Ray/レイ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
Ray/レイ
Ray
監督かんとく テイラー・ハックフォード
脚本きゃくほん ジェームズ・L・ホワイト
原案げんあん テイラー・ハックフォード
ジェームズ・L・ホワイト
製作せいさく ハワード・ボールドウィン
カレン・エリス・ボールドウィン
スチュアート・ベンジャミン
テイラー・ハックフォード
製作せいさく総そう指揮しき ウィリアム・J・イマーマン
シェイム・ラッカー・キング
出演しゅつえん者しゃ ジェイミー・フォックス
音楽おんがく レイ・チャールズ
クレイグ・アームストロング
撮影さつえい パヴェル・エデルマン
編集へんしゅう ポール・ハーシュ
配給はいきゅう アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル
日本の旗 UIP
公開こうかい アメリカ合衆国の旗 2004年ねん10月がつ29日にち
日本の旗 2005年ねん1月がつ29日にち
上映じょうえい時間じかん 152分ふん
製作せいさく国こく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご 英語えいご
製作せいさく費ひ $40,000,000[1]
興行こうぎょう収入しゅうにゅう $124,731,534[1]
テンプレートを表示ひょうじ

『Ray/レイ』（原題げんだい: Ray）は、2004年ねん制作せいさくのアメリカ映画えいが。2004年ねんに73歳さいで亡なくなったリズム・アンド・ブルースのミュージシャンであるレイ・チャールズの30年間ねんかんに焦点しょうてんを当あてた伝記でんき映画えいがである[2]。このインディペンデント映画えいがはテイラー・ハックフォードが監督かんとくおよび共同きょうどうプロデュースを務つとめ、ハックフォードとジェイムス・L・ホワイト（英語えいご版ばん）によるストーリーを基もとにホワイトが脚本きゃくほんを執筆しっぴつした。ジェイミー・フォックスがタイトル・ロールのレイ・チャールズ役やくを演えんじ、ケリー・ワシントン、クリフトン・パウエル、ハリー・レニックス、テレンス・ダッシュオン・ハワード、ラレンズ・テイト、リチャード・シフ、レジーナ・キングが共演きょうえんした。ハックフォードの他ほか、スチュアート・ベンジャミン、ハワード・ボールドウィン、カレン・ボールドウィンがプロデュースした。

2004年ねん10月がつ29日にちにユニバーサル・ピクチャーズにより公開こうかいされた。批評ひひょう家からから高こう評価ひょうかを受うけ、特とくにフォックスの演技えんぎが称賛しょうさんされた。商業しょうぎょう的てきにも成功せいこうし、4千せん万まんドルの制作せいさく費ひに対たいして世界中せかいじゅうで1億おく2,470万まんドルの興行こうぎょう収入しゅうにゅうとなった。

数すう多おおくの賞しょうをノミネートおよび受賞じゅしょうしており、第だい77回かいアカデミー賞しょうでは6部門ぶもんにノミネートされた。レイ・チャールズを演えんじたジェイミー・フォックスがアカデミー賞しょう、ゴールデングローブ賞しょう、英国えいこく映画えいがテレビ芸術げいじゅつアカデミー賞しょう、全米ぜんべい映画えいが俳優はいゆう組合くみあい賞しょう、クリティクス・チョイス・アワードで主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうし、同どう一役ひとやくで主要しゅよう5賞しょう全すべてを受賞じゅしょうした2番目ばんめの俳優はいゆう、ゴールデングローブ賞しょうにおいてドラマ部門ぶもんでなくミュージカル・コメディ部門ぶもんで主要しゅよう5賞しょう全すべてを受賞じゅしょうした唯一ゆいいつの俳優はいゆうとなった。

チャールズは完成かんせい披露ひろう試写ししゃ会かいに出席しゅっせきする予定よていであったが、2004年ねん6月がつ、公開こうかいに数すうか月げつ先立さきだって肺はい疾患しっかんで亡なくなった[3]。

ストーリー[編集へんしゅう]

