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じゅう星団せいだん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
NGC 884から転送てんそう
じゅう星団せいだん
Double Cluster
星座せいざ ペルセウス
位置いち
カタログでの名称めいしょう
h+χかい、カルドウェル14
Template (ノート 解説かいせつ■Project
NGC869
星座せいざ ペルセウス
かけの等級とうきゅう (mv) +3.7[1]
位置いち
もと:J2000.0
あかけい (RA, αあるふぁ)  02h 19m 00s[1]
あかぬき (Dec, δでるた)  57h 07m 7s[1]
あか方偏かたへんうつり -0.000133[1]
視線しせん速度そくど (Rv) -39.82m/s[1]
固有こゆう運動うんどう (μみゅー) あかけい: -0.41 ミリびょう/とし[1]
あかぬき: -1.03ミリびょう/とし[1]
距離きょり 7.5 kly (2.3 kpc)[2]
物理ぶつりてき性質せいしつ
半径はんけい 75光年こうねん[3]
年齢ねんれい 14.0 × 106 とし[4]
カタログでの名称めいしょう
h Persei Cluster[1],
Collinder 24[1],
Melotte 13[1]
Template (ノート 解説かいせつ■Project
NGC884
星座せいざ ペルセウス
かけの等級とうきゅう (mv) +3.8[5]
位置いち
もと:J2000.0
あかけい (RA, αあるふぁ)  02h 22m 23s[5]
あかぬき (Dec, δでるた)  57h 07m 5s[5]
あか方偏かたへんうつり -0.000127[5]
視線しせん速度そくど (Rv) -38.14m/s[5]
固有こゆう運動うんどう (μみゅー) あかけい: -0.73 ミリびょう/とし[5]
あかぬき: -0.88ミリびょう/とし[5]
距離きょり 7.6 kly (2.3 kpc)[2]
物理ぶつりてき性質せいしつ
半径はんけい 75光年こうねん[3]
年齢ねんれい 14.0 × 106 とし[4]
カタログでの名称めいしょう
χかい Persei Cluster[5],
Collinder 25[5],
Melotte 14[5]
Template (ノート 解説かいせつ■Project

じゅう星団せいだん[3](にじゅうせいだん、Double Cluster )はペルセウスにある散開さんかい星団せいだんである。カシオペヤとの境界きょうかいちかく、あまがわのほぼ中央ちゅうおう位置いちしている[3]。2つの散開さんかい星団せいだん近接きんせつしているためこのばれる。

概要がいよう

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1603ねんヨハン・バイエルにより西側にしがわ星団せいだんにh (h Persei)、東側ひがしがわ星団せいだんにはχかい (χかい Persei) のバイエル符号ふごうられたため、h+χかい(エイチカイ)とばれることがある[3]NGCカタログ/Melカタログでのカタログ番号ばんごうは、西側にしがわ星団せいだんNGC 869[ちゅう 1]/ Mel 13東側ひがしがわ星団せいだんNGC 884[ちゅう 1]/ Mel 14である。

なお、ペルセウスにはペルセウスχかいほし (χかい Persei) という6等級とうきゅう恒星こうせいもある[6]が、天球てんきゅうじょうではχかい星団せいだんちかいものの距離きょりはずっとちか無関係むかんけい恒星こうせいであり、混乱こんらんけるためペルセウス7ばんほし (7 Persei) とばれる。

この2つの散開さんかい星団せいだんは、ペルセウスOBアソシエーション中核ちゅうかくしているとかんがえられ、誕生たんじょうしてからやく1400まんねん経過けいかしているとされる[2]じゅう星団せいだんぞくする恒星こうせいのうちとく質量しつりょうおおきいほし急速きゅうそく進化しんかして赤色あかいろちょう巨星きょせいとなっている[7]はん規則きそくがた変光星へんこうせいペルセウスSほしペルセウスTほしペルセウスRSほしじゅう星団せいだんぞくする赤色あかいろちょう巨星きょせいである[7]

歴史れきし

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肉眼にくがんでも存在そんざい確認かくにんできるため、すでに紀元前きげんぜんからヒッパルコスにより「恒星こうせいではない、かすかなひかりのかたまり」として記録きろくされていた[2][3]

過去かこ、hとχかい符号ふごうがどの天体てんたいけられたのかについて混乱こんらんられた。1840年代ねんだい以降いこうはNGC884がχかい、NGC869がhと看做みなされているが、元々もともとティコ・ブラーエは2つの星団せいだんを1つのものとかんがえており、そのティコ・ブラーエのほしひょうもとにバイエル符号ふごうけたバイエルが h Perseiとしたのはべつほしであるとかんがえられている[8]

この天体てんたいが2つの星団せいだんであると明確めいかく認識にんしきしたのは望遠鏡ぼうえんきょうによって観測かんそくしたガリレオ・ガリレイ[3]またはウィリアム・ハーシェル[2][ちゅう 2]であるとされる。

目立めだ天体てんたいではあるが、シャルル・メシエメシエ番号ばんごうあたえていない[3]

注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ a b ニュートン』2014ねん10がつごう記事きじではあやまって「西側にしがわがNGC884、東側ひがしがわがNGC869」と記載きさいされているが、まさしくはぎゃくである。
  2. ^ 藤井ふじいあさひによれば、ハーシェルは銀河ぎんが一部いちぶがとくにくなったところとかんがえていたようだという。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e f g h i j Result for h Persei Cluster”. 2014ねん8がつ29にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c d e 渡部わたなべ潤一じゅんいち宇宙うちゅう天体てんたい百科ひゃっか じゅう星団せいだん」『ニュートンだい34かんだい10ごう、ニュートンプレス、138-140ぺーじ、2014ねん 
  3. ^ a b c d e f g h 藤井ふじいあさひぜんてん星雲せいうん星団せいだんガイドブック』まことぶんどう新光しんこうしゃ、1978ねん10がつISBN 978-4416278000 
  4. ^ a b Thayne Currie; Jesus Hernandez, Jonathan Irwin, Scott J. Kenyon, Susan Tokarz, Zoltan Balog, Ann Bragg, Perry Berlind, and Mike CalkinsLynne A. Hillenbrand (2010ねん2がつ). “THE STELLAR POPULATION OF h AND χかい PERSEI: CLUSTER PROPERTIES, MEMBERSHIP, AND THE INTRINSIC COLORS AND TEMPERATURES OF STARS”. The Astrophysical Journal. 2014ねん8がつ29にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c d e f g h i j Result for Chi Persei Cluster”. 2014ねん8がつ29にち閲覧えつらん
  6. ^ Result for Chi Persei”. 2014ねん8がつ29にち閲覧えつらん
  7. ^ a b ロバート・バーナム・ジュニア ちょ斉田さいだひろし やくほし百科ひゃっかだい事典じてん』(改訂かいていじんしょかん、1988ねん2がつ10日とおか、1215ぺーじISBN 978-4805202661 
  8. ^ Stephen James O'Meara; Daniel W.E. Green (2003-02), “The Mystery of the Double Cluster”, Sky and Telescope (Sky Publishing) 105 (2): pp. 116-119