デジタル大辞泉だいじせん 「庶民しょみん」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご しょ‐みん【庶民しょみん】 世間せけん一般いっぱんの人々ひとびと。特別とくべつな地位ちい・財産ざいさんなどのない普通ふつうの人々ひとびと。「庶民しょみんの文化ぶんか」「庶民しょみんの暮くらし」[類語るいご]大衆たいしゅう・民衆みんしゅう・公衆こうしゅう・マス・平民へいみん・民みんたみ・常民じょうみん・人民じんみん・市民しみん・勤労きんろう者しゃ・生活せいかつ者しゃ・一般人いっぱんじん・市井しせいしせいの人ひと・世人せじんせじん・俗ぞく衆しゅ・群衆ぐんしゅう 出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい
精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん 「庶民しょみん」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご しょ‐みん【庶民しょみん・諸しょ民みん】 〘 名詞めいし 〙① 一般いっぱんの民衆みんしゅう。人民じんみん。[初出しょしゅつの実例じつれい]「庶民しょみん於焉見み矣、素もと節ぶし斯闌」(出典しゅってん:菅家すがや文ぶん草そう(900頃ごろ)七なな・清風せいふう戒寒賦ふ)「右みぎ庶民しょみん之これ業ぎょう、稼穡為ため宗むね、田た疇之道どう、池いけ溝みぞ為ため先さき、而不下か束たば把わ、只ただ如知不知ふち」(出典しゅってん:宝生ほうしょう院いん文書ぶんしょ‐永えい延のべ二に年ねん(988)一いち一いち月がつ八はち日にち・尾張おわり国こく郡司ぐんじ百姓ひゃくしょう等とう解かい)「世よの中なかは目めくら千せん人にん目めあき千せん人にんなれば、智者ちしゃ上じょうに在ざいて諸しょ民みんを支配しはいし上じょうの意いに従したがえはしめて可かなりと」(出典しゅってん:学問がくもんのすゝめ(1872‐76)〈福沢ふくさわ諭吉ゆきち〉三さん)[その他たの文献ぶんけん]〔書しょ経けい‐洪ひろし範はん〕② 貴族きぞくなどに対たいして、身分みぶんがふつうの人々ひとびと。平民へいみん。[初出しょしゅつの実例じつれい]「官かん武たけ一途いっと庶民しょみんに至いたる迄まで、各かく其志を遂とげ」(出典しゅってん:五ご箇条かじょうの御ご誓文せいもん‐明治めいじ元年がんねん(1868)三さん月がつ一いち四よん日にち) 出典しゅってん 精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい
改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん 「庶民しょみん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ 庶民しょみん (しょみん) 一般いっぱんの民衆みんしゅうを指さす。〈庶〉はもろもろの意いで,衆しゅう庶,百姓ひゃくしょう(ひやくせい)も庶民しょみんと同義どうぎである。庶民しょみんは,市民しみんや人民じんみんが歴史れきし的てき規定きていのもとにみずからが政治せいじ性せいや階級かいきゅう性せいを意識いしきしている存在そんざいとは異ことなる。また,産業さんぎょう社会しゃかいにあって非ひ組織そしき的てきな存在そんざいとしての大衆たいしゅうや,民俗みんぞく学がくで用もちいられる伝統でんとう的てきな生活せいかつ様式ようしき,固有こゆう文化ぶんかを保持ほじする人ひとびとを指さす常民じょうみんcommon peopleとも異ことなる。すなわち,〈庶民しょみんとは伝統でんとう的てき価値かち意識いしきのなかに埋没まいぼつしている人ひとびと〉(日高ひだか六郎ろくろう)である。しかし,ときに,〈庶民しょみん感覚かんかく〉ということばに見みられるように,知識ちしき人じんの言論げんろんや政治せいじ家かの指導しどうがあまりに現実げんじつと乖離かいり(かいり)しているときには,生活せいかつ者しゃという意味いみでそれを批判ひはんするものとしてあらわれる。身分みぶん,肩書かたがき,財産ざいさん,政治せいじ的てき地位ちいなどにあまり縁えんがなく,ささやかな生活せいかつを営いとなむ人ひとびと(庶民しょみん)であるがゆえに,現実げんじつ的てき意味いみをもちうるのである。執筆しっぴつ者しゃ:杉山すぎやま 光信みつのぶ 出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ「改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん」改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてんについて 情報じょうほう
普及ふきゅう版ばん 字じ通どおり 「庶民しょみん」の読よみ・字形じけい・画数かくすう・意味いみ 【庶民しょみん】しよみん 庶人。衆しゅう庶。〔詩し、大雅たいが、霊れい台だい〕靈れい臺だいを經けい始はじめし 之これれを經へし之これれを營す 庶民しょみん之のれを攻おさむ(をさ)め 日ひならずして之これれをす字じ通どおり「庶」の項目こうもくを見みる。 出典しゅってん 平凡社へいぼんしゃ「普及ふきゅう版ばん 字じ通どおり」普及ふきゅう版ばん 字じ通どおりについて 情報じょうほう
世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん(旧版きゅうばん)内うちの庶民しょみんの言及げんきゅう 【身分みぶん制せい社会しゃかい】より …ただ,イギリスにおいては,かなり早はやくから下級かきゅう貴族きぞくたる騎士きし身分みぶんが,軍役ぐんえき代だい納金のうきん制せいの普及ふきゅうや傭兵ようへい使用しようの開始かいしにより,戦士せんしの機能きのうを失うしなって地主じぬし化かの道みちを歩あゆんだため,ジェントリーという独特どくとくな名望めいぼう家か階層かいそうが形成けいせいされた。しかもこのジェントリーは,生業せいぎょうのうえでも,血縁けつえん関係かんけいからも,都市としの市民しみんと密接みっせつなつながりをもつようになったので,イギリス議会ぎかいの下院かいんはジェントリーと市民しみんの代表だいひょうを合あわせた〈庶民しょみんCommons〉から構成こうせいされ,このことは,フランスやドイツ諸しょ邦くになどに比ひして,イギリスの身分みぶん制せい社会しゃかいがかなり流動的りゅうどうてきな性格せいかくをもっていたことを示しめしている。[身分みぶん制せいと支配しはい] 〈身分みぶん〉というものを,法制ほうせい上じょうの身分みぶんに限定げんていせず,経済けいざい的てき見地けんちより規定きていされる〈階級かいきゅう〉と対置たいちして広ひろく考察こうさつするならば,身分みぶん制せい社会しゃかいの特徴とくちょうは,マルクス主義まるくすしゅぎ史家しかのいわゆる〈経済けいざい外がい強制きょうせい〉のシステムに求もとめられる。… ※「庶民しょみん」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつの一部いちぶを掲載けいさいしています。 出典しゅってん|株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ「世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん(旧版きゅうばん)」