雨宮あまみや天たかし、初はつのバンドスタイルに挑戦ちょうせんした幕張まくはり公演こうえん2DAYS

雨宮あまみや天たかしが1月がつ18、19日にちに千葉ちば・幕張まくはりメッセ 幕張まくはりイベントホールでワンマンライブ「LAWSON presents 雨宮あまみや天たかしライブ2020 "The Clearest SKY"」を開催かいさいした。この記事きじでは19日にち公演こうえんの模様もようをレポートする。

これまでもライブでさまざまな挑戦ちょうせんをしてきた雨宮あまみやだが、今回こんかいは初はじめてバンドを携たずさえてパフォーマンスを展開てんかい。過去かこ最大さいだいキャパシティとなる会場かいじょうにて、より深ふかく濃厚のうこうな形かたちで“雨宮あまみや天たかしの世界せかい”を届とどけた。

スモークの中なかから姿すがたを現あらわした雨宮あまみやは、凛りんとした佇たたずまいで「Defiance」を歌唱かしょう。芯しんの強つよい歌声うたごえと迫力はくりょくのあるバンドの生なま演奏えんそうが合あわさり、すさまじいエネルギーが場内じょうないに満みちていった。その勢いきおいを加速かそくさせるように、雨宮あまみやはダンサーのダイナミックなパフォーマンスをバックに「Eternal」を披露ひろうする。「チョ・イ・ス」では満面まんめんの笑顔えがおで客席きゃくせきの隅々すみずみまで手てを振ふったり、ダンサーと共ともに花道かどうを走はしったりと、元気げんきいっぱいのステージングで会場かいじょうを盛もり上あげた。雨宮あまみやは「今日きょうはぶち上あげていくので、皆みなさんご覚悟かくごのほどよろしくお願ねがいいたします！」と気合きあいたっぷり。「Regeneration」ではシンフォニックなロックサウンドに乗のせて透明とうめい感かんのある歌声うたごえを響ひびかせ、オーディエンスを力強ちからづよくも美うつくしい世界せかい観かんへと引ひき込こむ。そしてジャジーなサウンドをバックに「irodori」をつややかに歌うたい上あげたかと思おもえば、続つづく「Abyss」では重厚じゅうこうなサウンドに乗のせて切迫せっぱく感かんのある歌声うたごえを届とどけ、幅広はばひろい表現ひょうげんでオーディエンスを圧倒あっとうした。

その後ご、雨宮あまみやは「月つき灯あかり」「誓ちかい」といったバラード曲きょくをドラマティックなサウンドに乗のせてたおやかに歌唱かしょうし、一度いちどステージを離脱りだつ。そして雨宮あまみやが読よみ上あげるシリアスな朗読ろうどくが流ながれ、怪あやしげな空気くうきが会場かいじょうに広ひろがっていく。オーディエンスが息いきを呑のんで朗読ろうどくにき入きいっていると、手てを拘束こうそくされ、目隠めかくしをされた状態じょうたいの雨宮あまみやが王座おうざに座すわって登場とうじょう。妖艶ようえんに踊おどるダンサーに囲かこまれながら、雨宮あまみやは「メリーゴーランド」「羽根はね輪舞りんぶ」を演えんじるように歌うたい上あげ、その危あやうげな美うつくしさでオーディエンスを魅了みりょうした。さらに雨宮あまみやは王座おうざを離はなれて階段かいだんを降おり、歌謡かようテイストの強つよい「VIPER」をパフォーマンス。雨宮あまみやは朗読ろうどくを交まじえたパートについて「ライブでも声優せいゆうっぽいことをしたいなと考かんがえて、怪あやしげな朗読ろうどくをしようということになりまして。自分じぶんで朗読ろうどくの文ぶんを考かんがえて、読よむときも『ここを溜ためよう』と考かんがえたので、皆みなさんに少すこしでも『何なにが起おこるんだろう？』と感かんじてもらえていたらうれしいです」と目めを輝かがやかせた。

白しろい衣装いしょうにチェンジした雨宮あまみやが続つづいて披露ひろうしたのは、自身じしんで作詞さくし作曲さっきょくした「火花ひばな」。9月に行おこなわれた「LAWSON presents 第だい2回かい 雨宮あまみや天たかし 音楽おんがくで彩いろどるリサイタル」大阪おおさか・Zepp Namba公演こうえんでワンコーラス分ぶん歌うたい、ファンの期待きたいを集あつめていたこの曲きょくを、今回こんかいはフルバージョンでバンドの生なま演奏えんそうをバックに歌うたい上あげた。その後ごは「RAINBOW」「Lilas」とさわやかなナンバーが続つづき、シンガロングやコールで会場かいじょうの一体いったい感かんが高たかまっていく。雨宮あまみやはセンターステージで「こうやって間近まぢかでみんなの笑顔えがおを見みながら、一緒いっしょに楽たのしい時間じかんを過すごしていると、これまでがんばってきてよかったなと思おもいます」と顔かおをほころばせ、「この“真まっ青さおな時間じかん”を笑顔えがおで作つくれているのは、みんなのおかげだと思おもいます。いつもありがとうございます！」とイメージカラーの青あおに染そまった客席きゃくせきを見渡みわたした。そして雨宮あまみやは1月がつ15日にちにリリースしたばかりの記念きねんすべき10thシングル曲きょく「PARADOX」をパフォーマンス。これまでシリアスな世界せかい観かんを持もつ楽曲がっきょくを歌うたうことが多おおかった雨宮あまみやだが、ポップなこの曲きょくをキュートに歌うたい、新あらたな表情ひょうじょうを見みせてファンを喜よろこばせた。

