傅でん爾なんじ丹に

傅でん爾なんじ丹に（满语：ᡶ᠋ᡠᡵᡩ᠋ᠠᠨ，转写：Furdan；^[1]？—1752年ねん），瓜ふり爾しか佳けい氏し，滿まん洲しゅう鑲黃旗はた人じん，費ひ英えい東ひがし曾孫そうそん，倭やまと黑くろ之子ゆきこ。清朝せいちょう軍事ぐんじ將領しょうりょう，活躍かつやく於康かん熙、雍正及乾いぬい隆たかし三朝みささ。

生平おいだいら

康かん熙年間あいだ

康かん熙三さん十じゅう年ねん（1691年ねん），父親ちちおや倭やまと黑くろ逝世，傅でん爾なんじ丹に襲爵しゅうしゃく為ため三さん等とう公おおやけ兼佐かねさ領りょう，授職為ため散ち秩大臣だいじん^[2]^[2]^[3]。康かん熙四十じゅう三さん年ねん（1704年ねん），任にん正せい藍あい旗はた蒙こうむ古都こと統みつる。康かん熙四十じゅう七なな年ねん，任にん正せい白旗はっき蒙こうむ古都こと統みつる^[4]。康かん熙四十じゅう八はち年ねん（1709年ねん），任にん領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。康かん熙五十じゅう四よん年ねん（1714年ねん），以託有ゆう疾やまし而未入にゅう直之なおゆき罪ざい，罷免ひめん領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん之の職しょく。受命じゅめい率りつ領りょう土ど默だま特とく兵へい一いち千せん開ひらき赴烏がらす蘭らん固かた木き等とう處しょ屯田とんでん^[5]^[6]。康かん熙五十じゅう六ろく年ねん（1717年ねん），傅でん爾なんじ丹に授職為ため振ふ武將ぶしょう軍ぐん^[7]，與あずか靖やすし逆ぎゃく將軍しょうぐん富とみ寧やすし安やす出兵しゅっぺい討伐とうばつ噶爾丹に，駐ちゅう軍ぐん阿おもね爾しか泰やすし。康かん熙五十じゅう七なな年ねん（1718年ねん），傅でん爾なんじ丹上たんじょう疏請與富とみ寧やすし安やす分ぶん路ろ進しん兵へい，諭さとし定てい師し期き。其後，傅でん爾なんじ丹に請與征せい西にし將軍しょうぐん祁里德とく統すべ領りょう一いち萬まん二に千せん人にん，以七なな月がつ為ため期き出兵しゅっぺい布ぬの魯爾，直ちょく抵額がく爾しか齊ひとし斯河。剛つよし好こう，策さく妄阿喇布坦ひろし遣や使つかい前ぜん來らい乞和，朝廷ちょうてい下か令れい暫停進取しんしゅ，繕つくろえ兵へい防ぼう守もり。其後傅でん爾なんじ丹に更さら擊げき潰つぶせ準じゅん噶爾，建立こんりゅう殊こと功こう^[8]。

雍正年間ねんかん

雍正三さん年ねん（1725年ねん），傅でん爾なんじ丹に被ひ召還しょうかん任にん內大臣だいじん^[9]。雍正四よん年ねん（1726年ねん），任にん黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん^[7]。雍正六ろく年ねん（1728年ねん），傅でん爾なんじ丹たん任つとむ吏部尚書しょうしょ，賜たまもの雙眼そうがん孔雀くじゃく翎，甚得雍正帝みかど器き重じゅう^[7]^[10]。

雍正七なな年ねん（1729年ねん），策さく妄阿喇布坦ひろし死し後ご，子こ噶爾丹に策さく零れい繼嗣けいし，屢次侵犯しんぱん邊境へんきょう。雍正帝みかど遂とげ任命にんめい傅でん爾なんじ丹に為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん加か少しょう保たもて，統みつる領りょう三軍さんぐん出北いできた路ろ進擊しんげき，噶爾丹に策さく零れい最後さいご交出羅ら卜ぼく藏ぞう丹に津つ，上表じょうひょう請降^[6]^[7]^[11]。雍正九きゅう年ねん（1731年ねん）五ご月がつ，傅でん爾なんじ丹に中ちゅう了りょう噶爾丹に策さく零れい之これ詭計きけい，冒險ぼうけん深入ふかいり，差さ不ふ多た全ぜん軍ぐん覆沒ふくぼつ，力戰りきせん才ざい僥倖ぎょうこう逃回にげまわ，史し称しょう和わ通どおり泊はく之の战。雍正帝みかど改あらため任にん錫すず保ほ為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん，傅でん爾なんじ丹に只ただ掌てのひら振ふ武將ぶしょう軍ぐん印しるし，協きょう辦軍務ぐんむ^[12]。雍正十じゅう年ねん（1732年ねん），準じゅん噶爾入いれ侵おかせ烏がらす遜へりくだ珠たま勒，錫すず保ほ命令めいれい傅でん爾なんじ丹たん統みつる領りょう三さん千せん人にん禦敵，再さい嘗敗績。罷免ひめん領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん、振ふ武將ぶしょう軍ぐん之の職しょく，削そぎ去さ公爵こうしゃく之の位くらい，命いのち留とめ軍ぐん效力こうりょく^[13]。雍正十じゅう三さん年ねん（1735年ねん）伊い都立とりつ等とう侵おかせ吞軍餉事發はつ，牽連傅でん爾なんじ丹に，朝廷ちょうてい下命かめい侍さむらい郎ろう海うみ望もち逮捕たいほ詣まい京師けいし下獄げごく，並なみ追おい論ろん和わ通どおり呼よび爾なんじ哈諾爾なんじ及烏遜へりくだ珠たま勒兩戰せん失しつ機き之の罪つみ，諸王しょおう大臣だいじん等とう依よ律りつ擬なずらえ定てい處しょ斬き。皇すめらぎ命いのち未み下した，正せい好こう雍正帝みかど駕が崩くずれ，乾いぬい隆たかし帝みかど即位そくい，下命かめい改あらため為ため監かん候こう^[14]。

