ズールー人じん

ズールー
Zulu
	ズールーの伝統でんとう衣装いしょう
総そう人口じんこう
	1065万まん9309人にん（2001年ねん）; クワズール・ナタール州しゅう - 760万まん人にん; ハウテン州しゅう - 190万まん人にん; ムプマランガ州しゅう - 80万まん人にん; 自由じゆう州しゅう - 14万まん人にん
居住きょじゅう地域ちいき
	南みなみアフリカ共和きょうわ国こく
言語げんご
	ズールー語ご
宗教しゅうきょう
	キリスト教きりすときょう、伝統でんとう宗教しゅうきょう
関連かんれんする民族みんぞく
	ニジェール・コンゴ語族ごぞく
	^ southafrica.info ;

ズールー人じん（ズールーじん、ズールー語ご: Zulu）は、アフリカの民族みんぞく。

概要がいよう

ニジェール・コンゴ語族ごぞくに属ぞくするアフリカの民族みんぞくで南みなみアフリカ共和きょうわ国こくからジンバブエ南部なんぶにかけて広ひろい範囲はんいに約やく1000万まん人にんが居住きょじゅうしている。南みなみアフリカ共和きょうわ国こくでは最大さいだいの民族みんぞく集団しゅうだんとなっている。

歴史れきし

19世紀せいき初頭しょとうに建国けんこくされたズールー王国おうこくの指導しどう者しゃシャカ・ズールーにより強大きょうだいな軍事ぐんじ力りょくを背景はいけいに周辺しゅうへんの部族ぶぞくを次々つぎつぎと征服せいふくしていったが、1880年ねんのズールー戦争せんそうでイギリスに敗北はいぼくし、王国おうこくは分割ぶんかつ統治とうちされた。

言語げんご

主要しゅよう母語ぼごはズールー語ご。コーサ語ごと同おなじく多おおくのバントゥー語ご群ぐんにはない吸着きゅうちゃく音おんを持もつ。詳細しょうさいはズールー語ごを参照さんしょう。

生活せいかつ

トウモロコシ、サトウキビ、綿めんなどの栽培さいばいや牛うし、ロバ、羊ひつじなどの家畜かちく飼育しいくにより生計せいけいをたてる者ものが大半たいはんを占しめる。

文化ぶんか

ズールー人じんの伝統でんとう的てきな文化ぶんかとしてイシカタミアがある。無む伴奏ばんそう合唱がっしょうのひとつで爪先つまさきでステップを踏ふみながら鼓舞こぶする踊おどり。また、ズールー人じんの伝統でんとう文化ぶんかとアメリカのジャズやロックに影響えいきょうを受うけたアフリカの音楽おんがく（ジャイブ）が融合ゆうごうして出来できたダンス音楽おんがくとしてムバカンガなどは有名ゆうめいである。

宗教しゅうきょう

アフリカ独立どくりつ教会きょうかいを崇拝すうはいするズールー人じんたち

ほとんどのズールー人じんはキリスト教徒きりすときょうとである。彼かれらはアフリカ独立どくりつ教会きょうかいに属ぞくしている者ものもいるが、ヨーロッパの宗派しゅうは（例たとえばオランダ改革かいかく派はや聖せい公会こうかいなど）に属ぞくしている者ものも珍めずらしくない。しかし、多おおくのズールー人じんはキリスト教きょうと並行へいこうして、祖先そせんから伝つたわる土着どちゃく宗教しゅうきょうも崇拝すうはいしている。ズールー人じんの宗教しゅうきょうには、ウンクルンクル (Unkulunkulu) という神かみが存在そんざいするが、これはキリスト教きりすときょう宣教師せんきょうしがキリスト教きりすときょうにおいての神かみという概念がいねんをズールー語ごにあてはめたことから始はじまったといわれている^[1]。ズールー人じんは元々もともと祖先そせん崇拝すうはい (Amatongo or Amadhlozi) を信条しんじょうとして、それは良よくも悪わるくも人々ひとびとの生活せいかつに介入かいにゅうしていた^[2]。その信念しんねんは、現代げんだいのズールー人じんの人々ひとびとの間あいだでも広範囲こうはんいにわたり続つづいている^[3]。

その他た

南みなみアフリカ共和きょうわ国こくの政党せいとうのひとつであるインカタ自由党いんかたじゆうとうはズールー人じんを主おもな支持しじ基盤きばんとしている。ジェイコブ・ズマはズールー人じん初はつの大統領だいとうりょうとなった。
ディズニーアニマルキングダムのアフリカエリアの入いり口くちにあるハランベ村むらの一部いちぶの建設けんせつの屋根やね部分ぶぶんの草葺くさぶき屋根やねを作つくる際さいにズールー族ぞくを13名めい起用きようしている。

脚注きゃくちゅう

^ Irving Hexham (1979). “Lord of the Sky-King of the Earth: Zulu traditional religion and belief in the sky god”. Studies in Religion (University of Waterloo) 2008年ねん10月がつ26日にち閲覧えつらん。.
^ Henry Callaway (1870). “Part I:Unkulunkulu”. The Religious System of the Amazulu. Springvale
^ Adam Ashforth (2005). “Muthi, Medicine and Witchcraft: Regulating ‘African Science’ in Post-Apartheid South Africa?”. http://web.uct.ac.za/depts/cas/default.php?pageName=social.php Social Dynamics 31:2.

参考さんこう文献ぶんけん

『人類じんるい大だい図鑑ずかん』 - ロバート・ウィンストン（ネコ・パブリッシング、2006年ねん、ISBN 978-4-7770-5167-0）
『南みなみアフリカ : 現代げんだい政治せいじ史しの鳥瞰図ちょうかんず』 - 堀江ほりえ浩ひろし一郎いちろう（国際こくさい書院しょいん、1995年ねん、ISBN 978-4-906319-55-8）