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Sylpheed

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Sylpheed
日本語にほんごばんのSylpheed 2.2のスクリーンショット
作者さくしゃ 山本やまもと博之ひろゆき[1][2][3][4][5]
初版しょはん 2000ねん1がつ1にち (24ねんまえ) (2000-01-01)[6]
最新さいしんばん
3.7.0 / 2018ねん1がつ31にち (6ねんまえ) (2018-01-31)
リポジトリ ウィキデータを編集
対応たいおうOS Unixけい
Microsoft Windows 7/8.1/10
サポートじょうきょう 開発かいはつちゅう
種別しゅべつ 電子でんしメールクライアント
ライセンス GNU GPL[2]
公式こうしきサイト sylpheed.sraoss.jp
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Sylpheed(シルフィード)は、LinuxBSDなどのPC-UNIXうえ、およびWindowsうえうごオープンソース電子でんしメールクライアント[2]開発かいはつしゃ山本やまもと博之ひろゆき [1][2][3][4][5]

概要がいよう

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大学だいがく在学ざいがくちゅうLinux使つかはじめた山本やまもとが、実用じつようレベルで使つかえる電子でんしメールクライアントがなかったことを理由りゆうとして大学だいがく4年生ねんせいのときに開発かいはつはじめた[7]。3かげつ2000ねん平成へいせい12ねん)1がつにバージョン0.1をリリース[7]。Sylpheedの機能きのうBecky!などの既存きそん電子でんしメールクライアントを参考さんこう実装じっそうされた[7]最初さいしょ入社にゅうしゃした会社かいしゃ株式会社かぶしきがいしゃグッデイ)やそのつぎ会社かいしゃ後述こうじゅつするSRA OSS)が開発かいはつ全面ぜんめんてき支援しえんしていたとべている[7]

Sylpheedは2000ねん平成へいせい12ねん)より、ながらくLinuxを中心ちゅうしんとするPC-UNIXじょう開発かいはつされ、発展はってんげてきた。バージョン1.0未満みまんから1.0.5までは、GTK1のライブラリを利用りようして開発かいはつされてきたが、1.9.0以降いこうからはGTK2のライブラリを利用りようするようになり、現在げんざいPC-UNIXデスクトップ環境かんきょうとしてひろ使つかわれているGNOMEとの親和しんわせいアンチエイリアスによるフォント品質ひんしつ向上こうじょうなどがはかられている。ライセンスはGNU GPL採用さいようしている[2]

バージョン1.0.x時代じだいにもGTK2のライブラリを使つかったものがあった (sylpheed-gtk2) が、現在げんざいは、その成果せいかがSylpheed本家ほんけまれたため、sylpheed-gtk2は開発かいはつ終了しゅうりょうした。

Windowsばんについては、バージョン1.0未満みまんのバージョンではべつ作者さくしゃによるものがあったが[1]、バージョン2.1.3からは山本やまもとによるバージョンが提供ていきょうされている。正式せいしきリリースばんとしては2.2.0以降いこうとなる[2]

2006ねん平成へいせい18ねん)9がつ6にちには、SRA OSSがSylpheedの開発かいはつ全面ぜんめんてき支援しえんすることを発表はっぴょう[3][4][5]。SRA OSSは山本やまもと雇用こようし、自由じゆうにSylpheedの開発かいはつができる環境かんきょうなどをつくった[3][4][5]山本やまもと同社どうしゃでSylpheedのコアライブラリを独立どくりつさせたLibSylphプロジェクトにたずさわることとなる[3][4][5]

特徴とくちょう

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Sylpheedの特徴とくちょうは、以下いかとおりである。

  • 3ペイン電子でんしメールクライアント[8]
  • 全面ぜんめんGUIの実装じっそうである
  • PC-UNIXじょうのGUIソフトウェアとしては、非常ひじょうかる
  • 動作どうさ設定せっていこまかく、さまざまなシチュエーションに対応たいおうできる
  • 1ファイル1メールのMH形式けいしき採用さいようしている[1]。このためメールデータに障害しょうがい発生はっせいしても対処たいしょしやすい
  • 外部がいぶフィルタとの連携れんけい可能かのうで、スパムなどの対処たいしょがしやすい
  • 国際こくさい対応たいおうされており、各種かくしゅ言語げんごによるメールの利用りよう可能かのうである
  • バージョン3.5.1からは添付てんぷファイルの自動じどう暗号あんごう機能きのうプラグインがバンドルされるようになった。日本にっぽん国内こくないでよく利用りようされる添付てんぷファイルをZIPで暗号あんごうして、べつなメールでパスワードをらせる機能きのうがワンタッチで利用りようできる

