山田やまだ風かぜ太郎たろう単語たんご

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ヤマダフウタロウ

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山田やまだ風かぜ太郎たろう（やまだふうたろう）とは、日本にっぽんの小説しょうせつ家かである。愛あい称しょうは山風やまかぜ（やまふう）など。

1922年ねん(大正たいしょう11年ねん)1月がつ4日にち生せい。2001年ねん(平成へいせい13年ねん)7月がつ28日にち没ぼつ。

概要がいよう

旧制きゅうせい中学校ちゅうがっこう時代じだいから小説しょうせつを投稿とうこうしており、探偵たんてい小説しょうせつ雑誌ざっし『宝石ほうせき』の第だい一いち回かい懸賞けんしょう募集ぼしゅうに応募おうぼした「達磨だるま峠とうげの事件じけん」で1947年ねんにデビュー。「眼中がんちゅうの悪魔あくま」「虚像きょぞう淫楽いんらく」で第だい2回かい日本にっぽん探偵たんてい作家さっかクラブ賞しょうを受賞じゅしょうなど、初期しょきはミステリ畑はたけで活動かつどうしていたが、やがて時代じだい小説しょうせつに活躍かつやくの場ばを移うつしていく。

1958年ねん発表はっぴょうの『甲賀こうが忍しのぶ法帖ほうじょう』から開始かいしされた「忍にん法ほう帖じょう」シリーズは、1963年ねんから講談社こうだんしゃで刊行かんこうされた『山田やまだ風かぜ太郎たろう忍にん法ほう全集ぜんしゅう』がベストセラーとなって大だいブームとなり、人気にんき作家さっかの一人ひとりとなる。

その後ご、明治めいじ、幕末ばくまつ、室町むろまちなど様々さまざまな時代じだいを取とり上あげた作品さくひんを残のこした。晩年ばんねんはエッセイでも健筆けんぴつを振ふるい、また戦時せんじ中ちゅうの医学いがく生なま時とき代だいにつけていた日記にっき『戦中せんちゅう派は不戦ふせん日記にっき』や、900人にん以上いじょうの実在じつざい人物じんぶつの死しに様さまだけを淡々たんたんと列挙れっきょする『人間にんげん臨終りんじゅう図ず巻まき』といったノンフィクションも非常ひじょうに評価ひょうかが高たかい。

1991年ねんの『柳生やぎゅう十兵衛じゅうべえ死しす』をもって小説しょうせつ執筆しっぴつから引退いんたい。そのせいか90年代ねんだいのはじめ頃ごろには作品さくひんの多おおくが入手にゅうしゅ困難こんなんになっていたが、90年代ねんだい半なかばから怒濤どとうの山田やまだ風かぜ太郎たろう復刊ふっかんブームが起おこり、再さい評価ひょうかが進すすんだ。2000年ねんに日本にっぽんミステリー文学ぶんがく大賞たいしょうを受賞じゅしょう。2001年ねん、敬たかし愛あいする師しの江戸川えどがわ乱歩らんぽと同おなじ7月がつ28日にちに没ぼつした。

ちなみに、風かぜ太ふとし郎ろうは「かぜたろう」とも読よむ。本人ほんにん的てきには「かぜたろう」と読よませたかったらしいが、「ふうたろう」で定着ていちゃくしてしまったようだ。

自作じさくに対たいして自己じこ評価ひょうかが妙みょうに厳きびしい。今いまでは代表だいひょう作さくのひとつである『太陽たいよう黒点こくてん』は不出来ふできだと思おもっていたため長ながらく文庫ぶんこ化かを許ゆるしていなかったという。また雑誌ざっしの企画きかくで自作じさく全すべてにABCの三さん段階だんかい評価ひょうかをつけたことがあるが、忍にん法ほう帖じょうシリーズの最高さいこう傑作けっさくに挙あげられることもある『風ふう来き忍にん法ほう帖じょう』がB評価ひょうかだったり、ミステリ系けいでは『厨くりや子こ家いえの悪霊あくりょう』や『帰去来ききょらい殺人さつじん事件じけん』がC評価ひょうかだったり、ファンの間あいだではさっぱりアテにならないと評判ひょうばんである。

