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我見がけん

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我見がけん（巴ともえ利とし語ご：atta-diṭṭhi，梵語ぼんご：ātma-dṛṣṭi），佛教ぶっきょう的てき術語じゅつご，佛教ぶっきょう認定にんてい的てき錯誤さくご見解けんかい之これ一いち，這種見解けんかい認みとめ為ため我わが（ātma）是ぜ實存じつぞん的てき。這經常けいじょう被ひ等ひとし同どう於薩迦耶見。

概論がいろん

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在ざい古こ印度いんど宗教しゅうきょう中ちゅう，存在そんざい許多きょた對たい於我的てき理論りろん，如奧義おうぎ書しょ傳統でんとう中ちゅう的てき梵我，數かず論ろん派は的てき神かみ我わが，此外還かえ有ゆう補ほ特とく伽羅きゃら、儒童等とう等とう的てき名稱めいしょう。

佛教ぶっきょう認みとめ為ため，在ざい五ご取と蘊中なか，並なみ不ふ存在そんざい著ちょ我わが（ātma）。認みとめ為ため有ゆう我わが（ātma）實存じつぞん，是ぜ源げん自じ於無明むみょう造成ぞうせい的てき錯誤さくご見解けんかい[1]，這稱之の為ため薩迦耶見。說せつ一切いっさい有ゆう部ぶ將はた薩迦耶見分析ぶんせき為ため我見がけん和わ我わが所見しょけん二に種しゅ[2]。

一いち我見がけん

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在ざい《大だい毘婆沙すな論ろん》中關なかせき於《發はつ智さとし論ろん》“五ご我見がけん”[3]的てき論述ろんじゅつ中ちゅう評ひょう破やぶ了りょう“一いち我見がけん”異說いせつ，北きた涼すずか浮陀跋ばつ摩ま譯わけ《阿おもね毘曇毘婆沙すな論ろん》記載きさい：

極微きょくび在ざい佛陀ぶっだ本人ほんにん的てき經典きょうてん中ちゅう從したがえ未み出現しゅつげん，可能かのう源げん於說せつ一切いっさい有ゆう部ぶ等ひとし對たい此《六法ろっぽう論ろん》有ゆう關せき學說がくせつ的てき批判ひはん性せい接受せつじゅ。