名前なまえ由来ゆらい

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ふう妖精ようせいSylph」(シルフ)が由来ゆらい[7]ふうのように軽快けいかいで、空気くうきのように自然しぜん動作どうさを、という意味いみめられている[7]

「シルフィード」は本来ほんらい「Sylphid」とつづるべきだが、作者さくしゃ誤解ごかいにより「Sylpheed」という名前なまえ採用さいようされてしまった。その誤解ごかい気付きづいたが、すでにおおくのディストリビューションによって採用さいようされてしまっており、かえしがつかなくなったので、そのままになったという。

バージョン履歴りれき

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  • 2000ねん1がつ1にち - バージョン0.1.0 αがリリースされる
  • 2004ねん12月24にち - バージョン1.0.0がリリースされる[1]
  • 2005ねん7がつ29にち - バージョン2.0.0がリリースされる
  • 2006ねん2がつ14にち - バージョン2.2.0がリリースされる[2]。このバージョンからMicrosoft Windowsばん正式せいしきにリリースされた[2]
  • 2006ねん12月24にち - バージョン2.3.0がリリースされる
  • 2007ねん4がつ20日はつか - バージョン2.4.0がリリースされる
  • 2008ねん6がつ17にち - バージョン2.5.0がリリースされる
  • 2008ねん12月19にち - バージョン2.6.0がリリースされる
  • 2009ねん7がつ21にち - バージョン2.7.0がリリースされる
  • 2010ねん2がつ24にち - バージョン3.0.0がリリースされる
  • 2011ねん1がつ31にち - バージョン3.1.0がリリースされる
  • 2012ねん6がつ29にち - バージョン3.2.0がリリースされる
  • 2012ねん11月9にち - バージョン3.3.0がリリースされる
  • 2014ねん3がつ31にち - バージョン3.4.0がリリースされる
  • 2016ねん1がつ25にち - バージョン3.5.0がリリースされる
  • 2016ねん7がつ29にち - バージョン3.5.1がリリースされる
  • 2017ねん6がつ29にち - バージョン3.6.0がリリースされる
  • 2018ねん1がつ31にち - バージョン3.7.0がリリースされる

Paul Manganらによって、SylpheedからフォークしたClaws Mailがある[注釈ちゅうしゃく 1]。フォーク当時とうじのSylpheedにない機能きのう独自どくじ追加ついかしている。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ フォーク当初とうしょ名称めいしょうは「Sylpheed Claws」。のちに「Claws Mail」と改名かいめい

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d e 高橋たかはし信頼しんらい=IT Pro (2004ねん12月25にち). “国産こくさんオープンソース・メール・クライアントSylpheed 1.0が正式せいしきリリース:ITpro”. ITPro. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c d e f g h 海上うながみしのぶ (2006ねん2がつ14にち). “メールクライアント「Sylpheed 2.2.0」リリース - Windowsに正式せいしき対応たいおう | エンタープライズ | マイコミジャーナル”. マイコミジャーナル. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e 西尾にしお泰三たいぞう (2006ねん9がつ6にち). “ITmedia エンタープライズ:SRA OSS、Sylpheedの開発かいはつ全面ぜんめんてき支援しえん”. ITmedia. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e 山形やまがた直子なおこ (2006ねん9がつ6にち). “SRA OSS、Sylpheed 開発かいはつしゃ雇用こよう、LibSylph プロジェクトを開始かいし - japan.internet.com LinuxToday”. Jupitermedia Corporation. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  5. ^ a b c d e 目黒めぐろ譲二じょうじ (2006ねん9がつ7にち). “国産こくさんOSSメールクライアント「Sylpheed」の開発かいはつをSRA OSSが支援しえん:ニュース - CNET Japan”. CNET Japan. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  6. ^ ソフトウェアどうこりの「ChangeLog-1.0」
  7. ^ a b c d e f 高橋たかはしマサシ (2006ねん12月20にち). “山本やまもと博之ひろゆき@Sylpheedは、同人どうじんはしっていた/Tech総研そうけん”. Tech総研そうけん. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん
  8. ^ 長谷川はせがわ正太郎しょうたろう (2008ねん6がつ18にち). “まどもり - 【NEWS】メールソフト「Sylpheed」v2.5.0にファイルの添付てんぷわす防止ぼうし機能きのう追加ついか”. まどもり. 2009ねん2がつ27にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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