乾いぬい隆年たかとし間あいだ

乾いぬい隆たかし四よん年ねん（1739年ねん），與あずか岳たけ鍾琪一同いちどう被ひ釋放しゃくほう出獄しゅつごく^[15]。乾いぬい隆たかし十じゅう三さん年ねん（1748年ねん），清しん軍ぐん征討せいとう大だい金川かながわ未み下した，傅でん爾なんじ丹に授職為ため內大臣だいじん、護まもる軍ぐん統すべ領りょう，開ひらき赴軍前ぜん效こう命いのち。其後再さい署しょ任にん川かわ陝總督とく，與あずか岳たけ鍾琪一同いちどう治ち理り軍事ぐんじ^[16]。乾いぬい隆たかし十じゅう四よん年ねん（1749年ねん），下命かめい傅でん爾なんじ丹に轉てん為ため參さん贊さん。大金おおがね川がわ退すさ兵へい後ご，授職為ため黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん。乾いぬい隆たかし十じゅう七なな年ねん（1752年ねん），傅でん爾なんじ丹に逝世，賜たまもの祭さい葬そう，諡號しごう為ため「溫ゆたか愨」^[17]。

家族かぞく

費ひ英えい東ひがし (曾祖そうそ)
納おさめ海かい、索さく海うみ、圖ず賴よりゆき (伯はく祖そ)
察哈尼あま (祖そ)
倭やまと黑くろ(父ちち)、崔ちぇ氏し（生母せいぼ）
哈達哈 (子こ)
兆ちょう德とく(孫まご)
哈寧阿おもね、哈寧安やす、富とみ興きょう、富とみ銳するど (曾孫そうそん)

延伸えんしん阅读

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《清史きよし稿こう·卷まき297》，出自しゅつじ趙ちょう爾なんじ巽たつみ《清史きよし稿こう》