ジョージア州しゅうオールバニで生うまれ、フロリダ州しゅうグリーンビルで母ははアレサに育そだてられたレイ・チャールズ・ロビンソンは幼おさない頃ころにピアノを教おしえられる。水みずに浸つかる感覚かんかくに捕とらわれるが、弟おとうとジョージが母ははの洗濯せんたく桶おけの熱湯ねっとうで誤あやまって溺死できししたトラウマが残のこる。9カ月かげつ後ご、7歳さいのときに緑内障りょくないしょうで視力しりょくを失うしなう。アレサはレイに自立じりつできるように躾しつけけ、セントオーガスティンにある盲学校もうがっこうに送おくる。

1946年ねん、レイは白人はくじんのカントリー・バンドに参加さんかし、目めを隠かくすためにサングラスをかけるようになる。2年ねん後ごの1948年ねん、17歳さいのレイはバスでシアトルに移うつり、しがない酒場さかばロッキング・チェアでマクソン・トリオとしてナット・キング・コールの曲きょくなどを歌うたい人気にんきが出でる。女性じょせいオーナーから性的せいてき要求ようきゅうを受うけて金銭きんせんやキャリアをコントロールされる。翌年よくねん、自分じぶんが利用りようされていることに気付きづき、レコードの話はなしが出でて悪徳あくとくマネージャーと別わかれる。「ウソつきは泥棒どろぼうのはじまり」は母ははの教おしえだった。1950年ねん、ボクサーのレイ・ロビンソンと同おなじなのでミドルネームからレイ・チャールズと改名かいめいする。 バンドのチトリン・サーキットとツアーに出でるようにもなる。同時どうじにヘロインも教おしえられる。

ソロの「“Baby, Let Me Hold Your Hand”」でデビューする。アトランティックのアーメット・アーティガンに見みいだされ、ナットやチャールズ・ブラウン の二番煎にばんせんじといわれるが、アーティガン作曲さっきょくの「“Mess Around”」がヒットする。テキサス州しゅうヒューストンにて牧師ぼくしの娘むすめでゴスペル歌手かしゅのデラ・ビーと恋こいに落おちる。1954年ねんにはビーや周囲しゅういの人々ひとびとはレイのR&Bとゴスペルの融合ゆうごうを非難ひなんするが、「“I Got a Woman”」および「"Hallelujah I Love Her So"」がヒットし知名度ちめいどが上あがり続つづける。

ビーと結婚けっこんし、ビーは妊娠にんしん中ちゅうに薬物やくぶつキットを見みつけてレイを責せめる。長男ちょうなんも生うまれ仲直なかなおりするが、レイは歌手かしゅのメアリー・アン・フィッシャーと愛人あいじん関係かんけいになる。1956年ねん、レイの人気にんきが上あがり、女性じょせいボーカル・トリオのレイレッツ（英語えいご版ばん）を雇やとい、リード・ヴォーカルのマージー・ヘンドリクス（英語えいご版ばん）を新あたらしい愛人あいじんにする。メアリー・アンは嫉妬しっとしバンドを離脱りだつする。

1959年ねん、契約けいやく時間じかんに足たりないと言いわれて歌うたった「ホワッド・アイ・セイ」が大だいヒットする。1950年代ねんだいを通とおしてレイの人気にんきは上あがり続つづけ、次男じなんも連つれてロサンゼルスに移住いじゅうするが、マージーも移うつる。ヘロインを使用しようし続つづけビーやマージーとの関係かんけい性せいもこじれる。1960年ねん、家族かぞく同様どうようのアトランティックから75％とマスターの保有ほゆう権けんを獲得かくとくしてABCレコードに移籍いせきする。

レイは新あらたな奏法そうほうの試こころみを続つづけ、「我わが心しんのジョージア」をヒットさせ、グラミー賞しょうを初はつ受賞じゅしょうする。マージーは妊娠にんしんを明あかし、レイに中絶ちゅうぜつを要求ようきゅうされたことから関係かんけいを終おわらせる。ソロのキャリアに乗のり出だすマージーのソロで「旅立たびだててジャック」を演奏えんそうし、盲学校もうがっこう入学にゅうがくでの母ははとの別わかれを思おもい出だす。一方いっぽうでレイは薬物やくぶつ中毒ちゅうどくにもがく。

