咲さきとその夫おっと

　昨日きのうの産経さんけい抄しょう、参院さんいん選せん後ごの結果けっかをみると明あきらかであるが、改あらためて遠とおい過去かこのこととなった「トロイカ体制たいせい」。

　その３人にんの主役しゅやくの皆みなさんについて、実じつに分わかりやすく書かき込こんであった。

　日本にっぽん中ちゅうが政権せいけん交代こうたいという大おおきな夢ゆめに浮うかれていた３年ねん前まえ、そして、夢ゆめにまで見みた政権せいけん交代こうたいが現実げんじつのものとなった・・・。

　これからの日本にっぽんは大おおきく変かわって来くるであろう。景気けいきも回復かいふくし、住すみよい日本にっぽんが築きずかれるであろうと多おおくの国民こくみんが期待きたいしていた。

　ところが、余あまりにも期待きたいが大おおきすぎたから、それを裏切うらぎられたことへの失望しつぼう感かんは今いままで味あじわったことのないほどのものとなった。その失望しつぼう感かんこそが、昨年さくねん末まつの総そう選挙せんきょ、先さきの都議とぎ選せんに如実にょじつに表あらわれていた。

　そして、２１日にちの参院さんいん選せんが決定けってい打だとなって・・・。国民こくみんにとっては、これでいいと思おもわれる。

　と、言いいながらも、チェック機能きのうとなるためにも野党やとうが大同団結だいどうだんけつし、米国べいこくのような政権せいけん交代こうたいができる二に大だい政党せいとう制せいの到来とうらいがもっとも望のぞまれるところではある。

　ところが、我わが国くにの風土ふうどでは、そうそううまく成なりたないのかも・・・。

　何なにはともあれ、昨日きのうの産経さんけい抄しょうは・・・最高さいこうであった。（咲さき・夫おっと）

[追おい　記き]～産経さんけい抄しょう～
　長年ながねんの研究けんきゅう開発かいはつの苦労くろうが実みのり、新しん製品せいひんが大だいヒット、わが世よの春はるを謳歌おうか（おうか）する企業きぎょうがあった。ところが、その製品せいひんに重大じゅうだいな欠陥けっかんが見みつかってしまう。消費しょうひ者しゃにそっぽを向むかれ、業績ぎょうせきは悪化あっかするばかりだ。
　▼その企業きぎょうには、もうひとつの悩なやみがある。３人にんのかつての経営けいえい者しゃの存在そんざいだ。直属ちょくぞくの部下ぶかを連つれて飛とび出だしたＡさんは、別べつの会社かいしゃを立たち上あげた。といってもかつての「剛腕ごうわん」のイメージは失うしなわれ、経営けいえいは苦くるしそうだ。社長しゃちょう時代じだいから常識じょうしきはずれの言動げんどうが多おおかったＢさんは、今いまもマスコミの格好かっこうの標的ひょうてきとなって、会社かいしゃの信用しんよう低下ていかに一役ひとやく買かっている。今いまも会社かいしゃに籍せきを置おくＣさんは、現げん経営けいえい陣じんの方針ほうしんに逆さからって、やりたい放題ほうだいだ。
　▼民主党みんしゅとうをモデルに、こんな筋書すじがきの経済けいざい小説しょうせつが書かけるかもしれない。Ａ、Ｂ、Ｃが、小沢おざわ一郎いちろう、鳩山はとやま由紀夫ゆきお、菅かん直人なおとの３氏しであることはいうまでもない。とりわけ参院さんいん選せんで喫きっした大敗たいはいについて、菅かん元もと首相しゅしょうの責任せきにんは重おもいといえるのではないか。
　▼東京とうきょう選挙せんきょ区くで党とうから公認こうにんをはずされた現職げんしょく候補こうほは、元もと首相しゅしょうと同おなじく「脱だつ原発げんぱつ」を主張しゅちょうしてきた。だからといって公然こうぜんと支援しえんするのは、まさしく「反はん党とう行為こうい」だ。公認こうにん候補こうほと共倒ともだおれという、悪夢あくむのような結果けっかを招まねいてしまった。
　▼「不可欠ふかけつ意識いしき」という言葉ことばを、加藤かとう秀俊ひでとしさんの『隠居いんきょ学がく』（講談社こうだんしゃ）から教おそわった。自分じぶんが組織そしきにとって「不可欠ふかけつ」である、と思おもう気持きもちは誰だれにもある。ただ社長しゃちょうや会長かいちょうというエラい人ひとたちに、その意識いしきが強つよすぎると始末しまつに負おえない、と加藤かとうさんはいう。
　▼まして、首相しゅしょうや大だい政党せいとうの党首とうしゅを務つとめた人ひとたちの妄想もうそうは、「おれがいなきゃ、日本にっぽんはダメになる」などとどこまでも大おおきくなる。そろそろ「可か欠かけのひと」として、「隠居いんきょ学がく」の勉強べんきょうを始はじめてはいかがか。
（出典しゅってん：産経新聞さんけいしんぶん[産経さんけい抄しょう] 抜粋ばっすい ）


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