ライブ終盤しゅうばんを迎むかえ、雨宮あまみやは「Velvet Rays」や「Silent Sword」といったロックナンバーを連投れんとう。観客かんきゃくのペンライトを握にぎりしめる手てにも力ちからがこもり、場内じょうないは熱気ねっきに満みちていった。「Trust Your Mind」を力強ちからづよい眼差まなざしで歌うたい上あげた雨宮あまみやは「まだまだそんなもんじゃないでしょー！」と観客かんきゃくをさらに煽あおり、「VESTIGE」を熱唱ねっしょう。重厚じゅうこうなバンドサウンドに乗のせて、パワフルな歌声うたごえを響ひびかせた。そして「みんなが背中せなかを押おしてくれる限かぎり、絶対ぜったいに進すすみ続つづけていくという決意けついを乗のせて歌うたいたいと思おもいます！」と、雨宮あまみやが最後さいごの1曲きょくに選えらんだのはデビュー曲きょく「Skyreach」。デビュー当時とうじの5年ねん前まえにも見みせていた青あおいスタンドマイクを使つかいながら力強ちからづよい意志いしを歌うたい上あげ、大だい歓声かんせいを浴あびながらステージを去さった。

熱あついアンコールに呼よばれて再ふたたび登場とうじょうした雨宮あまみやは、センターステージで「GLORIA」をじっくりと歌唱かしょうした。この日ひのライブが映像えいぞう化かされることも発表はっぴょうされ、会場かいじょうは大だい盛もり上あがり。ここで雨宮あまみやはそっと言葉ことばをしぼり出だすように「この幕張まくはりの大おおきいステージに立たつのは怖こわかったんです。今いままで私わたしはずっといろんなことに挑戦ちょうせんしてきたけど、毎回まいかいすごく怖こわいんですよ。自分じぶんに自信じしんがなくて……『今いままでやってこられたけど、今回こんかいは無理むりかもしれない』って何なん度ども思おもうんです」と本音ほんねを吐露とろする。しかし自身じしんを囲かこむ観客かんきゃくを見渡みわたしながら「でも、これからまだまだ負まけたくないわけよ！ 挑戦ちょうせんしていきたいんです！ 絶対ぜったいそのたびに足あしも手ても全部ぜんぶ震ふるえて『無理むりかもしれない』と思おもうだろうけど、みんなのことを考かんがえたら、どんな壁かべも乗のり越こえていけるんじゃないかなと思おもいます。それが“雨宮あまみや天たかしのスタイル”なんだなって、5年ねんを経へて思おもいます！」と力強ちからづよく宣言せんげん。そして「1人ひとりじゃこわくて無理むりなんです。私わたしは強つよくないから、心しんが折おれてしまう。でも、みんながいてくれるから乗のり越こえていけるし、初はじめてのことも、緊張きんちょうする瞬間しゅんかんも絶対ぜったいに最高さいこうの時間じかんに変かえていける。だからこれから先さきも、私わたしに力ちからを貸かしてください。よろしくお願ねがいします！」と深ふかくおじぎをして、その思おもいに応こたえるファンの大だい喝采かっさいを浴あびた。

最新さいしんシングルのカップリング曲きょく「一番いちばん星ほし」を元気げんきいっぱいに披露ひろうした雨宮あまみやは、最後さいごに「Song for」を晴はれやかな笑顔えがおで歌うたい上あげた。金きむテープが舞まう華はなやかな光景こうけいの中なかライブを終おえた雨宮あまみやだったが、終演しゅうえん後ごもダブルアンコールを求もとめる声こえが鳴なりやまない。最後さいごにもう一度いちどステージに現あらわれた雨宮あまみやは「今日きょうのライブは5年間ねんかんの集大成しゅうたいせいで、今いまの雨宮あまみや天たかしにできることをすべて詰つめ込こみました。これがみんなが応援おうえんしてきて作つくってくれた“雨宮あまみや天たかし”です！ ありがとうございました！」と涙なみだをこらえながら叫さけび、初はつのバンドスタイルでのライブを充実じゅうじつした表情ひょうじょうで終おえた。