ニューポート・ジャズフェスティバルでクインシー・ジョーンズが差別さべつの南部なんぶはこりごりだと語かたる。1961年ねん、ジョージア州しゅうオーガスタでのコンサート会場かいじょうの外そとで差別さべつ反対はんたいの人権じんけん活動かつどうに遭遇そうぐうする。差別さべつ的てきな会場かいじょうでのコンサートをキャンセルし、契約けいやく違反いはんでジョージア州しゅう内ないでの演奏えんそうを禁止きんしされる。インディアナ州しゅうインディアナポリスでのコンサート中ちゅう、「アンチェイン・マイ・ハート（英語えいご版ばん）」を演奏えんそう中ちゅうに観客かんきゃくが舞台ぶたいに上あがって白人はくじんと黒人こくじんが共ともにダンスをしたことを容認ようにんし、ホテルの部屋へやに警察けいさつの強制きょうせい捜査そうさを受うける。ヘロイン所持しょじでの逮捕たいほが報ほうじられてビーは落胆らくたんするが、会社かいしゃが違法いほう逮捕たいほに持もち込こむ。

ミズーリ州しゅうセントルイスにて、カントリー・ミュージックの要素ようそを取とり入いれた「愛あいさずにはいられない（英語えいご版ばん）」を歌うたう。感銘かんめいを受うけたアナウンサーのジョー・アダムス（英語えいご版ばん）はツアーに同行どうこうする。欧州おうしゅうツアーも成功せいこうする。レイは家族かぞくと共ともにビバリーヒルズに転居てんきょし、3歳さいの男児だんじを生うんだマージーがヘロインで死亡しぼうしたことを知しる。ジョーはレイのバンドメンバーやレイの長年ながねんの友人ゆうじんで兄弟きょうだい同然どうぜんのマネージャーのジェフが邪魔じゃまになり、レイに解雇かいこさせる。

1965年ねん、モントリオール帰かえりのボストンの空港くうこうで麻薬まやく密輸みつゆで逮捕たいほされる。ビーの説得せっとくで聖せいフランシス更生こうせいクリニックに入はいり、禁断症状きんだんしょうじょうに悩なやむ。離脱りだつ症状しょうじょうで真しんに迫せまった悪夢あくむの中なかでジョージと母ははは薬物やくぶつ中毒ちゅうどくがレイを駄目だめにしていると説とく。

1979年ねんまでに麻薬まやくから足あしを洗あらい、ジョージの溺死できし事故じこのトラウマも克服こくふくする。1979年ねん、ジョージア州しゅうは20年ねん前まえに永久えいきゅう追放ついほうしたレイに正式せいしきに謝罪しゃざいし、「我わが心しんのジョージア」を公式こうしき州しゅう歌かに制定せいていする。2004年ねんに亡なくなるまで世界中せかいじゅうで有名ゆうめいな歌手かしゅとして長ながく成功せいこうしたキャリアを続つづける。

キャスト[編集へんしゅう]

※括弧かっこ内ないは日本語にほんご吹替

制作せいさく[編集へんしゅう]

フィリップ・アンシューツは自身じしんのブリストル・ベイ・プロダクションズを通つうじて制作せいさく費ひを全額ぜんがく出資しゅっしした。DVDの中なかで監督かんとくのハックフォードは制作せいさくに15年ねんを費ついやしたと語かたり、のちのサウンドトラック・アルバムのライナーノーツにて資金しきん集あつめに時間じかんがかかったことを明あかし、最終さいしゅう的てきに4千せん万まんドルが制作せいさく費ひとなった。

チャールズは点字てんじの脚本きゃくほんを読よみ、ピアノの演奏えんそうを渋々しぶしぶ始はじめるシーン、マージーにヘロインの打うち方かたを見みせたと暗示あんじするシーンのみに異議いぎを唱となえた[3]。

