北田きただ暁あきら大だい

北田きただ暁あきら大だい
（きただあきひろ）
人物じんぶつ情報じょうほう
全ぜん名な	北田きただ暁あきら大だい; （きただあきひろ）
生誕せいたん	1971年ねん12月28日にち（52歳さい）; 日本にっぽん・神奈川かながわ県けん
学問がくもん
時代じだい	20世紀せいき; 21世紀せいき
活動かつどう地域ちいき	日本にっぽん
研究けんきゅう分野ぶんや	社会しゃかい科学かがく; 社会しゃかい学がく; 理論りろん社会しゃかい学がく
研究けんきゅう機関きかん	東京大学とうきょうだいがく; 筑波大学つくばだいがく
特筆とくひつすべき概念がいねん	つながりの社会しゃかい性せい; 広告こうこく都市とし
主要しゅような作品さくひん	『広告こうこくの誕生たんじょう――近代きんだいメディア文化ぶんかの歴史れきし社会しゃかい学がく』; 『広告こうこく都市とし・東京とうきょう――その誕生たんじょうと死し』; その他た多数たすう
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北田きただ暁あきら大だい（きただあきひろ、1971年ねん 12月28日にち - ）は、日本にっぽんの社会しゃかい学者がくしゃ。東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん情報じょうほう学がく環たまき教授きょうじゅ。専せん門もんは、理論りろん社会しゃかい学がく・メディア史し。博士はかせ（社会しゃかい情報じょうほう学がく）（東京大学とうきょうだいがく）（学位がくい論文ろんぶん『責任せきにんと正義まさよし――リベラリズムの居場所いばしょ』）。

経歴けいれき

神奈川かながわ県けん生うまれ。聖ひじり光ひかり学院がくいん中学校ちゅうがっこう・高等こうとう学校がっこう、東京大学とうきょうだいがく文学部ぶんがくぶ社会しゃかい学科がっか卒業そつぎょう。東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん人文じんぶん社会しゃかい系けい研究けんきゅう科か社会しゃかい文化ぶんか研究けんきゅう専攻せんこう社会しゃかい情報じょうほう学がく専門せんもん分野ぶんや博士はかせ課程かてい単位たんい取得しゅとく退学たいがく。東京大学とうきょうだいがく社会しゃかい情報じょうほう研究所けんきゅうじょ助手じょしゅ、筑波大学つくばだいがく社会しゃかい科学かがく系けい講師こうし、東京大学とうきょうだいがく社会しゃかい情報じょうほう研究所けんきゅうじょ助教授じょきょうじゅ、准じゅん教授きょうじゅを経へて、2015年ねんから現職げんしょく。広告こうこくなどを対象たいしょうとして日本にっぽんのメディアの現在げんざいを分析ぶんせきしている。2002年ねんの著書ちょしょ『広告こうこく都市とし・東京とうきょう――その誕生たんじょうと死し』では、社会しゃかいシステム理論りろん家いえのニクラス・ルーマンのコミュニケーションの理論りろんを土台どだいとして、「つながりの社会しゃかい性せい／秩序ちつじょの社会しゃかい性せい」という対比たいひを行おこなった。

主張しゅちょう

宮台みやのだい真司しんじの初期しょきにおける啓蒙けいもう活動かつどうを評価ひょうかしており、ロマン主義しゅぎからの離脱りだつを煽あおるべきだと考かんがえている^[1]。
選択せんたく的てき夫婦ふうふ別姓べっせい制度せいど導入どうにゅうを支持しじする。
空間くうかん的てきな街まちを形成けいせいしないヴァーチャルなエスニック・タウンが登場とうじょうしている。移住いじゅう者しゃは故郷こきょうを求もとめるのではなく、自己じこと故郷こきょうをつなぐ中継ちゅうけい点てんを求もとめて街まちに集あつまるようになった。かつてアウラを求もとめて渋谷しぶやにいた日本にっぽんの若者わかものも、今いまでは街まちを情報じょうほうアーカイヴと見みなしている。都市としが空間くうかん的てき舞台ぶたいから情報じょうほうアーカイヴの機能きのうへ移行いこうしている背景はいけいには情報じょうほう技術ぎじゅつの発展はってんがあげられ、アウラを失うしなったみえない多た文化ぶんか都市としが形成けいせいされつつある^[2]。

