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SB2U (航空機こうくうき)

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SB2U ヴィンディケイター
チェサピーク

飛行するSB2U-1 0740号機 (VFA-14飛行隊所属、1938年6月28日撮影)

飛行ひこうするSB2U-1 0740号機ごうき
(VFA-14飛行ひこうたい所属しょぞく1938ねん6月28にち撮影さつえい)

SB2U ヴィンディケイターChance Vought SB2U Vindicator)はヴォートしゃ開発かいはつした艦上かんじょう爆撃ばくげきである。りたたみしき主翼しゅよくあしつ、当時とうじとしては近代きんだいてき急降下きゅうこうか爆撃ばくげきであった。イギリスでもチェサピーク練習れんしゅうとして運用うんようされた。

アメリカでの愛称あいしょうの「ヴィンディケイター (Vindicator)」は、擁護ようごしゃである。また、イギリスでの愛称あいしょうの「チェサピーク (Chesapeake)」は、ヴァージニアしゅう原住民げんじゅうみんチェサピークぞく英語えいごばんのこと。

概要がいよう[編集へんしゅう]

海軍かいぐんによる募集ぼしゅうさいすで開発かいはつ大幅おおはばすすんでいたカーチス・ライトしゃXSBC-3以外いがいでは、グレート・レイクスしゃXB2G開発かいはつ断念だんねん、グラマンしゃXSBF開発かいはつ断念だんねんにより偵察ていさつSFとして使用しよう、ブルースターのXSBAは生産せいさんせいたか海軍かいぐん工廠こうしょうへの移転いてん生産せいさんによりSBN改称かいしょうされたが生産せいさんおくれがてしまい、ノースロップしゃXBT少数しょうすう生産せいさんののち、改良かいりょうのためダグラスしゃへの移転いてん生産せいさんによりSBD改称かいしょうされるといった具合ぐあいで、計画けいかくどおりに製造せいぞうおこなわれたのは、このSB2Uのみであった。

開発かいはつ1934ねん6がつより開始かいしされ、1934ねん10月11にちに、XSB2Uとして、アメリカ海軍かいぐんより試作しさく発注はっちゅうおこなわれた。はつ飛行ひこう1936ねん1がつ4にち

サラトガ艦上かんじょうのSB2U-1 海軍かいぐんだい3ばくげき航空こうくうたい(VB-3)の所属しょぞく

1937ねん12月より部隊ぶたい配属はいぞく開始かいしされ、ダグラスしゃせいSBD ドーントレス配備はいびされるまでの主力しゅりょく艦上かんじょう爆撃ばくげきとして使用しようされた。またフランスにも輸出ゆしゅつされ、V-156Fとして1939ねんに40発注はっちゅうされ、同年どうねん9がつ3にちよりわたしが開始かいしされた。ふつ海軍かいぐんけに仕様しよう変更へんこうされており、各種かくしゅへいそうほか、プロペラピッチをぎゃくピッチにして使用しようするダイブブレーキは主翼しゅよく上下じょうげけたほそいたじょうのダイブブレーキに変更へんこうされている。だいいち海軍かいぐんばくげき航空こうくうだん傘下さんかのAB1、AB3飛行ひこうたいに12づつ配備はいびされだい世界せかい大戦たいせん初期しょきどくふつせん使用しようされたが、たいした活躍かつやくもないまま敗戦はいせんむかえることとなり、ヴィシー政権せいけんした残存ざんそんすべてがスクラップとして廃棄はいきされた。

太平洋たいへいよう戦線せんせんではミッドウェー海戦かいせんにミッドウェー基地きち航空こうくうたいとして参加さんかしており、1が(被弾ひだんにより帰投きとうできなくなったため)じゅう巡洋艦じゅんようかんさんくま」に体当たいあたり攻撃こうげき仕掛しかけたことでられる。

なお、フランスへの輸出ゆしゅつぶんうち、フランス降伏ごうぶくによって発注はっちゅうぶんちゅういてしまった機体きたいは、イギリスチェサピーク (Chesapeake) の名前なまえ標的ひょうてき曳航えいこう訓練くんれん使用しようした。

しょもと[編集へんしゅう]

