サイバー空間くうかんと選挙せんきょ制度せいど

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2005年ねん09月がつ27日にち

山中やまなか真樹まさき

衆議院しゅうぎいん選挙せんきょも終おわったところであるが、ここにきて選挙せんきょにおけるインターネットの活用かつようをいかにすべきか、また逆ぎゃくにいかに規制きせいすべきかが重要じゅうような課題かだいとして浮上ふじょうしている。現行げんこう法ほう上じょうの法令ほうれい解釈かいしゃくは解釈かいしゃくとして、時代じだいの大おおきな流ながれとすれば、立法りっぽう論ろん的てきには選挙せんきょにおけるインターネットの活用かつようをよりすすめるべきであるというのが大方おおかたの意見いけんであろう。

ネットによる情報じょうほう・通信つうしん革命かくめいは政治せいじ制度せいど的てきには、現行げんこうの代議士だいぎしによる間接かんせつ民主みんしゅ制せいを直接ちょくせつ民主みんしゅ制せいに変革へんかくさせる可能かのう性せいすら示唆しさしている。もとより、いきなり直接ちょくせつ民主みんしゅ制せいへというのは、飛躍ひやくが過すぎるのであろうが、広ひろくネット社会しゃかいにおける間接かんせつ民主みんしゅ制せいのありかた如何いかは喫緊きっきんの課題かだいであろう。特とくに、人々ひとびとの行動こうどうが物理ぶつり的てきな現実げんじつ空間くうかんよりもネット上じょうのサイバー空間くうかんへ移行いこうするなかで、従来じゅうらい型がたの物理ぶつり的てきな現実げんじつ空間くうかんにもとづく選挙せんきょ区く制度せいどの妥当だとう性せいは真剣しんけんに検討けんとうする必要ひつようがある。

ただ、地域ちいきベースでは充分じゅうぶんではないとしても、では物理ぶつり的てきな現実げんじつ空間くうかんである「地域ちいき」の代かわりに何なにを基準きじゅんとしてサイバー空間くうかんを区分くぶんするかとなると難むずかしい。結局けっきょくのところ、中立ちゅうりつ的てきでかつ実際じっさい的てきなものは年齢ねんれいによる区分くぶん（世代せだい）が適当てきとうということであろう。特定とくていの関心かんしん、利益りえきにもとづくコミュニティは別べつとして、サイバー空間くうかんにおいて成立せいりつしているコミュニティは世代せだい別べつに構成こうせいされているように推察すいさつされる。

こうしたことに鑑かんがみれば、選挙せんきょ制度せいどにおいて世代せだい別べつ代表だいひょう制せいの導入どうにゅうを真剣しんけんに検討けんとうすべき時機じきにきているのではなかろうか。もちろんすべてを世代せだい別べつ代表だいひょう制せいにするのは行いき過すぎであろうから、地域ちいき別べつに大だい区分くぶんしたのち小しょう区分くぶんとして世代せだい別べつ区分くぶんを導入どうにゅうしたり、二院にいん制せいの特色とくしょくを出だすべく衆議院しゅうぎいんは地域ちいき代表だいひょう制せい、参議院さんぎいんは世代せだい別べつ代表だいひょう制せいといった棲すみ分わけも考かんがえられよう。現実げんじつ空間くうかんからサイバー空間くうかんへの移行いこうという大だい転換てんかんをふまえた国民こくみん的てきな選挙せんきょ制度せいど議論ぎろんを期待きたいしたい。

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