参考さんこう文献ぶんけん

^ 满语意思いし是ぜ“关卡”。（安やす双そう成なり，《满汉大だい辞典じてん》，1073页）
^ ^2.0 ^2.1 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく二に十じゅう五ご列傳れつでん十じゅう二に》：三さん十じゅう年ねん，卒そつ。子こ傅でん爾なんじ丹に，自じ有ゆう傳でん。
^ 《清史きよし稿こう卷まき一いち百ひゃく六ろく十じゅう八はち表ひょう八はち》：傅でん爾なんじ丹に，倭やまと黑子ぼくろ。康かん熙三さん十じゅう年ねん襲かさね。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：四よん十じゅう三さん年ねん，上西かみにし巡じゅん，駐ちゅう蹕祁縣けん鄭てい家か莊そう，於行宮前みやまえ閱太原城はらのじょう守兵しゅへい騎射きしゃ。有ゆう卒そつ馬ば驚おどろき逸いっ近きん御ご仗，傅でん爾なんじ丹に直前ちょくぜん勒止之の，捽其人じん下か。上うえ悅えつ，諭さとし獎傅爾なんじ丹に，賜たまもの貂てん皮がわ褂。尋ひろ授正白旗はっき蒙こうむ古都こと統みつる。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：四よん十じゅう八はち年ねん，授領侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。五ご十じゅう四よん年ねん，以託疾やまし未み入いれ直じき，罷やめ領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。命いのち率土そっと默だま特とく兵へい千赴烏蘭固木等處屯田。
^ ^6.0 ^6.1 中央ちゅうおう研究けんきゅう院いん歷史れきし語ご言げん研究所けんきゅうじょ內閣大だい庫こ檔案 ,011432號ごう
^ ^7.0 ^7.1 ^7.2 ^7.3 國立こくりつ故こ宮みや博物はくぶつ院いん圖書としょ文獻ぶんけん處しょ清國きよくに史し館かん傳でん稿こう ,701005797號ごう
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：五ご十じゅう六ろく年ねん，復ふく授領侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。師し討噶爾なんじ丹に，授富寧やすし安あん靖やすし逆ぎゃく將軍しょうぐん，出西しゅつさい路ろ；傅でん爾なんじ丹に振ふ武將ぶしょう軍ぐん，出北いできた路ろ：駐ちゅう軍ぐん阿おもね爾しか泰やすし。五ご十じゅう七なな年ねん，疏請與富とみ寧やすし安やす分ぶん路ろ進しん兵へい，諭さとし定てい師し期き。傅でん爾なんじ丹に請與征せい西にし將軍しょうぐん祁里德とく將しょう萬まん二に千せん人にん，以七なな月がつ出で布ぬの魯爾，直ちょく抵額爾しか齊ひとし斯河。會かい策さく妄阿喇布坦ひろし使し來らい乞和，令れい暫停進取しんしゅ，繕つくろえ兵へい防ぼう守もり。上うえ欲よく於烏蘭らん固かた木き、科か布ぬの多た築城ついき衛まもる喀爾喀游牧まき，命いのち傅でん爾なんじ丹に相しょう度ど具ぐ奏そう。五ご十じゅう八はち年ねん春はる，傅でん爾なんじ丹に疏請築城ちくじょう鄂勒齊ひとし圖ず郭かく勒，上うえ以鄂勒齊圖ず郭かく勒距師し遠とお，命いのち更さら於科布ぬの多た築城ちくじょう。傅でん爾なんじ丹に復ふく疏言：「科か布ぬの多た阻大河たいが，材木ざいもく難なん致。請築城ちくじょう察罕廋爾，距鄂勒齊圖ず郭かく勒千里せんり，中ちゅう設しつらえ十じゅう一いち站。」上じょう從したがえ之これ。五ご十じゅう九きゅう年ねん，將はた八千人自布拉罕進次格爾額爾格，準じゅん噶爾兵へい潰つぶせ，擊げき斬き二に百ひゃく餘よ級きゅう，擒とりこ宰おさむ桑くわ等とう百ひゃく餘あまり，盡つき降ぶ其眾。又また焚烏蘭らん呼よび濟ずみ爾しか敵てき糧かて，引還。雍正元年がんねん，命いのち兼けん統みつる祁里德とく軍ぐん，分ふん兵へい駐ちゅう巴里ぱり坤ひつじさる。
^ 中央ちゅうおう研究けんきゅう院いん歷史れきし語ご言げん研究所けんきゅうじょ內閣大だい庫こ檔案 ,054563號ごう
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：三さん年ねん，召還しょうかん，授內大臣だいじん。四よん年ねん，授黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん。六ろく年ねん，授吏部ぶ尚書しょうしょ，賜たまもの雙眼そうがん孔雀くじゃく翎。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：初はつ，青海あおみ羅ら卜ぼく藏ぞう丹に津つ敗走はいそう，準じゅん噶爾策さく妄阿喇布坦ひろし納おさめ之の。上うえ屢遣使し索さく獻けんじ，策さく妄阿喇布坦ひろし亦また遣や使つかい請和，上うえ罷やめ兩りょう路みち兵へい，久之ひさゆき議ぎ未決みけつ。策さく妄阿喇布坦ひろし死し，子こ噶爾丹に策さく零れい嗣，屢犯邊べ。七なな年ねん二に月がつ，上うえ命いのち廷臣ていしん集しゅう議ぎ，大だい學士がくし朱しゅ軾、左ひだり都と御ご史し沈近思おもえ皆みな言げん天てん時じ未み至いたり，副ふく都みやこ統みつる達たち福ぶく亦また言げん不可ふか，惟おもんみ大だい學士がくし張ちょう廷玉贊さん用兵ようへい，上意じょうい乃決，復ふく出師すいし。命いのち傅でん爾なんじ丹に為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん，出北いできた路ろ；發はつ京師けいし八はち旗はた兵へい六ろく千せん、車くるま騎き營兵九きゅう千せん、奉天ほうてん等とう處しょ兵へい八はち千せん八はち百ひゃく，以巴賽さい為ため副ふく將軍しょうぐん，順じゅん承うけたまわ郡ぐん王おう錫すず保ほ掌てのひら振ふ武將ぶしょう軍ぐん印しるし，陳ちん泰やすし、袞泰、石いし禮れい哈、岱豪、達いたる福ぶく、覺さとし羅ら海うみ蘭らん為ため參さん贊さん。定てい壽ことぶき將すすむ前ぜん鋒ほこさき，魏ぎ麟、閃文繡將車しゃ騎き營，納おさめ秦はた將すすむ奉天ほうてん兵へい，塔とう爾なんじ岱、西にし彌わたる賴よりゆき將はた索さく倫りん兵へい，費ひ雅みやび思おもえ哈將寧やすし古こ塔とう兵へい，阿三あさん將しょう右みぎ衞兵えいへい，素もと圖ず將はた寧やすし夏なつ兵へい，承うけたまわ保たもて、常つね祿ろく將はた察哈爾なんじ兵へい，馬うま爾なんじ齊ひとし、袞布將はた土ど默だま特とく兵へい，丹たん巴ともみ、沙すな津つ達たち賴よりゆき將はた喀喇沁、土ど默だま特とく兵へい，法ほう敏さとし、伊い都立とりつ、巴ともえ泰やすし、西にし琳、傅でん德いさお理り餉，永國ながくに護まもる印しるし。上うえ祭さい告つげ太ふとし廟びょう，幸南こうなん苑えん閱車騎き營兵，御ご太ふとし和かず殿どの行ぎょう授鉞禮れい，賜たまもの傅でん爾なんじ丹に御用ごよう朝あさ珠たま、黃き帶たい、紫むらさき轡くつわ、白金はっきん五ご千せん，加か少しょう保ほ。出で駐ちゅう阿おもね爾しか泰やすし。八はち年ねん，噶爾丹に策さく零れい表ひょう請執羅ら卜ぼく藏ぞう丹に津つ以獻，上うえ命いのち緩なる進すすむ兵へい。尋ひろ召與岳だけ鍾琪同どう詣まい京師けいし議ぎ軍事ぐんじ，遣や還かえ軍ぐん。九きゅう年ねん，疏言科か布ぬの多た為ため進しん兵へい孔あな道どう，請仍於此築城ちくじょう，下しも廷議，如所請。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：九きゅう年ねん，疏言科か布ぬの多た為ため進しん兵へい孔あな道どう，請仍於此築城ちくじょう，下しも廷議，如所請。