註釋ちゅうしゃく

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  1. ^ 《雜ざつ阿おもね含經》卷まき2〈45經けい〉：「爾なんじ時じ，世尊せそん告つげ諸しょ比丘びく：『有ゆう五ご受陰。云うん何なん為ため五ご？色いろ受陰，受、想おもえ、行くだり、識受陰かげ。若わか諸しょ沙門しゃもん、婆羅門ばらもん見み有我ありが者しゃ，一切皆於此五受陰見我。諸しょ沙門しゃもん、婆羅門ばらもん見み色しょく是ぜ我わが，色いろ異い我が，我わが在ざい色いろ，色しょく在あ我わが；見受みうけ、想おもえ、行くだり、識是我わが，識異我わが，我わが在ざい識，識在我が。愚癡ぐち無む聞凡夫ぼんぷ以無明むみょう故こ，見み色しょく是ぜ我わが、異い我が、相あい在ざい，言こと我わが真實しんじつ不ふ捨。』」
  2. ^ 《雜ざつ阿おもね含經·一いち〇九きゅう經けい》：「尊者そんじゃ舍利しゃり弗どる於眾中ちゅう坐すわ，世尊せそん入室にゅうしつ去さ後のち，告つげ諸しょ比丘びく：未み曾所聞，世尊せそん今日きょう善ぜん說せつ池ち譬たとえ，所以ゆえん者しゃ何なに？聖せい弟子でし具ぐ足見たるみ諦たい，得とく無む間あいだ等とう果はて，若わか凡俗ぼんぞく邪見じゃけん、身み見み根本こんぽん，身み見み集しゅう，身み見み生せい，身み見み起おこり，謂いい憂ゆう慼隱覆くつがえ，慶けい吉保よしやす惜，說せつ我わが，說せつ眾生，說せつ奇特きとく矜舉，如是にょぜ眾邪，悉皆しっかい除じょ滅ほろび，斷だん除じょ根本こんぽん，如折多た羅ら樹いつき，於未來世らいせ更さら不ふ復ふく生せい。諸しょ比丘びく！何等なんら為ため見み諦たい聖せい弟子でし斷だん上じょう眾邪？於未來みらい世永よなが不ふ復ふく起おこり，愚癡ぐち無む聞凡夫ぼんぷ，見み色しょく是ぜ我わが，異い我が，我わが在ざい色いろ，色しょく在あ我わが；見受みうけ、想おもえ、行くだり，識是我わが，異い我が，我わが在ざい識，識在我が。」
    迦多衍尼子こ《阿おもね毘達磨だるま發はつ智さとし論ろん》：「此二に十じゅう句く薩迦耶見，幾いく我見がけん？幾いく我わが所見しょけん耶？答こたえ：五ご我見がけん，謂いい等とう隨ずい觀かん色しょく是ぜ我わが，受、想おもえ、行くだり、識是我わが；十じゅう五ご我わが所見しょけん，謂いい等とう隨ずい觀かん我わが有色ゆうしょく，色しょく是ぜ我わが所ところ，我わが在ざい色しょく中ちゅう，我わが有ゆう受、想おもえ、行くだり、識，受、想おもえ、行くだり、識是我わが所ところ，我わが在ざい受、想おもえ、行くだり、識中。」
    《大だい毘婆沙すな論ろん》：「問とい何故なぜ作さく此論？答こたえ：為ため欲よく分別ふんべつ契ちぎり經けい義よし故こ。謂いい諸しょ經けい中ちゅう，佛說ぶっせつ有ゆう二に十じゅう句く薩迦耶見。尊者そんじゃ舍しゃ利子りし，於《池いけ喻經》中ちゅう，雖略分別ふんべつ此二に十じゅう句く薩迦耶見，而皆未み說せつ幾いく是ぜ我見がけん，幾いく我わが所見しょけん。彼かれ經けい是ぜ此論所しょ依よ根本こんぽん，彼かれ所しょ未み說せつ者しゃ，今こん欲よく說せつ之の，故こ作さく斯論。」
  3. ^ 《雜ざつ阿おもね含經·一いち〇九きゅう經けい》：「尊者そんじゃ舍利しゃり弗どる於眾中ちゅう坐すわ，世尊せそん入室にゅうしつ去さ後のち，告つげ諸しょ比丘びく：未み曾所聞，世尊せそん今日きょう善ぜん說せつ池ち譬たとえ，所以ゆえん者しゃ何なに？聖せい弟子でし具ぐ足見たるみ諦たい，得とく無む間あいだ等とう果はて，若わか凡俗ぼんぞく邪見じゃけん、身み見み根本こんぽん，身み見み集しゅう，身み見み生せい，身み見み起おこり，謂いい憂ゆう慼隱覆くつがえ，慶けい吉保よしやす惜，說せつ我わが，說せつ眾生，說せつ奇特きとく矜舉，如是にょぜ眾邪，悉皆しっかい除じょ滅ほろび，斷だん除じょ根本こんぽん，如折多た羅ら樹いつき，於未來世らいせ更さら不ふ復ふく生せい。諸しょ比丘びく！何等なんら為ため見み諦たい聖せい弟子でし斷だん上じょう眾邪？於未來みらい世永よなが不ふ復ふく起おこり，愚癡ぐち無む聞凡夫ぼんぷ，見み色しょく是ぜ我わが，異い我が，我わが在ざい色いろ，色しょく在あ我わが；見受みうけ、想おもえ、行くだり，識是我わが，異い我が，我わが在ざい識，識在我が。」
    迦多衍尼子こ《阿おもね毘達磨だるま發はつ智さとし論ろん》：「此二に十じゅう句く薩迦耶見，幾いく我見がけん？幾いく我わが所見しょけん耶？答こたえ：五ご我見がけん，謂いい等とう隨ずい觀かん色しょく是ぜ我わが，受、想おもえ、行くだり、識是我わが；十じゅう五ご我わが所見しょけん，謂いい等とう隨ずい觀かん我わが有色ゆうしょく，色しょく是ぜ我わが所ところ，我わが在ざい色しょく中ちゅう，我わが有ゆう受、想おもえ、行くだり、識，受、想おもえ、行くだり、識是我わが所ところ，我わが在ざい受、想おもえ、行くだり、識中。」
    《大だい毘婆沙すな論ろん》：「問とい何故なぜ作さく此論？答こたえ：為ため欲よく分別ふんべつ契ちぎり經けい義よし故こ。謂いい諸しょ經けい中ちゅう，佛說ぶっせつ有ゆう二に十じゅう句く薩迦耶見。尊者そんじゃ舍しゃ利子りし，於《池いけ喻經》中ちゅう，雖略分別ふんべつ此二に十じゅう句く薩迦耶見，而皆未み說せつ幾いく是ぜ我見がけん，幾いく我わが所見しょけん。彼かれ經けい是ぜ此論所しょ依よ根本こんぽん，彼かれ所しょ未み說せつ者しゃ，今こん欲よく說せつ之の，故こ作さく斯論。」
  4. ^ 玄げん奘譯わけ《阿おもね毘達磨だるま大だい毘婆沙すな論ろん》：「《六法ろっぽう論ろん》說せつ當とう云うん何なん通つう？如彼論說ろんせつ：我わが體からだ唯一ゆいいつ，無む有ゆう五ご種しゅ。若わか有ゆう俱時總そう緣えん五ご蘊執為ため我が者しゃ，我わが應おう有ゆう五ご，然しか蘊自相しょう五ご種しゅ各かく別べつ。彼かれ所しょ執と我わが相あい無差別むさべつ，以所執と我わが無む有ゆう細分さいぶん，無む差別さべつ相しょう，常住じょうじゅう不變ふへん，生老しょうろ病死びょうし不能ふのう壞故。」
  5. ^ 玄げん奘譯わけ《阿おもね毘達磨だるま大だい毘婆沙すな論ろん》：「《六法ろっぽう論ろん》說せつ當とう云うん何なん通つう？如彼論說ろんせつ：極微きょくび是ぜ常つね，各かく別べつ住じゅう故こ，此各別べつ住じゅう，非ひ無常むじょう因いん，是ぜ故こ極微きょくび決定けってい常住じょうじゅう。」
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