デンゼル・ワシントンがレイ役やくを依頼いらいされたが見送みおくった[4]。DVDのコメントによると、フォックスは本ほん作さくでは歌うたっていない。しかしチャールズの初期しょきの頃ころのカバーとなるカニエ・ウェストの「"Gold Digger"」、リュダクリスの「"Georgia"」ではチャールズとして歌うたっている。

DVDのコメントによるとハックフォードは、アンシューツは出資しゅっしはするがPG-13にすることを要求ようきゅうしたため、ハックフォードは5回かい降板こうばんしたと語かたった。チャールズとアーメット・アーティガンがハックフォードに映画えいが制作せいさくを頼たのんだため、ハックフォードはPG-13で映画えいがを制作せいさくすることを了承りょうしょうした。薬物やくぶつ中毒ちゅうどく、性的せいてき描写びょうしゃなど複数ふくすうの要素ようそでPG-13となった。

DVDのコメントでハックフォードはどの映画えいが会社かいしゃもこの映画えいがを支援しえんしようとしなかったと語かたった。インディペンデント映画えいがとして撮影さつえいされた後のち、ユニバーサル・ピクチャーズが配給はいきゅうに名乗なのりを上あげた。この理由りゆうの一ひとつとして、ユニバーサル・ピクチャーズの重役じゅうやくの一人ひとりがチャールズのコンサートにヒッチハイクで行いくほどであったことからとされる[4]

楽曲がっきょくはクレイグ・アームストロングが作曲さっきょくした。

2004年ねん、トロント国際こくさい映画えいが祭さいで初はつ公開こうかいされた。

サウンドトラック[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「en:Ray (soundtrack)」を参照さんしょう
  1. "Mess Around" – 2:41
  2. "I've Got a Woman" – 2:52
  3. "Hallelujah I Love Her So" (ライヴ) – 3:05
  4. "Drown in My Own Tears" – 3:21
  5. "(Night Time Is) The Right Time" – 3:24
  6. "Mary Ann" – 2:47
  7. "Hard Times (No One Knows Better Than I)" – 2:55
  8. ホワッド・アイ・セイ "What'd I Say" (ライヴ) – 4:38
  9. 我わが心しんのジョージア "Georgia on My Mind" – 3:39
  10. 旅立たびだててジャック "Hit the Road Jack" – 2:00
  11. "Unchain My Heart" – 2:50
  12. "I Can't Stop Loving You" (ライヴ) – 3:17
  13. "Born to Lose" – 3:15
  14. "Bye Bye Love" – 2:11
  15. "You Don't Know Me" (ライヴ) – 3:16
  16. レット・ザ・グッド・タイムス・ロール "Let the Good Times Roll" (ライヴ) – 2:48
  17. 我わが心しんのジョージア "Georgia on My Mind" (ライヴ) – 5:30
  • 総そう収録しゅうろく時間じかん: 54:28

2枚まい目めのアルバムとして、アトランティック・レコードより本ほん作さくからインスパイアされた音楽おんがくと共ともに、より映画えいがからの音楽おんがくに特とく化かしたアルバム『More Music from Ray』がリリースされた。[5]。

公開こうかい[編集へんしゅう]

日本にっぽんではPG-12（12歳さい未満みまんは保護ほご者しゃ同伴どうはんを推奨すいしょう）指定していされている。劇場げきじょう公開こうかい版ばんとエクステンディッド版ばん（未み公開こうかい部分ぶぶんを追加ついかしたもの）が入はいったDVDがある。

評価ひょうか[編集へんしゅう]

レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは205件けんのレビューで支持しじ率りつは79%、平均へいきん点てんは7.20/10となった[6]。Metacriticでは40件けんのレビューを基もとに加重かじゅう平均へいきん値ちが73/100となった[7]。

受賞じゅしょう[編集へんしゅう]

第だい77回かいアカデミー賞しょう
第だい62回かいゴールデングローブ賞しょう
  • 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ミュージカル・コメディ部門ぶもん） - ジェイミー・フォックス
第だい47回かい（2005年ねん）グラミー賞しょう

