を切 き らせた[ 8] 。
クロメンコはDazzler用 よう のソフトウェアを追加 ついか で発売 はつばい した。最初 さいしょ は紙 かみ テープ で、後 のち にフロッピーディスク で提供 ていきょう された。その中 なか には、1976年 ねん 10月 がつ に発売 はつばい された『スペースウォー! 』もあった[ 9] [ 10] 。また、コロンビアのコーヒー工場 こうじょう での製造 せいぞう 工程 こうてい の監視 かんし [ 11] から、スコットランドでの心臓 しんぞう 放射 ほうしゃ 性 せい 核種 かくしゅ イメージングによる心臓 しんぞう 血 ち 流 りゅう のリアルタイム画像 がぞう の表示 ひょうじ [ 12] まで、幅広 はばひろ いグラフィックアプリケーションのためのソフトウェアも開発 かいはつ された。
Cromemco Dazzler(ボード1)
Dazzlerは70個 こ 以上 いじょう のMOS ICやTTL ICを使用 しよう しており、全 すべ ての部品 ぶひん を収 おさ めるために2枚 まい のカードが必要 ひつよう だった[ 13] 。「ボード1」にはアナログ回路 かいろ 、「ボード2」にはバスインターフェイスとデジタルロジックが搭載 とうさい されていた。2枚 まい のカードは16芯 しん のリボンケーブルで接続 せつぞく されていた。アナログカードはバス で他 た のデジタル部品 ぶひん との通信 つうしん は行 おこな わないが、電源 でんげん 接続 せつぞく などのためにバスに接続 せつぞく されていた。マニュアルには、スロットを節約 せつやく するために別 べつ の電源 でんげん ケーブルで2枚 まい のカードを「ピギーバック」する方法 ほうほう も記載 きさい されていた。アナログカードからの出力 しゅつりょく はコンポジット映像 えいぞう 信号 しんごう で、カラーテレビに直接 ちょくせつ 接続 せつぞく するためのRFモジュレータ (英語 えいご 版 ばん ) も用意 ようい されていた。
Dazzlerは独自 どくじ のフレームバッファ (英語 えいご 版 ばん ) を持 も たず、1メガビット毎秒 まいびょう のスループットを提供 ていきょう するカスタムDMA コントローラを使用 しよう してホストマシンのメインメモリ にアクセスしていた[ 14] 。このカードは、低 てい 価格 かかく のDRAM ではなく、SRAM を使用 しよう する必要 ひつよう のある速度 そくど でコンピュータからデータを読 よ み取 と った。制御 せいぎょ 信号 しんごう とセットアップは、S-100バスの入出力 にゅうしゅつりょく ポート(通常 つうじょう は0Eと0Fにマッピングされている)を使 つか って送受信 そうじゅしん される。0Eにはメインメモリのフレームバッファのベースを指 さ す8ビットのアドレスが含 ふく まれており、0Fには様々 さまざま なセットアップ情報 じょうほう を含 ふく むビットマップされたコントロールレジスタが含 ふく まれている。
Dazzlerは計 けい 4つのグラフィックスモードに対応 たいおう しており、コントロールレジスタ(0F)の2つのビットを設定 せってい することで選択 せんたく する。1つ目 め のビットは、フレームバッファのサイズを512バイトまたは2キロバイトのいずれかを選択 せんたく する。2つ目 め のビットは、通常 つうじょう モードか「X4」モードかを選択 せんたく する。前者 ぜんしゃ は、フレームバッファに2バイトを1バイトに詰 つ めた4ビットのニブル を使用 しよう して8色 しょく の画像 がぞう を生成 せいせい する。後者 こうしゃ は高 こう 解像度 かいぞうど のモノクロモードで、1ピクセルあたり1ビットを使用 しよう した。モードを選択 せんたく することで、間接 かんせつ 的 てき に解像度 かいぞうど が選択 せんたく される。バッファサイズが512バイトで通常 つうじょう モードの場合 ばあい 、512バイト×2ピクセル/バイト=1,024ピクセルが32×32ピクセルの画像 がぞう として配置 はいち される。2kBのバッファでは64×64ピクセルの画像 がぞう が生成 せいせい される。最高 さいこう 解像度 かいぞうど の場合 ばあい 、X4モードでは128×128ピクセルの画像 がぞう を生成 せいせい するために2kBのバッファを使用 しよう した[ 15] 。色 いろ は、通常 つうじょう モードでは光度 こうど を指定 してい するための追加 ついか ビットを持 も つ固定 こてい の8色 しょく パレットから選択 せんたく され、X4モードでは、前 ぜん 景色 けしき は、赤 あか 、緑 みどり 、青 あお (またはその組 く み合 あ わせ)をオンにするために制御 せいぎょ レジスタ内 ない の3つのビットを設定 せってい することによって選択 せんたく され、一方 いっぽう で、別 べつ のビットが光度 こうど を制御 せいぎょ した。
テレビ局 てれびきょく の調整 ちょうせい 室 しつ にある、Super Dazzlerを搭載 とうさい したクロメンコ CS-2 マイクロコンピュータ
1979年 ねん 、クロメンコは、オリジナルのDazzlerの後継 こうけい 製品 せいひん のSuper Dazzlerを発売 はつばい した[ 16] 。Super Dazzler Interface(SDI)の解像度 かいぞうど は756×484ピクセルで、最大 さいだい 4096色 しょく まで表示 ひょうじ することができた[ 17] 。画像 がぞう 保存 ほぞん には専用 せんよう の2ポートメモリーカードを使用 しよう し、より大 おお きなサイズの画像 がぞう を保存 ほぞん することができた。オリジナルのDazzlerではコンポジット映像 えいぞう 信号 しんごう を使用 しよう していたが、新 あたら しいSDIでは高 こう 解像度 かいぞうど 化 か のためにコンポーネント映像 えいぞう 信号 しんごう を使用 しよう している。また、SDIは他 た のビデオ機器 きき との同期 どうき 機能 きのう も備 そな えている。SDIボードを搭載 とうさい したクロメンコのシステムは、多 おお くのテレビ局 てれびきょく で選 えら ばれ[ 18] 、また、アメリカ空軍 くうぐん の作戦 さくせん 遂行 すいこう 支援 しえん システムとして広 ひろ く展開 てんかい された[ 19] 。
^ a b Les Solomon, "Solomon's Memory" , in Digital Deli , Workman Publications, 1984, ISBN 0-89480-591-6
^ a b Harry Garland, "Ten years and counting" , Creative Computing , Volume 10, Number 11 (November 1984), pg. 104
^ a b "WeatherCentral History" Archived December 14, 2008, at the Wayback Machine ., boasts that, by 1982, 70% of the top 50 TV markets in the U.S. used CWS
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