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フラームス・ベランフ - Wikipedia
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フラームス・ベランフ

フラームス・ベランフ（オランダ語ご：Vlaams Belang、略称りゃくしょう：VB）は、ベルギーの政党せいとう。党名とうめいはフラームスの利益りえきを意味いみする。オランダ語ご系けいのフラマン語ご圏けんであるフランデレン地域ちいきを基盤きばんとする右派うはポピュリズム、または極右きょくう政党せいとうとみなされている。

ベルギーの旗 ベルギーの政党せいとう
フラームス・ベランフ
Vlaams Belang
党首とうしゅ トム・ファン・グリーケン
成立せいりつ年月日ねんがっぴ 1978年ねん（フラームス・ブロック）
2004年ねん11月14日にち（現げん党名とうめい）
本部ほんぶ所在地しょざいち ベルギーの旗 ベルギー ブリュッセル
代議だいぎ院いん議席ぎせき数すう
20 / 150   (13%)
（2024年ねん6月がつ）
元老げんろう院いん議席ぎせき数すう
7 / 60   (12%)
（2024年ねん6月がつ）
政治せいじ的てき思想しそう・立場たちば 右翼うよく[1]-極右きょくう[2]
分離ぶんり主義しゅぎ[3][4]
欧州おうしゅう懐疑かいぎ主義しゅぎ[5]
国民こくみん保守ほしゅ主義しゅぎ[6]
右派うはポピュリズム[4][7]
社会しゃかい保守ほしゅ主義しゅぎ[8]
フランダースのナショナリズム[3][4]
国際こくさい組織そしき アイデンティティと民主みんしゅ主義しゅぎ
公式こうしきサイト www.vlaamsbelang.org
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1978年ねんに設立せつりつされた フラームス・ブロック（オランダ語ご:Vlaams Blok）が、2004年ねんに法廷ほうてい闘争とうそうの末すえに党名とうめいを変更へんこうしたもの。フランドル（フランデレン地域ちいきとほぼ同義どうぎ）の分離ぶんり独立どくりつを主張しゅちょうし、移民いみんや多た文化ぶんか主義しゅぎ、ワロン地域ちいきへの予算よさん配分はいぶんに強つよく反対はんたいする。過激かげきな主張しゅちょうのため与党よとう入いりしたことはないが、フランデレン地域ちいきでは支持しじにかなりの広ひろがりがある。いっぽう同おなじ極右きょくうでもベルギーの一体いったい性せいと連邦れんぽう制せいの廃止はいしを唱となえていたワロン地域ちいきの国民こくみん戦線せんせん(2012年ねんに解党かいとう)とは基本きほん的てきに一致いっちしない。

歴史れきし

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フラームス・ブロック (1978-2004)

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フラームス・ベラングの前身ぜんしんであるフラームス・ブロックは、フランデレン地域ちいき主義しゅぎ政党せいとうの人民じんみん同盟どうめいから分裂ぶんれつしたグループによって1979年ねんに設立せつりつされた。 当初とうしょ、党勢とうせいは伸のび悩なやんだ。そこで、移民いみん問題もんだいを強調きょうちょうし、排外はいがい的てきな主張しゅちょうを掲かかげる戦略せんりゃくをとった。この新あたらしい路線ろせんは成功せいこうし、1988年ねんのアントウェルペンでの市議会しぎかい議員ぎいん選挙せんきょ以降いこう、党とうは勢力せいりょくを拡大かくだいしていった。1991年ねんの国政こくせい選挙せんきょでは、代議だいぎ院いん（下院かいん）の議席ぎせきを2議席ぎせきから12議席ぎせきへ、元老げんろう院いん（上院じょういん）の議席ぎせきを1議席ぎせきから5議席ぎせきへと、ともに大おおきく増ふやし、この極右きょくう政党せいとうの勝利しょうりに終おわった選挙せんきょは「黒くろい日曜日にちようび」選挙せんきょと呼よばれた。過激かげきな主張しゅちょうを掲かかげるフラームス・ブロックの台頭たいとうを警戒けいかいした他ほかの政党せいとうは、1989年ねんから「防疫ぼうえき線せん」協定きょうていを結むすんで同どう党とうとの協力きょうりょくを拒否きょひしたため、その後ごも着実ちゃくじつに議席ぎせきを増ふやしたにもかかわらず中央ちゅうおう・地方ちほうのどちらでも政権せいけん入いりはできなかった。 2004年ねんには、党とうの関連かんれん団体だんたいが人種じんしゅ差別さべつ的てきであるとの判断はんだんが裁判所さいばんしょによって下くだされ、政党せいとう補助ほじょ金きんを受うけられなくなった。フラームス・ブロックはこれに反発はんぱつし、新あらたな政党せいとうであるフラームス・ベランフへの移行いこう（事実じじつ上じょう、党名とうめいの変更へんこう）を決定けっていした。

フラームス・ベランフ (2004-)