五月ごがつ，傅でん爾なんじ丹に移うつり軍ぐん科か布ぬの多た，噶爾丹に策さく零れい遣や所部ところぶ嗒蘇爾なんじ海うみ丹たん巴ともみ為ため間あいだ，為ため守もり卡侍衛まもる所しょ獲え，詰つめ之の，曰：「噶爾丹に策さく零れい發はつ兵へい三さん萬まん，使つかい大だい策さく零れい敦あつし多た卜ぼく、小策しょうさく零れい敦あつし多た卜ぼく分ぶん將しょう犯はん北きた路ろ。小策しょうさく零れい敦あつし多た卜ぼく已やめ至いたり察罕哈達，大だい策さく零れい敦あつし多た卜ぼく以事宿やど留とめ未み至いたり。」傅でん爾なんじ丹たん信しん其語，計けい及其未み集しゅう擊げき之の。令れい選せん兵へい萬まん人にん，循科布ぬの多た河西かさい以進，素もと圖ず、岱豪為ため前ぜん鋒ほこさき，定てい壽ことぶき等とう領りょう第だい一いち隊たい，馬うま爾なんじ薩等領りょう第だい二に隊たい，傅でん爾なんじ丹に舉大兵へい繼つぎ其後，令れい袞泰護まもる築城ちくじょう，陳ちん泰やすし屯たむろ科か布ぬの多た河東かわとう，斷だん奇き蘭らん道どう。六月ろくがつ庚かのえ子こ，師し發はつ科か布ぬの多た，定てい壽ことぶき等とう進しん次じ扎克賽さい河かわ，獲え准じゅん噶爾邏卒らそつ，言げん距察罕哈達たち止とめ三さん日にち程ほど，準じゅん噶爾兵へい不ふ過か千せん人にん，未み立たて營。傅でん爾なんじ丹に命いのち乘じょう夜よる速そく進しん，行ぎょう數日すうじつ不ふ見み敵てき。戊つちのえ申さる，獲え諜，言げん準じゅん噶爾兵へい二に千せん屯たむろ博克ひろかつ托たく嶺みね。傅でん爾なんじ丹に遣や素もと圖ず、岱豪將しょう三さん千せん人にん往擊之の。敵てき出で羸兵誘さそえ師し，而伏二に萬まん人にん谷中たになか。己おのれ酉とり，定てい壽ことぶき師し次じ庫こ列れつ圖ず嶺みね，遇ぐう敵てき，斬き四よん百ひゃく餘よ級きゅう，敵てき驅か駝馬踰嶺遁。庚かのえ戌いぬ，傅でん爾なんじ丹に師し至いたり，素もと圖ず、定てい壽ことぶき皆みな會かい。辛からし亥い，逐敵入谷いりたに，伏ふく發はつ，據よりどころ高だか阜衝擊げき。傅でん爾なんじ丹に督戰とくせん，殺ころせ敵てき千せん餘あまり，塔とう爾なんじ岱、馬うま爾しか齊ひとし督とく兵へい奪だつ西山にしやま，敵てき據よりどころ險けわし，師し攻おさむ之の不能ふのう克かつ。壬みずのえ子こ，傅でん爾なんじ丹に令れい移うつり軍ぐん和わ通どおり呼よび爾なんじ哈諾爾なんじ，定てい壽ことぶき、素もと圖ず、覺さとし羅ら海うみ蘭らん、常つね祿ろく、西にし彌わたる賴よりゆき據よりどころ山さん梁やな東ひがし，塔とう爾なんじ岱、馬うま爾しか齊ひとし據よりどころ其西，承うけたまわ保ほ居中きょちゅう，馬うま爾なんじ薩出其東，達たち福ぶく、岱豪當とう前まえ，舒楞額がく、沙すな津つ達たち賴よりゆき等とう護まもる後ご。師し甫はじめ移うつり，敵てき力りょく攻おさむ山さん梁やな東西とうざい二に軍ぐん，定てい壽ことぶき等とう奮戰ふんせん。大風おおかぜ雨う雹，師し為ため敵てき所しょ圍かこえ。傅でん爾なんじ丹に遣や兵へい援塔爾なんじ岱出，又また令れい承うけたまわ保ほ援定壽ことぶき，日暮ひぐらし，圍かこえ未み解かい。癸みずのと丑うし，海うみ蘭らん突圍出で，定てい壽ことぶき、素もと圖ず、馬うま爾しか齊ひとし皆みな自殺じさつ；西にし彌わたる賴よりゆき令れい索さく倫りん兵へい赴援，兵へい潰つぶせ，亦また自殺じさつ。甲きのえ寅とら，敵てき環たまき攻おさむ大だい營，傅でん爾なんじ丹に督とく兵へい禦之，殺ころせ敵てき五ご百ひゃく餘あまり。科か爾なんじ沁兵潰つぶせ，沙すな津つ達たち賴よりゆき奮戰ふんせん入にゅう敵陣てきじん，師し望見ぼうけん其纛，曰：「土ど默だま特とく兵へい陷おちい賊ぞく矣！」遂とげ大だい潰つぶせ。乙おつ卯う，永國ながくに、海うみ蘭らん、岱豪皆みな自殺じさつ。傅でん爾なんじ丹に雜ざつ士し伍ご中ちゅう以出。敵てき大だい集しゅう，查弼納おさめ、巴ともえ賽さい、達いたる福ぶく、馬うま爾なんじ薩、舒楞額がく皆みな戰死せんし。傅でん爾なんじ丹に率りつ殘ざん兵へい渡わたり哈爾噶納河かわ，敵てき追つい至いたり，擊げき殺ころせ五ご百ひゃく餘人よにん。七なな月がつ壬みずのえ戌いぬ朔ついたち，還かえ至いたり科か布ぬの多た，收おさむ餘あまり兵へい僅存二に千せん餘あまり。方かた戰せん，科か爾しか沁蒙古兵ふるつわもの先さき敗はい，傅でん爾なんじ丹に聞人言ごと，謂いい先さき敗者はいしゃ土ど默だま特とく兵へい也。劾沙津つ達たち賴よりゆき，論ろん斬き。歸化きか城土しろつち默だま特とく副ふく都みやこ統みつる袞布降くだ敵てき，戮其孥。傅でん爾なんじ丹に疏請罪ざい，上諭じょうゆ曰：「損そん兵へい誠まこと有罪ゆうざい，朕ちん因いん爾なんじ等とう竭蹶力戰りきせん，特とく寬恕かんじょ之の。痛つう惻難忍しのべ，不覺ふかく淚なみだ下か！解かい朕ちん親おや束帶そくたい賜たまもの傅でん爾なんじ丹に。爾なんじ等とう毋妄動もうどう，敵てき至いたり能のう堅守けんしゅ，即そく爾なんじ等とう之の功こう。科か布ぬの多おお不能ふのう守もり，可か還かえ軍ぐん察罕廋爾。」傅でん爾なんじ丹に復ふく疏請罪ざい，上諭じょうゆ曰：「輕信けいしん賊ぞく言ごと，冒險ぼうけん深入ふかいり，中ちゅう賊ぞく詭計きけい，是これ爾しか之これ罪ざい。至いたり不ふ肯輕生せい自殺じさつ，力戰りきせん全ぜん歸き，此爾能辨のうべん別べつ輕重けいちょう。事こと定じょう，朕ちん自じ有ゆう處置しょち。」尋ひろ命いのち以錫保ほ為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん，傅でん爾なんじ丹に掌てのひら振ふ武將ぶしょう軍ぐん印しるし，協きょう辦軍務ぐんむ。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう年ねん七なな月がつ，準じゅん噶爾侵おかせ烏がらす遜へりくだ珠たま勒，錫すず保ほ令れい傅でん爾なんじ丹に將しょう三さん千せん人にん禦之，敗はい績。錫すず保ほ疏劾，罷やめ領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん、振ふ武將ぶしょう軍ぐん，削そぎ公爵こうしゃく。十じゅう一いち年ねん，錫すず保ほ再さい疏劾傅でん爾なんじ丹に，上うえ察傅爾なんじ丹に兵へい寡，原はら其罪，命いのち留とめ軍ぐん效力こうりょく。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう三さん年ねん，伊い都立とりつ等とう侵おかせ軍ぐん餉事發はつ，辭じ連れん傅でん爾なんじ丹に，命いのち侍さむらい郎ろう海うみ望もち逮詣京師けいし下獄げごく，並なみ追おい論ろん和わ通どおり呼よび爾なんじ哈諾爾なんじ及烏遜へりくだ珠たま勒失機き罪ざい，王おう大臣だいじん等とう依よ律りつ擬なずらえ斬き。命いのち未み下した，世せい宗そう崩くずし，高こう宗はじめ即位そくい，命いのち改あらため監かん候こう。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：乾いぬい隆たかし四よん年ねん，與あずか岳たけ鍾琪並なみ釋しゃく出獄しゅつごく。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう三さん年ねん，師し討大金川かながわ未み下した，授內大臣だいじん、護まもる軍ぐん統すべ領りょう，赴軍，尋ひろ命いのち署しょ川かわ陝總督とく，與あずか鍾琪治ち軍事ぐんじ。大だい學士がくし傅でん恆ひさし出で為ため經略けいりゃく，奏そう傅でん爾なんじ丹に衰おとろえ老おい，惟おもんみ熟じゅく於管理かんり滿まん洲しゅう兵へい，請專治ち營壘諸事しょじ。
^ 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう四よん年ねん，命いのち為ため參さん贊さん。大だい金川かながわ師し罷やめ，授黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん。十じゅう七なな年ねん，卒そつ，賜たまもの祭さい葬そう，諡おくりな溫ゆたか愨。

