鶴見つるみ六ろく百ひゃく

鶴見つるみ 六ろく百ひゃく（つるみ ろっぴゃく、1965年ねん12月17日にち - ）は、日本にっぽんのテレビゲーム開発かいはつ者しゃ。長野ながの県けん佐久さく市し出身しゅっしん。早稲田大学わせだだいがく理工学部りこうがくぶ卒そつ。

来歴らいれき

少年しょうねん時代じだいよりBCLを趣味しゅみとしており、中学生ちゅうがくせいになりアマチュア無線むせんを開始かいし。さらに雑誌ざっし『初歩しょほのラジオ』や『ラジオの製作せいさく』から電子でんし工作こうさくにも興味きょうみを持もち、パソコンにも興味きょうみを広ひろげる。1984年ねん、大学だいがくで参加さんかしたコンピュータ系けいサークルの先輩せんぱいが、たまたま購入こうにゅうしていた雑誌ざっし『Oh! HiTBiT』のライターを務つとめていた縁えんで、同誌どうし2号ごうよりライター活動かつどうを開始かいし。同年どうねん12月がつに創刊そうかんされたゲーム専門せんもん雑誌ざっし『Beep』に、氷水こおりみず 芋いも吉きち（ひみず いもきち）名義めいぎで創刊そうかんより携たずさわる。

大学だいがく卒業そつぎょう後ごの1989年ねん、セガに入社にゅうしゃ。『マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー』などのアーケードゲームを中心ちゅうしんにゲーム開発かいはつに関かかわる。この時期じきの同僚どうりょうにマーク・サーニーがいる。しかし27歳さいの時ときに任まかされた大型おおがたプロジェクトが暗礁あんしょうに乗のり上あげ、プレッシャーからうつ病びょうを発症はっしょう。長期ちょうき休養きゅうようののち復帰ふっきし家庭かてい用ようゲームソフト部門ぶもんに異動いどうしたが、結局けっきょく1995年ねんにセガを退社たいしゃした。

1996年ねんにソニー・コンピュータエンタテインメント（SCE、現げん：ソニー・インタラクティブエンタテインメント）入社にゅうしゃ。マークとの縁えんで『クラッシュ・バンディクー』をはじめとした、アメリカ産さんゲームの日本語にほんご版ばん制作せいさくプロデューサーとして監修かんしゅう・ローカライズを担当たんとうするようになる。2000年ねんにフリーランスとなり「六ろく百ひゃくデザイン」を立たち上あげ。その後ごも引ひき続つづきSCEの海外かいがいゲームの日本にっぽん発売はつばいプロデュースを行おこなう。自身じしんの携たずさわる作品さくひんがPSの時ときは「TSURUMI-0600」とクレジットに入いれていたが、PS2以降いこうは「ROPPYAKU TSURUMI」に変更へんこうされた。

海外かいがいで行おこなわれたGame Developers Conferenceにて日本人にっぽんじんとしては初はつの同時どうじ通訳つうやくによる講演こうえんを行おこない、カルチャライズの重要じゅうよう性せいを世界せかいに訴うったえた。また2002年ねんのCEDECにも登壇とうだんし、「海外かいがいデベロッパーとともにヒットさせる日本にっぽん市場いちば向むけゲーム」のタイトルで講演こうえんを行おこなった。

2009年ねん3月がつをもってゲーム業界ぎょうかいを離はなれ、自身じしんの興味きょうみのあったパチンコに携たずさわるため、サミーに入社にゅうしゃ。

2012年ねんのゲーマガ最終さいしゅう号ごうでは、氷水こおりみず芋いも吉きち名義めいぎで寄稿きこう。

2012年ねん6月がつにサミーを退社たいしゃ。再ふたたびゲーム業界ぎょうかいを志こころざし、アーゼストに所属しょぞく。2022年ねん1月がつ末まつ、同社どうしゃを退社たいしゃしフリーに。

2021年ねん創刊そうかんのウェブマガジン「Beep21」に、「鶴見つるみ六ろく百ひゃく（元もとBeepライター芋いも吉きち）」名義めいぎでライターとして参加さんか。

主おもな参加さんか作品さくひん

セガ時代じだい

• 1990年ねん　マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー（アーケード）
• 1991年ねん　スパイダーマン（アーケード）
• 1994年ねん　スター・ウォーズ アーケード（アーケード）
• 1995年ねん　輝てる水晶すいしょう伝説でんせつアスタル（セガサターン）

ソニー・コンピュータエンタテインメント - 六ろく百ひゃくデザイン時代じだい

• 1996年ねん　ロードオブモンスターズ（Webゲーム）
• 1996年ねん　クラッシュ・バンディクー（PS）
• 1997年ねん　クラッシュ・バンディクー2 コルテックスの逆襲ぎゃくしゅう!（PS）
• 1998年ねん　クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界せかい一周いっしゅう（PS）
• 1999年ねん　スパイロ・ザ・ドラゴン（PS）
• 1999年ねん　クラッシュ・バンディクー レーシング（PS）
• 2000年ねん　スパイロ×スパークス トンでもツアーズ（PS）
• 2000年ねん　クラッシュ・バンディクー カーニバル（PS）
• 2001年ねん　ジャック×ダクスター 旧きゅう世界せかいの遺産いさん（PS2）
• 2002年ねん　ラチェット&クランク（PS2）
• 2003年ねん　ラチェット&クランク2 ガガガ!銀河ぎんがのコマンドーっす（PS2）
• 2004年ねん　ジャック×ダクスター2（PS2）
• 2004年ねん　ラチェット&クランク3 突撃とつげき!ガラクチック★レンジャーズ（PS2）
• 2005年ねん　ラチェット&クランク4th ギリギリ銀河ぎんがのギガバトル（PS2）
• 2007年ねん　ラチェット&クランク デジタル銀河ぎんがの大だい脱出だっしゅつ!（携帯けいたい電話でんわアプリ）
• 2007年ねん　ラチェット&クランク5 激突げきとつ!ドデカ銀河ぎんがのミリミリ軍団ぐんだん（PSP）
• 2007年ねん　ラチェット&クランク FUTURE（PS3）
• 2008年ねん　ラチェット&クランク FUTURE外伝がいでん 海賊かいぞくダークウォーターの秘宝ひほう（PS3）
• 2008年ねん　クランク&ラチェット マル秘ひミッション☆イグニッション!（PSP）

