(Translated by https://www.hiragana.jp/)
GNUnet - Wikipedia コンテンツにスキップ

GNUnet

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
GNUnet
開発元かいはつもと GNUnet developers
初版しょはん November 5, 2001
最新さいしんばん 0.14.0 - 2020ねん11月14にち (3ねんまえ) (2020-11-14)[1] [±]
最新さいしん評価ひょうかばん
0.11.0pre66 / 2018ねん6がつ6にち (6ねんまえ) (2018-06-06)[2]
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語げんご
C
対応たいおうOS 公式こうしき: フリーソフトウェアオペレーティングシステム (GNU/Linux, FreeBSD, NetBSD, OpenBSD); 非公式ひこうしき: そののオペレーティングシステム (macOS, Windows)
サポートじょうきょう Active
種別しゅべつ 匿名とくめいP2P, Friend-to-friend
ライセンス GNU AGPLv3またはそれ以降いこう[3] (フリーソフトウェア)
公式こうしきサイト gnunet.org
テンプレートを表示ひょうじ

GNUnet分散ぶんさんがたP2P通信つうしんのためのフリーソフトウェアフレームワークであり、公式こうしきGNUプロジェクトのパッケージである。データ・リンク暗号あんごうピアの検出けんしゅつリソース様々さまざま手段しゅだんでの通信つうしん(TCPUDPHTTPHTTPS無線むせんLAN)、基本きほんてきなP2Pアルゴリズムとしてルーティングマルチキャスト交通こうつうトラフィック推定すいてい機能きのうつ。

GNUnetの基本きほんてきネットワークトポロジーはメッシュネットワークである。GNUnetはスモールワールドネットワーク最適さいてきされたKademliaランダムはん分散ぶんさんハッシュテーブル内蔵ないぞうしている。GNUnetはユーザーの信頼しんらいされた友人ゆうじんだけに通信つうしん制限せいげんするためのF2F英語えいごばんトポロジーオプションをゆうする。ユーザーの「友人ゆうじん」のさら友人ゆうじんといったじたネットワークじょうで、たがいにIPアドレス直接ちょくせつ公開こうかいすることなくファイル交換こうかん可能かのうである。

GNUnetはUniform Resource Identifier (URI) 識別子しきべつしIANA認可にんか)を使用しようする。GNUnetのURIはモジュールとモジュール特有とくゆう識別子しきべつしふたつで構成こうせいされる。GNUnetのURIはgnunet://module/identifierという形式けいしきであり、moduleがモジュールめいでありidentifierがモジュール特有とくゆう識別子しきべつしである。

コードの基礎きそC言語げんごかれているが、 gnunet-java進展しんてんによりJavaにより拡張かくちょう機能きのう開発かいはつするためのAPI存在そんざいする。GNUnetは現在げんざいLinuxBSDmacOSSolarisWindows動作どうさする。

GNUnetはフレームワークのおもなディストリビューションで様々さまざまなP2Pアプリケーションを提供ていきょうし、追加ついかプロジェクトのSecuShareひとしがそれを拡張かくちょうしている。

ファイル共有きょうゆう

[編集へんしゅう]

現時点げんじてん設計せっけい匿名とくめいせい検閲けんえつへのたいせいのあるファイル共有きょうゆう重視じゅうしし、ユーザーに匿名とくめいですべての種類しゅるい情報じょうほう送受信そうじゅしんさせるためのものである。GNUnetは共有きょうゆうされたファイルを自動的じどうてきGNU libextractor使用しようメタデータにより注釈ちゅうしゃくする。

ファイル共有きょうゆうサービスはルーティングのクエリ返答へんとうにGNUnetの匿名とくめいプロトコル使用しようする。転送てんそうされたクエリのメッセージはデータブロックとうコンテンツ検索けんさく使用しようされる。転送てんそうノード負荷ふかじょうきょうにより、メッセージはゼロまたは1以上いじょうのノードに転送てんそうされる。ノードに負荷ふかがかかっているときは近隣きんりんノードからのリクエストを拒否きょひし、ノード内部ないぶ信頼しんらい低下ていかする。GNUnetの匿名とくめいプロトコル固有こゆう機能きのうとしてユーザーは匿名とくめいレベルを選択せんたく可能かのうである。匿名とくめいレベルは自分じぶん通信つうしんかくすための迂回うかい通信つうしん回数かいすう決定けっていするものである。ユーザーは個別こべつアップロード検索けんさくダウンロードのために毎回まいかいきな匿名とくめいレベルを設定せっていできる。匿名とくめいレベルゼロを選択せんたくすることによることにより、匿名とくめいじつIPをあきらかにしたファイル共有きょうゆう可能かのうである。GNUnetのDHTインフラストラクチャーは匿名とくめい設定せっていされた場合ばあいのみ有効ゆうこうされる。