2010年ねんよりKADOKAWAと角川かどかわ文化ぶんか復ふく興きょう財団ざいだんが主あるじ催もよおする山田やまだ風かぜ太郎たろう賞しょうが設立せつりつされる。

忍しのぶ法帖ほうじょうシリーズ

山田やまだ風かぜ太郎たろう以前いぜんにも忍者にんじゃや忍術にんじゅつを扱あつかった作品さくひんは無む数かずにあったが、風かぜ太ふとし郎ろうが作つくりだした「忍にん法ほう」はそれらとは一線いっせんを画かくすものだった。すなわち、従来じゅうらいの単純たんじゅんな技術ぎじゅつではない超ちょう能力のうりょく的てきな特殊とくしゅ能のう力ちから「忍にん法ほう」とそれを駆使くしして個性こせいとする忍者にんじゃたちである。現在げんざいではポピュラーな能力のうりょくバトルモノの原点げんてんの一ひとつが山風やまかぜの忍にん法ほう帖じょうシリーズであると言いえる。

また、いくつかの陣じん営に別わかれたキャラクター達いたるの個人こじん戦せんをメインとして物語ものがたりが進すすんで行いくという形式けいしきもこの忍にん法ほう帖じょうシリーズが起おこり源みなもとである。

漫画まんがやライトノベルにおける一大いちだいジャンルであるバトルモノは、山田やまだ風かぜ太郎たろうがいなかったら存在そんざいしなかったかもしれない。

なお、登場とうじょうする忍にん法ほうが奇想きそう天てん外そとな反面はんめん、ストーリーは基本きほん的てきに史実しじつを大おおきく壊こわすことはない。たとえば『甲賀こうが忍しのぶ法帖ほうじょう』で甲賀こうがと伊い賀がが戦たたかうのは、竹たけ千せん代だい（のちの徳川とくがわ家光いえみつ）と国くに千代ちよ（のちの徳川とくがわ忠長ただなが）の間あいだでの徳とく川かわ三さん代将だいしょう軍ぐんの座ざを巡めぐる跡あと目め争あらそいの代理だいり戦争せんそうであり、どちらが三さん代将だいしょう軍ぐんになるかという歴史れきし的てき事実じじつが変かわることはない。忍者にんじゃたちのトンデモな死闘しとうが、意外いがいなところで思おもわぬ歴史れきし的てき事実じじつに繋つながっていく様さまも忍にん法ほう帖じょうの見所みどころのひとつである。

忍にん法ほう帖じょうの代表だいひょう作さくは、『甲賀こうが忍しのぶ法帖ほうじょう』『くノ一いち忍にん法ほう帖じょう』『伊い賀が忍にん法ほう帖じょう』『風ふう来き忍にん法ほう帖じょう』『忍にん法ほう八はち犬いぬ伝つて』『忍にんびの卍まんじ』『柳生やぎゅう忍にん法ほう帖じょう』『魔界まかい転生てんせい』などが挙あげられる。

初はじめて忍にん法ほう帖じょうを読よむなら、やはり第だい1作さくにして最高さいこう傑作けっさくに挙あげる人ひとも多おおい『甲賀こうが忍しのぶ法帖ほうじょう』が無む難なんだろう。忍にん法ほう帖じょうシリーズは講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ、角川かどかわ文庫ぶんこ、河出かわで文庫ぶんこなどで手てに入はいるが、現在げんざい新品しんぴんで手てに入はいるものは一部いちぶなので、全部ぜんぶ集あつめようと思おもったら古本屋ふるほんやめぐりをする必要ひつようがある（特とくに後期こうきの長編ちょうへんと、短編たんぺん群ぐんが手てに入はいりにくい）。とはいえ個々ここの話はなしはほぼ独立どくりつしているので、基本きほん的てきにどんな順番じゅんばんで読よんでも問題もんだいない（『銀河ぎんが忍にん法ほう帖じょう』と『忍にん法ほう封印ふういんいま破やぶる』のみ話はなしが繋つながっている）。

