上諏訪かみすわ温泉おんせん

上諏訪かみすわ温泉おんせん（かみすわおんせん）は長野ながの県けん諏訪すわ市し（旧きゅう国くに信濃しなの国こく）に湧出ゆうしゅつする温泉おんせん。

上諏訪かみすわ温泉おんせん
諏訪湖すわこ・湖畔こはんの温泉おんせん街がい俯瞰ふかん
温泉おんせん情報じょうほう
所在地しょざいち	長野ながの県けん諏訪すわ市し
交通こうつう	鉄道てつどう：中央ちゅうおう本線ほんせん上諏訪かみすわ駅えき下車げしゃ 自動車じどうしゃ：中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう諏訪すわIC
泉いずみ質ただし	単純たんじゅん温泉おんせん、硫黄いおう泉いずみ
泉いずみ温あつし（摂氏せっし）	65 °C
外部がいぶリンク	諏訪すわ市し観光かんこう協会きょうかい

歴史れきし

三さんの丸まる湯ゆ跡あと

諏訪すわ市し温泉おんせん統合とうごう記念きねんの石碑せきひ

古ふるくから諏訪すわ大社たいしゃの門前もんぜ町まちとしても栄さかえた。温泉おんせんの源泉げんせんを守まもるために、温泉寺おんせんじが建たてられ、薬師やくし如来にょらいが祀まつられた。江戸えど時代じだいは諏訪すわ藩はん（高島たかしま藩はん）の城下町じょうかまち、甲州こうしゅう街道かいどうの宿場しゅくば町まち上諏訪かみすわ宿やどとしても栄さかえた。

江戸えど時代じだい初期しょきから温泉おんせん地ちとして知しられ、当時とうじ14軒けんほどの旅籠はたごがあったが内湯うちゆはなく、旅人たびびとも住人じゅうにんも上諏訪かみすわ内ないの4つの共同きょうどう温泉おんせん（小和田こわだ平湯ひらゆ、精進しょうじんの湯ゆ、湯ゆ之の脇わき、虫むし湯ゆ）を利用りようしていた。1664年ねんに描えがかれた「御ご枕屏風まくらびょうぶ」には、庶民しょみんのための平湯ひらゆのほか、塀へいに囲かこまれ、門もんや庭にわを持もつ武家ぶけ用ようの湯屋ゆや敷じきも散見さんけんされる。1817年ねんの温泉おんせん番付ばんづけで上諏訪かみすわは「東ひがしの小結こむすび」に選えらばれている。

明治めいじに入はいり、1873年ねんに地租ちそ改正かいせい条例じょうれいが施行しこうされると、共同きょうどう温泉おんせん地ちは全すべて官有かんゆう地ちに区分くぶんされたが、一部いちぶでは払はらい下さげが認みとめられ住民じゅうみんによる共同きょうどう湯ゆ運営うんえいが続つづけられた。高島たかしま藩はんの城下町じょうかまちから製糸せいしの町まちとして栄さかえた上諏訪かみすわには内湯うちゆのある旅籠はたごも多数たすうでき、1905年ねんに中央ちゅうおう本線ほんせんが開通かいつうすると温泉おんせん旅館りょかんや飲食いんしょく店てんが増ふえて観光かんこう地ち化かし、1928年ねんには昭和しょうわの御ご大典たいてん記念きねん事業じぎょうとして大型おおがた温泉おんせん施設しせつの片倉かたくら館かんが創業そうぎょう、1937年ねんには旅館りょかん数すうは57軒けんを数かぞえた。1960年ねん頃ごろの調査ちょうさでは、源泉げんせん数すうは500を超こえていた。自噴じふん泉いずみは1958年ねんになくなり、すべての温泉おんせんが動力どうりょく揚あげ湯ゆである。

泉いずみ質ただし

• 単純たんじゅん温泉おんせん
• 単純たんじゅん硫黄いおう泉いずみ
  • 無色むしょく透明とうめいの源泉げんせん
  • 源泉げんせん温度おんど65℃（七ななツ釜がま温泉おんせんは80℃）

効能こうのう

• 外傷がいしょう性せい諸しょ障害しょうがい、慢性まんせい湿疹しっしん、成人病せいじんびょう、婦人病ふじんびょう、腰痛ようつう、神経痛しんけいつう

注ちゅう：効能こうのうは万まん人にんにその効果こうかを保証ほしょうするものではない

温泉おんせん街がい

諏訪湖すわこ東岸とうがんにあり、日本にっぽん最古さいこの温泉おんせん複ふく合あい保養ほよう施設しせつである片倉かたくら館かん（国くにの重要じゅうよう文化財ぶんかざい、1928年ねん築きずけ）の千せん人にん風呂ふろが有名ゆうめい。諏訪すわ湖畔こはんには遊歩道ゆうほどうが設もうけられており、沿道えんどうには大型おおがたホテルや無料むりょうで利用りようできる足湯あしゆ、美術館びじゅつかんがある。日帰ひがえり入浴にゅうよく施設しせつは温泉おんせん街がいの外はずれにあるすわっこランドの一いちか所しょだが、ホテルの一部いちぶは温泉おんせん施設しせつを宿泊しゅくはく客きゃく以外いがいにも開放かいほうしている 。また、JR上諏訪かみすわ駅えき構内こうないには1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）に温泉おんせんが設置せっちされ、2001年ねん（平成へいせい13年ねん）には足湯あしゆに改装かいそうされた。ホームに入いれる切符きっぷ（入場にゅうじょう券けん）で利用りようできる。

