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LCDサウンドシステム

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
LCDサウンドシステム
LCD Soundsystem
2016ねんのライブ
基本きほん情報じょうほう
出身しゅっしん アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニューヨークしゅう
ジャンル ダンス・パンクインディー・ロックポストパンク・リバイバルダンスハウス
活動かつどう期間きかん 2001ねん - 2011ねん
2015ねん -
レーベル DFAレコーズ
共同きょうどう作業さぎょうしゃ !!!ホット・チップ、Out Hud、ザ・フアン・マクリーン
公式こうしきサイト lcdsoundsystem.com
メンバー James Murphy
Nancy Whang
Pat Mahoney
Tyler Pope
David Scott Stone
Matt Thornley
Gavin Russom

LCDサウンドシステム (LCD Soundsystem) は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニューヨーク出身しゅっしんダンス・パンクバンド。DFAレコーズ主宰しゅさいするジェームス・マーフィー(James Murphy)によるソロ・プロジェクトで、ライブではバンド形式けいしきをとっている。2001ねん結成けっせい2011ねん一旦いったん活動かつどう終了しゅうりょうしたが、2015ねん活動かつどう再開さいかいした。代表だいひょうきょくに「All My Friends」「Losing My Edge」「Someone Great」などがある[1]

来歴らいれき[編集へんしゅう]

1999ねん - 2001ねん : DFA[編集へんしゅう]

コーチェラで演奏えんそうするバンド(2010ねん

1988ねんから1989ねんにかけてFalling Man、1992ねんから1994ねんにかけてPony、1995ねんから1997ねんにかけてSpeedkingといったバンドで、ギターやドラムなどを演奏えんそうしていたジェームス・マーフィーかれスティーヴ・アルビニ(Steve Albini)やボブ・ウェストン(Bob Weston)のしたエンジニアとして修業しゅぎょうしていた経験けいけんがあり、バンド活動かつどうめて自分じぶんのスタジオをつくりレコーディングの仕事しごと生計せいけいをたてるようになる[2]

1990年代ねんだい後半こうはん、ジェームスは傾倒けいとうしていたパンクポスト・パンクなどのインディーミュージックをふくめ、アメリカの音楽おんがくシーン全体ぜんたいがとてもつまらないものになってしまったとかんじており、情熱じょうねつかたむける理由りゆうつからず音楽おんがくつくることをめてしまっていた[3]。そんな最中さいちゅうジェームスがエンジニアとして参加さんかしていたデヴィッド・ホルムス(David Holmes)のアルバム製作せいさくちゅうに、Unkleとして活動かつどうしていたティム・ゴールズワージー(Tim Goldsworthy)と出会であう。

2人ふたり1980年代ねんだいにパンクに傾倒けいとうするというおなじバックボーンをっていたが、90年代ねんだいはいるとジェームスはアメリカでパンクシーンのドラマー・エンジニアをしており、一方いっぽうのティムはロンドンヒップホップレーベルビートプログラマーとして活躍かつやくするというまったちがみちあゆんでいた[4]2人ふたりはこのちがいがなぜまれたのかをはなしているうちに、アメリカとイギリスで音楽おんがくシーンにちがいがまれ、現在げんざいのつまらない状況じょうきょうになってしまった理由りゆうを、かつておなじだったはずのロックダンスミュージックかれてしまったことにあるとかんがえ、2つがクロスしていたのはどこなのか音楽おんがく探求たんきゅうはじめた[4]

すっかり意気投合いきとうごうした2人ふたりはロックとダンスミュージックがふたたびクロスオーバーすることを夢見ゆめみて、ローワー・イースト・サイドのクラブでパーティーをはじめるようになり、1999ねんプロデューサーチームThe DFA活動かつどう開始かいしする。2001ねんにはマネージャーのジョナサン・ガルキンと出会であい、同年どうねん9がつ、3にんDFAレコーズ(DFA Records)をげた[5]

2001ねん - 2003ねん : ルージング・マイ・エッジ[編集へんしゅう]

