西粟倉にしあわくら村むら

にしあわくらそん ; 西粟倉にしあわくら村むら
	あわくら温泉おんせん元もと湯ゆ
西粟倉にしあわくら村むら旗はた	西粟倉にしあわくら村むら章あきら; 1924年ねん10月制定せいてい
国くに	日本にっぽん
地方ちほう	中国ちゅうごく地方ちほう（山陽さんよう地方ちほう）
都道府県とどうふけん	岡山おかやま県けん
郡ぐん	英田あいだ郡ぐん
市町村しちょうそんコード	33643-2
法人ほうじん番号ばんごう	8000020336432
面積めんせき	57.97km2;
総そう人口じんこう	1,298人ひと [編集へんしゅう]; （推計すいけい人口じんこう、2024年ねん4月がつ1日にち）
人口じんこう密度みつど	22.4人ひと/km2
隣接りんせつ自治体じちたい	美作みさく市し; 兵庫ひょうご県けん宍粟しさわ市し; 鳥取とっとり県けん八頭やつがしら郡ぐん智頭ちず町まち、若桜わかさ町まち
村むらの木き	スギ
村むらの花はな	サツキ
村むらの鳥とり	ウグイス
西粟倉にしあわくら村むら役場やくば
村長そんちょう	[編集へんしゅう]青木あおき秀樹ひでき
所在地しょざいち	〒707-0503; 岡山おかやま県けん英田あいだ郡ぐん西粟倉にしあわくら村むら大字だいじ影石かげいし33-1; 北緯ほくい35度ど10分ふん19秒びょう東経とうけい134度ど20分ふん09秒びょう / 北緯ほくい35.17194度ど東経とうけい134.33575度ど座標ざひょう: 北緯ほくい35度ど10分ふん19秒びょう東経とうけい134度ど20分ふん09秒びょう / 北緯ほくい35.17194度ど東経とうけい134.33575度ど; 村役場むらやくば庁舎ちょうしゃ位置いち西粟倉にしあわくら村むら役場やくば
外部がいぶリンク	公式こうしきウェブサイト
	■ ― 政令せいれい指定してい都市とし / ■ ― 市し / ■ ― 町まち・村むら
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西粟倉にしあわくら村むら（にしあわくらそん）^[1]は、岡山おかやま県けんの北東ほくとう端はし^[2]にあり、兵庫ひょうご県けんおよび鳥取とっとり県けんと県境けんきょうを接せっする村むら。英田あいだ郡ぐん（あいだぐん）に属ぞくする^[1]。中国ちゅうごく山地さんち南側みなみがわに位置いちし、面積めんせきの約やく95%が森林しんりんである^[2]。そのうち約やく9割わりを杉すぎや檜ひのきなどの人工じんこう林りんが占しめる傍かたわら、貴重きちょうな自然しぜんが残のこる若杉わかすぎ天然てんねん林りん（若林わかばやし原生げんせい林りん）もある^[3]。豪雪ごうせつ地帯ちたいでもある。

私有しゆう林りんを村むらで一括いっかつして管理かんり・活用かつようする「百ひゃく年ねんの森林しんりん」事業じぎょうのほか、家具かぐなど森林しんりん資源しげんを活用かつようした起業きぎょうや移住いじゅう者しゃ誘致ゆうちによる地域ちいきおこしでも知しられる（後述こうじゅつ）。