実際じっさいの出来事できごととの相違そうい[編集へんしゅう]

クレジットタイトルによると本ほん作さくは実際じっさいの出来事できごとに基もとづいているが、複数ふくすうの登場とうじょう人物じんぶつの名前なまえ、場所ばしょ、出来事できごとが変更へんこうされ、脚色きゃくしょくのためにフィクション化かしている。その一部いちぶを以下いかに示しめす。

  • 1935年ねん、レイの弟おとうとのジョージの死しは、メタルの洗濯せんたく桶おけに落おちたジョージがただふざけているものと思おもい助たすけず、夕食ゆうしょくの準備じゅんびができて息子むすこたちを呼よびにきた母親ははおやがジョージが溺おぼれているのを見みつける。実際じっさいはチャールズはジョージを助すけようとしたが重おもくて助たすけられず[8]、母親ははおやを家いえに呼よびに行いっている[8]。
  • 本ほん作さくを通とおして、レイの鬱うつ病びょうおよびヘロイン中毒ちゅうどくはジョージと母ははの死しそして盲目もうもくによる重度じゅうどのストレスによるものとして描えがかれている。実際じっさい、母ははの死しは重度じゅうどのストレスを与あたえ、鬱うつ病びょうを引ひき起おこしたと考かんがえられるが[9]、ジョージの死しと盲目もうもくは重度じゅうどのストレスのストレスによる精神せいしん疾患しっかんとはなっていない[9]。
  • 本ほん作さくの最後さいごに述のべられたように、1965年ねんに精神せいしん病院びょういんで治療ちりょうを受うけてヘロイン中毒ちゅうどくを克服こくふくしたのは事実じじつであるが、残のこりの人生じんせいにおいてヘロインの代かわりにしばしばジンやマリファナを使用しようすることには言及げんきゅうされていない[9][10]。
  • 「ホワッド・アイ・セイ」のシーンはフェンダー・ローズのエレクトリックピアノの演奏えんそうとして描えがかれているが、実際じっさいはオリジナル・レコーディングでワーリツァーのエレクトリックピアノを使用しようし、それぞれの会場かいじょうに備そなえ付つけられているピアノのチューニングや品質ひんしつを信用しんようしていなかったため、ツアーでも1956年ねんから使用しようし始はじめた[11]。
  • 本ほん作さくではバックコーラスで愛人あいじんのマージー・ヘンドリクスがレイに妊娠にんしんを告つげた際さい、ビーの手前てまえマージーには中絶ちゅうぜつを提案ていあんする。マージーは中絶ちゅうぜつせず、レイが離婚りこんしてマージーと一緒いっしょになり子供こどもを育そだてることを拒こばみ、マージーは自身じしんの歌手かしゅのキャリアのためにすぐにレイの元もとから去さる。実際じっさいヘンドリクスはチャールズの子こを妊娠にんしんし、チャールズはデラとの離婚りこんを拒こばみ、ヘンドリクスはチャールズの元もとから去さったが、チャールズは中絶ちゅうぜつを提案ていあんしたことはなく、デラの子こも他たの愛人あいじんの子こも自分じぶんの人生じんせいに受うけ入いれていた[10]。
  • 本ほん作さくでは1961年ねんにマージーがレイレッツを脱退だったいしたが、実際じっさいは1964年ねんに激はげしい口論こうろんの末すえ、レイから解雇かいこされたのである[12]。
  • 1961年ねんにジョージア州しゅうオーガスタの差別さべつ的てきコンサート会場かいじょうにチャールズが入にゅうろうとした所ところを人権じんけん活動かつどう家かのグループが抗議こうぎしチャールズはコンサートを取とりやめる。その後ごチャールズは差別さべつ的てきな会場かいじょうでの演奏えんそうは行おこなわないと宣言せんげんし、その結果けっかとしてジョージア州しゅう議会ぎかいは州しゅう内ないでの演奏えんそうは二度にどと行おこなわせないという決議けつぎが可決かけつする。実際じっさいは人権じんけん活動かつどう家かのグループはチャールズのコンサートを取とりやめさせることができたが、会場かいじょう外がいでの抗議こうぎ活動かつどうではなく電報でんぽうでの抗議こうぎによるものであった[10]。ジョージア州しゅうから演奏えんそうを禁止きんしされたことはなく、この会場かいじょうでの演奏えんそうは可能かのうであり、のちにチャールズは演奏えんそうを行おこなった[10]。
  • 1964年ねんにマージー・ヘンドリクスが亡なくなる。実際じっさいは1973年ねん7月がつ14日にちに亡なくなるが死体したい解剖かいぼうは行おこなわれず死因しいんは特定とくていされていない.[13]。
