加藤かとう茂しげる苞つと

加藤かとう茂しげる苞つと（かとうしげもと、慶応けいおう4年ねん5月27日にち（1868年ねん 7月がつ16日にち） - 1949年ねん 8月がつ17日にち）は、出羽でわ国こく鶴岡つるおか（現げん・山形やまがた県けん鶴岡つるおか市し）出身しゅっしんの農学のうがく者しゃ。農学のうがく博士はかせ。九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく教授きょうじゅ。水原みずはら高等こうとう農林のうりん学校がっこう教授きょうじゅ。東京農業大学とうきょうのうぎょうだいがく教授きょうじゅ。

人物じんぶつ

水稲すいとうの品種ひんしゅ改良かいりょうに約やく25年ねんに渡わたり取とり組くみ続つづけ、数すう多おおくの新しん品種ひんしゅの創出そうしゅつを指導しどうし東北とうほく稲作いなさく改良かいりょうの父ちちといわれた。代表だいひょう的てきな新しん品種ひんしゅに「陸りく羽わ132号ごう」がある。また、世界せかいに存在そんざいする稲いねを印度いんど型がたと日本にっぽん型がたの2種類しゅるいの型かたに分類ぶんるいする事ことを提案ていあんした。著作ちょさく物ぶつに、水稲すいとう品種ひんしゅの改良かいりょう、新しん品種ひんしゅ育成いくせいに関かんする論文ろんぶん25編へん、講演こうえん筆記ひっき22編へんがある。

略歴りゃくれき

1868年ねん7月がつ16日にち、庄内しょうない藩はん士し・加藤かとう甚平じんべいの長男ちょうなんとして、出羽いずは国こく鶴岡つるおか家中新かちゅうしん町まちに生うまれる。
1891年ねん、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく農学部のうがくぶ農学のうがく科かを卒業そつぎょうし、山形やまがた県けん師範しはん学校がっこう教諭きょうゆとなる。
1896年ねん、農のう商務省しょうむしょう農事のうじ試験場しけんじょう技師ぎしとなり、陸りく羽わ支ささえ場じょうに勤務きんむする。
1903年ねん、畿内きない支ささえ場じょう勤務きんむとなる。
1904年ねん、日本にっぽんで初はじめて20組くみ合あわせの稲いねの人工じんこう交配こうはいに成功せいこうする。
1908年ねん、これまでの稲いねの人工じんこう交配こうはいの組くみ合あわせ総数そうすうが235になる。
1916年ねん、陸りく羽わ支ささえ場じょう勤務きんむとなる。
1919年ねん、農学のうがく博士はかせ号ごうを取得しゅとくする。
1921年ねん、九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく（現げん・九州大学きゅうしゅうだいがく）教授きょうじゅに就任しゅうにんする。
1926年ねん、朝鮮ちょうせん国こくの水原みずはら高等こうとう農林のうりん学校がっこう（現げん・ソウル大だい学校がっこう農業のうぎょう科学かがく生命せいめい大学だいがく）教授きょうじゅを兼務けんむする。
1928年ねん、朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ農事のうじ試験場しけんじょう技師ぎしとなる。
1934年ねん、同職どうしょくを退官たいかんし、東京農業大学とうきょうのうぎょうだいがく教授きょうじゅとなる。
1949年ねん8月がつ17日にち、死去しきょする。享年きょうねん82。墓所はかしょは多磨たま霊園れいえん。

栄典えいてん

位階いかい

1896年ねん（明治めいじ29年ねん）5月30日にち - 正せい八はち位い^[1]
1898年ねん（明治めいじ31年ねん）3月30日にち - 従したがえ七なな位い^[2]
1900年ねん（明治めいじ33年ねん）4月がつ30日にち - 正せい七なな位い^[3]
1902年ねん（明治めいじ35年ねん）10月がつ20日はつか - 従したがえ六ろく位い^[4]
1904年ねん（明治めいじ37年ねん）10月21日にち - 正せい六ろく位い^[5]
1908年ねん（明治めいじ41年ねん）2月がつ21日にち - 従したがえ五ご位い^[6]
1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）3月がつ10日とおか - 正せい五ご位い^[7]
1918年ねん（大正たいしょう7年ねん）3月30日にち - 従したがえ四よん位い^[8]
1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）10月15日にち - 正せい四よん位い^[9]
1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）12月2日にち - 従したがえ三さん位い^[10]
1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）1月がつ9日にち - 正せい三さん位い^[11]