概要がいよう編集へんしゅう

平成へいせいの大だい合併がっぺいの際さいには、勝田かつた町まち、大原おおはら町まち、東粟倉ひがしあわくら村むら、美作みさく町まち、作東さくとう町まち、西粟倉にしあわくら村むらの6町村ちょうそんで設置せっちした勝英かつひで地域ちいき合併がっぺい協議きょうぎ会かいに加入かにゅうし、美作みさく市しに加くわわる方向ほうこうで話はなしが進すすんでいた。合併がっぺいの調印ちょういんが間近まぢかとなる時期じきを迎むかえ、住民じゅうみんより合併がっぺいの是非ぜひを問とう住民じゅうみん投票とうひょう条例じょうれい制定せいてい請求せいきゅうが行おこなわれた。村むらはこれを却下きゃっかし、代かわりに住民じゅうみんアンケートを実施じっしした。住民じゅうみんアンケートは有権者ゆうけんしゃ18歳さい以上いじょうの住民じゅうみん（外国がいこく人じんを除のぞく）で有権者ゆうけんしゃ数すうは1,451人にん。回答かいとう者しゃ数すうは1,404人にん。回収かいしゅう率りつは96.76%。結果けっかは、合併がっぺいする 305人にん（21.73%）、やむを得えず合併がっぺいする 264人にん（18.80%）、合併がっぺいしない 574人にん（40.88%）、できれば合併がっぺいしない 245人にん（17.45%）、無効むこう16人にん（1.14%）^[4]。住民じゅうみんの約やく58％が合併がっぺいに反対はんたいしたため、合併がっぺいしないことを決きめ、2004年ねんに合併がっぺい協議きょうぎ会かいを脱会だっかいした。

同年どうねん、総務そうむ省しょうの地域ちいき再生さいせいマネージャー事業じぎょうにより、アミタ株式会社かぶしきがいしゃの地域ちいき再生さいせいコンサルティングが行おこなわれた。その中なかで、村むらの理念りねんを示しめすテーマ「心こころ産業さんぎょうの創出そうしゅつ」を決定けっていした^[5]。

2006年ねんには「西粟倉にしあわくら村むら最初さいしょのベンチャー企業きぎょう」として「株式会社かぶしきがいしゃ木きの里さと工房こうぼう木き薫かおる」が起業きぎょうした。村むらで挑戦ちょうせんする人ひとたちを発掘はっくつしていくことを目的もくてきに、村役場むらやくばは「村むらの人事じんじ部ぶ」こと「雇用こよう対策たいさく協議きょうぎ会かい」を設置せっち。役場やくばが中心ちゅうしんとなって、空あき家やを移住いじゅう者しゃへ斡旋あっせんする交渉こうしょうを進すすめるなど、村むらの挑戦ちょうせん者しゃ（移住いじゅう者しゃ）を受うけ入いれる体制たいせいができた^[5]。

2008年ねんには西粟倉にしあわくら村むらの森もりづくりのビジョン「百ひゃく年ねんの森林しんりん構想こうそう^[6]」が掲かかげられた。2009年ねん4月がつから「百ひゃく年ねんの森林しんりん事業じぎょう」が開始かいしされる。その構想こうそうに導みちびかれるように「西粟倉にしあわくら・森もりの学校がっこう」「木き工房こうぼうようび」が起業きぎょうし、「挑戦ちょうせん者しゃの村むら」が誕生たんじょうした^[5]。2009年ねんには地域ちいき内ないだけにとどまらず、森林しんりんを大切たいせつにしたい想おもいでつながる「共有きょうゆうの森もりファンド」を民間みんかん企業きぎょう「トビムシ」と共同きょうどうで実施じっし^[7]。これは国内こくない初はつの森林しんりん・林業りんぎょう支援しえんの事業じぎょうファンドであった^[8]。

地理ちり編集へんしゅう

西粟倉にしあわくら村むらの街並まちなみ
（坂根さかねで撮影さつえい）

山やま：駒こまの尾山おやま（1281m）、ダルガ峰ほう（1207m）、長義ながよし山さん（1105m）、黒岩山くろいわさん（1006m）
河川かせん：吉野川よしのがわ

