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分隊 - Wikipedia

分隊ぶんたい(ぶんたい、えい: squad, section, division)は、軍隊ぐんたい編成へんせいじょう戦術せんじゅつ単位たんいのひとつ。

NATOぐん歩兵ほへい分隊ぶんたいあらわ兵科へいか記号きごう

陸軍りくぐん海軍かいぐんでは分隊ぶんたい概念がいねんことなり、陸軍りくぐんにおいては下士官かしかん指揮しきする単位たんいであるのにたいし、海軍かいぐんにおいては士官しかん指揮しきする単位たんいであって陸軍りくぐん分隊ぶんたいより規模きぼおおきいことに注意ちゅういようする[1]

分隊ぶんたい (陸軍りくぐん)

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陸軍りくぐんにおける分隊ぶんたいとは、アメリカ英語えいごsquadイギリス陸軍りくぐんでは section)の訳語やくごとしててられたもので、小隊しょうたい下位かいとなり、下士官かしかん軍曹ぐんそう曹長そうちょう)たる分隊ぶんたいちょうによって指揮しきされるしょう部隊ぶたいをいうことをす。

10めい前後ぜんこうである場合ばあいおおいが、さらにこまかく「はん」「くみ」などをもうけない場合ばあいには、5めい前後ぜんこうでも分隊ぶんたいとしてあつか場合ばあいがある。

近代きんだい以降いこう歩兵ほへい分隊ぶんたい場合ばあい小銃しょうじゅう主力しゅりょくとして、1ちょう程度ていどけい機関きかんじゅう(または分隊ぶんたい支援しえん火器かきかる迫撃はくげきほうなど)を装備そうびする場合ばあいおおい。

陸上りくじょう自衛隊じえいたい普通ふつう連隊れんたい普通ふつう中隊ちゅうたい分隊ぶんたい規模きぼとしてはんよりも人員じんいんすう若干じゃっかんすくなく小規模しょうきぼである(やく7 - 8めいはん編制へんせいは10めい)。

分隊ぶんたい (憲兵けんぺい)

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大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん憲兵けんぺいでは、警察けいさつしょ相当そうとうする部隊ぶたいとして憲兵けんぺい分隊ぶんたい運用うんようしていた。憲兵けんぺいたい下位かい憲兵けんぺい分遣ぶんけんたい上位じょういとなっていた。自衛隊じえいたい警務けいむたいにおいては、分隊ぶんたいという編成へんせいおこなわれていない。

分隊ぶんたい (海軍かいぐん)

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大日本帝国だいにっぽんていこく海軍かいぐんにおける分隊ぶんたいちょうは、所轄しょかつちょう原則げんそくとして海軍かいぐん大佐たいさ軍艦ぐんかん艦長かんちょう駆逐くちくたい司令しれいなど)に直属ちょくぞくし、分隊ぶんたいぞくする下士官かしかんへい管理かんりした[1]たとえば、ある時期じき戦艦せんかん長門ながと」の下士官かしかんへい(1300めい程度ていど)は21個いっこ分隊ぶんたいかれており、150めい下士官かしかんへいぞくする分隊ぶんたいもあった[1]

太平洋戦争たいへいようせんそうよりまえ平時へいじにおける海軍かいぐん兵科へいか将校しょうこうのキャリアは、海軍兵学校かいぐんへいがっこう卒業そつぎょうし、海軍かいぐん少尉しょうい候補こうほせい海軍かいぐん少尉しょうい海軍かいぐん中尉ちゅういとして分隊ぶんたいちょう補佐ほさする分隊ぶんたいつとめ(辞令じれい 軍艦ぐんかん赤城あかぎ 乗組のりくみ」)、海軍かいぐん大尉たいい進級しんきゅうして分隊ぶんたいちょうつとめ(辞令じれい 軍艦ぐんかん扶桑ふそう 分隊ぶんたいちょう」)、さらに[注釈ちゅうしゃく 1]ちょうれい砲術ほうじゅつちょう分隊ぶんたいちょうねる辞令じれい 軍艦ぐんかんたか 砲術ほうじゅつちょう けん 分隊ぶんたいちょう」)、といったながれであった[1]

海上かいじょう自衛隊じえいたいにおける分隊ぶんたいちょう位置いちづけは、帝国ていこく海軍かいぐんにおける分隊ぶんたいちょうのそれとおおむおなじである。

分隊ぶんたい (警察けいさつ)

