総予測2024＃20Photo:Anton Petrus/gettyimages

金利きんり上昇じょうしょう、イスラエルとイスラム組織そしきハマスの衝突しょうとつ、中国ちゅうごくの経済けいざい不安ふあん…。株式かぶしき相場そうばを巡めぐる不安ふあん要素ようそを挙あげれば、枚挙まいきょにいとまがない。だが、著名ちょめい投資とうし家かケン・フィッシャー氏しは、2024年ねんも米国べいこく株かぶの上昇じょうしょうが期待きたいできると断言だんげんする。特集とくしゅう『総そう予測よそく2024』の本稿ほんこうでは、「若わかい強気つよき相場そうばが上昇じょうしょうを続つづける燃料ねんりょうは十分じゅうぶん」と考かんがえる同氏どうしの相場そうば展望てんぼうを、特別とくべつ寄稿きこうで明あきらかにする。

24年ねんの米国べいこく株かぶは
二に桁けたリターンも

ケン・フィッシャー／フィッシャー・インベストメンツの創業者Ken Fisher／運用うんよう資産しさん25兆ちょう円えん超ちょうの独立どくりつ系けい運用うんよう会社かいしゃ、フィッシャー・インベストメンツの創業そうぎょう者しゃ。米国べいこくの長者ちょうじゃ番付ばんづけ「フォーブス400」常連じょうれんの億おく万まん長者ちょうじゃ。ビジネスや金融きんゆう分野ぶんやの出版しゅっぱん物ぶつに多数たすう寄稿きこうし、投資とうし関連かんれんの著書ちょしょも数多かずおおい。父ちちはウォーレン・バフェット氏しが師しと公言こうげんし、「成長せいちょう株かぶ投資とうし」の礎いしずえを築きずいた伝説でんせつ的てき投資とうし家かである故こフィリップ・フィッシャー氏し

　債券さいけん利回りまわり急騰きゅうとう、中東ちゅうとうでの戦争せんそう、商業しょうぎょう不動産ふどうさんを巡めぐる懸念けねん、中国ちゅうごく経済けいざいの減速げんそく――。投資とうし家かは最近さいきんも、2022年ねん後半こうはんから生しょうじてきた、米国べいこくの強気つよき相場そうばを沈しずめかねない懸念けねんの要素ようそだけを見みているように映うつる。

　だが、実際じっさいはむしろ、今いまの若わかい強気つよき相場そうばを終おわらせるのは難むずかしい――それは、ほとんどの人ひとが考かんがえているより、困難こんなんなことなのだ。

　私わたしの24年ねんの米国べいこく株かぶの予想よそうは、S&P500種しゅ株価かぶか指数しすうが2桁けたリターンを記録きろくし、年とし序盤じょばんは大型おおがたグロース（成長せいちょう）株かぶがけん引いんする一方いっぽう、終盤しゅうばんはバリュー（割安わりやす）株かぶシフトの可能かのう性せいがある――というものだ。

　そして、悲観ひかん的てきな投資とうし家か心理しんりと政治せいじの追おい風かぜがその下地したじを整ととのえていくだろう。以降いこう、順じゅんを追おってその理由りゆうを説明せつめいしていこう。

次じページでは、著名ちょめい米まい投資とうし家かが、24年ねんに行おこなわれる米べい大統領だいとうりょう選せんを巡めぐる政治せいじ動乱どうらんを米べい株式かぶしき相場そうばの“追おい風かぜ”と分析ぶんせきする理由りゆうなど、米国べいこく株かぶの強気つよき相場そうばを確信かくしんする理由りゆうを一挙いっきょに公開こうかいする。