  • 最後さいごのシーンで「我わが心しんのジョージア」チャールズ版ばんがジョージア州しゅう歌かとなり、チャールズは妻つまのデラに祝福しゅくふくされる。1961年ねんに差別さべつ的てきな会場かいじょうでの演奏えんそうをしないと宣言せんげんした後のちに出だされた州しゅう内ないでの演奏えんそうを禁きんずる決議けつぎが撤廃てっぱいされる。実際じっさいは1979年ねんに「我わが心しんのジョージア」が州しゅう歌かになった時ときにはチャールズとデラはすでに離婚りこんしており、チャールズがジョージア州しゅう議会ぎかいで演奏えんそうした時ときにはデラはいなかった[10]。そもそも州しゅう内ないでの演奏えんそうを禁きんずる決議けつぎはなされておらず、決議けつぎの撤廃てっぱいもない[10]。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b “Ray (2004)” (英語えいご). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年ねん4月がつ2日にち閲覧えつらん。
  2. ^ 監督かんとくのテイラー・ハックフォードによるDVDの解説かいせつによると1935年ねんから1965年ねんに焦点しょうてんを当あてている。例外れいがいとして本ほん作さく終盤しゅうばんのジュリアン・ボンド（英語えいご版ばん）のシーンおよびチャールズのリクエストにより1979年ねんのジョージア州しゅう会かい議事堂ぎじどうのシーンがハックフォードにより挿入そうにゅうされた
  3. ^ a b “Music legend Ray Charles dies at 73” (2004年ねん10月がつ10日とおか). 2013年ねん8月がつ31日にち閲覧えつらん。
  4. ^ a b Ray (2004) - IMDb, http://www.imdb.com/title/tt0350258/trivia 2021年ねん3月がつ21日にち閲覧えつらん。 
  5. ^ Producer Breyon Prescott The-Film/release/2560071 Discogs
  6. ^ "Ray". Rotten Tomatoes (英語えいご). Fandango Media. 2022年ねん11月9日にち閲覧えつらん。
  7. ^ "Ray" (英語えいご). Metacritic. Red Ventures. 2022年ねん11月9日にち閲覧えつらん。
  8. ^ a b “Charles, Ray (1930–2004) – HistoryLink.org”. historylink.org. 2023年ねん5月がつ27日にち閲覧えつらん。
  9. ^ a b c Ritz, David (22 October 2004). “It's a Shame About Ray”. Slate. http://www.slate.com/articles/news_and_politics/life_and_art/2004/10/its_a_shame_about_ray.html. 
  10. ^ a b c d e f “History in the Movies”. stfrancis.edu. 2023年ねん5月がつ27日にち閲覧えつらん。
  11. ^ Evans, p. 109.
  12. ^ “A Lover's Blues: The Unforgettable Voice of Margie Hendrix” (英語えいご). Longreads (2020年ねん9月がつ2日にち). 2021年ねん5月がつ16日にち閲覧えつらん。
  13. ^ John Clemente, Girl Groups: Fabulous Females Who Rocked the World, AuthorHouse, 2013 , p.133

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

テイラー・ハックフォード監督かんとく作品さくひん
1980年代ねんだい
1990年代ねんだい
2000年代ねんだい
2010年代ねんだい
カテゴリ カテゴリ
2001-2020年ねん
2021-2040年ねん
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=Ray/レイ&oldid=98982905」から取得しゅとく