SB2U-1 さんめん
SB2U-3 さんめん
制式せいしき名称めいしょう SB2U-1 SB2U-2
試作しさく名称めいしょう XSB2U
全幅ぜんぷく 12.80m
全長ぜんちょう 10.36m
ぜんこう 3.12m
つばさ面積めんせき 28.33m2 28.34m2
つばさめん荷重かじゅう 101kg/m2 102kg/m2
自重じちょう 2,121kg 2,138kg
正規せいき全備ぜんび重量じゅうりょう 2,868kg 2,893kg
発動はつどう P&W R-1535-96
ツインワスプ・ジュニア
はなれのぼり825馬力ばりき)1
巡航じゅんこう速度そくど 365km
最高さいこう速度そくど 402km/h(高度こうど2,895m) 404km/h(高度こうど2,895m)
ちゃくかん速度そくど 106km/h
上昇じょうしょうりょく 5,000mまで10ふん36びょう
実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど 8,350m 8,382m
航続こうぞく距離きょり 1,128km(500ポンド(226.8kg)ばくだん搭載とうさい 1,014km(500ポンド(226.8kg)ばくだん搭載とうさい
武装ぶそう AN/M2 7.62mm機関きかんじゅう
みぎ主翼しゅよく 1ていこうせき旋回せんかい 1てい
ばくそう 500ポンドばくだん
もしくは1000ポンドばくだん1はつ
乗員じょういん 2めい
生産せいさんすう 54 58

形式けいしき[編集へんしゅう]

XSB2U-1
試作しさく。R-1535-78エンジン(750馬力ばりき)を装備そうび。1製造せいぞう
SB2U-1
初期しょき生産せいさんがた。R-1535-78エンジン(825馬力ばりき)を装備そうび。54製造せいぞう
SB2U-2
機内きない備品びひん改良かいりょうしたかた。58生産せいさん社内しゃない名称めいしょうV-156
XSB2U-3
フロートをけて水上すいじょう可能かのうにしたかた。1製造せいぞう
SB2U-3
R-1535-102エンジン(825馬力ばりき)を装備そうび主翼しゅよくない燃料ねんりょうタンクをインテグラル機銃きじゅうを12.7mmにかわそうした改良かいりょうがた。57製造せいぞう
V-156F-3
SB2U-2のフランス海軍かいぐん改良かいりょうがた。エンジンを強化きょうか・ダイブブレーキの改良かいりょう機銃きじゅうをフランスせい変更へんこうなど。84発注はっちゅう。うち34受領じゅりょう
V-156-B1
V-156Fのうち、フランスが降伏ごうぶくしたためにられなかったものを、イギリスが受領じゅりょうしたもの。エンジンをR-1535-SB4-Gエンジン(750馬力ばりき)へとかわそうし、防弾ぼうだんばんと2もん機銃きじゅう追加ついかされている。イギリスぐん名称めいしょう チェサピーク Mk.I。50受領じゅりょう
V-167
R-1830エンジンへとかわそうしたV-156の改良かいりょうがた試験しけん1のみ製造せいぞう

現存げんそんする機体きたい[編集へんしゅう]

型名かためい   局番きょくばんごう[注釈ちゅうしゃく 1] 機体きたい写真しゃしん          所在地しょざいち 保存ほぞん施設しせつ 公開こうかいじょうきょう 状態じょうたい 備考びこう
SB2U-2 1383 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくフロリダしゅうペンサコーラ 国立こくりつ海軍かいぐん航空こうくう博物館はくぶつかん[1] 公開こうかい 静態せいたい展示てんじ 公式こうしきサイト

登場とうじょう作品さくひん[編集へんしゅう]

ろくはつ文明ぶんめい
松本まつもとれい・ハードメタルシリーズのいちへん太平洋戦争たいへいようせんそう初期しょき恋人こいびと民間みんかんじんせてフィリピンよりの脱出だっしゅつ使用しよう被弾ひだんしたれいせんやすしとして民間みんかんじん旋回せんかいじゅう不用意ふようい攻撃こうげきしたため、かえちにあって撃墜げきついされてしまう。旋回せんかいじゅうが7,62mm連装れんそうにカスタマイズされている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく海軍かいぐんしょう航空局こうくうきょくによる登録とうろく番号ばんごうのこと。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]