述じゅつ異い記き (任にん昉)

述じゅつ異い記き，志こころざし怪かい小說しょうせつ集しゅう，題だい為ため南朝なんちょう梁はり任にん昉作さく。

述じゅつ異い記き是ぜ記述きじゅつ神しん怪かい靈異れいい、鬼神きじん方かた伎、遠とお古こ神話しんわ傳說でんせつ、地理ちり風俗ふうぞく之の筆記ひっき。任にん昉，字じ彥升，南朝なんちょう樂らく安やす博はく昌あきら（今いま山東さんとう省しょう壽ことぶき光ひかり市し）人にん。曾仕南朝なんちょう宋そう、南朝なんちょう齊ひとし、南朝なんちょう梁はり三さん朝あさ。任にん昉《述じゅつ異こと記き》分上ぶんじょう、下した兩りょう卷まき，不ふ見み於唐から朝あさ之これ前史ぜんし志こころざし著錄ちょろく，亦また不ふ見み任にん昉本傳でん記載きさい，且書中有ちゅうう記き任にん昉卒後事こうじ，僅《初學しょがく記き》引有任にん昉《述じゅつ異こと記き》。如書中ちゅう「地ち生せい毛げ」條じょう明言めいげん北きた齊ひとし河清かせい年號ねんごう，「洛らく子こ淵ふち」條じょう明言めいげん北きた魏たかし孝昌たかまさ年號ねんごう，時間じかん皆みな在任ざいにん昉卒年ねん梁はり天てん監かん七なな年ねん之これ後ご。內容多た剽竊ひょうせつ別べつ書しょ。《四庫全書總目提要·卷まき142》推論すいろん為ため唐から宋そう間あいだ人じん剽ひょうげ剟漢、魏ぎ、六朝りくちょう諸志しょし怪かい小說しょうせつ所しょ偽にせ托たく而成。李り劍けん國こく在ざい《唐から前ぜん志こころざし怪かい小說しょうせつ史し》中ちゅう經けい推論すいろん考證こうしょう仍認為ため任にん昉所撰せん是ぜ可か信しん的てき。《初學しょがく記き》已やめ引用いんよう任にん昉的《述じゅつ異こと記き》，可か見み唐とう代だい已やめ有ゆう此書。後人こうじん雜ざつ采さい類書るいしょ所しょ引《述じゅつ異こと記き》，益えき以它書しょ雜記ざっき，足成あしなる卷帙かんちつ。並なみ非ひ任にん昉原本げんぽん。

《述じゅつ異こと記き》大抵たいてい掇拾古代こだい筆記ひっき、小說しょうせつ而成。《述じゅつ異こと記き》凡三さん百ひゃく零れい五ご則のり，內容龐雜，書中しょちゅう多た記き動植物どうしょくぶつ產さん、山川やまかわ泉石せんせき、園えん林りん樓台ろうだい、古蹟こせき遺のこ址し，間あいだ雜ざつ神話しんわ、歷史れきし故事こじ和わ怪異かいい傳說でんせつ。與あずか《博物はくぶつ志こころざし》近似きんじ，故事こじ性せい較差かくさ。《述じゅつ異こと記き》採錄さいろく舊きゅう籍せき，着眼ちゃくがん於異聞いぶん傳說でんせつ，以廣覽らん博はく收おさむ見長みなが。書中しょちゅう往往おうおう將はた古代こだい神話しんわ演繹えんえき翻こぼし新しん。例れい如，作者さくしゃ羅列られつ古代こだい關せき於盤ばん古いにしえ開ひらき天てん的てき神話しんわ。此外，在任ざいにん昉之前まえ，尚なお有ゆう南朝なんちょう齊ひとし祖そ沖おき之の的てき《述じゅつ異い記き》十じゅう卷かん。唐から宋そう類書るいしょ，有ゆう所しょ引用いんよう，或ある與あずか任にん昉《述じゅつ異こと記き》有ゆう混こん。據よりどころ繆荃孫まご《藝風げいふう堂どう文ぶん續ぞく集しゅう》卷まき六ろく《影かげ宋そう本ほん述じゅつ異い記き跋ばつ》雲くも，錢塘ぜんども丁ちょう氏し八千卷樓藏有影宋抄本《述じゅつ異こと記き》二に卷かん，與あずか今本いまもと內容全ぜん同どう而僅文字もじ小異しょうい。《稗ひえ海うみ》《漢かん魏ぎ叢書そうしょ》《廣こう漢かん魏ぎ叢書そうしょ》《增ぞう訂てい漢かん魏ぎ叢書そうしょ》《龍りゅう威たけし秘書ひしょ》《百ひゃく子し全書ぜんしょ》《說せつ庫こ》有ゆう收錄しゅうろく。《說せつ郛》《五ご朝あさ小說しょうせつ》俱有節錄せつろく。被ひ《四庫全書總目提要》歸き於小說しょうせつ類るい瑣語之の中なか。有ゆう《古今ここん逸史いっし》等とう叢書そうしょ本ほん。

又また清朝せいちょう康かん熙時どき東ひがし軒のき主人しゅじん撰せん同名どうめい書しょ一部いちぶ《述じゅつ異こと記き》筆記ひっき，所しょ記き多た為ため清きよし初はつ軼聞，也間雜ざつ頗多神しん怪かい故事こじ。

參考さんこう資料しりょう

• 《中國ちゅうごく文學ぶんがく大だい辭典じてん》

相關そうかん

• 《述じゅつ異い記き (祖そ沖おき之の)》
• 述じゅつ異い記き (東ひがし軒のき主人しゅじん)