勲章くんしょう

1907年ねん（明治めいじ40年ねん）12月27日にち - 勲くん六ろく等とう瑞宝章ずいほうしょう^[12]
1912年ねん（明治めいじ45年ねん）6月27日にち - 勲くん五ご等とう瑞宝章ずいほうしょう^[13]
1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）11月10日にち - 大礼たいれい記念きねん章あきら^[14]
1918年ねん（大正たいしょう7年ねん）7月がつ26日にち - 勲くん四よん等とう瑞宝章ずいほうしょう^[15]
1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）12月25日にち - 勲くん三さん等とう瑞宝章ずいほうしょう^[16]
1930年ねん（昭和しょうわ5年ねん）12月11日にち - 勲くん二に等とう瑞宝章ずいほうしょう^[17]
1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）11月10日にち - 紀元きげん二に千せん六ろく百ひゃく年ねん祝典しゅくてん記念きねん章あきら^[18]

著作ちょさく

述じゅつ『米穀べいこく改良かいりょうに就て』愛知あいち県けん内務ないむ部ぶ、1912年ねん。
講演こうえん『稲いねの品種ひんしゅ改良かいりょうに就て』三重みえ県立けんりつ農事のうじ試験場しけんじょう、1913年ねん。
述じゅつ『産米さんまい改良かいりょう講話こうわ』福島ふくしま県けん内務ないむ部ぶ、1919年ねん。

親族しんぞく

父ちち：加藤かとう甚平じんべい - 庄内しょうない藩士はんし
弟おとうと：田倉たくら八郎はちろう - 満州まんしゅう国こく交通こうつう部ぶ次長じちょう、逓信ていしん総合そうごう博物館はくぶつかん長ちょう

共同きょうどう研究けんきゅう者しゃ

安藤あんどう広太ひろた郎ろう - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく農学部のうがくぶ教授きょうじゅ、農のう商務省しょうむしょう農事のうじ試験場しけんじょう長ちょう

脚注きゃくちゅう

^ 『官報かんぽう』第だい3875号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1896年ねん6月がつ1日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい4421号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1898年ねん3月がつ31日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい5046号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1900年ねん5月がつ1日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい5790号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1902年ねん10月がつ21日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい6395号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1904年ねん10月がつ22日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい7394号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1908年ねん2月がつ22日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい182号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1913年ねん3月がつ11日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1696号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1918年ねん4月がつ1日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい3646号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1924年ねん10月がつ16日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい883号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1929年ねん12月7日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1508号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1932年ねん1月がつ13日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい7352号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1907年ねん12月28日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい8708号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1912年ねん6月がつ29日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1340号ごう・付録ふろく「辞令じれい」1917年ねん1月がつ23日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1796号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1918年ねん7月がつ27日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい3404号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1923年ねん12月26日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい1188号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1930年ねん12月12日にち。
^ 『官報かんぽう』第だい4438号ごう付録ふろく「辞令じれい二に」1941年ねん10月がつ23日にち

外部がいぶリンク

[1] 『官報かんぽう』第だい3875号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1896年ねん6月がつ1日にち。

[2] 『官報かんぽう』第だい4421号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1898年ねん3月がつ31日にち。

[3] 『官報かんぽう』第だい5046号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1900年ねん5月がつ1日にち。

[4] 『官報かんぽう』第だい5790号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1902年ねん10月がつ21日にち。

[5] 『官報かんぽう』第だい6395号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1904年ねん10月がつ22日にち。

[6] 『官報かんぽう』第だい7394号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1908年ねん2月がつ22日にち。

[7] 『官報かんぽう』第だい182号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1913年ねん3月がつ11日にち。

[8] 『官報かんぽう』第だい1696号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1918年ねん4月がつ1日にち。

[9] 『官報かんぽう』第だい3646号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1924年ねん10月がつ16日にち。

[10] 『官報かんぽう』第だい883号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1929年ねん12月7日にち。

[11] 『官報かんぽう』第だい1508号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1932年ねん1月がつ13日にち。

[12] 『官報かんぽう』第だい7352号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1907年ねん12月28日にち。

[13] 『官報かんぽう』第だい8708号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1912年ねん6月がつ29日にち。

[14] 『官報かんぽう』第だい1340号ごう・付録ふろく「辞令じれい」1917年ねん1月がつ23日にち。

[15] 『官報かんぽう』第だい1796号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1918年ねん7月がつ27日にち。

[16] 『官報かんぽう』第だい3404号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1923年ねん12月26日にち。

[17] 『官報かんぽう』第だい1188号ごう「叙任じょにん及辞令れい」1930年ねん12月12日にち。

[18] 『官報かんぽう』第だい4438号ごう付録ふろく「辞令じれい二に」1941年ねん10月がつ23日にち

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