Roskilde Festivalで演奏えんそうするバンド(2010ねん

2001ねん、DFAはレディオ4の「Dance to the Underground」をがけひろられるようになる。それまで音楽おんがくてき成功せいこうえんがなかったジェームスだったが、DFAのプロデュースぎょうとDJによって脚光きゃっこうびるようになっていた[4]。しかしかれしてきた音楽おんがくエレクトロクラッシュポストパンク・リバイバルといったムーブメントにあっというあいだにのみまれてしまい、ジェームスは流行はやりものせんもんのDJとしてきてしまうことを覚悟かくごする[6]。やっと成功せいこうしはじめたちいさなゆめわってしまうとさとったジェームスは、突然とつぜん大勢おおぜい一人ひとりになってしまった’’いぬでいること’’をうたったきょくLosing My Edge」を製作せいさくする[4]

2002ねん7がつ、LCDサウンドシステムのした12インチシングル「Losing My Edge」が発売はつばいされる。すべての楽器がっきをジェームス自身じしんでプレイしたこのデビューシングルはDFAのすすめてきたダンスとパンクのクロスオーバーが見事みごと完成かんせいしており、どう時期じきにDFAからリリースされたザ・ラプチャーの「House of Jealous Lovers」とともダンス・パンク(ディスコ・パンク)ムーブメントの火付ひつやくポストパンク・リバイバル後押あとおしする存在そんざいとして決定的けっていてき評価ひょうかけた[4]。「Losing My Edge」は音楽おんがくメディア発表はっぴょうする2000年代ねんだい10年間ねんかんのベストソングのリストにてResident Advisorで7ピッチフォークで13NMEで29ローリング・ストーンで37えらばれている[7][8][9][10]

2002ねん12月、2ndシングル「Give It Up」をリリース。バンドはいきおいにりたいところだったが、ジェームスはDFAとしての仕事しごとわれ自分じぶんのプロジェクトどころではなくなっていた。プロデュースにリミックスワーク、ワールドワイドになっていくレーベルぎょう激務げきむ最中さいちゅう2003ねん9月には3rdシングル「Yeah」をリリースする。

2004ねん - 2006ねん : LCDサウンドシステム[編集へんしゅう]

Sonarで演奏えんそうするバンド(2006ねん

2004ねん1がつ拠点きょてんにしていたニューヨークのDFAスタジオの暖房だんぼうこわれたために仕事しごとができなくなり、2かげつほど休暇きゅうかれることになったジェームスはアルバムの製作せいさく開始かいしする。ニューヨークではビジネスのことでいそがしくアルバムをつくれる環境かんきょうではなかったため、くるまで6あいだほどのマサチューセッツにあるLongview Farms Studioをり、電話でんわもインターネットもつながらない田舎いなかで3週間しゅうかんけアルバムを製作せいさくした[3]同年どうねん11がつエレクトラグライド日本にっぽんはつライブをおこなう。

2005ねん1がつはつのスタジオアルバム『LCD Soundsystem』(2まいぐみ)をリリース。アルバムの1まいには新曲しんきょく収録しゅうろく、2まいにはそれまでリリースした3まいのシングルが収録しゅうろくされた。最初さいしょのシングルヒットから2ねんはんのリリースだったが、アルバムは世界中せかいじゅうのライヴ・ハウスやダンス・フロアをかした[11]。このアルバムから「Movement」「Daft Punk Is Playing at My House」「Disco Infiltrator」「Tribulations」の4きょくがシングルカットされたが、とくに「Daft Punk Is Playing at My House」はぜんえいシングルチャートで29健闘けんとうした[12]

アルバム『LCD Soundsystem』と収録しゅうろくきょくDaft Punk Is Playing at My House」はだい48かいグラミーしょう最優秀さいゆうしゅうエレクトリック/ダンス・アルバムしょう最優秀さいゆうしゅうダンス・レコーディングしょうにノミネートされた[11]。アルバムは音楽おんがくメディアが発表はっぴょうする2000年代ねんだいのベストアルバムのリストにてResident Advisorで5、ピッチフォークで113えらばれている[13][14]。また「Daft Punk Is Playing at My House」はローリング・ストーンが発表はっぴょうした2000年代ねんだいのベストソングのリストで78えらばれた[15]同年どうねん2がつ東名とうめいばん単独たんどくライブをおこなう。

