投資とうし国こく選定せんてい基準きじゅんの一ひとつである情報じょうほう化か普及ふきゅう度ど

経済けいざい発展はってん途上とじょうにあり、生活せいかつ基盤きばんインフラを含ふくめ様々さまざまなものが必要ひつようとされている国くには、いわば、それだけで投資とうし機会きかいがたくさん存在そんざいしていると言いえる。中国ちゅうごくやインドに注目ちゅうもくするのは、このためである。しかし、投資とうし国こく選定せんていの基準きじゅんは、こうした発展はってん途上とじょう狙ねらいということばかりではない。情報じょうほう化か普及ふきゅう度合どあいも重要じゅうような選定せんてい基準きじゅんになりうる。情報じょうほう化かは、経済けいざい構造こうぞうの質的しつてき変化へんかを促うながす力ちからがある。発展はってん段階だんかいから見みて、成長せいちょう力りょくが落おちたと思おもわれる国くにでも、情報じょうほう化かを推進すいしんすることで十分じゅうぶんに蘇よみがえる可能かのう性せいを秘ひめている。ここに投資とうしチャンスが生うまれる。ここでは、情報じょうほう化か普及ふきゅう度どランキングを2つの視点してんで見みてみる。一ひとつは、ランキング上昇じょうしょう率りつ、もう一ひとつは、普及ふきゅう度どランキングそのものである。前者ぜんしゃでは、情報じょうほう化か進展しんてんの勢いきおいが把握はあくでき、後者こうしゃでは、情報じょうほう化かの現状げんじょうが把握はあくできる。

まず、ランキング上昇じょうしょう率りつを見みると、高たかい国くにとしては、モンゴル、ウズベキスタン、メキシコ、エジプト、スロバキア、中国ちゅうごく等とうがあげられる。エジプト、中国ちゅうごくは、インターネットの普及ふきゅうで順位じゅんいをあげた。普及ふきゅう度どが既すでに上位じょういに位置いちする国くにで、更さらにランキングを上あげた国くにとしては韓国かんこくがある。韓国かんこくでは、アジア通貨つうか危機ききで大おおきくダメージを受うけた際さいに、情報じょうほう化かを、経済けいざい再建さいけんの重要じゅうような柱はしらと位置付いちづけ、積極せっきょく的てきに推進すいしんしてきているが、その流ながれが依然いぜん、続つづいているようである。その他たでは、チェコ、ブラジル、タイ等とうも比較的ひかくてき上位じょういのグループに属ぞくしている。

次つぎに、ランキングそのものを見みると、1位い米国べいこく、2位いアイスランド、3位いスウェーデン、4位いルクセンブルク、5位いデンマーク、6位いフィンランドといった順番じゅんばんとなっている。北欧ほくおうを除のぞく欧州おうしゅう主要しゅよう国こくでは、ドイツの15位いが一番いちばん高たかく、16位いが英国えいこくとなっている。欧州おうしゅう連合れんごうには入はいっていないが、欧州おうしゅうに位置いちする国くにとして、7位いノルウェー、11位いスイスがドイツより順位じゅんいが高たかい。アジア地域ちいきでは、シンガポールの順位じゅんいが最もっとも高たかく9位い、次つぎが香港ほんこん12位い、韓国かんこく14位いとなっている。日本にっぽんは、これらの国くにより順位じゅんいが低ひくく17位いで、アジア地域ちいきでは、情報じょうほう伝達でんたつ技術ぎじゅつの普及ふきゅうが遅おくれてはいないが、進すすんでいるとも言いえない位置いちである。オセアニア地域ちいきが比較的ひかくてき健闘けんとうしており、10位いオーストラリア、18位いニュージーランドとなっている。中東ちゅうとうでは、イスラエル、アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうが、19、20位いとなっており、地域ちいき内ないでは、比較的ひかくてき進すすんだ状況じょうきょうにある。大おおまかに言いって、情報じょうほう化かの進展しんてんは、米国べいこく、北欧ほくおう、アジア、大陸たいりく欧州おうしゅう、中東ちゅうとうといった順番じゅんばんのようだ。投資とうし国こく選定せんていにあたっては、この辺あたりの所ところも注意ちゅういしておきたい。