著書ちょしょ

単たん著ちょ

『広告こうこくの誕生たんじょう――近代きんだいメディア文化ぶんかの歴史れきし社会しゃかい学がく』（岩波書店いわなみしょてん, 2000年ねん／岩波いわなみ現代げんだい文庫ぶんこ, 2008年ねん）修士しゅうし論文ろんぶんにおける事例じれい分析ぶんせき編へんがベース
『広告こうこく都市とし・東京とうきょう――その誕生たんじょうと死し』（廣済堂こうさいどう出版しゅっぱん［廣済堂こうさいどうライブラリー］, 2002年ねん）のち増補ぞうほ版ばん、ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ, 2011年ねん
『責任せきにんと正義まさよし――リベラリズムの居場所いばしょ』（勁草書房しょぼう, 2003年ねん）博士はかせ論文ろんぶん
『＜意味いみ＞への抗あらがい――メディエーションの文化ぶんか政治せいじ学がく』（せりか書房しょぼう, 2004年ねん）
『嗤う日本にっぽんの「ナショナリズム」』（日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい［NHKブックス］, 2005年ねん）
『終おわらない「失うしなわれた20年ねん」――嗤う日本にっぽんの「ナショナリズム」・その後ご』（筑摩書房ちくましょぼう [筑摩ちくま選書せんしょ] ，2018年ねん）
『社会しゃかい制作せいさくの方法ほうほう――社会しゃかいは社会しゃかいを創つくる、でもいかにして? 』（勁草書房しょぼう[けいそうブックス] ，2018年ねん）

共著きょうちょ

上野うえの千鶴子ちづこ、千田せんだ有紀ゆき、赤川あかがわ学まなぶ、飯田いいだ祐子ゆうこ、中谷なかたに文ぶん美び、荻野おぎの美穂みほ、加藤かとう秀一ひでかず、竹村たけむら和子かずこ、北田きただ暁あきら大だい他た著ちょ、上野うえの千鶴子ちづこ編へん『構築こうちく主義しゅぎとは何なにか』勁草書房しょぼう、2001年ねん2月がつ。ISBN 978-4326652457。
（宮台みやのだい真司しんじ）『限界げんかいの思考しこう――空虚くうきょな時代じだいを生いき抜ぬくための社会しゃかい学がく』（双そう風ふう舎しゃ, 2005年ねん）
（東あずま浩ひろし紀き）『波状はじょう言論げんろんS改あらため――社会しゃかい学がく・メタゲーム・自由じゆう』（青土おうづち社しゃ, 2005年ねん）
（仲なか正ただし昌樹まさき^[3]・清家きよいえ竜介りゅうすけ・藤本ふじもと一はじめ勇いさむ・毛利もうり嘉孝よしたか）『現代げんだい思想しそう入門にゅうもん――グローバル時代じだいの「思想しそう地図ちず」はこうなっている!』（PHP研究所けんきゅうじょ, 2007年ねん）
（東あずま浩ひろし紀き）『東京とうきょうから考かんがえる――格差かくさ・郊外こうがい・ナショナリズム』（日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい［NHKブックス］, 2007年ねん）
（大澤おおさわ真幸まさき）『歴史れきしの〈はじまり〉』（左右さゆう社しゃ、2008年ねん）
（白井しらい聡さとし・五野井ごのい郁夫いくお）『リベラル再さい起動きどうのために』（毎日新聞まいにちしんぶん出版しゅっぱん, 2016年ねん）
（解体かいたい研けん）『社会しゃかいにとって趣味しゅみとは何なにか:文化ぶんか社会しゃかい学がくの方法ほうほう規準きじゅん』（河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ［河出かわでブックス］, 2017年ねん）
（栗原くりはら裕一郎ゆういちろう・後藤ごとう和智わち）『現代げんだいニッポン論壇ろんだん事情じじょう社会しゃかい批評ひひょうの30年ねん史し』（イースト・プレス［イースト新書しんしょ］, 2017年ねん）
（ブレイディみかこ・松尾まつお匡ただし）『そろそろ左派さはは＜経済けいざい＞を語かたろう――レフト3.0の政治せいじ経済けいざい学がく』（亜紀あき書房しょぼう, 2018年ねん）
（岸きし政彦まさひこ・稲葉いなば振一郎しんいちろう・筒井つつい淳也あつや）『社会しゃかい学がくはどこから来きてどこへ行いくのか』（有斐閣ゆうひかく、2018年ねん）

共編きょうへん著ちょ

（水溜みずため真由美まゆみ・野上のかみ元はじめ）『カルチュラル・ポリティクス 1960/70』（せりか書房しょぼう, 2005年ねん）
（吉見よしみ俊哉としや）『路上ろじょうのエスノグラフィ――ちんどん屋やからグラフィティまで』（せりか書房しょぼう, 2007年ねん）
（大多和おおたわ直樹なおき）『リーディングス日本にっぽんの教育きょういくと社会しゃかい（10）子こどもとニューメディア』（日本にっぽん図書としょセンター, 2007年ねん）
『戦後せんご日本にっぽんスタディーズ』全ぜん3巻かん　岩崎いわさき稔みのる,上野うえの千鶴子ちづこ,小森こもり陽一よういち,成田なりた龍一りゅういち共編きょうへん著ちょ　紀伊國屋きのくにや書店しょてん、2008-09
『思想しそう地図ちず』1-5　東あずま浩ひろし紀き共編きょうへん　日本にっぽん放送ほうそう出版しゅっぱん協会きょうかい（NHKブックス別巻べっかん）2008-10　
『自由じゆうへの問とい 4 コミュニケーション自由じゆうな情報じょうほう空間くうかんとは何なにか』責任せきにん編集へんしゅう岩波書店いわなみしょてん 2010
（神野かみの真しん吾われ・竹田たけだ恵子けいこ）『社会しゃかいの芸術げいじゅつ/芸術げいじゅつという社会しゃかい―社会しゃかいとアートの関係かんけい、その再さい創造そうぞうに向むけて』（フィルムアート社しゃ, 2016年ねん）