官かん衔
前任ぜんにん：陳ちん泰やすし	清朝せいちょう黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん雍正四よん年ねん（1726）二に月がつ - 雍正五ご年ねん（1727）十じゅう二に月がつ	繼つぎ任にん：那な蘇そ圖ず
前任ぜんにん：傅でん森もり	清朝せいちょう黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん乾いぬい隆たかし十じゅう四よん年ねん（1749）三さん月がつ - 乾いぬい隆たかし十じゅう七なな年ねん（1752）二に月がつ	繼つぎ任にん：綽爾多おお

[1] 满语意思いし是ぜ“关卡”。（安やす双そう成なり，《满汉大だい辞典じてん》，1073页）

[#1-2] 2.0 ^2.1 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく二に十じゅう五ご列傳れつでん十じゅう二に》：三さん十じゅう年ねん，卒そつ。子こ傅でん爾なんじ丹に，自じ有ゆう傳でん。

[3] 《清史きよし稿こう卷まき一いち百ひゃく六ろく十じゅう八はち表ひょう八はち》：傅でん爾なんじ丹に，倭やまと黑子ぼくろ。康かん熙三さん十じゅう年ねん襲かさね。

[4] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：四よん十じゅう三さん年ねん，上西かみにし巡じゅん，駐ちゅう蹕祁縣けん鄭てい家か莊そう，於行宮前みやまえ閱太原城はらのじょう守兵しゅへい騎射きしゃ。有ゆう卒そつ馬ば驚おどろき逸いっ近きん御ご仗，傅でん爾なんじ丹に直前ちょくぜん勒止之の，捽其人じん下か。上うえ悅えつ，諭さとし獎傅爾なんじ丹に，賜たまもの貂てん皮がわ褂。尋ひろ授正白旗はっき蒙こうむ古都こと統みつる。

[5] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：四よん十じゅう八はち年ねん，授領侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。五ご十じゅう四よん年ねん，以託疾やまし未み入いれ直じき，罷やめ領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。命いのち率土そっと默だま特とく兵へい千赴烏蘭固木等處屯田。

