「困こまった母親ははおや」を4タイプで診断しんだん　傾向けいこうと対策たいさくは？

普段ふだんはうまくいっていても、ふとした瞬間しゅんかんにあつれきが生しょうじがちな母はは娘むすめ関係かんけい。生いきやすい人間にんげん関係かんけいをつくる「メンタルアップマネージャ」として、働はたらく女性じょせいへのカウンセリングなどを提供ていきょうしている大野おおの萌子もえこさんに、母親ははおやの性質せいしつが悪わるいほうに働はたらいてしまうときの「傾向けいこうと対策たいさく」を聞きいた。

「娘むすめは娘むすめ」と割わり切きれない

　お互たがいに愛情あいじょうはあるのに、なぜかぶつかってしまう――。母はは娘むすめ関係かんけいがそんな状態じょうたいに陥おちいってしまうのには、共通きょうつうする理由りゆうがあると大野おおのさんは語かたる。前提ぜんていとして存在そんざいするのが世代せだい間あいだのギャップだ。

　「20～30代だい女性じょせいの母親ははおやというと、世代せだいは50代だい以上いじょうが中心ちゅうしん。今いまは結婚けっこんや出産しゅっさんを経へても働はたらき続つづけるのが当あたり前まえになってきましたが、母親ははおや世代せだいは『仕事しごとを辞やめて家庭かていに入はいること』が主流しゅりゅうの時代じだいを生いきてきた。価値かち観かんが変化へんかしていることを頭あたまでは理解りかいしていても、『自分じぶんは自分じぶん、娘むすめは娘むすめ』と割わり切きれていない母親ははおやは多おおいように思おもいます。また、『1つの企業きぎょうに勤つとめ続つづけるのが普通ふつう』という考かんがえ方かたも強つよい。働はたらく女性じょせいのカウンセリングをしていると、『キャリアアップのために転職てんしょくを決きめて報告ほうこくしたら、根性こんじょうがないと批判ひはんされた』といった話はなしを耳みみにすることも多おおいです」（大野おおのさん）

　ただ、価値かち観かんの違ちがいがあることが不和ふわに直結ちょっけつするわけではない。問題もんだいの背景はいけいには、「支配しはいする母親ははおや」と「支配しはいされる子こども」という立場たちばが固定こてい化かしてしまう「共きょう依存いぞん」関係かんけいが存在そんざいしていることがほとんどだという。

　「子こどもの頃ころは一人ひとりでは分わからないこと、できないことだらけ。だから母親ははおやが導みちびいてあげる場面ばめんが多おおくなるのは当然とうぜんなのです。ただ、この関係かんけいは母親ははおやに対たいして、『言いうことを必かならず聞きいてくれる相手あいてがいる』という感覚かんかくを与あたえることにもつながります。それ自体じたいは一概いちがいに悪わるいこととはいえませんが、娘むすめが自立じりつする年齢ねんれいになってもその意識いしきから抜ぬけ出だせないのはまずい。娘むすめのほうも『お母かあさんに悲かなしい思おもいをさせたくない』といった気遣きづかいから、進すすんでその関係かんけい性せいを強化きょうかしてしまっている場合ばあいがあります」（大野おおのさん）

　人間にんげん関係かんけいは「相互そうご的てきなもの」と大野おおのさんは言いう。つまり、もし今いま、母親ははおやとの付つき合あい方かたに悩なやむことがあるなら、娘むすめの側がわからその関係かんけい性せいを変化へんかさせていくこともできるということ。

　2ページ目めからは、困こまった母親ははおやのタイプを4つに分わけてその特徴とくちょうを説明せつめいした上うえで、娘むすめにできる関係かんけい改善かいぜんの方法ほうほうを解説かいせつしていく。以下いかに挙あげたうち、自身じしんの母親ははおやに当あてはまる項目こうもくが多おおいのはどれだろうか。

2ページ目め以降いこうで、各かくタイプの解説かいせつをチェック！

　その人ひとの性質せいしつが「どう働はたらくか」は環境かんきょうなどに左右さゆうされる部分ぶぶんも大おおきいため、上記じょうきの特徴とくちょうを持もった人ひとが「常つねに困こまった母親ははおやになる」という意味いみではない。「共きょう依存いぞん」関係かんけいが成立せいりつしてしまった場合ばあい、どのような形かたちで娘むすめに悪影響あくえいきょうを及およぼしやすいのかという傾向けいこうを示しめしたものとして理解りかいしてほしい。また、一人ひとりが複数ふくすうのタイプの特徴とくちょうを兼かね備そなえる場合ばあいもある。診断しんだん結果けっかはあくまで参考さんこうとしよう。