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フラームス・ベランフは、党名とうめいは変更へんこうされたものの、事実じじつ上じょう以前いぜんのフラームス・ブロックをそのまま引ひき継つぐ形かたちでスタートした。代表だいひょうには、それまでフラームス・ブロックの代表だいひょうであったフランク・ファンヘッケFrank Vanheckeが就任しゅうにんした。 2006年ねんの地方ちほう選挙せんきょでは再ふたたび大おおきく得票とくひょうを伸のばし、あわせて800人にん以上いじょうを当選とうせんさせた。これは選挙せんきょ前まえの約やく2倍ばいである。しかし、翌年よくねんの国政こくせい選挙せんきょではほぼ現状げんじょう維持いじの結果けっかとなり、以降いこうは議席ぎせき数すうの減少げんしょうが続つづいた。2014年ねんの国政こくせい選挙せんきょでは代議だいぎ院いんの議席ぎせきを9減へらし、3議席ぎせきに後退こうたいした。この背景はいけいには、同おなじくフランデレン地域ちいきで地域ちいき主義しゅぎ的てきな主張しゅちょうを展開てんかいしている新しんフラームス同盟どうめいの成功せいこうがあると考かんがえられている。

党勢とうせい

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2014年ねんの選挙せんきょでは、下院かいんである代議だいぎ院いんでは150議席ぎせきのうち3議席ぎせきを獲得かくとくした。選挙せんきょ前まえの12議席ぎせきからは大おおきく議席ぎせきを減へらした。上院じょういんである元老げんろう院いんでは60議席ぎせき（王族おうぞくは含ふくまない）のうち2議席ぎせきを有ゆうする。

また、2014年ねん欧州おうしゅう議会ぎかい議員ぎいん選挙せんきょでは1議席ぎせきを獲得かくとくしている。欧州おうしゅう議会ぎかいの政治せいじ会派かいはには属ぞくしていない。

年とし 代議だいぎ院いん議席ぎせき数すう 元老げんろう院いん議席ぎせき数すう
　1981　
1 / 212
　1985　
1 / 212
0 / 184
　1987　
2 / 212
1 / 184
　1991
12 / 212
5 / 184
　1995
11 / 150
5 / 71
　1999
15 / 150
6 / 71
　2003
18 / 150
9 / 71
　2007
17 / 150
8 / 71
　2010
12 / 150
5 / 71
　2014
3 / 150
2 / 60
※2003年ねん選挙せんきょまではフラームス・ブロックとして参加さんか

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 津田つだ由美子ゆみこ「フラームス・ブロックとベルギー政党せいとう政治せいじ : 一いち九きゅう九きゅう〇年代ねんだいを中心ちゅうしんに」『姫路ひめじ法学ほうがく』29・30、姫路獨協大学ひめじどっきょうだいがく、2004年ねん。 
  • 網谷あみたに龍介りゅうすけ; 伊藤いとう武たけし; 成なり廣こう孝こう『ヨーロッパのデモクラシー』ナカニシヤ出版しゅっぱん、2009年ねん。 

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Political Geography
    p.145
    Google Books.
    Authors - Joe Painter and Alex Jeffery.
    Published by Sage in Los Angeles, United States.
    First published in 2009.
  2. ^
    • Art, David (2011). Inside the Radical Right: The Development of Anti-Immigrant Parties in Western Europe. Cambridge University Press. pp. 106–107 
    • Coffé, Hilde; Dewulf, Jeroen (2014). Wavering between Radical and Moderate: The Discourse of the Vlaams Belang in Flanders (Belgium). ibidem. pp. 162–163 
    • Downs, William M. (2012). Political Extremism in Democracies: Combating Intolerance. Palgrave Macmillan. pp. 6, 85 
    • Erk, Jan (2005). “From Vlaams Blok to Vlaams Belang: The Belgian Far-Right Renames Itself”. West European Politics 28 (3): 493–502. doi:10.1080/01402380500085681. 
    • Hainsworth, Paul (2008). The Extreme Right in Western Europe. Routledge. p. 6 
    • Jamin, Jérôme (2012). Extreme-Right Discourse in Belgium: A Comparative Regional Approach. Routledge. p. 68 
    • Laible, Janet (2010). 'Back to the Future' with Vlaams Belang? Flemish Nationalism as a Modernizing Project in a Post-Modern European Union. Lexington Books. pp. 136, 142 
    • Leman, Johan (2012). 'Flemish Interest' (VB) and Islamophobia: Political, legal and judicial dealings. Campus Verlag. pp. 69–90 
    • Vogt, Roland (2014). Belgium: A Nation-State without a National Identity?. Transaction. p. 14 
  3. ^ a b Wingfield, George (2008). Belgium. Infobase Publishing. p. 104. ISBN 978-0-7910-9670-3. https://books.google.com/books?id=AR1TpY1wcCMC&dq 
  4. ^ a b c Nordsieck, Wolfram (2019年ねん). “Flanders/Belgium”. Parties and Elections in Europe. 2019年ねん5月がつ30日にち閲覧えつらん。
  5. ^ Belgians' pride in EU role quells euroscepticism. EUobserver. Published 6 May 2014. Retrieved 22 May 2017.
  6. ^ Thompson, Wayne C. (2008). Western Europe 2008. Stryker Post Pubns. p. 201. ISBN 978-1-887985-98-7. https://archive.org/details/westerneurope20000wayn 
  7. ^ Hans-Jürgen Bieling (2015). “Uneven development and 'European crisis constitutionalism', or the reasons for and conditions of a 'passive revolution in trouble'”. In Johannes Jäger; Elisabeth Springler. Asymmetric Crisis in Europe and Possible Futures: Critical Political Economy and Post-Keynesian Perspectives. Routledge. p. 110. ISBN 978-1-317-65298-4. https://books.google.com/books?id=JJsGCAAAQBAJ&pg=PA110 
  8. ^ Bèland, Daniel (2008). Nationalism and Social Policy. Oxford University Press. p. 196 

外部がいぶリンク

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