[#2-6] 6.0 ^6.1 中央ちゅうおう研究けんきゅう院いん歷史れきし語ご言げん研究所けんきゅうじょ內閣大だい庫こ檔案 ,011432號ごう

[#3-7] 7.0 ^7.1 ^7.2 ^7.3 國立こくりつ故こ宮みや博物はくぶつ院いん圖書としょ文獻ぶんけん處しょ清國きよくに史し館かん傳でん稿こう ,701005797號ごう

[8] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：五ご十じゅう六ろく年ねん，復ふく授領侍さむらい衛まもる內大臣だいじん。師し討噶爾なんじ丹に，授富寧やすし安あん靖やすし逆ぎゃく將軍しょうぐん，出西しゅつさい路ろ；傅でん爾なんじ丹に振ふ武將ぶしょう軍ぐん，出北いできた路ろ：駐ちゅう軍ぐん阿おもね爾しか泰やすし。五ご十じゅう七なな年ねん，疏請與富とみ寧やすし安やす分ぶん路ろ進しん兵へい，諭さとし定てい師し期き。傅でん爾なんじ丹に請與征せい西にし將軍しょうぐん祁里德とく將しょう萬まん二に千せん人にん，以七なな月がつ出で布ぬの魯爾，直ちょく抵額爾しか齊ひとし斯河。會かい策さく妄阿喇布坦ひろし使し來らい乞和，令れい暫停進取しんしゅ，繕つくろえ兵へい防ぼう守もり。上うえ欲よく於烏蘭らん固かた木き、科か布ぬの多た築城ついき衛まもる喀爾喀游牧まき，命いのち傅でん爾なんじ丹に相しょう度ど具ぐ奏そう。五ご十じゅう八はち年ねん春はる，傅でん爾なんじ丹に疏請築城ちくじょう鄂勒齊ひとし圖ず郭かく勒，上うえ以鄂勒齊圖ず郭かく勒距師し遠とお，命いのち更さら於科布ぬの多た築城ちくじょう。傅でん爾なんじ丹に復ふく疏言：「科か布ぬの多た阻大河たいが，材木ざいもく難なん致。請築城ちくじょう察罕廋爾，距鄂勒齊圖ず郭かく勒千里せんり，中ちゅう設しつらえ十じゅう一いち站。」上じょう從したがえ之これ。五ご十じゅう九きゅう年ねん，將はた八千人自布拉罕進次格爾額爾格，準じゅん噶爾兵へい潰つぶせ，擊げき斬き二に百ひゃく餘よ級きゅう，擒とりこ宰おさむ桑くわ等とう百ひゃく餘あまり，盡つき降ぶ其眾。又また焚烏蘭らん呼よび濟ずみ爾しか敵てき糧かて，引還。雍正元年がんねん，命いのち兼けん統みつる祁里德とく軍ぐん，分ふん兵へい駐ちゅう巴里ぱり坤ひつじさる。

[9] 中央ちゅうおう研究けんきゅう院いん歷史れきし語ご言げん研究所けんきゅうじょ內閣大だい庫こ檔案 ,054563號ごう

[10] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：三さん年ねん，召還しょうかん，授內大臣だいじん。四よん年ねん，授黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん。六ろく年ねん，授吏部ぶ尚書しょうしょ，賜たまもの雙眼そうがん孔雀くじゃく翎。

[11] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：初はつ，青海あおみ羅ら卜ぼく藏ぞう丹に津つ敗走はいそう，準じゅん噶爾策さく妄阿喇布坦ひろし納おさめ之の。上うえ屢遣使し索さく獻けんじ，策さく妄阿喇布坦ひろし亦また遣や使つかい請和，上うえ罷やめ兩りょう路みち兵へい，久之ひさゆき議ぎ未決みけつ。策さく妄阿喇布坦ひろし死し，子こ噶爾丹に策さく零れい嗣，屢犯邊べ。七なな年ねん二に月がつ，上うえ命いのち廷臣ていしん集しゅう議ぎ，大だい學士がくし朱しゅ軾、左ひだり都と御ご史し沈近思おもえ皆みな言げん天てん時じ未み至いたり，副ふく都みやこ統みつる達たち福ぶく亦また言げん不可ふか，惟おもんみ大だい學士がくし張ちょう廷玉贊さん用兵ようへい，上意じょうい乃決，復ふく出師すいし。命いのち傅でん爾なんじ丹に為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん，出北いできた路ろ；發はつ京師けいし八はち旗はた兵へい六ろく千せん、車くるま騎き營兵九きゅう千せん、奉天ほうてん等とう處しょ兵へい八はち千せん八はち百ひゃく，以巴賽さい為ため副ふく將軍しょうぐん，順じゅん承うけたまわ郡ぐん王おう錫すず保ほ掌てのひら振ふ武將ぶしょう軍ぐん印しるし，陳ちん泰やすし、袞泰、石いし禮れい哈、岱豪、達いたる福ぶく、覺さとし羅ら海うみ蘭らん為ため參さん贊さん。定てい壽ことぶき將すすむ前ぜん鋒ほこさき，魏ぎ麟、閃文繡將車しゃ騎き營，納おさめ秦はた將すすむ奉天ほうてん兵へい，塔とう爾なんじ岱、西にし彌わたる賴よりゆき將はた索さく倫りん兵へい，費ひ雅みやび思おもえ哈將寧やすし古こ塔とう兵へい，阿三あさん將しょう右みぎ衞兵えいへい，素もと圖ず將はた寧やすし夏なつ兵へい，承うけたまわ保たもて、常つね祿ろく將はた察哈爾なんじ兵へい，馬うま爾なんじ齊ひとし、袞布將はた土ど默だま特とく兵へい，丹たん巴ともみ、沙すな津つ達たち賴よりゆき將はた喀喇沁、土ど默だま特とく兵へい，法ほう敏さとし、伊い都立とりつ、巴ともえ泰やすし、西にし琳、傅でん德いさお理り餉，永國ながくに護まもる印しるし。上うえ祭さい告つげ太ふとし廟びょう，幸南こうなん苑えん閱車騎き營兵，御ご太ふとし和かず殿どの行ぎょう授鉞禮れい，賜たまもの傅でん爾なんじ丹に御用ごよう朝あさ珠たま、黃き帶たい、紫むらさき轡くつわ、白金はっきん五ご千せん，加か少しょう保ほ。出で駐ちゅう阿おもね爾しか泰やすし。八はち年ねん，噶爾丹に策さく零れい表ひょう請執羅ら卜ぼく藏ぞう丹に津つ以獻，上うえ命いのち緩なる進すすむ兵へい。尋ひろ召與岳だけ鍾琪同どう詣まい京師けいし議ぎ軍事ぐんじ，遣や還かえ軍ぐん。九きゅう年ねん，疏言科か布ぬの多た為ため進しん兵へい孔あな道どう，請仍於此築城ちくじょう，下しも廷議，如所請。