2006ねん10月、コンピレーションアルバム『45:33』をリリースする。このアルバムはナイキiTunesのプロモーションのためつくられたアルバムで、ランナーのトレーニングように45ふん33びょう収録しゅうろく時間じかんとなっている[16]。また、アルバムタイトルの『45:33』はジョン・ケージの「4:33」のオマージュとなっている[16]

2006ねん - 2009ねん : サウンド・オブ・シルバー[編集へんしゅう]

Coachellaでのジェームス・マーフィー(2007ねん

2006ねん、ジェームスはLongview Farms Studioでアルバムの製作せいさく開始かいしする。スタジオはかべなどをシルバー一色いっしょく装飾そうしょくして、環境かんきょうから影響えいきょうける状態じょうたいにしていたという[17]。また、マスタリングはイギリスのアビー・ロード・スタジオおこなわれた[18]

2007ねん3月、2ndアルバム『Sound of Silver』をリリース。ぜんえいアルバムチャートで28記録きろくする[12]。このアルバムではポスト・パンクにらずデヴィッド・ボウイクラウトロックなど多様たよう音楽おんがくから参照さんしょうてんつけし、自身じしんできずきあげたダンス・パンクをさらにうえ次元じげんたか評価ひょうかけた[19][20]。このアルバムからは「North American Scum」「All My Friends」「Someone Great」「Time To Get Away」の4きょくがシングルカットされた。「All My Friends」についてジェームスは「自分じぶん友達ともだちについてきょくつづけたとしてもあれ以上いじょうきょくつくれないとおもう」とべている[17]

アルバム『Sound of Silver』はだい50かいグラミーしょう最優秀さいゆうしゅうエレクトリック/ダンス・アルバムしょうにノミネートされた[11]音楽おんがくメディアが発表はっぴょうしたこのとしのベストアルバムのリストではUncut、Drowned In Sound、ガーディアンで1、ピッチフォークで2、A.V. Clubで4、Resident Advisorで5、ローリング・ストーンで7、NMEで11えらばれた[21]。またこのとしのベストソングのリストでは「All My Friends」がピッチフォーク、ガーディアンで1タイムで4、ローリング・ストーンで20えらばれた[22][23][24][25]

さらに後年こうねん音楽おんがくメディアが発表はっぴょうした2000年代ねんだいのベストアルバムのリストではNMEで11、ローリング・ストーンで12、ピッチフォークで17、Resident Advisorで23えらばれている[21]。また2000年代ねんだいのベストソングのリストでは「All My Friends」がピッチフォークで2、ローリング・ストーンで41えらばれている[26][27]。またおなじく「Someone Great」がピッチフォークで22、Resident Advisorで41えらばれている[7][28]同年どうねん8がつサマーソニック出演しゅつえんのため来日らいにち

2008ねん8がつ、シングル「Big Ideas」をリリースする。このきょく映画えいがラスベガスをぶっつぶせ』のサウンドトラックとしてろされたもので、映画えいがのサウンドトラックアルバムにも収録しゅうろくされた。このきょくをローリング・ストーンは2008ねんのベストソングの63えらんでいる[29]

2009ねん - 2011ねん : ディス・イズ・ハプニング、活動かつどう終了しゅうりょう[編集へんしゅう]

シカゴでのライブ(2010ねん

2009ねんなつ、ジェームスはロサンゼルスにあるリック・ルービン所有しょゆうするスタジオThe Mansionでアルバムの制作せいさく開始かいしする[30]。このスタジオはベッドルームが10部屋へやあるプールきの豪邸ごうていで、アルバム製作せいさく環境かんきょう重要じゅうようするジェームスはレコーディングちゅうしろふくのみ着用ちゃくようするまりをつくりレコーディングにのぞんだ[17]同年どうねん11がつ、Record Store Dayのキャンペーンでスーサイド(Suicide)のアラン・ベガ(Alan Vega)が1980ねん発表はっぴょうしたきょくのカバーシングル「Bye Bye Bayou」をリリースする[31]

