経由けいゆ

経由けいゆ（けいゆ 英語えいご:Via)とは、出発しゅっぱつ地ちから目的もくてき地ちまで行いく途中とちゅうに、ある特定とくていの地点ちてんないしは経路けいろを通過つうかすることを指さす。ただし、これは経路けいろ上じょう通過つうか可能かのうな2種しゅ以上いじょうの地点ちてんないしは経路けいろがある場合ばあいに示しめされる概念がいねんであり、例たとえば、川かわを渡わたる橋はしでの両りょう岸きしへの移動いどうなど、直線ちょくせん状じょう（最短さいたん距離きょり）かつ他たの地点ちてんを通とおって行いくのに合理ごうり的てきな事由じゆう・必要ひつよう性せいに乏とぼしい場合ばあいにはこの概念がいねんは用もちいられない場合ばあいがある。

こういった概念がいねんを用もちいるのは、主おもに移動いどうに際さいしての把握はあくであり、交通こうつう機関きかん、とりわけ陸上りくじょう交通こうつう機関きかんで、運賃うんちん計算けいさん上じょう・時間じかん計算けいさん上じょう用もちいる必要ひつようがあるからである。ただし、海路かいろ・空路くうろでも直行ちょっこう便びんとの対比たいひや、パナマ運河うんが等ひとしのように間あいだに島嶼とうしょ・大陸たいりくを挟はさむ場合ばあい、かつてのヨーロッパ航路こうろの様ように大陸たいりく間あいだの移動いどうなどは機材きざい・航行こうこう技術ぎじゅつなどの要因よういんで経由けいゆ地ちを明示めいじする場合ばあいもある。

経路けいろ選択せんたく

稠密ちゅうみつに張はり巡めぐらされている都市とし交通こうつうでは、同どう一いち会社かいしゃでも2つ以上いじょうの経路けいろがある場合ばあい、必かならずしも利用りよう者しゃに有利ゆうり・不利ふりにかかわらず、運行うんこう上じょう別べつ経路けいろを通過つうかする場合ばあいがある。また、これに近ちかいが、長距離ちょうきょりでも建設けんせつ時期じきに起因きいんする技術ぎじゅつ的てきな要因よういんあるいは需要じゅようの関係かんけいで2つ以上いじょうの経路けいろを通過つうかする場合ばあい、利用りよう者しゃの側がわに運賃うんちん制度せいどで有利ゆうりになるようになっている。

このような事例じれいは日本にっぽんの鉄道てつどうで著名ちょめいなものはJRの大都市だいとし近郊きんこう区間くかんや選択せんたく乗車じょうしゃ、経路けいろ特定とくてい区間くかん・電車でんしゃ大だい環状かんじょう線せん等ひとしがある。

また、列車れっしゃの運行うんこうでは、例たとえば中野なかの駅えき - 西船橋にしふなはし駅えき間あいだはJR東日本ひがしにっぽん中央ちゅうおう・総武線そうぶせん各駅かくえき停車ていしゃと東京とうきょう地下鉄ちかてつ東西線とうざいせんとで結むすばれるが、元々もともと東西線とうざいせんは中央ちゅうおう・総武線そうぶせん各駅かくえき停車ていしゃのバイパスとして建設けんせつされた関係かんけいもあり、相互そうご乗のり入いれを行おこなっている。とりわけ、三鷹みたか駅えき - 津田沼つだぬま駅えき間あいだを東西線とうざいせん経由けいゆで運行うんこうする運用うんようがJR東日本ひがしにっぽん所属しょぞく車両しゃりょうで行おこなわれる場合ばあいもある。

なお、このような別べつ会社かいしゃによるものは、運賃うんちん計算けいさん上じょう、利用りよう者しゃにとって有利ゆうりなものとするために中間ちゅうかん改札かいさつや車内しゃない検札けんさつにより経由けいゆ地ちの明確めいかく化かが必要ひつようとなるが、直通ちょくつう運転うんてんによるストアードフェアシステムによる改札かいさつの簡便かんべん化かにより、中なかには割高わりだかになる事例じれいも見みられる。