Guatemala

プライマリ・ヘルス・ケアを通つうじた母子ぼし栄養えいよう改善かいぜんプロジェクト

グアテマラ政府せいふは、中南米ちゅうなんべい域内いきないのプライマリ・ヘルス・ケア（PHC）の重要じゅうよう性せいを再さい確認かくにんしたモンテビデオ宣言せんげん（2005年ねん）に同調どうちょうする形かたちで保健ほけん・栄養えいよう政策せいさくを整備せいびしています。また、2020年ねんに慢性まんせい栄養えいよう不良ふりょう及および母子ぼしに関連かんれんする死亡しぼう率りつの改善かいぜんを重点じゅうてん課題かだいに掲かかげ、より包括ほうかつ的てき・分野ぶんや横断おうだん的てきに取とり組くむため栄養えいよう改善かいぜん戦略せんりゃくを打うち出だしています。本ほん事業じぎょうは母子ぼし栄養えいようコミュニティ人材じんざいによって補強ほきょうされる「母子ぼし栄養えいよう改善かいぜんのための PHC デリバリー戦略せんりゃく」を策定さくていし、この運用うんよう・補充ほじゅうをもって母子ぼしの栄養えいよう改善かいぜんを目指めざします。 （１） 上位じょうい目標もくひょう：トトニカパン保健ほけん管区かんく及およびキチェ保健ほけん管区かんくの母子ぼし栄養えいようが改善かいぜんされる （２） プロジェクト目標もくひょう：「母子ぼし栄養えいよう改善かいぜんのための PHC デリバリー戦略せんりゃく」がトトニカパン保健ほけん管区かんく及およびキチェ保健ほけん管区かんくの優先ゆうせんコミュニティで運用うんよう・拡充かくじゅうされる （３） 成果せいか： 成果せいか 1：母子ぼし栄養えいようコミュニティ人材じんざい（以下いか、「コミュニティ人材じんざい」という。）によって補強ほきょうされる「PHC デリバリー戦略せんりゃく」が策定さくていされる。 成果せいか 2：トトニカパン保健ほけん管区かんく及およびキチェ保健ほけん管区かんくの優先ゆうせんコミュニティで、母子ぼし栄養えいよう改善かいぜんのための PHC サービスを協きょう働はたらけで提供ていきょうする人材じんざい（保健ほけん医療いりょう従事じゅうじ者しゃとコミュニティ人材じんざい）の能力のうりょくが強化きょうかされる。 成果せいか 3：SESAN のリーダーシップのもと、市しレベルにおける調整ちょうせいを通つうじて、マルチセクトラルな活動かつどうが実施じっしされる。 成果せいか 4：戦略せんりゃくの展開てんかいプロセスと教訓きょうくんが他たのDASやDMSへ共有きょうゆうされる。

和平わへい地域ちいき道路どうろ整備せいび事業じぎょう

グアテマラでは、1960年ねんから1996年ねんまで続つづいた内戦ないせんの終結しゅうけつ後ご、特とくに被害ひがいを受うけた地域ちいきを「和平わへい地域ちいき（ZONAPAZ）」に指定していし、復興ふっこう・開発かいはつを確約かくやくしていましたが、その進捗しんちょくは遅おくれています。とりわけ、ZONAPAZのアルタ・ベラパス県けん及およびそれに隣接りんせつするイサバル県けんを横断おうだんする国道こくどう7号ごう東ひがし線せんは、主要しゅような道路どうろであるにもかかわらず、未み舗装ほそうであるため、雨期うきには通行つうこうが遮断しゃだんされるなど、同どう地域ちいきの開発かいはつが遅おくれている要因よういんとなっています。また、同どう地域ちいきの住民じゅうみんの大半たいはんは先住民せんじゅうみんであり、沿線えんせん自治体じちたいの平均へいきん貧困ひんこん率りつは全国ぜんこく平均へいきんを大おおきく上回うわまわっています。本ほん協力きょうりょくは、国道こくどう7号ごう東ひがし線せん、周辺しゅうへん自治体じちたいへのアクセス道路どうろ及および農村のうそん道路どうろの整備せいびを行おこなうことにより、同どう地域ちいきの交通こうつう輸送ゆそう手段しゅだんの確保かくほを図はかり、地域ちいき住民じゅうみんの生活せいかつ水準すいじゅんの向上こうじょう、地域ちいき経済けいざいの活性かっせい化かを通つうじた和平わへいの定着ていちゃく、貧困ひんこん削減さくげんに寄与きよします。