2010ねん、アルバムの発売はつばいまえにジェームスはこのアルバムを最後さいご活動かつどう終了しゅうりょうすると発言はつげんするようになる[17]。ジェームスはLCDサウンドシステムについて、きではじめたことだがだんだん自分じぶん人生じんせい支配しはいするようになってきたとかんじでいた。40さい目前もくぜんひかえ、レコーディングとツアーでいそがしい日々ひびわらせ、もっとこと挑戦ちょうせんしようと決意けついかためていたのだ[17]。ただ、この時点じてんではラストライブなど具体ぐたいてき解散かいさん時期じきにはれていなかったため、またアルバムをつくりツアーをはじめるだろうと予想よそうするこえおおかった[32]

2010ねん5がつ、3rdアルバム『This Is Happening』をリリースする。アルバムは全米ぜんべいアルバムチャートで10ぜんえいアルバムチャートで7記録きろくする[12][33]。このアルバムからは「Drunk Girls」「Pow Pow」「I Can Change」の3きょくがシングルカットされた。「Drunk Girls」のミュージックビデオスパイク・ジョーンズ(Spike Jonze)が監督かんとくつとめ、ジャッカス彷彿ほうふつとさせる演出えんしゅつ話題わだいをよんだ[34]

音楽おんがくメディアが発表はっぴょうしたこのとしのベストアルバムのリストではPaste、No Ripcordで1、ピッチフォークで2タイムで3SPIN、NME、A.V. Clubで4、musicOMH、PopMattersで6、Uncut、Drowned in Soundで9、ローリング・ストーンで10えらばれた[35]。このとしのベストソングのリストでは「I Can Change」がピッチフォークで3、ローリング・ストーンで17、NMEで23えらばれた[36][37][38]。また、ピッチフォークが「All I Want」を17に、NMEが「Drunk Girls」を13えらんだ [39] [40]

2010ねんおおくのフェスティバルに参加さんかし、コーチェラのサブヘッドライナーレディング&リーズのセカンドステージのヘッドライナーをつとめたほか、グラストンベリーボナルーワイヤレスビッグ・デイ・アウトピッチフォーク・フェスティバルなどに出演しゅつえんした。7月にはフジロック日本にっぽん最後さいごのライブをおこなっている。

解散かいさん直前ちょくぜんのチリでのライブ(2011ねん

2011ねん2がつ8にち、LCDサウンドシステムは4がつ2にちマディソン・スクエア・ガーデンでラストライブをおこなうことをウェブサイト発表はっぴょうした。チケットはそく完売かんばいでプレミア当時とうじのレートで12まんえんほどで転売てんばいされるなど問題もんだいとなったため、3がつまつにニューヨークのTerminal 5で4日間にちかん追加ついか公演こうえんおこなった[41]。4月2にち、マディソン・スクエア・ガーデンのラストライブはピッチフォークがウェブでなま中継ちゅうけい放送ほうそうした。オープニングアクトとしてリキッド・リキッドさい結成けっせいして出演しゅつえんし、本編ほんぺんではアーケイド・ファイア(Arcade Fire)やレジー・ワッツ(Reggie Watts)がゲスト参加さんかするなど特別とくべつなライブとなった。3あいだはんおよんだライブは「New York, I Love You But You're Bringing Me Down」でエンディングをむかえ10ねん活動かつどうまくじた[42]

2012ねん1がつ、ラストライブとその裏側うらがわ撮影さつえいしたドキュメンタリー映画えいがShut Up and Play the Hits』がサンダンス映画えいがさい上映じょうえいされ、なつにアメリカなど世界せかい各国かっこく公開こうかいされた。10月には映画えいがとライブ映像えいぞう収録しゅうろくした3まいぐみのブルーレイ・DVDで発売はつばいされた。

