高山たかやま正雄まさお

高山たかやま 正雄まさお（たかやま まさお、1871年ねん6月24日にち（明治めいじ4年ねん5月7日にち） - 1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）10月がつ10日とおか）は、日本にっぽんの法医学ほういがく者しゃ。

高山たかやま正雄まさお

1910年ねん（明治めいじ43年ねん）頃ごろの撮影さつえい
人物じんぶつ情報じょうほう
生誕せいたん	吉江よしえ正雄まさお (1871-06-24) 1871年ねん6月24日にち 伊那いな県けん信濃しなの国こく筑摩つかま郡ぐん長畝ながうね村むら
死没しぼつ	(1944-10-10) 1944年ねん10月がつ10日とおか（73歳さい没ぼつ） 福岡ふくおか県けん福岡ふくおか市し
出身しゅっしん校こう	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶ卒業そつぎょう
配偶はいぐう者しゃ	中濱なかはまいと
学問がくもん
研究けんきゅう分野ぶんや	法医学ほういがく
学位がくい	医学いがく博士はかせ

来歴らいれき

1871年ねん（明治めいじ4年ねん）、伊那いな県けん信濃しなの国こく筑摩つかま郡ぐん長畝ながうね村むら（旧きゅう天領てんりょう、現げん塩尻しおじり市し）に出生しゅっしょう。医学いがく博士はかせ、法医学ほういがくの先駆せんく者しゃとして、裏うら指紋しもんの研究けんきゅう・立証りっしょう等とうで活躍かつやく。長崎ながさき医科いか大学だいがくの学長がくちょう(4代目だいめ)や九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく総長そうちょう（5代目だいめ）等とうを歴任れきにん。1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）10月がつ10日とおか、福岡ふくおか県けん福岡ふくおか市しにて死去しきょ、享年きょうねん74。墓所はかしょは染井そめい霊園れいえん。位階いかいとして正せい三さん位いが、叙勲じょくんとして勲くん二に等とう旭日重光章きょくじつじゅうこうしょう授与じゅよ。　

エピソード

• 早稲田大学わせだだいがく教授きょうじゅでフランス文学ぶんがくの先駆せんく者しゃの吉江よしえ喬松たかまつとは従兄弟いとこ。塩尻しおじり市し長畝ながうねの吉江よしえ喬松たかまつ生家せいか隣となりが高山たかやま正雄まさお生家せいか、赤門あかもんの入口いりくちに功績こうせきを記しるした石碑せきひが建立こんりゅうされている。長野ながの県けん道どう63号ごう松本まつもと塩尻しおじり線せん（通称つうしょう:五千石ごせんごく街道かいどう）沿ぞいにあり、吉江よしえ喬松たかまつと共ともに地元じもとの地図ちず等とうにも掲載けいさいされている。
• 元々もともと吉江よしえ姓せい:「吉江よしえ正雄まさお」であったが、27歳さいの時ときに母方ははかたの養子ようしとなり「高山たかやま正雄まさお」となる。
• 妻つまは中濱なかはま万次郎まんじろう（ジョン万次郎じょんまんじろう）の初孫はつまご:中濱なかはまいと（中濱なかはま絲子いとこ）。
• 夢野ゆめの久作きゅうさくの小説しょうせつ「ドグラ・マグラ」の登場とうじょう人物じんぶつである若林わかばやし博士はかせ（法医学ほういがく）のモデルとされている。
• 頭あたまの冴さえた美男びなん子こで質素しっそな生活せいかつをしていたため、弟子でしたちは「色白いろじろで鼻筋はなすじ通どおり金きんがなし」の川柳せんりゅうに例たとえていたという。
• 「頭脳ずのう明晰めいせきかつ清廉せいれん潔白けっぱく、とても真面目まじめな人柄ひとがら」と九州きゅうしゅう(帝国ていこく)大学だいがく内ない資料しりょうに評ひょうされた記録きろくが残のこされている。その人柄ひとがらと手腕しゅわんをかわれ、当時とうじ長崎ながさき医大いだいでの汚職おしょく事件じけんや、九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく内ないでの事件じけんの後処理あとしょりに尽つくした。
• 1927年ねんには小しょう笛ふえ事件じけんの法ほう医い鑑定かんていを担当たんとうした。