脚注きゃくちゅう

^ 『限界げんかいの思考しこう』
^ 筑摩書房ちくましょぼう『高校生こうこうせいのための現代げんだい思想しそうエッセンスちくま評論ひょうろん選せん』北田きただ暁あきら大だい「みえない多た文化ぶんか都市とし」(『文學ぶんがく界かい』二に〇〇六ろく年ねん八はち月がつ号ごうによる) 要旨ようし
^ 『諸君しょくん!』2005年ねん12月がつ号ごうに仲なか正ただしと八木やぎ秀次しゅうじ等ひとしが行おこなったとされる鼎談ていだんが掲載けいさいされた際さい、北田きただはそれまで行おこなわれていた仲なか正ただしとの公開こうかい討論とうろんを打うち切きった。これに対たいし仲なか正ただしは「その内実ないじつの是非ぜひを議論ぎろんしないイデオロギー的てきな姿勢しせい（保守ほしゅ雑誌ざっしである『諸君しょくん!』に登場とうじょうしたこと、保守ほしゅ論客ろんかくである八木はちぼくと鼎談ていだんしたこと自体じたいを問題もんだいとする態度たいど）」を『諸君しょくん!』2006年ねん2月がつ号ごう掲載けいさいの記事きじ「北田きただ暁あきら大だいに告つぐ「諸君しょくん!」に出でて何なにが悪わるい」及および『「分わかりやすさ」の罠わな――アイロニカルな批評ひひょう宣言せんげん』（ちくま新書しんしょ））で批判ひはんした。この件けんについて小谷野こやの敦あつしは「猫ねこを償つぐなうに猫ねこをもってせよ 2006-06-22 訂正ていせい」で、その鼎談ていだんにおいて、北田きただの指導しどう教官きょうかんだった上野うえの千鶴子ちづこが批判ひはんされたことが北田きただとしてはまずかったのだろうと推測すいそくしている（尚なお、上野うえの千鶴子ちづこは1990年代ねんだい半なかばまでは『諸君しょくん!』に何なん度どか登場とうじょうしている）。

外部がいぶリンク

試行しこう空間くうかん - 本人ほんにんのブログ - ウェイバックマシン（2015年ねん3月がつ15日にちアーカイブ分ぶん）
北田きただ暁あきら大だい (@a_kitada) - X（旧きゅうTwitter）

[1] 『限界げんかいの思考しこう』

[2] 筑摩書房ちくましょぼう『高校生こうこうせいのための現代げんだい思想しそうエッセンスちくま評論ひょうろん選せん』北田きただ暁あきら大だい「みえない多た文化ぶんか都市とし」(『文學ぶんがく界かい』二に〇〇六ろく年ねん八はち月がつ号ごうによる) 要旨ようし

[3] 『諸君しょくん!』2005年ねん12月がつ号ごうに仲なか正ただしと八木やぎ秀次しゅうじ等ひとしが行おこなったとされる鼎談ていだんが掲載けいさいされた際さい、北田きただはそれまで行おこなわれていた仲なか正ただしとの公開こうかい討論とうろんを打うち切きった。これに対たいし仲なか正ただしは「その内実ないじつの是非ぜひを議論ぎろんしないイデオロギー的てきな姿勢しせい（保守ほしゅ雑誌ざっしである『諸君しょくん!』に登場とうじょうしたこと、保守ほしゅ論客ろんかくである八木はちぼくと鼎談ていだんしたこと自体じたいを問題もんだいとする態度たいど）」を『諸君しょくん!』2006年ねん2月がつ号ごう掲載けいさいの記事きじ「北田きただ暁あきら大だいに告つぐ「諸君しょくん!」に出でて何なにが悪わるい」及および『「分わかりやすさ」の罠わな――アイロニカルな批評ひひょう宣言せんげん』（ちくま新書しんしょ））で批判ひはんした。この件けんについて小谷野こやの敦あつしは「猫ねこを償つぐなうに猫ねこをもってせよ 2006-06-22 訂正ていせい」で、その鼎談ていだんにおいて、北田きただの指導しどう教官きょうかんだった上野うえの千鶴子ちづこが批判ひはんされたことが北田きただとしてはまずかったのだろうと推測すいそくしている（尚なお、上野うえの千鶴子ちづこは1990年代ねんだい半なかばまでは『諸君しょくん!』に何なん度どか登場とうじょうしている）。

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