2014ねん4がつ19にち、ラストライブの音源おんげん収録しゅうろくした5まいぐみのレコードボックスセット『The Long Goodbye: LCD Soundsystem Live at Madison Square Garden』をリリースする。

2015ねん - 現在げんざい : さい結成けっせい、アメリカン・ドリーム[編集へんしゅう]

Quart Festivalでのジェームス・マーフィー(2016ねん

2015ねん10月、音楽おんがくメディアのConsequence of Soundが、LCDサウンドシステムがさい結成けっせいし、いくつかのフェスティバルでヘッドライナー出演しゅつえんまっているとリーク情報じょうほうほうじた[43]12月24にち、LCDサウンドシステムは新曲しんきょくChristmas Will Break Your Heart」を突如とつじょ発表はっぴょうする[44]本格ほんかくてき復活ふっかつへの期待きたいたかまるなか、2016ねん1がつはるおこなわれるコーチェラ・フェスティバルのヘッドライナー出演しゅつえん皮切かわきりにさい結成けっせいし、年内ねんないのアルバムリリースをおこなうと公式こうしき宣言せんげん[45]。およそ5ねんぶりとなる再始動さいしどうおおきな話題わだいとなった。

3月27にち、28にちにニューヨークのWebster Hallでバンドのウォームアップをねた招待しょうたいせいのライブを開催かいさい。4月15にちにはコーチェラ1にちのヘッドライナーとして出演しゅつえん復活ふっかつげた[46]。バンドはその世界せかい各地かくち主要しゅようフェスティバルにヘッドライナーで出演しゅつえんする。また、ニューアルバムを制作せいさくちゅうであることをかしコロムビア・レコード契約けいやくしたことを発表はっぴょうした[47]。その、8がつ予定よていされていたアジア・オーストラリアツアーをニューアルバム制作せいさくのためにキャンセルした[48]

2017ねん4がつ、ブルックリンで5日間にちかんわたるライブを開催かいさい新曲しんきょくを3きょく披露ひろうする[49]5月5にちには突如とつじょシングル「Call the Police / American Dream」をリリースする[50]よく6にちにはサタデー・ナイト・ライブ出演しゅつえんりょうきょく披露ひろうした。6月19にち、ニューアルバムの発売はつばいとタイトル、ワールドツアーの日程にってい発表はっぴょうする[51]なつにはフジロックふくむいくつかのフェスティバルに出演しゅつえんした。

9月1にち、4さくのアルバム『American Dream』をリリースする。アルバムは全米ぜんべいアルバムチャートはつ登場とうじょう1記録きろくする。アルバムと楽曲がっきょくたか評価ひょうかけ、おおくの音楽おんがくメディアの年間ねんかんベストリストに選出せんしゅつされた。だい60かいグラミーしょうでは最優秀さいゆうしゅうオルタナティヴアルバム部門ぶもんにノミネートされ、楽曲がっきょくTonite」は最優秀さいゆうしゅうダンスレコーディングを受賞じゅしょうした[52]

2018ねん9月12にち、Spotify SinglesシリーズとしてElectric Lady Studiosでライブ演奏えんそうした「Tonite」「HomeChicのカバーきょくI Want Your Love」の3きょく収録しゅうろくしたEPを発表はっぴょうする[53]11月2にちには、どうスタジオで収録しゅうろくしたHeaven 17のカバーきょく(We Don't Need This) Fascist Groove Thang」を発表はっぴょうした。バンドは一連いちれんのライブ録音ろくおん収録しゅうろくしたライブアルバム『Electric Lady Sessions』を2019ねん2がつ8にち発表はっぴょうした[54]

評価ひょうか影響えいきょう[編集へんしゅう]