アーゼスト時代じだい

• 2016年ねん　マリオ&ソニック AT リオオリンピック（ニンテンドー3DS）

携たずさわったパチンコについては明あきらかにされていない。

人物じんぶつ

• Beepではメインライターとして活躍かつやく。当初とうしょは「芋いも吉きち」の名前なまえから頭あたまがジャガイモの似顔絵にがおえを使用しようしていたが、のちに顔出かおだしでも誌面しめんに登場とうじょうした。
• Beep時代じだい、特集とくしゅう記事きじから交友こうゆうを持もった糸井いとい重しげる里さとより「芋いも吉よし 馬琴ばきん（いもよし まこと）」という名前なまえを贈おくられる。一時期いちじき使用しようするも、その後ご再ふたたび氷水こおりみず芋いも吉きちに名義めいぎを戻もどしている。
• ドット絵えの制作せいさくも得意とくいとしており、Beep時代じだいは「グリッドパワーイラストラボ」という企画きかく記事きじをはじめ何なん点てんか作品さくひんを公開こうかいしていた。業務ぎょうむでも『クラッシュ・バンディクー3 ブッとび!世界せかい一周いっしゅう』におけるPocketStationでのクラッシュのダンスは、鶴見つるみがドット絵えを描えがいている。
• セガへの入社にゅうしゃは、Beepの取材しゅざいで当時とうじハードウェア開発かいはつの本部ほんぶ長ちょうだった佐藤さとう秀樹ひでき（のちセガ社長しゃちょう）と意気投合いきとうごう、その場ばで人事じんじ部ぶの担当たんとう者しゃが呼よばれ、内定ないていが出だされた。
• マーク・サーニーとは趣味しゅみのアメリカン・コミックスで親交しんこうを深ふかめ、鶴見つるみが好このんでいた『スパイダーマン』にちなんだ「スパイディ」の愛称あいしょうで呼よばれていた。
• うつ病びょう発症はっしょうからセガ退社たいしゃ、その後ごの回復かいふくまでの経緯けいいが、田中たなか圭一けいいち『うつヌケ』にて漫画まんが化かされている。なお、同どう作品さくひんでは「照美てるみ八角はっかく」という偽名ぎめいで登場とうじょう。
• プライベートでは「金町かなまちタイマーズ」なるバンドを組くみ音楽おんがく活動かつどうをしている。自身じしんのYouTubeチャンネルで、同どうバンドの動画どうがを公開こうかい。

SCEでの活動かつどう

ローカライズ（現地げんち語ご化か）を超こえたカルチャライズ（現地げんち文化ぶんかへの適合てきごう）をテーマに、多おおくの要素ようそに手てを入いれた。

クラッシュ・バンディクーシリーズ

難易なんい度ど調整ちょうせいにはじまり、日本語にほんごフォント作成さくせい、ココ・バンディクー（クラッシュの妹いもうと）のオリジナルデザイン指揮しき、コマーシャルの「クラッシュダンス」のゲームへのコンバートなどを、直接ちょくせつ海外かいがいにわたり現地げんちの開発かいはつ者しゃに指示しじをしながら自身じしんも行おこなった。

ラチェット&クランクシリーズ

ラチェットの特徴とくちょうが薄うすく『クラッシュ・バンディクー』同様どうようの「勝かちパターン」につなげられない危惧きぐから、ラチェットの眉毛まゆげを濃こくするなどのアレンジを行おこなった。

『4th』では、本国ほんごくでは外伝がいでん扱あつかいの作品さくひんを日本にっぽんではナンバリングタイトルにする依頼いらいを受うけ、「変身へんしん」という日本にっぽん独自どくじのコンセプトを導入どうにゅう。本国ほんごくコンポーザーによる変身へんしんジングルを、佐さ宗そう綾子あやこがダンスアレンジし、鶴見つるみが歌詞かしを付つけた「キャプテン・クォークのガラクチック★エクササイズ」という曲きょくにして、ステージイベントなどにも使用しようした。

ラチェット&クランクの日本にっぽん展開てんかいのプロモーションとして、自みずから研究けんきゅう者しゃの仮装かそうをしイメージキャラクターを演えんじたこともある。

関連かんれん項目こうもく

• Beep
• マーク・サーニー

外部がいぶリンク

• Roppyaku Tsurumi (@tsurumy) - X（旧きゅうTwitter）
• 鶴見つるみ六ろく百ひゃく - YouTubeチャンネル
• 六ろく百ひゃくデザイン工作こうさく部ぶ - YouTubeチャンネル
• 六ろく百ひゃくデザインの「嘘うそ六ろく百ひゃく」（更新こうしん停止ていし）