Brazil

ブラジルと日本にっぽんの薬剤やくざい耐たい性せいを含ふくむ真ま菌きん感染かんせん症しょう診断しんだんに関かんする研究けんきゅうとリファレンス協力きょうりょく体制たいせい強化きょうかプロジェクト

ブラジルでは、慢性まんせい呼吸こきゅう器き疾患しっかんのうち肺結核はいけっかく症しょうの患者かんじゃ発症はっしょう率りつが日本にっぽんの2倍ばい（公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん結核けっかく予防よぼう会かい、2015）です。肺結核はいけっかく患者かんじゃの1割わりが、真ま菌きん感染かんせん症しょうの中なかでも予よ後ご（治療ちりょう後ごの経過けいか・状態じょうたい）不良ふりょうの慢性まんせいアスペルギルス症しょうを発症はっしょうし、その5年ねん生存せいぞん率りつは5割わり以下いかと推計すいけいされています。アスペルギルスが耐たい性せいを獲得かくとくするしくみは未いまだ解明かいめいされておらず、ブラジル国内こくないでの薬剤やくざい耐たい性せいを示しめすアスペルギルス菌きん種しゅの検出けんしゅつ頻度ひんどを示しめす公的こうてきデータもほとんどない状況じょうきょうです。この協力きょうりょくでは、同国どうこくサンパウロ州しゅうカンピーナス都市とし圏けんにおいて、薬剤やくざい耐たい性せい真ま菌きん症しょうの疫学えきがく情報じょうほうの把握はあくと薬剤やくざい耐たい性せい遺伝子いでんし検出けんしゅつ法ほうの確立かくりつを図はかり、研究けんきゅう機関きかん・医療いりょう機関きかん・行政ぎょうせい機関きかんの研究けんきゅう協力きょうりょく体制たいせいとリファレンス協力きょうりょく体制たいせいの強化きょうかに貢献こうけんします。

アグリフードチェーンにおけるイノベーション・エコシステム及および持続じぞく可能かのう性せい強化きょうかのための精密せいみつ・デジタル農業のうぎょう共ども創そうプロジェクト

ブラジルでは、持続じぞく可能かのうな農業のうぎょう開発かいはつに精密せいみつ・デジタル農業のうぎょうをツールの一ひとつとして活用かつようしようとする取とり組くみがなされていますが、圃場ほじょうから取得しゅとくした複ふく合あい的てきデータを、より適切てきせつな営農えいのう・栽培さいばいに活用かつようする技術ぎじゅつは限定げんてい的てきなものとなっています。 こうした状況じょうきょうから、ブラジル農務のうむ省しょうは精密せいみつ・デジタル農業のうぎょう推進すいしんに向むけた官民かんみんの体制たいせい構築こうちくと制度せいど・基準きじゅんの策定さくていに取とり組くんでいます。本ほん事業じぎょうは、ブラジルにおいて、日にち・ブラジル間あいだの官民かんみん連携れんけいを通つうじた各かく分野ぶんやの実証じっしょう事業じぎょうや農業のうぎょうデータプラットフォームの整備せいびを支援しえんします。これにより、精密せいみつ・デジタル 農業のうぎょうの発展はってんが促進そくしんされ、精密せいみつ・デジタル農業のうぎょうのオープンイノベーション（情報じょうほう、意見いけん交換こうかんが既存きそん組織そしきの枠組わくぐみ越こえて革新かくしん的てきに行おこなわれる）環境かんきょう形成けいせいに寄与きよするものです。

造船ぞうせん業ぎょう及およびオフショア開発かいはつ人材じんざい育成いくせいプロジェクト

ブラジルでは2005年ねん以降いこう、南東なんとう部ぶ沿岸えんがん（オフショア）において超ちょう深海しんかい油田ゆでんの発見はっけんが相次あいついでおり、同国どうこく政府せいふは、オフショア開発かいはつと船舶せんぱく建造けんぞう関連かんれん企業きぎょうの急激きゅうげきな人材じんざい需要じゅようの増加ぞうかなどに対応たいおうするため、2017年ねんまでに約やく4万まん人にんの人材じんざい育成いくせいを行おこなうことを計画けいかくしています。この協力きょうりょくでは、全国ぜんこく工業こうぎょう職業しょくぎょう訓練くんれん機関きかんにおいて、造船ぞうせん技能ぎのう者しゃのための教材きょうざい・カリキュラム・指導しどう要領ようりょうの作成さくせいや、指導しどう員いんの指導しどう・訓練くんれん技術ぎじゅつの向上こうじょうなどを支援しえんします。これにより、同国どうこくの造船ぞうせん産業さんぎょうおよびオフショア開発かいはつの促進そくしんに寄与きよします。

“フィールドミュージアム”構想こうそうによるアマゾンの生物せいぶつ多様たよう性せい保全ほぜんプロジェクト

アマゾン川あまぞんがわ最大さいだいの支流しりゅうに位置いちするブラジルのアマゾナス州しゅうの州都しゅうとマナウスは、多様たようで貴重きちょうな自然しぜん環境かんきょうがあり、多おおくの国立こくりつ公園こうえんや保護ほご区くが隣接りんせつしている一方いっぽう、急速きゅうそくな都市としの拡大かくだいにより自然しぜん環境かんきょうが喪失そうしつしています。熱帯ねったい林りんの急速きゅうそくな破壊はかいや劣化れっかによる生物せいぶつ多様たよう性せいの大だい規模きぼな喪失そうしつをいかにくい止とめ、地域ちいき社会しゃかいの持続じぞく可能かのうな発展はってんを図はかるかが、地球ちきゅう規模きぼの緊急きんきゅう課題かだいとなっています。この協力きょうりょくでは、ネットワーク型がたフィールドミュージアムの構築こうちくや、持続じぞく的てきな地域ちいき作づくりを推進すいしんする自立じりつ的てき運営うんえい・活用かつよう組織そしきの構築こうちくなどを支援しえんします。これにより、フィールドミュージアムを核かくとする都市とし型がたヒトと自然しぜんの共生きょうせいモデルが他た地域ちいきにも普及ふきゅうし、世界せかいの生態せいたい系けい・生物せいぶつ多様たよう性せい保全ほぜんに貢献こうけんします。

