「モーニングショー」生放送なまほうそう中ちゅうにスタジオ緊迫きんぱく！「日本にっぽんの漁業ぎょぎょうに苦言くげん」玉川たまがわ徹とおるが激高げっこうしたスタッフの「訂正ていせい指示しじ」

　近年きんねんの異常いじょう気象きしょう、海面かいめん水温すいおんの上昇じょうしょうによって、魚さかなが生息せいそく地域ちいきを移動いどうしているという。この時期じき、千葉ちばで獲えれていたマイワシが北上ほくじょうし、青森あおもり・八戸はちのへで豊漁ほうりょうなのだ。

　そんな特集とくしゅうを流ながしたのは、７月がつ５日にちの「羽鳥はとり慎一しんいちモーニングショー」（テレビ朝日てれびあさひ系けい）だった。元もとテレビ朝日てれびあさひ社員しゃいんで番組ばんぐみコメンテーターの玉川たまがわ徹とおる氏しはこの問題もんだいについて、次つぎのように持論じろんを展開てんかいした。

「温暖おんだん化かも考かんがえなければいけないけど、日本にっぽんの漁業ぎょぎょうのあり方かたも考かんがえなければいけない。日本にっぽんはかつて世界せかいでいちばん漁獲ぎょかく高だかがあった。ところがどんどん減へって、３分ぶんの１くらいになった。なぜ漁獲ぎょかく高だかが減へったかというと、日本にっぽんだけが資源しげん管理かんりを徹底てっていしてやらなかったからですよ。今回こんかい、マイワシが（北きたに）移うつって、マイワシをいっぱい獲えるじゃないですか。資源しげん管理かんりはあまり考かんがえないで。海外かいがいは船ふねごとに、年間ねんかんの漁獲ぎょかく高だかが決きまっている。すると、いちばん高たかく売うれる時ときにそれを獲えって、高たかく売うる。そうして利益りえきを上あげている。ところが日本にっぽんの場合ばあいは獲えれるだけバクっと獲えるから、どんどん魚さかなが減へる。これから魚さかながどんどん獲えれなくなる。いっぱい獲えるから安やすくなって、利益りえきも上あがらない。これを続つづけると、日本にっぽんの漁業ぎょぎょうはもっとダメになる」

「異変いへん」が起おきたのは特集とくしゅうの後半こうはんだった。玉川たまがわ氏しが「日本にっぽんだけが魚さかなの資源しげんがなくなっていく」と強調きょうちょうしたところで、スタッフらしき人物じんぶつの声こえが入はいる。音声おんせいが小ちいさくき取きとりにくかったが、「（日本にっぽんは）資源しげん管理かんりをしている」と指摘してきしたようだ。

　これに対たいして、玉川たまがわ氏しはキレ気味ぎみに反論はんろん。

「漁船ぎょせんごとにやる海外かいがいレベルのことをやらないとダメだって言いってんだよ。資源しげん管理かんりをやってないわけではない！　やっているレベルの問題もんだいです」

　この瞬間しゅんかん、スタジオには緊張きんちょうが走はしったのである。

　スタッフの指摘してき通どおり、水産庁すいさんちょうのサイトを見みると、日本にっぽんは一部いちぶの水産物すいさんぶつについて資源しげん管理かんりを行おこなっている。玉川たまがわ氏しは「資源しげん管理かんりをやってないわけではない！」と激高げっこうしたが、これまでの話はなしの流ながれでは、日本にっぽんが資源しげん管理かんりをしていない、と言いっていたように捉とらえられる。玉川たまがわ氏しの指摘してき通どおり、漁獲ぎょかく量りょうは減少げんしょうしているが、極端きょくたんに話はなしたように思おもわれるのだ。

　安倍晋三あべしんぞう元もと首相しゅしょうの国葬こくそうの際さい、菅かん義よし偉えら前ぜん首相しゅしょうが読よみ上あげた追悼ついとうの辞じについて、「これ、電通でんつうが入はいっていますからね」と事実じじつに基もとづかない発言はつげんをして大だい騒動そうどうになったことがあるだけに、スタッフは慎重しんちょうになっているのだろう。

（石田いしだ英明ひであき）