略歴りゃくれき

• 1871年ねん（明治めいじ4年ねん） - 伊那いな県けん信濃しなの国こく筑摩つかま郡ぐん長畝ながうね村むら(現げん:塩尻しおじり市し長畝ながうね)にて出生しゅっしょう。
• 1887年ねん（明治めいじ10年ねん）6月がつ - 松本まつもとの開智かいち学校がっこうへ入学にゅうがく。
• 1897年ねん（明治めいじ30年ねん）9月がつ - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶ卒業そつぎょう（銀時計ぎんどけい授与じゅよ）
• 1898年ねん（明治めいじ31年ねん）1月がつ - 第だい四よん高等こうとう学校がっこう（医学部いがくぶ）教授きょうじゅ（発令はつれい:文部省もんぶしょう）
• 1899年ねん（明治めいじ32年ねん）4月がつ - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医科いか大学だいがく 助教授じょきょうじゅ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）
• 1903年ねん（明治めいじ36年ねん）6月がつ－1906年ねん（明治めいじ39年ねん）8月がつ - 法医学ほういがく研究けんきゅうのため、ドイツへ留学りゅうがく（発令はつれい:文部省もんぶしょう）
• 1903年ねん（明治めいじ36年ねん）12月 - 京都きょうと帝国ていこく大学だいがく・福岡ふくおか医科いか大学だいがく助教授じょきょうじゅ（発令はつれい:文部省もんぶしょう）
• 1906年ねん（明治めいじ39年ねん）8月がつ - 京都きょうと帝国ていこく大学だいがく・福岡ふくおか医科いか大学だいがく 教授きょうじゅ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）法医学ほういがく講座こうざ主任しゅにん
• 1911年ねん（明治めいじ44年ねん）6月がつ - 九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく医科いか大学だいがく 教授きょうじゅ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）法医学ほういがく講座こうざ主任しゅにん
• 1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）6月がつ - 勲くん五ご等とう瑞宝章ずいほうしょう（発令はつれい:賞しょう勲くん局きょく）
• 1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）10月がつ - 勲くん四よん等とう瑞宝章ずいほうしょう（発令はつれい:賞しょう勲くん局きょく）
• 1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）1月がつ - 九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく医科いか大だい学長がくちょう（発令はつれい:文部省もんぶしょう）
• 1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）10月がつ - 勲くん三さん等とう瑞宝章ずいほうしょう（発令はつれい:賞しょう勲くん局きょく）
• 1926年ねん（大正たいしょう15年ねん）11月 - 勲くん二に等とう瑞宝章ずいほうしょう（発令はつれい:賞しょう勲くん局きょく）
• 1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）8月がつ - 九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）
• 1934年ねん（昭和しょうわ9年ねん）2月がつ - 長崎ながさき医科いか大学だいがく長ちょう:4代目だいめ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）
• 1936年ねん（昭和しょうわ11年ねん）7月がつ - 九州きゅうしゅう帝国ていこく大学だいがく総長そうちょう:5代目だいめ（発令はつれい:内閣ないかく総理そうり大臣だいじん）　　
• 1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）10月がつ10日とおか - 福岡ふくおか県けん福岡ふくおか市内しないにおいて死去しきょ、74歳さい没ぼつ。

栄典えいてん

• 1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）1月がつ10日とおか - 従したがえ四よん位い

参考さんこう文献ぶんけん

• 昭和しょうわ6年ねん、九州きゅうしゅう帝國ていこく大學だいがく醫學部いがくぶ寫眞しゃしん帖じょう（卒業そつぎょうアルバム）より
• レファレンス共同きょうどうデータベース
• 五千石ごせんごく街道かいどう
• 五千石ごせんごく街道かいどう 坂道さかみち散歩さんぽ
• 小しょう笛ふえ事件じけん