地域ちいき警察けいさつプロジェクト

グアテマラは麻薬まやく組織そしきや若者わかものを中心ちゅうしんとしたギャング集団しゅうだん等とうによる強盗ごうとう、殺人さつじん、恐喝きょうかつ、窃盗せっとう等とうの問題もんだいを抱かかえています。2011年ねんの10万まん人にん当あたりの殺人さつじん発生はっせい件数けんすうは38.6件けんあり、2019年ねんには21.5件けんまで減少げんしょうしたものの、一般いっぱん犯罪はんざいが常態じょうたい化かし、市民しみんへの脅威きょういとなっています。また、1996年ねんまで警察けいさつ組織そしきは軍事ぐんじ独裁どくさい政権せいけん下かで人権じんけん侵害しんがいにも加担かたんしていたため、市民しみんには警察けいさつへの不信ふしん感かんが一般いっぱん化かしていました。日本にっぽんは技術ぎじゅつ協力きょうりょく「コミュニティ警察けいさつの普及ふきゅうを通とおした警察けいさつ人材じんざい育成いくせいプロジェクト」（ブラジルとの三角さんかく協力きょうりょく）を2016年ねんから2019年ねんに実施じっしし、パイロット警察けいさつ署しょと全国ぜんこくの警察けいさつ幹部かんぶに対たいし地域ちいき警察けいさつ活動かつどうの普及ふきゅうと強化きょうかに取とり組くんだ結果けっか、住民じゅうみんからの信頼しんらいが向上こうじょうし、犯罪はんざい抑止よくしや殺人さつじん件数けんすう減少げんしょうに繋つなげています。今回こんかいの協力きょうりょくはグアテマラ県けん全域ぜんいきにプロジェクトサイトを拡大かくだいし、地域ちいき警察けいさつにかかる実施じっし体制たいせいの整備せいび、警察官けいさつかん教育きょういくカリキュラムの強化きょうか、警察官けいさつかんの能力のうりょく強化きょうか、広報こうほう活動かつどうの強化きょうかを行おこなうことにより、国家こっか文民ぶんみん警察けいさつにおける地域ちいき警察けいさつ活動かつどうの普及ふきゅう・定着ていちゃくを図はかり、治安ちあんの改善かいぜんに寄与きよします。

ケツァルテナンゴ市し給水きゅうすい施設しせつ改善かいぜん計画けいかく（第だい2期き）

グアテマラ第だい2の都市としケツァルテナンゴ市しでは、市しの発展はってんに伴ともなって給水きゅうすい施設しせつが無計画むけいかくに拡張かくちょうされたため、不安定ふあんていな給水きゅうすい時間じかんや断水だんすい、給水きゅうすい量りょう・圧力あつりょくの不足ふそくなどの問題もんだいを慢性まんせい的てきに抱かかえた地区ちくが多おおくあり、給水きゅうすい施設しせつの整備せいびが急務きゅうむでした。この協力きょうりょく（第だい2期き）では、ソナメディア配水はいすい池ちの新設しんせつ、サンイシドロ・ポンプ場じょうの新設しんせつ、送おく・配水はいすい管かんの敷設ふせつを支援しえんしました。これにより、同市どうしでは24時じ間あいだ通どおり水すい可能かのうな世帯せたいが55パーセント（2004年ねん）から91パーセント（2011年ねん）に改善かいぜんするなど、給水きゅうすいの安定あんてい化かに寄与きよしました。

地方ちほう地下水ちかすい開発かいはつ計画けいかく（第だい2期き）

グアテマラの地方ちほう部ぶでは、主おもに水量すいりょうの安定あんていしない湧水わきみずを中心ちゅうしんとした給水きゅうすい施設しせつを使用しようしており、実質じっしつ的てきな水道すいどう普及ふきゅう率りつは40パーセント台だいといわれていました。同国どうこく政府せいふは貧困ひんこん層そうが多おおく居住きょじゅうする地方ちほう部ぶの給水きゅうすい状じょう況きょうの改善かいぜんを目指めざし、地下水ちかすい開発かいはつを進すすめていました。この協力きょうりょく（第だい1～2期き）では、掘削くっさく機械きかいや関連かんれん機材きざいの供与きょうよと、14の村落そんらくでこれらの機材きざいを用もちいた井戸いど掘削くっさくと給水きゅうすい施設しせつの建設けんせつを支援しえんしました。これにより、2011年ねんまでに78本ほんの井戸いどが掘削くっさくされるなど、同国どうこく地方ちほう部ぶにおける給水きゅうすい状じょう況きょうの改善かいぜんに寄与きよしました。