[12] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：九きゅう年ねん，疏言科か布ぬの多た為ため進しん兵へい孔あな道どう，請仍於此築城ちくじょう，下しも廷議，如所請。五月ごがつ，傅でん爾なんじ丹に移うつり軍ぐん科か布ぬの多た，噶爾丹に策さく零れい遣や所部ところぶ嗒蘇爾なんじ海うみ丹たん巴ともみ為ため間あいだ，為ため守もり卡侍衛まもる所しょ獲え，詰つめ之の，曰：「噶爾丹に策さく零れい發はつ兵へい三さん萬まん，使つかい大だい策さく零れい敦あつし多た卜ぼく、小策しょうさく零れい敦あつし多た卜ぼく分ぶん將しょう犯はん北きた路ろ。小策しょうさく零れい敦あつし多た卜ぼく已やめ至いたり察罕哈達，大だい策さく零れい敦あつし多た卜ぼく以事宿やど留とめ未み至いたり。」傅でん爾なんじ丹たん信しん其語，計けい及其未み集しゅう擊げき之の。令れい選せん兵へい萬まん人にん，循科布ぬの多た河西かさい以進，素もと圖ず、岱豪為ため前ぜん鋒ほこさき，定てい壽ことぶき等とう領りょう第だい一いち隊たい，馬うま爾なんじ薩等領りょう第だい二に隊たい，傅でん爾なんじ丹に舉大兵へい繼つぎ其後，令れい袞泰護まもる築城ちくじょう，陳ちん泰やすし屯たむろ科か布ぬの多た河東かわとう，斷だん奇き蘭らん道どう。六月ろくがつ庚かのえ子こ，師し發はつ科か布ぬの多た，定てい壽ことぶき等とう進しん次じ扎克賽さい河かわ，獲え准じゅん噶爾邏卒らそつ，言げん距察罕哈達たち止とめ三さん日にち程ほど，準じゅん噶爾兵へい不ふ過か千せん人にん，未み立たて營。傅でん爾なんじ丹に命いのち乘じょう夜よる速そく進しん，行ぎょう數日すうじつ不ふ見み敵てき。戊つちのえ申さる，獲え諜，言げん準じゅん噶爾兵へい二に千せん屯たむろ博克ひろかつ托たく嶺みね。傅でん爾なんじ丹に遣や素もと圖ず、岱豪將しょう三さん千せん人にん往擊之の。敵てき出で羸兵誘さそえ師し，而伏二に萬まん人にん谷中たになか。己おのれ酉とり，定てい壽ことぶき師し次じ庫こ列れつ圖ず嶺みね，遇ぐう敵てき，斬き四よん百ひゃく餘よ級きゅう，敵てき驅か駝馬踰嶺遁。庚かのえ戌いぬ，傅でん爾なんじ丹に師し至いたり，素もと圖ず、定てい壽ことぶき皆みな會かい。辛からし亥い，逐敵入谷いりたに，伏ふく發はつ，據よりどころ高だか阜衝擊げき。傅でん爾なんじ丹に督戰とくせん，殺ころせ敵てき千せん餘あまり，塔とう爾なんじ岱、馬うま爾しか齊ひとし督とく兵へい奪だつ西山にしやま，敵てき據よりどころ險けわし，師し攻おさむ之の不能ふのう克かつ。壬みずのえ子こ，傅でん爾なんじ丹に令れい移うつり軍ぐん和わ通どおり呼よび爾なんじ哈諾爾なんじ，定てい壽ことぶき、素もと圖ず、覺さとし羅ら海うみ蘭らん、常つね祿ろく、西にし彌わたる賴よりゆき據よりどころ山さん梁やな東ひがし，塔とう爾なんじ岱、馬うま爾しか齊ひとし據よりどころ其西，承うけたまわ保ほ居中きょちゅう，馬うま爾なんじ薩出其東，達たち福ぶく、岱豪當とう前まえ，舒楞額がく、沙すな津つ達たち賴よりゆき等とう護まもる後ご。師し甫はじめ移うつり，敵てき力りょく攻おさむ山さん梁やな東西とうざい二に軍ぐん，定てい壽ことぶき等とう奮戰ふんせん。大風おおかぜ雨う雹，師し為ため敵てき所しょ圍かこえ。傅でん爾なんじ丹に遣や兵へい援塔爾なんじ岱出，又また令れい承うけたまわ保ほ援定壽ことぶき，日暮ひぐらし，圍かこえ未み解かい。癸みずのと丑うし，海うみ蘭らん突圍出で，定てい壽ことぶき、素もと圖ず、馬うま爾しか齊ひとし皆みな自殺じさつ；西にし彌わたる賴よりゆき令れい索さく倫りん兵へい赴援，兵へい潰つぶせ，亦また自殺じさつ。甲きのえ寅とら，敵てき環たまき攻おさむ大だい營，傅でん爾なんじ丹に督とく兵へい禦之，殺ころせ敵てき五ご百ひゃく餘あまり。科か爾なんじ沁兵潰つぶせ，沙すな津つ達たち賴よりゆき奮戰ふんせん入にゅう敵陣てきじん，師し望見ぼうけん其纛，曰：「土ど默だま特とく兵へい陷おちい賊ぞく矣！」遂とげ大だい潰つぶせ。乙おつ卯う，永國ながくに、海うみ蘭らん、岱豪皆みな自殺じさつ。傅でん爾なんじ丹に雜ざつ士し伍ご中ちゅう以出。敵てき大だい集しゅう，查弼納おさめ、巴ともえ賽さい、達いたる福ぶく、馬うま爾なんじ薩、舒楞額がく皆みな戰死せんし。傅でん爾なんじ丹に率りつ殘ざん兵へい渡わたり哈爾噶納河かわ，敵てき追つい至いたり，擊げき殺ころせ五ご百ひゃく餘人よにん。七なな月がつ壬みずのえ戌いぬ朔ついたち，還かえ至いたり科か布ぬの多た，收おさむ餘あまり兵へい僅存二に千せん餘あまり。方かた戰せん，科か爾しか沁蒙古兵ふるつわもの先さき敗はい，傅でん爾なんじ丹に聞人言ごと，謂いい先さき敗者はいしゃ土ど默だま特とく兵へい也。劾沙津つ達たち賴よりゆき，論ろん斬き。歸化きか城土しろつち默だま特とく副ふく都みやこ統みつる袞布降くだ敵てき，戮其孥。傅でん爾なんじ丹に疏請罪ざい，上諭じょうゆ曰：「損そん兵へい誠まこと有罪ゆうざい，朕ちん因いん爾なんじ等とう竭蹶力戰りきせん，特とく寬恕かんじょ之の。痛つう惻難忍しのべ，不覺ふかく淚なみだ下か！解かい朕ちん親おや束帶そくたい賜たまもの傅でん爾なんじ丹に。爾なんじ等とう毋妄動もうどう，敵てき至いたり能のう堅守けんしゅ，即そく爾なんじ等とう之の功こう。科か布ぬの多おお不能ふのう守もり，可か還かえ軍ぐん察罕廋爾。」傅でん爾なんじ丹に復ふく疏請罪ざい，上諭じょうゆ曰：「輕信けいしん賊ぞく言ごと，冒險ぼうけん深入ふかいり，中ちゅう賊ぞく詭計きけい，是これ爾しか之これ罪ざい。至いたり不ふ肯輕生せい自殺じさつ，力戰りきせん全ぜん歸き，此爾能辨のうべん別べつ輕重けいちょう。事こと定じょう，朕ちん自じ有ゆう處置しょち。」尋ひろ命いのち以錫保ほ為ため靖やすし邊べ大將軍だいしょうぐん，傅でん爾なんじ丹に掌てのひら振ふ武將ぶしょう軍ぐん印しるし，協きょう辦軍務ぐんむ。

