師し子こ覺さとし

師し子こ覺さとし（Buddhasiṃha 覺さとし獅子しし），又また譯わけ為ため佛陀ぶっだ僧そう訶，印度いんど論ろん師し，相傳そうでん為ため無む著ちょ、世よ親おや之これ弟おとうと；一說いっせつ為ため無む著ちょ之これ徒と。

生平おいだいら

玄げん奘記載きさい，師し子こ覺さとし為ため無む著ちょ之の徒と，但ただし比ひ無む著ちょ早はや過か世よ^[1]。

著作ちょさく

他た曾為無む著ちょ《大乘だいじょう阿おもね毘達磨だるま集しゅう論ろん》作さく註疏ちゅうそ，玄げん奘譯《大乘だいじょう阿おもね毘達磨だるま集しゅう論ろん》時じ，將はた無む著ちょ本文ほんぶん與あずか他た的てき註疏ちゅうそ混合こんごう譯出やくしゅつ。

註釋ちゅうしゃく

^ 《大だい唐から西域せいいき傳でん》卷まき5：「無む著ちょ弟子でし佛陀ぶっだ僧そう訶（唐から言げん師し子こ覺さとし）者しゃ，密行みっこう莫測，高こう才ざい有ゆう聞。二に三賢哲每相謂曰：『凡修行しゅぎょう業ぎょう，願ねがい覲慈氏し，若わか先さき捨壽，得とく遂とげ宿やど心しん，當とう相そう報ほう語ご，以知所しょ至いたり。』其後師し子こ覺さとし先さき捨壽命いのち，三さん年ねん不ふ報ほう。世よ親おや菩薩ぼさつ尋ひろ亦また捨壽，時じ經けい六ろく月がつ，亦また無む報命ほうめい。……其後無む著ちょ菩薩ぼさつ於夜初はつ分ぶん，方ぽう為ため門人もんじん教授きょうじゅ定法じょうほう，燈光とうこう忽ゆるがせ翳かげ，空中くうちゅう大明だいめい，有一ゆういち天仙てんせん乘じょう虛きょ下降かこう，即そく進すすむ階かい庭にわ敬禮けいれい無む著ちょ。無む著ちょ曰：『爾來じらい何なに暮くれ？今いま名めい何なん謂いい？』對たい曰：『從したがえ此捨壽命じゅみょう，往睹史し多た天てん慈氏內眾蓮華れんげ中ちゅう生せい，蓮華れんげ纔開，慈氏讚たたえ曰：「善ぜん來き廣こう慧とし，善ぜん來き廣こう慧とし。」旋繞纔周，即そく來報らいほう命いのち。』無む著ちょ菩薩ぼさつ曰：『師し子こ覺さとし者しゃ，今いま何なん所在しょざい？』曰：『我わが旋繞時じ，見み師し子こ覺さとし在外ざいがい眾中，耽ふけ著しる欲ほし樂らく，無む暇ひま相しょう顧，詎能來報らいほう？』」

[1] 《大だい唐から西域せいいき傳でん》卷まき5：「無む著ちょ弟子でし佛陀ぶっだ僧そう訶（唐から言げん師し子こ覺さとし）者しゃ，密行みっこう莫測，高こう才ざい有ゆう聞。二に三賢哲每相謂曰：『凡修行しゅぎょう業ぎょう，願ねがい覲慈氏し，若わか先さき捨壽，得とく遂とげ宿やど心しん，當とう相そう報ほう語ご，以知所しょ至いたり。』其後師し子こ覺さとし先さき捨壽命いのち，三さん年ねん不ふ報ほう。世よ親おや菩薩ぼさつ尋ひろ亦また捨壽，時じ經けい六ろく月がつ，亦また無む報命ほうめい。……其後無む著ちょ菩薩ぼさつ於夜初はつ分ぶん，方ぽう為ため門人もんじん教授きょうじゅ定法じょうほう，燈光とうこう忽ゆるがせ翳かげ，空中くうちゅう大明だいめい，有一ゆういち天仙てんせん乘じょう虛きょ下降かこう，即そく進すすむ階かい庭にわ敬禮けいれい無む著ちょ。無む著ちょ曰：『爾來じらい何なに暮くれ？今いま名めい何なん謂いい？』對たい曰：『從したがえ此捨壽命じゅみょう，往睹史し多た天てん慈氏內眾蓮華れんげ中ちゅう生せい，蓮華れんげ纔開，慈氏讚たたえ曰：「善ぜん來き廣こう慧とし，善ぜん來き廣こう慧とし。」旋繞纔周，即そく來報らいほう命いのち。』無む著ちょ菩薩ぼさつ曰：『師し子こ覺さとし者しゃ，今いま何なん所在しょざい？』曰：『我わが旋繞時じ，見み師し子こ覺さとし在外ざいがい眾中，耽ふけ著しる欲ほし樂らく，無む暇ひま相しょう顧，詎能來報らいほう？』」

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