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日本にっぽん警察けいさつ場合ばあい機動きどうたい規模きぼ編成へんせいかく都道とどう府県警ふけんけいによっておおきくことなっているが、たとえば警察庁けいさつちょう調整ちょうせいのもとで広域こういき運用うんようされる管区かんく機動きどうたい分隊ぶんたいは、巡査じゅんさ部長ぶちょう分隊ぶんたいちょう巡査じゅんさ巡査じゅんさちょうふくむ)3 - 4めい分隊ぶんたいいんとして編成へんせいされる[2]一方いっぽう警視庁けいしちょう機動きどうたい場合ばあいは、巡査じゅんさ部長ぶちょう分隊ぶんたいちょうとするのは同様どうようだが、分隊ぶんたいいん人数にんずうは6 - 7めいとされている[3]

分隊ぶんたい (消防しょうぼう)

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日本にっぽん消防しょうぼう本部ほんぶにおいては自治体じちたいによりことなるが、おおむ車両しゃりょう1だい搭乗とうじょうする人員じんいん分隊ぶんたいまたは小隊しょうたいぶ(小隊しょうたいしょうするほう一般いっぱんてきで、そのちょう小隊しょうたいちょうしょうする)。消防しょうぼう組織そしきではこの分隊ぶんたい(または小隊しょうたい)が最小さいしょう編成へんせい単位たんいとなる。

分隊ぶんたい分隊ぶんたいちょう消防しょうぼう司令しれい消防しょうぼう司令しれいまたは消防しょうぼう士長しちょう)1めいおよび隊員たいいん消防しょうぼう司令しれい消防しょうぼう士長しちょう消防しょうぼうふく士長しちょうまたは消防しょうぼう)3 - 4めい前後ぜんこう合計ごうけい4 - 5めい構成こうせいされる。

救急きゅうきゅうたいでは分隊ぶんたいちょう1めい隊員たいいん2めい合計ごうけい3めい標準ひょうじゅんであり、はしごたいなどでは分隊ぶんたいちょう1めい隊員たいいん1めい合計ごうけい2めい構成こうせいされる場合ばあいもある。

フィクションに登場とうじょうする分隊ぶんたい

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テレビドラマ

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コンバット!
主人公しゅじんこう歩兵ほへい分隊ぶんたいひきいる隊長たいちょう
戦場せんじょうのヴァルキュリア
追加ついかシナリオとして、イーディ分隊ぶんたい活躍かつやくする。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ どの時点じてんから(「海軍かいぐん大尉たいい進級しんきゅうすると同時どうじ」「海軍かいぐん少佐しょうさ進級しんきゅうしたのち」 など)ちょう分隊ぶんたいちょうねるかは、軍艦ぐんかんなどの規模きぼ格付かくづけによってことなる。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d 雨倉あめくら 2007, pp. 62–65, いち人前にんまえあかし分隊ぶんたいちょう
  2. ^ 福島ふくしまけん警察けいさつ本部ほんぶ (2012ねん2がつ6にち). “福島ふくしまけん警察けいさつ管区かんく機動きどうたい運営うんえい要綱ようこう制定せいていについて(通達つうたつ)”. 2019ねん5がつ19にち閲覧えつらん
  3. ^ 講談社こうだんしゃビーシー 2010, p. 86.

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 雨倉あめくら孝之たかゆき帝国ていこく海軍かいぐん士官しかん入門にゅうもん光人みつひとしゃ光人みつひとしゃNF文庫ぶんこ〉、2007ねん 
  • 講談社こうだんしゃビーシー へん機動きどうたいパーフェクトブック』講談社こうだんしゃ別冊べっさつベストカー〉、2010ねんISBN 978-4063666137 
  • 渡邉わたなべ, ただし護衛ごえいかんの365にち (特集とくしゅう護衛ごえいかんのすべて)」『世界せかい艦船かんせんだい636ごう海人あましゃ、2005ねん1がつ、142-147ぺーじNAID 40006512964 
  • 渡邉わたなべ, ただし海上かいじょう自衛隊じえいたい護衛ごえいかん日課にっか (特集とくしゅう艦船かんせん勤務きんむ今昔こんじゃく)」『世界せかい艦船かんせんだい703ごう海人あましゃ、2009ねん3がつ、94-97ぺーじNAID 40016438615 

関連かんれん項目こうもく

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