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スオウ - Wikipedia

スオウ蘇芳すおう蘇方すおう蘇枋すおう)は、マメジャケツイバラしょう高木たかぎインドマレー諸島しょとう原産げんさんでビルマから台湾たいわん南部なんぶにも分布ぶんぷし、染料せんりょう植物しょくぶつとして利用りようされる[1]

スオウ
分類ぶんるいAPG III
さかい : 植物しょくぶつかい Plantae
階級かいきゅうなし : 被子植物ひししょくぶつ angiosperms
階級かいきゅうなし : 真正しんしょうそう子葉しようるい eudicots
: マメ Fabales
: マメ Fabaceae
: ジャケツイバラ Caesalpinioideae
れん : ジャケツイバラれん Caesalpinieae
ぞく : ジャケツイバラぞく Biancaea
たね : スオウ B. sappan
学名がくめい
Biancaea sappan
(L.) Tod.
和名わみょう
スオウ(蘇芳すおう蘇方すおう蘇枋すおう
英名えいめい
sappanwood / sapanwood

名称めいしょう

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たね小名しょうみょう sappan英名えいめい sappan (wood) は、マレーsapang由来ゆらいする。かんめい和名わみょう歴史れきしてき仮名遣かなづかではスハウ、拼音: sūfāng)もおな系統けいとう言葉ことばである。

心材しんざい(ソボク、スボク)、蘇方すおう(スオウボク)とばれる。

特徴とくちょう

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はな黄色おうしょく、5花弁はなびら円錐えんすい花序かじょえだとげがある。成長せいちょうするとだかは5メートルほどにたっする[2]

 
あかまったしんざい

心材しんざいさいかちからは赤色あかいろ染料せんりょうブラジリンれ、そのいろ蘇芳すおうしょくばれる。飛鳥あすか時代じだいから輸入ゆにゅうされ、公家くげ衣服いふく染色せんしょく使用しようされた。東南とうなんアジアと日本にっぽんあいだ朱印船しゅいんせん貿易ぼうえきでも交易こうえきひんとしてあつかわれている[3]

漢方薬かんぽうやくとして瘀血、つうけい鎮痛ちんつうこう炎症えんしょうやく産後さんご悪阻つわり閉経へいけい腹痛はらいた月経げっけい不調ふちょうようつう打撲傷だぼくしょうなどにもちいる。

別種べっしゅ

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新大陸しんたいりくきんえんしゅブラジルボクがある。ブラジル中部ちゅうぶ北部ほくぶ西にしインド諸島しょとうさんする高木こうぼくで、同様どうよう色素しきそ成分せいぶんのブラジリンを[1]1500ねん南米なんべい上陸じょうりくしたポルトガルじんはスオウとこの同種どうしゅかんがえ、スオウのポルトガルめいから地名ちめいをterra do brazil(ブラジルのくに)と名付なづけた。

また、たねハナズオウがあるが、こちらはきんえんではない[4]。ハナズオウは春先はるさきはな鑑賞かんしょうする目的もくてき栽培さいばいされる花木はなきであり、染料せんりょうらない。

関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • “Phylogenetic Relationships in the Caesalpinioideae (Leguminosae) as Inferred from Chloroplast trnL Intron Sequences”, Systematic Botany 26 (3): 487-514, (2001) 
  • 木村きむら康一やすいち,木島きしま正夫まさお薬用やくよう植物しょくぶつがく各論かくろん廣川ひろかわ書店しょてん、1997ねん原著げんちょ1966ねん)、136-137ぺーじNDLJP:2529585/84 
  • かりまい達夫たつお,北村きたむら四郎しろう薬用やくよう植物しょくぶつ分類ぶんるいがく廣川ひろかわ書店しょてん、1965ねん、137-138ぺーじNDLJP:2507376/80 
  • 野間のま晴雄はるお王権おうけんとそのいき--東南とうなんアジアこうろん水利すいり都市としろんひろがりをめぐって」『歴史れきし地理ちりがくだい1かんだい41ごう古今ここん書院しょいん、1999ねん、44-64ぺーじNDLJP:7953572/24