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 半導体はんどうたい業界ぎょうかいのビッグ3ともしょうされる台湾たいわんせきたい電路でんろ製造せいぞう(TSMC)、韓国かんこくSamsung Electronics(サムスン電子でんし)、べいIntel(インテル)が半導体はんどうたいのち工程こうてい(パッケージング)の研究けんきゅう開発かいはつ拠点きょてん日本にっぽんもうけ、日本にっぽん部材ぶざい装置そうちメーカーとの連携れんけい強化きょうかしている。生成せいせいAI(人工じんこう知能ちのうけを中心ちゅうしんに、複数ふくすう半導体はんどうたいチップをわせる2.5次元じげん/3次元じげん実装じっそうなどの「先進せんしんパッケージング(Advanced Packaging)」の重要じゅうようせいたかまったことが背景はいけいにある。この分野ぶんや日本にっぽん技術ぎじゅつりょくたかさや優秀ゆうしゅう人材じんざいが、各社かくしゃ日本にっぽんせる求心力きゅうしんりょくとなっている。開発かいはつ拠点きょてんにとどまらず、こう工程こうてい量産りょうさん工場こうじょう日本にっぽん建設けんせつするうごきも今後こんごてきそうだ。

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 TSMCは2022ねん先進せんしんパッケージング技術ぎじゅつ開発かいはつ拠点きょてん「TSMCジャパン3DIC研究けんきゅう開発かいはつセンター」を茨城いばらきけんつくば設立せつりつした。台湾たいわんがいどう技術ぎじゅつ開発かいはつ拠点きょてんもうけたのははじめて。べいNVIDIA(エヌビディア)の画像がぞう処理しょり半導体はんどうたい(GPU)けでいが急増きゅうぞうした2.5次元じげん実装じっそう技術ぎじゅつ「CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)」などを活用かつようした、次世代じせだいパッケージング技術ぎじゅつ開発かいはつする。日本にっぽん装置そうち部材ぶざいメーカーすうじゅうしゃ参画さんかくしている。TSMCは、日本にっぽんこう工程こうてい工場こうじょう建設けんせつすることも検討けんとうしているとられる。

 サムスン電子でんしは2025ねん3がつまでに横浜よこはま先進せんしんパッケージング技術ぎじゅつ開発かいはつ拠点きょてんもうける。インテルは2024ねん4がつこう工程こうてい完全かんぜん自動じどう目指めざし、日本にっぽん装置そうち部材ぶざいメーカーなど14しゃ団体だんたいとの共同きょうどうプロジェクト「半導体はんどうたい工程こうてい自動じどう標準ひょうじゅん技術ぎじゅつ研究けんきゅう組合くみあい」(SATAS、サタス)をげた。

 一連いちれんうごきの背景はいけいには、半導体はんどうたいのち工程こうてい製造せいぞうにおける日本にっぽん企業きぎょうつよさがある。経済けいざい産業さんぎょうしょうによれば、日本にっぽん半導体はんどうたい製造せいぞう装置そうちやく3わり主要しゅよう部材ぶざいやく5わり市場いちばシェアをにぎる。ぜん工程こうていくわ工程こうていについても、製造せいぞう装置そうちではディスコや東京とうきょう精密せいみつヤマハ発動機やまははつどうきなど、部材ぶざいではレゾナック・ホールディングス(HD)やイビデン、新光電気工業しんこうでんきこうぎょうといった、世界せかい首位しゅいやそれにちかいシェアをにぎ製品せいひんつメーカーがおお存在そんざいする。

 TSMCなど3しゃはこうした日本にっぽん企業きぎょうとがっちりみ、次世代じせだいのパッケージング技術ぎじゅつ開発かいはつ製造せいぞう工程こうてい効率こうりつ優位ゆういつことをねらう。かつて国内こくないにも数多かずおお存在そんざいしたIDM(垂直すいちょく統合とうごうがた半導体はんどうたいメーカー)でのち工程こうてい開発かいはつたずさわった技術ぎじゅつしゃなど、日本にっぽんには「優秀ゆうしゅう半導体はんどうたい人材じんざいおおい」(外資がいしけい半導体はんどうたいメーカー)ことも魅力みりょくうつる。

 けいさんしょうも「今後こんご先進せんしんパッケージング技術ぎじゅつ半導体はんどうたい競争きょうそうりょく源泉げんせんになる」(商務しょうむ情報じょうほう政策せいさくきょく 情報じょうほう産業さんぎょう デバイス・半導体はんどうたい戦略せんりゃく室長しつちょう清水しみずえい)とて、TSMCやサムスン電子でんしなどの日本にっぽん進出しんしゅつ支援しえんする。TSMCなど巨大きょだいファウンドリーが先進せんしんパッケージングでも主導しゅどうけんにぎ状況じょうきょう対応たいおうし、こう工程こうてい開発かいはつ機能きのう量産りょうさん工場こうじょう日本にっぽん誘致ゆうちすることで装置そうち部材ぶざいメーカーの競争きょうそうりょく強化きょうかにつなげる。