隣接りんせつしている自治体じちたい編集へんしゅう

沿革えんかく編集へんしゅう

明治めいじ5年ねん 8月がつ17日にち（1872年ねん 9月19日にち） - 影石かげいし村むら及および影石かげいし村むらノ内うち塩谷しおや分ぶんが合併がっぺいして、影石かげいし村むらが発足ほっそくする^[9]。
1883年ねん（明治めいじ16年ねん）2月がつ15日にち - 連合れんごう戸長こちょう役場やくば制度せいど発足ほっそくにより、吉野よしの郡ぐん第だい一部いちぶ戸長こちょう役場やくばを影石かげいし村むらに設置せっちし、影石かげいし村むら、坂根さかね村むら、大茅おおがや村むら及および長尾ながお村むらを管轄かんかつ。筏津いかだづ村むら及および知社ちしゃ村むらは同どう第だい三さん部ぶ戸長こちょう役場やくば（古こ町村ちょうそん、後ごの大原おおはら村むら）の管轄かんかつとなる^[9]。
1889年ねん（明治めいじ22年ねん）6月1日にち - 町村ちょうそん制せいの施行しこうにより、筏津いかだづ村むら、大茅おおがや村むら、影石かげいし村むら、坂根さかね村むら、知社ちしゃ村むら及および長尾ながお村むらの区域くいきをもって、吉野よしの郡ぐん西粟倉にしあわくら村むらが発足ほっそくする。
1900年ねん（明治めいじ33年ねん）4月がつ1日にち - 吉野よしの郡ぐん及および英田あいだ郡ぐんの区域くいきをもって、英田あいだ郡ぐんが発足ほっそくにより、英田あいだ郡ぐん西粟倉にしあわくら村むらとなる。

行政ぎょうせい編集へんしゅう

2004年ねん（平成へいせい16年ねん）勝田かつた町まち、大原おおはら町まち、東粟倉ひがしあわくら村むら、美作みさく町まち、作東さくとう町まち、西粟倉にしあわくら村むらの6町村ちょうそんで設置せっちした勝英かつひで地域ちいき合併がっぺい協議きょうぎ会かいから脱会だっかい^[10]
2013年ねん（平成へいせい25年ねん）内閣ないかく府ふから環境かんきょうモデル都市としに選定せんてい
2014年ねん（平成へいせい26年ねん）農林水産省のうりんすいさんしょうからバイオマス産業さんぎょう都市としに選定せんてい
2019年ねん（平成へいせい31年ねん）総務そうむ省しょうからふるさとづくり大賞たいしょう優秀ゆうしゅう賞しょう受賞じゅしょう^[11]
2019年ねん（令れい和わ元年がんねん）内閣ないかく府ふからSDGs未来みらい都市とし・自治体じちたいSDGsモデル事業じぎょうに選定せんてい^[12]
2020年ねん（令れい和わ2年ねん）生涯しょうがい学習がくしゅう施設しせつ・公立こうりつ図書館としょかん「あわくら会館かいかん・あわくら図書館としょかん」が開館かいかん^[13]
2021年ねん（令れい和わ3年ねん）西粟倉にしあわくら村むら役場やくば新しん庁舎ちょうしゃが開ひらけ庁ちょう^[14]

村長そんちょう：青木あおき秀樹ひでき（2011年ねん9月がつ10日とおか就任しゅうにん）

経済けいざい編集へんしゅう

主おもな産業さんぎょうは林業りんぎょう。移住いじゅう者しゃや村民そんみんにより木材もくざいなど山やまの恵めぐみを活用かつようした約やく20社しゃの企業きぎょうが相次あいつぎ設立せつりつされ、2010年代ねんだいには「起業きぎょう家かの村むら」として知しられるようになった。森林しんりん再生さいせい支援しえんなどを手掛てがける企業きぎょうトビムシ（東京とうきょう）などの出資しゅっしにより2009年ねんに設立せつりつされた企業きぎょう「西粟倉にしあわくら・森もりの学校がっこう」が、間伐かんばつ材ざいの木製品もくせいひんへの加工かこうなどを展開てんかい。これに触発しょくはつされて、家具かぐの製造せいぞう、ゲストハウス運営うんえい、ウナギ養殖ようしょくなどの事業じぎょうが立たち上あがり、起業きぎょう家か養成ようせい講座こうざも開ひらかれている^[15]。