ファイル共有きょうゆうURI

[編集へんしゅう]

GNUnetで共有きょうゆうされたファイルはECRS (An Encoding for Censorship-Resistant Sharing) によりエンコードされる。fsモジュールのidentifierchksksksklocのいずれかひとつにより構成こうせいされ、スラッシュとカテゴリ特有とくゆうともなう。

  • chkはファイルを特定とくていする。典型てんけいてきには: gnunet://fs/chk/[ファイルハッシュ、0-9A-Vの使用しよう].[クエリハッシュ、0-9A-Vの使用しよう].[バイトでのファイルサイズ]
  • sks名前なまえ空間くうかんないのファイルを特定とくていする。典型てんけいてきには: gnunet://fs/sks/NAMESPACE/IDENTIFIER
  • ksk検索けんさくクエリを特定とくていする。典型てんけいてきには: gnunet://fs/ksk/KEYWORD[+KEYWORD]*
  • loc特定とくていのマシンじょうでの情報じょうほう特定とくていする。典型てんけいてきには: gnunet://fs/loc/PEER/QUERY.TYPE.KEY.SIZE

GNU GPLライセンス文書ぶんしょ特定とくていはんしめすGNUnetのファイル共有きょうゆうURI:

gnunet://fs/chk/9E4MDN4VULE8KJG6U1C8FKH5HA8C5CHSJTILRTTPGK8MJ6VH\
ORERHE68JU8Q0FDTOH1DGLUJ3NLE99N0ML0N9PIBAGKG7MNPBTT6UKG.1I823C58O3L\
KS24LLI9KB384LH82LGF9GUQRJHACCUINSCQH36SI4NF88CMAET3T3BHI93D4S0M5CC\
6MVDL1K8GFKVBN69Q6T307U6O.17992

"gpl"の検索けんさく結果けっかしめすGNUnetのファイル共有きょうゆうURI:

gnunet://fs/ksk/gpl

GNU代替だいたいドメインシステム

[編集へんしゅう]

GNUnetはDNS分散ぶんさんばんであり検閲けんえつ体制たいせいばんであるGNU代替だいたいドメインシステム(GNU Alternative Domain System、GADSとも)の実装じっそうふくむ。GADSでは、それぞれのユーザーは.gads TLDしたのDNS名前なまえ空間くうかんにマップされた自分じぶんmasterDNSゾーンを管理かんりする。ユーザーはのユーザーに管理かんりされたDNSゾーンにサブドメインを委譲いじょうすることもできる。のユーザーの定義ていぎはGNUnetのDHT機能きのうにより参照さんしょうされる。このシステムのおおきな問題もんだいとして、ドメインめい特有とくゆうものではなくなり、通常つうじょうのアプリケーションからアクセスするためにはプロキシなどの手段しゅだん必要ひつようである。

プロトコル変換へんかん

[編集へんしゅう]

GNUnetはIP通信つうしんをP2Pネットワーク経由けいゆおこなうことができる。必要ひつようならば、GNUnetはIPv4-IPv6プロトコル変換へんかん実行じっこうできる。GNUnetはDNSのアプリケーションレベルゲートウェイを提供ていきょうし、DNSリクエストをプロキシすることで必要ひつようなアドレスをマップすることができる。これにより、GNUnetはIPv6移行いこうのために使用しようすることも可能かのうである。また、GADSとのわせにより、GNUnetはGADSないにある秘匿ひとくサービスのウェブページなどにアクセスできる。

チャット

[編集へんしゅう]

簡素かんそなチャット機能きのうがテストよう実装じっそうされ、使用しよう可能かのうである。

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ Grothoff, Christian (2020ねん11月14にち). “GNUnet 0.14.0 released”. gnunet.org. GNUnet e.V.. 2020ねん12月25にち閲覧えつらん
  2. ^ GNUnetダウンロード公式こうしきサイト
  3. ^ license notice placed at the top in one of the source files of the project's repository, probably in each of its source files”. June 8, 2018閲覧えつらん。 “GNUnet is free software: you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU Affero General Public License as published by the Free Software Foundation, either version 3 of the License, or (at your option) any later version.”

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]