1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）に間欠泉かんけつせんが噴出ふんしゅつ。1990年ねん（平成へいせい2年ねん）に諏訪すわ市しは諏訪湖すわこ間欠泉かんけつせんセンターを設置せっち。1993年ねん（平成へいせい5年ねん）に自噴じふんしなくなりコンプレッサーで噴出ふんしゅつさせていた。その後ご、2021年ねん（令れい和わ3年ねん）に機械きかいが故障こしょうしたため仮設かせつの機械きかいで再開さいかいしたが、2022年ねん（令れい和わ4年ねん）3月がつに再ふたたび停止ていし。2022年ねん3月がつ時点じてんで、市しは往時おうじの勢いきおいは失うしなわれたが自噴じふんしている状態じょうたいと説明せつめいしていた。2022年ねん12月、諏訪すわ市しは諏訪湖すわこ間欠泉かんけつせんセンターの指定してい管理かんりや民間みんかん活用かつよう、改修かいしゅう、廃止はいしなどを検討けんとうする方針ほうしんを示しめした。

諏訪すわ藩主はんしゅが高島たかしま城じょう三さんの丸まるに作つくらせた温泉おんせんは、大正たいしょうより共同きょうどう浴場よくじょうとして利用りようされ、利用りよう者しゃ増加ぞうかに伴ともない高島たかしま公園こうえん脇わきに移うつった。2010年ねん、跡地あとちに記念きねん碑ひとつくばいが設置せっちされ、少量しょうりょうの温泉おんせんを流ながし湯煙ゆけむりを立たたせている。

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  露天風呂ろてんぶろからの諏訪湖すわこを望のぞむ眺ながめ
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  諏訪湖すわこ間欠泉かんけつせんセンター
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  噴ふき上あがる間欠泉かんけつせん（2004年ねん）
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  自噴じふん状態じょうたいの間欠泉かんけつせん噴出ふんしゅつ口こう（2022年ねん）
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  温泉おんせん街がい
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  千せん人にん風呂ふろがある片倉かたくら館かん浴場よくじょう
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  諏訪すわ湖畔こはんにある足湯あしゆ
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  上諏訪かみすわ駅えきホームにある足湯あしゆ
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  三之丸さんのまる温泉おんせん浴場よくじょう

温泉おんせん施設しせつ

その豊富ほうふな湧出ゆうしゅつ量りょうから、諏訪すわ市内しないの一般いっぱん家庭かていでも温泉おんせんを引ひくことが可能かのうである。また入浴にゅうよく温泉おんせん施設しせつのある小学校しょうがっこう（諏訪すわ市立しりつ城南しろみなみ小学校しょうがっこう）や百貨店ひゃっかてん、さらにサービスエリア（中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう・諏訪湖すわこサービスエリアの「ハイウェイ温泉おんせん諏訪湖すわこ」）がある。2001年ねん（平成へいせい13年ねん）4月がつ には諏訪すわ湖畔こはんに足湯あしゆ施設しせつが設置せっちされた。

周辺しゅうへん

• 諏訪すわ市し美術館びじゅつかん
• サンリツ服部はっとり美術館びじゅつかん
• 北澤きたざわ美術館びじゅつかん
• 諏訪すわ市し原田はらだ泰治やすじ美術館びじゅつかん
• SUWAガラスの里さとの美術館びじゅつかん

アクセス

鉄道てつどう

• 中央ちゅうおう本線ほんせん上諏訪かみすわ駅えき下車げしゃ

2010年代ねんだいにおいても宿泊しゅくはく客きゃくの14%-16%は中央ちゅうおう本線ほんせんの電車でんしゃを利用りようして訪おとずれる。

高速こうそく道路どうろ

• 中央ちゅうおう自動車じどうしゃ道どう諏訪すわICより国道こくどう20号ごう経由けいゆ。

関連かんれん項目こうもく

• 諏訪すわ郡ぐん上諏訪かみすわ町まち
• 下諏訪しもすわ温泉おんせん
• 毒沢どくさわ温泉おんせん
• 奥おく蓼たで科か温泉郷おんせんきょう
• 横谷よこたに温泉おんせん
• 蓼たで科か温泉郷おんせんきょう

外部がいぶリンク

• 諏訪湖すわこ温泉おんせん旅館りょかん協同きょうどう組合くみあい
• 諏訪すわ市し観光かんこう協会きょうかい