バンドとオーディエンス(2010ねん

LCDサウンドシステムにたいする評価ひょうかはキャリア初期しょきダンス・パンク(ディスコ・パンク)ムーブメントへの貢献こうけんと、その音楽おんがくてき成熟せいじゅくについての2てんげられる。ジェームスは1990年代ねんだい後半こうはんというはや時期じきからダンスとパンク融合ゆうごうこころみており、エレクトロクラッシュ飽和ほうわ状態じょうたいなかでも「Losing My Edge」のような独自どくじせいのある完成かんせいったきょくをリリースすることが可能かのうだった[4][6]。「Losing My Edge」の登場とうじょうによりダンス・パンクムーブメントが世界せかいてきになることでポストパンク・リバイバル発展はってんにも貢献こうけんし、ニューレイヴムーブメントにも影響えいきょうあたえている[55]

しかしながらキャリア前半ぜんはんのダンス・パンクサウンドはパンク特有とくゆう比較的ひかくてき簡単かんたん再現さいげんできるものであったため、2000年代ねんだい中盤ちゅうばんにはたようなバンドであふれかえる状態じょうたいになってしまっていた[55]。そんななかリリースした2ndアルバム『Sound of Silver以降いこうはそれまでのポストパンクのダンサブルなサウンドを現代げんだいよみがえらせることから、多種たしゅ多様たよう音楽おんがくとの参照さんしょうてんつけしそれらを内包ないほうするサウンドをつくりあげることにシフトする[19]。そうして完成かんせいしたダンス・パンクのわく独自どくじ音楽おんがくせい方法ほうほうろんは、2000年代ねんだいまつのインディーミュージックの発展はってんつながり、後進こうしん音楽家おんがくかひろ影響えいきょうあたえた[56]

バンド・メンバー[編集へんしゅう]

現在げんざいのバンドメンバー[編集へんしゅう]

  • ジェームス・マーフィー James Murphy - ボーカル楽器がっき全般ぜんぱん
  • ナンシー・ワン Nancy Whang - キーボードシンセサイザー (The Juan Macleanのメンバー)
  • パット・マホーニー Pat Mahoney - ドラム
  • ギャビン・ラソム Gavin Russom - シンセサイザー、パーカッション (Black Meteoric Star、The Crystal Arkのメンバー)
  • タイラー・ポープ Tyler Pope - ベース (!!!、Out Hudのメンバー)
  • アル・ドイル Al Doyle - ギター、パーカッション、シンセサイザー、ベース (Hot Chipのメンバー)
  • マット・ソーンリー Matt Thornley - パーカッション、ベース、ギター (The Crystal Arkのメンバー)
  • コーリー・リッチー Korey Richey - パーカッション、シンセサイザー

過去かこのバンドメンバー[編集へんしゅう]

  • Phil Skarich - ベース
  • J.D. Mark - ギター
  • Phil Mossman - ギター、パーカッション
  • David Scott Stone - ギター

ディスコグラフィ[編集へんしゅう]

アルバム[編集へんしゅう]

とし タイトル アルバム詳細しょうさい チャート最高さいこう 認定にんてい
US
[57][58]
AUS
[59]
BEL
[60]
FIN
[61]
FRA
[62]
JPN
[63]
NLD
[64]
NOR
[65]
NZ
[66]
SWE
[67]
UK
[68]
2005 LCD Soundsystem
  • 発売はつばい: 2005ねん1がつ24にち
  • レーベル: DFA
  • フォーマット: CD, LP, digital download
  • 全米ぜんべい売上うりあげ: 14.7まんまい[69]
6 40 51 28 18 41 20
2007 Sound of Silver
  • 発売はつばい: 2007ねん3がつ12にち
  • レーベル: DFA
  • フォーマット: CD, LP, digital download
  • 全米ぜんべい売上うりあげ: 22.5まんまい[69]
46 26 89 133 40 39 60 28
  • UK: ゴールド[70]
2010 This Is Happening
  • 発売はつばい: 2010ねん3がつ17にち
  • レーベル: DFA
  • フォーマット: CD, LP, digital download
  • 全米ぜんべい売上うりあげ: 21.1まんまい[69]
10 11 37 41 37 36 47 28 14 32 7
  • UK: シルバー[71]
2017 American Dream[72]
  • 発売はつばい: 2017ねん9がつ1にち
  • レーベル: DFA, Columbia
  • フォーマット: CD, LP, cassette, digital download
  • 全米ぜんべい売上うりあげ: 8.7まんまい[73]
1 10 14 19 86 14 9 41 3
"—"は発売はつばいまたはチャート圏外けんがい意味いみする。

