Java Runtime Environment

Java Runtime Environment（Java実行じっこう環境かんきょう、JRE）とは、コンピュータシステム上うえでJavaプラットフォーム用ようのアプリケーションソフトウェア（Javaアプリケーション）を動うごかせるようにするソフトウェア群ぐんである。JREはオラクル（旧きゅうサン・マイクロシステムズ）による公式こうしき実装じっそうのほか、OpenJDKのコミュニティによるオープン実装じっそう、IBMなどの正式せいしきにライセンス供与きょうよされたサードパーティによる実装じっそうなどが存在そんざいする。

概要がいよう

JREのソフトウェア群ぐんはJava仮想かそうマシン (JVM) とアプリケーションプログラミングインタフェース (API) から成なり立たっている。APIはエディション（プロファイル）に応おうじて、標準ひょうじゅんJavaクラスライブラリの集合しゅうごうや拡張かくちょうライブラリなどを提供ていきょうする。仮想かそうマシンとAPIは互たがいに互換ごかん性せいがなければならず、それゆえJREとして共ともにバンドルされている。これは仮想かそうマシンがプロセッサであり、APIがユーザインタフェースであるような仮想かそう的てきなコンピュータと考かんがえることができる。

JREは、Javaアプリケーション開発かいはつに必要ひつようなJavaコンパイラなどを含ふくむソフトウェア開発かいはつキット (SDK) であるJava Development Kit（JDK、Java開発かいはつキット）にも同どう梱こりされている。

Javaアプリケーションは対応たいおうするJREがなければ動作どうささせることができない。Java互換ごかんの組くみ込こみ機器ききでは通例つうれいJREが標準ひょうじゅんインストールされているが、デスクトップマシンでは、JREが標準ひょうじゅんインストールされていないこともあり、その場合ばあいはJREを事前じぜんにインストールする必要ひつようがある。JDK 10までは、javapackagerと呼よばれるツールを利用りようし、JREをアプリケーションパッケージにプライベートモジュールとして同どう梱こり（バンドル）・再さい配布はいふする形態けいたいもサポートされていた。JREは基本きほん的てきに後方こうほう互換ごかん性せいを保たもっており、古ふるいJDKを利用りようして作成さくせいされたJavaアプリケーション（JAR）を新あたらしいJRE上じょうで動作どうささせることもある程度ていど可能かのうであるが、新あたらしいバージョンのJDK/JREで持もち込こまれた非ひ互換ごかん性せいにより、アプリケーションが正常せいじょうに動作どうさしなくなることもある。Javaアプレットなど、一部いちぶのソフトウェアコンポーネントは古ふるいバージョンのJDK/JREにしか含ふくまれておらず、新あたらしいバージョンのJDK/JREでは利用りよう不可能ふかのうであるものもある。JavaFXのように、かつてJDK/JREに標準ひょうじゅんで含ふくまれていたものの、のちに分離ぶんり・独立どくりつして個別こべつ提供ていきょうされるようになったコンポーネントもある。

Java 10までのJREにはJava Web Startも同どう梱こりされていた。インストール時じにMozilla Firefox、Opera、Internet ExplorerなどのウェブブラウザにJava Plug-inをインストールするかどうかを尋たずねられる。これはブラウザでJavaアプレットを動うごかし、Java Web Start対応たいおうJavaアプリケーションを起動きどうできるようにするために必要ひつようなものであり、単純たんじゅんにFlashをブラウザ上じょうで直接ちょくせつ実行じっこうしたり、ブラウザ外部がいぶのメディアプレーヤーを起動きどうしたりといったものと同おなじプラグインの一種いっしゅである。

JREのアップデートには、旧きゅうバージョンを削除さくじょしないものがあった。セキュリティホールが発見はっけんされている、あるいはサポートが終了しゅうりょうしている旧きゅうバージョンのJava (JDK/JRE) をシステムに残のこしておくと、重大じゅうだいなセキュリティリスクが生しょうじるため、旧きゅうバージョンを手動しゅどうで削除さくじょすることが強つよく推奨すいしょうされている。

関連かんれん項目こうもく

• Java
• Javaプラットフォーム
• Java仮想かそうマシン (JVM)
• Java Development Kit（JDK、Java開発かいはつキット）
• IBM J9

外部がいぶリンク

• Java | Oracle