以下いかの項こう目めにはあんなことやこんなことが書かかれています。
この記事きじを開ひらいたまま席せきを離はなれると大変たいへんなことになる可か能のう性せいがあります。

あと、基本きほん的てきに忍にん法ほう帖じょうはエロい。『甲賀こうが』『柳生やぎゅう』などあまりエロくないのもあるが、大抵たいていの作品さくひんではセックスに関かんする奇々怪々ききかいかいな忍にん法ほうが登場とうじょうする。

例れいを挙あげていくと、「子宮しきゅうに毒どく針はりを仕込しこんで挿入そうにゅうされてきた陰茎いんけいに刺さす」「女体にょたいの舐ねぶめた箇所かしょを女おんな陰かげのごとく敏感びんかんにする」「犯おかした女おんなに精しらげ神かみが乗のり移うつる」あたりは序じょの口くちで、「くノ一いちが隠かくしている情報じょうほうを下したの口くちに喋しゃべらせる」「犯おかした女おんなに陰茎いんけいを移うつしてふたなりにし、自分じぶんは女おんなになる」「愛あい液えきを啜すすると女おんなになり、精液せいえきを啜すすると男おとこになる」など、半はん世紀せいき以上いじょう経たった現代げんだいでも誰だれも追おいついていないような奇想きそう天てん外そとなエロ忍にん法ほうが様々さまざまに登場とうじょうする。

忍にん法ほう帖じょうを読よむときは、周囲しゅういの目めに気きをつけよう。

探偵たんてい小説しょうせつ

時代じだい小説しょうせつのイメージが強つよい山風やまかぜだが、初期しょきの探偵たんてい小説しょうせつの分野ぶんやにおいても名作めいさく・傑作けっさくを数多かずおおく残のこしている。トリッキーなプロットとどんでん返がえしを軸じくにしたもの、時代じだいと人間にんげんへの深ふかい洞察どうさつから導みちびき出だされる異様いような動機どうきを描えがいたもの、豪ごう快こころよな物理ぶつりトリックを扱あつかったものなど、その作さく風ふうも多おお彩いろどり。

また、それぞれ独立どくりつした短編たんぺんが最後さいごに全部ぜんぶ繋つながって長編ちょうへんになる、という現在げんざいではおなじみの連作れんさく形式けいしきを発明はつめいしたのも山風やまかぜである。

山風やまかぜミステリを初はじめて読よむなら、角川かどかわ文庫ぶんこで手てに入はいる初期しょき傑作けっさく選せんの『虚像きょぞう淫楽いんらく』や、刑事けいじものの連作れんさく『夜よるよりほかに聴きくものもなし』あたりがオススメ。90%まで青春せいしゅん小説しょうせつなのだが……な『太陽たいよう黒点こくてん』や、名めい探偵たんてい・荊木いばらき歓喜かんきの活躍かつやくする『十じゅう三さん角かく関係かんけい』「帰去来ききょらい殺人さつじん事件じけん」なども必読ひつどく。網羅もうら的てきに読よむなら、光文社こうぶんしゃ文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろうミステリー傑作けっさく選せん》全ぜん10巻かんを揃そろいえるといいだろう（ただしこの傑作けっさく選せんは事実じじつ上うえ「非ひ時代じだい小説しょうせつ全集ぜんしゅう」なので、非ひミステリの戦争せんそうものやSF、少年しょうねんものも多数たすう収録しゅうろくされている）。

また、光文社こうぶんしゃの傑作けっさく選せんに入はいっていないものでは、金きむ瓶びん梅うめを大胆だいたんにアレンジした『妖異ようい金きむ瓶びん梅うめ』や、明治めいじものの代表だいひょう作さく『警視庁けいしちょう草くさ紙かみ』『明治めいじ断頭だんとう台だい』、時代じだいものの『おんな牢ろう秘ひ抄しょう』、忍にん法ほう帖じょうの一いち作さく『忍にんびの卍まんじ』などもミステリとして非常ひじょうに評価ひょうかが高たかい。