地域ちいき警察けいさつ活動かつどう普及ふきゅうプロジェクト

犯罪はんざい発生はっせい率りつが高たかいブラジルでは、治安ちあんの改善かいぜんとその維持いじが重要じゅうような課題かだいとなっています。サンパウロ州しゅう警察けいさつは犯罪はんざいの予防よぼうが不可欠ふかけつであるとし、1990年代ねんだいに地域ちいき警察けいさつ活動かつどうを導入どうにゅうし、1997年ねんからは日本にっぽん式しき地域ちいき警察けいさつモデルの運用うんようを開始かいししています。しかし、国内こくないで最もっとも地域ちいき警察けいさつ活動かつどうが進すすんでいるサンパウロ州しゅうにおいても交番こうばんごとに取組とりくみの質しつ・レベルに差さがありました。この協力きょうりょくでは、研修けんしゅうなどの指導しどうを通つうじて、ブラジル側がわ関係かんけい機関きかんが自立じりつ的てきかつ継続けいぞく的てきに地域ちいき警察けいさつ活動かつどうを普及ふきゅうする体制たいせいを構築こうちくし、ブラジルの状況じょうきょうに適てきした地域ちいき警察けいさつ活動かつどうが全国ぜんこくに普及ふきゅうされることに寄与きよします。

生産せいさん性せい・品質ひんしつ向上こうじょう

ブラジルでは、1990年代ねんだい初頭しょとうに、品質ひんしつと生産せいさん性せいの向上こうじょうを目的もくてきとしたブラジル品質ひんしつ・生産せいさん性せい向上こうじょうプログラムを開始かいししましたが、同国どうこく政府せいふが独自どくじに進すすめてきた16州しゅうに加くわえて、新あらたに展開てんかいする5州しゅうにおいては、品質ひんしつ・生産せいさん性せい向上こうじょうに係かかる活動かつどうを専せん門もんに実施じっしする機関きかんとして品質ひんしつ・生産せいさん性せい機構きこう（IBQP）を設立せつりつすることとしました。この協力きょうりょくでは、IBQPパラナ州しゅう支局しきょくに対たいし、同どう支局しきょくの運営うんえい管理かんりシステムの確立かくりつや関係かんけい者しゃの人材じんざい育成いくせいなどを支援しえんしました。これにより、同どう支局しきょくを通つうじた生産せいさん性せい向上こうじょうの概念がいねんと技術ぎじゅつの普及ふきゅうに寄与きよしました。

家族かぞく計画けいかく・母子ぼし保健ほけんプロジェクト

ブラジルの北部ほくぶおよび東北とうほく部ぶにおいては、保健ほけん医療いりょう体制たいせいが脆弱ぜいじゃくで、同国どうこく政府せいふは1988年ねんに南北なんぼく挌差是正ぜせいを目的もくてきに、統一とういつ保健ほけんシステム（SUS）を制定せいていし、乳幼児にゅうようじ保健ほけん計画けいかく、女性じょせい保健ほけん計画けいかくなどを策定さくていし社会しゃかい的てき弱者じゃくしゃへの医療いりょう対策たいさくを強化きょうかしてきましたが、東北とうほく部ぶの貧困ひんこん層そうには未いまだ必要ひつよう最低限さいていげんの医療いりょうサービスが行いき届とどいていない状況じょうきょうでした。この協力きょうりょくでは、東北とうほく部ぶを対象たいしょうに母子ぼし保健ほけん従事じゅうじ者しゃの意識いしき、知識ちしきおよび技術ぎじゅつの向上こうじょうや性せい感染かんせん病びょうの予防よぼうに向むけた住民じゅうみんの意識いしきおよび行動こうどうの改善かいぜんなどを支援しえんしました。これにより、同国どうこく東北とうほく部ぶにおける母子ぼし保健ほけんサービスの改善かいぜんに寄与きよしました。

ブラジル都市とし交通こうつう人材じんざい開発かいはつ

ブラジルは、産業さんぎょうの近代きんだい化かに伴ともなう都市とし化かの進展しんてんにより、交通こうつう渋滞じゅうたいや大気たいき汚染おせん・騒音そうおんの増大ぞうだいなどの問題もんだいが発生はっせいし、都市とし交通こうつう機関きかんの整備せいびが急務きゅうむとなっていました。この協力きょうりょくでは、ブラジリア大学だいがくに設置せっちされた都市とし交通こうつう人材じんざい育成いくせいセンター（CEFTRU）に対たいし、研修けんしゅうカリキュラムや教材きょうざいの作成さくせい指導しどうとともに都市とし交通こうつうに関かんする技術ぎじゅつ開発かいはつの研究けんきゅうに関かんする人材じんざい育成いくせいを支援しえんしました。これにより、同国どうこくにおける都市とし交通こうつうの計画けいかく・管理かんり・運営うんえい・教育きょういくに携たずさわる人材じんざいの能力のうりょく開発かいはつに寄与きよしました。