[13] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう年ねん七なな月がつ，準じゅん噶爾侵おかせ烏がらす遜へりくだ珠たま勒，錫すず保ほ令れい傅でん爾なんじ丹に將しょう三さん千せん人にん禦之，敗はい績。錫すず保ほ疏劾，罷やめ領りょう侍さむらい衛まもる內大臣だいじん、振ふ武將ぶしょう軍ぐん，削そぎ公爵こうしゃく。十じゅう一いち年ねん，錫すず保ほ再さい疏劾傅でん爾なんじ丹に，上うえ察傅爾なんじ丹に兵へい寡，原はら其罪，命いのち留とめ軍ぐん效力こうりょく。

[14] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう三さん年ねん，伊い都立とりつ等とう侵おかせ軍ぐん餉事發はつ，辭じ連れん傅でん爾なんじ丹に，命いのち侍さむらい郎ろう海うみ望もち逮詣京師けいし下獄げごく，並なみ追おい論ろん和わ通どおり呼よび爾なんじ哈諾爾なんじ及烏遜へりくだ珠たま勒失機き罪ざい，王おう大臣だいじん等とう依よ律りつ擬なずらえ斬き。命いのち未み下した，世せい宗そう崩くずし，高こう宗はじめ即位そくい，命いのち改あらため監かん候こう。

[15] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：乾いぬい隆たかし四よん年ねん，與あずか岳たけ鍾琪並なみ釋しゃく出獄しゅつごく。

[16] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう三さん年ねん，師し討大金川かながわ未み下した，授內大臣だいじん、護まもる軍ぐん統すべ領りょう，赴軍，尋ひろ命いのち署しょ川かわ陝總督とく，與あずか鍾琪治ち軍事ぐんじ。大だい學士がくし傅でん恆ひさし出で為ため經略けいりゃく，奏そう傅でん爾なんじ丹に衰おとろえ老おい，惟おもんみ熟じゅく於管理かんり滿まん洲しゅう兵へい，請專治ち營壘諸事しょじ。

[17] 《清史きよし稿こう卷まき二に百ひゃく九きゅう十じゅう七なな列傳れつでん八はち十じゅう四よん》：十じゅう四よん年ねん，命いのち為ため參さん贊さん。大だい金川かながわ師し罷やめ，授黑龍江こくりゅうこう將軍しょうぐん。十じゅう七なな年ねん，卒そつ，賜たまもの祭さい葬そう，諡おくりな溫ゆたか愨。

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