明治めいじもの

忍にん法ほう帖じょうの執筆しっぴつを切きり上あげた山風やまかぜは、『警視庁けいしちょう草くさ紙かみ』を皮切かわきりに70年代ねんだいからは明治めいじを舞台ぶたいにした作品さくひん群ぐんを主あるじとして発表はっぴょうした。

忍にん法ほう帖じょうでも史実しじつを守まもりながらその隙間すきまで大だい法螺ほらを吹ふくのが山風やまかぜの作さく風ふうであったが、明治めいじものではさらにその色いろが強つよまり、史実しじつの隙間すきまで明治めいじ期きの有ゆう名人めいじんを縦横じゅうおう無む尽つきに活躍かつやくさせるのが山風やまかぜ明治めいじ小説しょうせつの最大さいだいの特色とくしょくである。そのため、歴史れきし的てき事実じじつ、特とくに明治めいじ期きに活躍かつやくした人物じんぶつについての知識ちしきがあった方ほうが楽たのしめる。山風やまかぜ本人ほんにんにとっては、小説しょうせつではこの作品さくひん群ぐんが最もっとも納得なっとくのいく仕事しごとだったようだ。

明治めいじもののうち、代表だいひょう作さくの『警視庁けいしちょう草くさ紙かみ』『幻まぼろし燈ひ辻つじ馬うま車くるま』『地ちの果はての獄ごく』『明治めいじ断頭だんとう台だい』は角川かどかわ文庫ぶんこのベストコレクションで読よめる。またそれ以外いがいも含ふくめた明治めいじもの全ぜん作品さくひんはちくま文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう明治めいじ小説しょうせつ全集ぜんしゅう》全ぜん14巻かんで現在げんざいも入手にゅうしゅ可か能のう。

その他たの作品さくひん

忍にん法ほう帖じょう・明治めいじもの以外いがいの時代じだい歴史れきし小説しょうせつには、『修羅しゅら維新いしん牢ろう』『魔ま群ぐんの通過つうか』『旅人たびびと国くに定じょう龍りゅう次つぎ』などの幕末ばくまつもの、晩年ばんねんに書かかれた『婆ばば娑しゃば羅ら』『室町むろまち少年しょうねん倶楽らく部ぶ』『柳生やぎゅう十兵衛じゅうべえ死しす』といった室町むろまちものなどがある。

さらにそれ以外いがいでは、「金きむ瓶びん梅うめ」を大胆だいたんに翻案ほんあんした『妖異ようい金きむ瓶びん梅うめ』、山風やまかぜ版はん太ふとし閤ごう記きこと『妖説太ふとし閤ごう記き』、南みなみ総そう里見さとみ八はち犬いぬ伝つてと滝沢たきざわ馬琴ばきん自身じしんの物語ものがたりが並行へいこうして語かたりられる『八はち犬いぬ傳つて』あたりが代表だいひょう作さくに数かぞえられる。

小説しょうせつ以外いがいでは、前述ぜんじゅつの『人間にんげん臨終りんじゅう図ず巻まき』のほか、日記にっき・エッセイの著作ちょさくも多おおい。『戦中せんちゅう派は不戦ふせん日記にっき』に代表だいひょうされる日記にっき群ぐんは、現在げんざいは小学館しょうがくかん文庫ぶんこにまとめられている。エッセイに関かんしては『風ふう眼め抄しょう』『あと千せん回かいの晩ばん飯めし』が角川かどかわ文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろうベストコレクション》に入はいっており、それ以外いがいはちくま文庫ぶんこから出でている《山田やまだ風かぜ太郎たろうエッセイ集成しゅうせい》で読よめる。

