総予測2024＃49Photo by Toshihiro Nakaigawa

コンビニエンスストア大手おおてのローソンは2023年ねん、「冷凍れいとうおにぎり」を試験しけん導入どうにゅうした。食品しょくひんロス“ゼロ”コンビニ構想こうそうに弾はずみをつけるものである。これまでのコンビニの利便りべん性せいは食品しょくひん廃棄はいきと表裏一体ひょうりいったいだった。特集とくしゅう『総そう予測よそく2024』の本稿ほんこうでは、構想こうそうの24年ねん計画けいかくを竹たけ増ぞう貞さだ信しん社長しゃちょうが激げき白しろした。従来じゅうらいのビジネスモデルからどう脱却だっきゃくするのか。（き手きて／ダイヤモンド編集へんしゅう部ぶ　下本しもほん菜さい実み）

インフレなのに値下ねさげと増量ぞうりょう
ワクワクしてもらえるから

――2023年ねんは本格ほんかく的てきに人ひと流りゅうが回復かいふくしました。

　新型しんがたコロナ禍かで外出がいしゅつ機会きかいが減へり、朝ちょうや夜よるのピークや週末しゅうまつの需要じゅようがなくなった。そこで、商品しょうひん刷新さっしんプロジェクトを立たち上あげ、生鮮せいせん野菜やさいや冷凍れいとう食品しょくひんを置おき、夕方ゆうがたや夜間やかんにスーパーの代かわりに利用りようしてもらえるような店舗てんぽを目指めざしました。

　日常にちじょう遣づかいの需要じゅようがアフターコロナでも続つづき、好こう業績ぎょうせきに結むすび付ついたと分析ぶんせきしています。

――インフレをどうみますか。

　今いまのインフレは円えん安やすや電気でんき代だい高騰こうとうなどで、やむを得えず価格かかくが上あがっているコストプッシュ型がたですよね。賃上ちんあげが後こうから付ついてくる形かたちです。これを、賃上ちんあげ先行せんこう型がたの良よいインフレにしていかなければならない。24年ねん春はるの賃上ちんあげが、経済けいざいを安定あんていさせるキーになるでしょう。

――インフレが進すすむ一方いっぽうで、ローソンは23年ねんに値下ねさげや増量ぞうりょうを行おこないました。

　インフレといっても、ずっと物ものの価格かかくが上あがっているのは疲つかれてしまいますよね。そこで23年ねん2月がつに「盛もりすぎチャレンジ」キャンペーンを行おこないました。やっぱり、“ お得とく感かん”は多おおくのお客きゃくさまにワクワクしてもらえますから。コミュニケーションの一部いちぶとして大切たいせつにしたい。創業そうぎょう50周年しゅうねんを迎むかえる25年ねんに向むけて、価格かかくや量りょう、あるいは品質ひんしつでワクワクしてもらえる企画きかくに取とり組くみます。

――23年ねんは試験しけん的てきに冷凍れいとうおにぎりを導入どうにゅうしました。24年ねんの展開てんかいは？

「冷凍れいとうおにぎり」の導入どうにゅうは、食品しょくひんロスゼロのコンビニ構想こうそうに弾はずみをつけるもの。これまでのコンビニの利便りべん性せいは食品しょくひん廃棄はいきと表裏一体ひょうりいったいだった。従来じゅうらいのビジネスモデルからどう脱却だっきゃくするのか。次つぎページでは、食品しょくひんロス“ゼロ”コンビニ構想こうそうの24年ねん計画けいかくを竹たけ増ぞう社長しゃちょうが激げき白しろした。また、景気けいき減速げんそくや地政学ちせいがく的てきなリスクが高たかまる中国ちゅうごくでの事業じぎょうの方針ほうしん、国内こくないの地方ちほうエリアへの出店しゅってん戦略せんりゃくについても明あきらかにした。