第だい三さん次じ地方ちほう浄水じょうすい場じょう改修かいしゅう計画けいかく

グアテマラでは、地方ちほうの経済けいざい格差かくさ是正ぜせいを目指めざし、全国ぜんこく25ヵ所かしょの老朽ろうきゅう化かした浄水じょうすい場じょうの復旧ふっきゅう計画けいかくを進すすめていました。しかし、サナラテ市し、サラマ市し、カバーニャス市しの3都市としでは、1960～1970年代ねんだいに建設けんせつされた浄水じょうすい施設しせつの老朽ろうきゅう化かが進すすみ、本来ほんらいの機能きのうを果はたしていませんでした。そのため、慢性まんせい的てきな給水きゅうすい量りょう不足ふそくや水みず因いん性せい疾病しっぺいの増加ぞうかが顕著けんちょになっていました。この協力きょうりょくでは、同どう3都市としの浄水じょうすい場じょうの改修かいしゅうを支援しえんし、安全あんぜんな水道すいどう水すいの生産せいさん量りょうの増大ぞうだいを図はかりました。これにより、対象たいしょう地域ちいきにおいて安全あんぜんな水みずの供給きょうきゅうと衛生えいせい環境かんきょうの向上こうじょうに寄与きよしました。

高原こうげん地域ちいき先住民せんじゅうみん等とう小農しょうのう生活せいかつ改善かいぜんに向むけた農業のうぎょう技術ぎじゅつ普及ふきゅう体制たいせい構築こうちく計画けいかく

グアテマラでは、1960年ねんから36年間ねんかん内戦ないせんが続つづき、20万まん人にん以上いじょうの死者ししゃを出だすとともに、社会しゃかい・経済けいざい基盤きばんや先住民せんじゅうみん文化ぶんかを破壊はかいし、同国どうこく発展はってんの大おおきな障害しょうがいとなりました。内戦ないせんは、国内こくないの農業のうぎょう生産せいさん環境かんきょうを低下ていかさせたことに加くわえて、1997年ねんには経済けいざい構造こうぞう調整ちょうせい政策せいさくに基もとづき、農業のうぎょう普及ふきゅうサービス部局ぶきょくが廃止はいしされたために、小規模しょうきぼ農民のうみんには、営農えいのう技術ぎじゅつや農業のうぎょう情報じょうほうがほとんど届とどかなくなりました。この協力きょうりょくでは、先住民せんじゅうみんの多おおくが居住きょじゅうする対象たいしょう地域ちいきにおいて、農業のうぎょう技術ぎじゅつ（栽培さいばい技術ぎじゅつ、販売はんばい・融資ゆうしの情報じょうほう）の普及ふきゅう体制たいせいの確立かくりつを支援しえんしました。これにより、確立かくりつした普及ふきゅう体制たいせいにより対象たいしょう地域ちいきの小規模しょうきぼ農民のうみんの生計せいけいの向上こうじょうに寄与きよしました。

首都しゅと圏けん水すい環境かんきょう保全ほぜん能力のうりょく強化きょうかプロジェクト

グアテマラの首都しゅと圏けんでは、生活せいかつ排水はいすい・工業こうぎょう排水はいすい・農業のうぎょう排水はいすいはほぼ未み処理しょりで放流ほうりゅうされていますが、水みず環境かんきょうを保全ほぜん・改善かいぜんする包括ほうかつ的てきな行政ぎょうせい管理かんり体制たいせいが弱よわいため、汚染おせん源げんに対たいする排水はいすい規制きせいや水質すいしつモニタリング、環境かんきょう啓発けいはつなどがほとんど行おこなわれていませんでした。この協力きょうりょくでは、排水はいすい規制きせいの効果こうか的てきな施行しこうのための政策せいさく・戦略せんりゃくを提案ていあんするとともに、排水はいすい規制きせいについての実施じっしガイドラインの作成さくせいや住民じゅうみんなどへの普及ふきゅう啓発けいはつの実施じっしなどを支援しえんしました。これにより、同国どうこく首都しゅと圏けんにおける水みず環境かんきょうの保全ほぜん行政ぎょうせいの強化きょうかに寄与きよしました。