で、どれを買かえばいいの？

山風やまかぜ作品さくひんは、旧制きゅうせい中学ちゅうがく時代じだいの習作しゅうさくや生前せいぜん未み発表はっぴょう作さくに至いたるまで、ほとんど全すべての作品さくひんが一いち度どは書籍しょせきに収録しゅうろくされており、単行本たんこうぼん未み収録しゅうろく作さくというのはほぼない（まだ『♂♀戦争せんそう』という新聞しんぶん連載れんさいされた未み刊行かんこう長編ちょうへんがあるらしいが……）。そのため、読よもうと思おもえばほぼ全ぜん作品さくひんを本ほんで読よめるのだが、ただでさえ作品さくひん数すうが膨大ぼうだいなうえ、同おなじ作品さくひんが何なん度ども色々いろいろな出版しゅっぱん社しゃから再刊さいかんされており、また部分ぶぶん的てきな全集ぜんしゅうや傑作けっさく選せんも何なん度どとなく刊行かんこうされているため、本ほんが多おおすぎて何なにがなんだかわからないという人ひともいるだろう。

まず代表だいひょう的てきな作品さくひんを押おさえるなら、角川かどかわ文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろうベストコレクション》全ぜん32冊さつが現在げんざいなら最適さいてき。探偵たんてい小説しょうせつ、忍にん法ほう帖じょう、明治めいじもの、その他たの時代じだいもの、エッセイ、ノンフィクションに渡わたって、選よりすぐりの代表だいひょう作さくが収おさめられているため、山風やまかぜの傑作けっさく群ぐんを一いち通つうりチェックしておくならこのコレクションを揃そろいえておけば間違まちがいはない。また他社たしゃ版ばんでの解説かいせつが再さい録ろくされているのもお得とく。

より深ふかく山風やまかぜ作品さくひんを集あつめるなら、古書こしょ店てんめぐりをすることが前提ぜんていになる。探偵たんてい小説しょうせつは前述ぜんじゅつの通とおり光文社こうぶんしゃ文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろうミステリー傑作けっさく選せん》全ぜん10巻かん、明治めいじものはちくま文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう明治めいじ小説しょうせつ全集ぜんしゅう》全ぜん14巻かんを揃そろいえればほぼ網羅もうらできるので楽らく。

忍にん法ほう帖じょうはなぜか未いまだに網羅もうら的てき全集ぜんしゅうが編あまれていないので様々さまざまな出版しゅっぱん社しゃに分散ぶんさんしており、ややこしい。代表だいひょう作さくだけを読よむなら角川かどかわのベストコレクションで充分じゅうぶんだが、それ以外いがいも読よむ場合ばあいは講談社こうだんしゃ文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう忍にん法ほう帖じょう》全ぜん14巻かんや、河出かわで文庫ぶんこなどで補ほ完かんする必要ひつようがあるし、その他たにも品切しなぎれの作品さくひんは多おおい。短編たんぺんはちくま文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう忍にん法ほう帖じょう短篇たんぺん全集ぜんしゅう》全ぜん12巻かんにまとめられているが、これも品切しなぎれなので古書こしょをあたろう。新品しんぴんで入手にゅうしゅできない長編ちょうへんは、だいたいは角川かどかわ文庫ぶんこや講談社こうだんしゃノベルスから出でていたので古書こしょ店てんで探さがすと良よい。

幕末ばくまつもの、室町むろまちものなどその他たの時代じだいものは、徳間とくま文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう妖異ようい小説しょうせつコレクション》やちくま文庫ぶんこの《山田やまだ風かぜ太郎たろう幕末ばくまつ小説しょうせつ集しゅう》などの選集せんしゅうがあるが、全体ぜんたい像ぞうが網羅もうらされてはいない。このあたりは刊行かんこう情報じょうほうを確認かくにんしながら地ち道みちに集あつめていくしかないだろう。幸さいわいネット上うえにも山風やまかぜ作品さくひんのデータベースは存在そんざいするので、そのあたりを参考さんこうにしながら集あつめていくと良よい。