コンピレーションアルバム・EP[編集へんしゅう]

リミックスアルバム[編集へんしゅう]

ライブアルバム[編集へんしゅう]

シングル[編集へんしゅう]

受賞じゅしょうれき[編集へんしゅう]

来日らいにち公演こうえん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ The 10 Best LCD Soundsystem Songs - Stereogum.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  2. ^ James Murphy, LCD Soundsystem's mastermind, hits hard with his new album - The New York Times.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  3. ^ a b Cookie Scene vol.41, 2005, P24-P29.
  4. ^ a b c d e f Snoozer #035, 2003, P102-P107.
  5. ^ Behind the scenes at DFA, RA.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  6. ^ a b documentary film, Shut Up and Play the Hits, 2012.
  7. ^ a b RA Poll: Top 100 tracks of the '00s.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  8. ^ Staff Lists: The Top 500 Tracks of the 2000s: 20-1, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  9. ^ 100 Best Tracks of the 00s, NME.COM.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  10. ^ 100 Best Songs of the 2000s: LCD Soundsystem, 'Losing My Edge', Rolling Stone.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  11. ^ a b c BIOGRAPHY - LCDサウンドシステム - UNIVERSAL MUSIC JAPAN.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  12. ^ a b c LCD SOUNDSYSTEM, Artist, Official Charts.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  13. ^ RA Poll: Top 100 albums of the '00s.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  14. ^ Staff Lists: The Top 200 Albums of the 2000s: 150-101, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  15. ^ 100 Best Songs of the 2000s, Rolling Stone.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  16. ^ a b LCD Soundsystem records track for Nike - LCD Soundsystem news at SIDE-LINE.COM.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  17. ^ a b c d e Rockin'on 6, 2010, P88-P91.
  18. ^ LCD Soundsystem - Sound Of Silver (CD, Album) at Discogs.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  19. ^ a b LCD Soundsystem: Sound of Silver, Album Reviews, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  20. ^ Sound of Silver - LCD Soundsystem, Songs, Reviews, Credits, Awards, AllMusic.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  21. ^ a b LCD Soundsystem - Sound of Silver - Critic Lists” (英語えいご). Album of The Year. 2020ねん3がつ22にち閲覧えつらん
  22. ^ Staff Lists: Top 100 Tracks of 2007, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  23. ^ The GU Music Readers' Poll 2007 results, Music, theguardian.com.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  24. ^ Top 10 Songs - Top 10 Everything of 2007 - TIME.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  25. ^ Rolling Stone Magazine The 100 Best Songs Of 2007.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  26. ^ Staff Lists: The Top 500 Tracks of the 2000s: 20-1, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  27. ^ Rolling Stone’s 100 Best Albums, Songs Of The ’00s - Stereogum.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  28. ^ Staff Lists: The Top 500 Tracks of the 2000s: 50-21, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  29. ^ Rolling Stone.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  30. ^ James Murphy reveals details of new LCD Soundystem album – FACT Magazine.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  31. ^ Download: LCD Soundsystem - 'Bye Bye Bayou' (Alan Vega cover).”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  32. ^ Snoozer #079, 2010, P62-P65.
  33. ^ LCD Soundsystem, Music Biography, Credits and Discography, AllMusic.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  34. ^ Staff Lists: The Top Music Videos of 2010, Features, Pitchfork.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  35. ^ LCD Soundsystem - This Is Happening - Reviews & Ratings.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  36. ^ 8/1: Pitchfork, The Top 100 Tracks of 2010.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  37. ^ Rolling Stone‘s Top 30 Albums & Top 50 Singles Of 2010 - Stereogum.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  38. ^ Rocklist.net....NME End Of Year Lists 2010.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
  39. ^ 8/1: Pitchfork, The Top 100 Tracks of 2010.”. 2013ねん10がつ9にち閲覧えつらん
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外部がいぶリンク[編集へんしゅう]