坪田つぼた信貴しぎ　中学ちゅうがく受験じゅけん「非ひ受験じゅけん・撤退てったい組ぐみ」は焦こげる必要ひつようはない

中学ちゅうがく受験じゅけん組ぐみが大学だいがく受験じゅけんに有利ゆうりとは言いい切きれない

　本ほん特集とくしゅうでは、中学ちゅうがく受験じゅけんするわが子こに伴走ばんそうする中なかで、「嫉妬しっと」「焦あせり」「憤いきどおり」といった負まけの感情かんじょうに打うちのめされた、あるいは今いま、そんな苦くるしみの最中さいちゅうにいる中学ちゅうがく受験じゅけん親おやたちの本音ほんねにフォーカスしてきました。しかし、逆ぎゃくに、中学ちゅうがく受験じゅけんをしないことで「わが子こだけのびのびと遊あそんでいていいのか……」と不安ふあんが尽つきない「非ひ受験じゅけん組ぐみ」親おやも少すくなくありません。特集とくしゅう7本ほん目めの本ほん記事きじでは、そんな「非ひ受験じゅけん組ぐみ」親おやのメンタルに迫せまります。

　学年がくねん最下位さいかいの成績せいせきから約やく1年ねんで偏差へんさ値ちを40上あげ、慶応大学けいおうだいがくに合格ごうかくしたビリギャルこと小林こばやしさやかさん。その小林こばやしさんを指導しどうしたことで知しられる教育きょういく者しゃの坪田つぼた信貴しぎさんは「長ながい目めで見みれば、中学ちゅうがく受験じゅけんをするほうが大学だいがく受験じゅけんに有利ゆうりとは言いい切きれず、中学ちゅうがく受験じゅけん組ぐみと非ひ受験じゅけん組ぐみの間あいだに大差たいさはない」と言いいます。

　「僕ぼくは進学しんがく塾じゅくに勤務きんむしていた頃ころ、中学校ちゅうがっこう受験じゅけんだけでなく小学校しょうがっこう受験じゅけんや高校こうこう受験じゅけんをする子こどもも指導しどうしていましたが、中学ちゅうがく受験じゅけんをした子こと中学ちゅうがく受験じゅけんをせずに高校こうこう受験じゅけんをした子この高校こうこう時点じてんでの学力がくりょくや伸のびに大おおきな差さはないと感かんじていました。今いま、僕ぼくが展開てんかいしている中高生ちゅうこうせい向むけの塾じゅくである坪田つぼた塾じゅくでは、ポリシーとして中学ちゅうがく受験じゅけん対策たいさくコースは設立せつりつしていませんし、『中学ちゅうがく受験じゅけんをしなくても大丈夫だいじょうぶですか？』と聞きかれたら、『大丈夫だいじょうぶです』と答こたえるようにしています」

　さらに「中学ちゅうがく受験じゅけんしなくても大丈夫だいじょうぶだろうか」と焦こげる親おやは、中学ちゅうがく受験じゅけんさえすれば大学だいがく受験じゅけんに有利ゆうり、あるいは中学ちゅうがく受験じゅけんをしなければ出遅でおくれる、といった「中学ちゅうがく受験じゅけん神話しんわ」を妄信もうしんしている可能かのう性せいもあると指摘してきします。そして多おおくの親おやが「中学ちゅうがく受験じゅけん神話しんわ」を妄信もうしんしてしまう背景はいけいには、受験じゅけん塾じゅく側がわの思惑おもわくも大おおきく関係かんけいしているようです。