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「都道府県とどうふけん道どう」の版はん間あいだの差分さぶん

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2024年ねん6月がつ3日にち (月)げつ 16:04時点じてんにおける版はん

東京都道12号標識
北海道道34号標識
大阪府道56号標識
広島県道78号標識

都道府県とどうふけん道どう（とどうふけんどう）とは、日本にっぽんにおける道路どうろの種類しゅるいのひとつ。道路どうろ法ほうで指定していされた道路どうろで、都道府県とどうふけん知事ちじが認定にんていし、その都道府県とどうふけんが管理かんりをしている[1]。

概要がいよう

県道けんどう路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしきの設置せっち例れい（栃木とちぎ県けん）

地域ちいき的てきな幹線かんせん道路どうろ網もうを構成こうせいし、かつ、以下いかの各号かくごうのいずれかに該当がいとうする道路どうろで、都道府県とどうふけん知事ちじがその都道府県とどうふけんの区域くいき内ないの部分ぶぶんについて当該とうがい都道府県とどうふけん議会ぎかいの議決ぎけつを経へて路線ろせんを認定にんていしたもののことをいう（道路どうろ法ほう第だい7条じょう）。ただし、政令せいれい指定してい都市としを通過つうかするもの、他た都府県とふけんの区域くいきに亘わたるものについては、それぞれに協議きょうぎ等とうの手続てつづきを定さだめた規定きていがある。そのうち、都と（東京とうきょう都と）が認定にんていしたものを都道とどう（とどう）、道みち（北海道ほっかいどう）が認定にんていしたものを道道みちみち（どうどう）、府ふ（大阪おおさか府ふ・京都きょうと府ふ）が認定にんていしたものを府ふ道どう（ふどう）、その他たの43県けんが認定にんていしたものを県道けんどう（けんどう）という[2]。

  1. 市し又または人口じんこう5,000人にん以上いじょうの町まち（以下いかこれらを「主要しゅよう地ち」という）とこれらと密接みっせつな関係かんけいにある主要しゅよう地ち、港湾こうわん法ほう第だい2条じょう第だい2項こう に規定きていする重要じゅうよう港湾こうわん若もしくは地方ちほう港湾こうわん、漁港ぎょこう漁場ぎょじょう整備せいび法ほう（旧称きゅうしょう・漁港ぎょこう法ほう）第だい5条じょうに規定きていする第だい二に種しゅ漁港ぎょこう若もしくは第だい三種さんしゅ漁港ぎょこう若もしくは飛行場ひこうじょう（以下いかこれらを「主しゅ要港ようこう」という。）、鉄道てつどう若もしくは軌道きどうの主要しゅような停車場ていしゃじょう若もしくは停留ていりゅう場じょう（以下いかこれらを「主要しゅよう停車場ていしゃじょう」という。）又または主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  2. 主しゅ要港ようこうとこれと密接みっせつな関係かんけいにある主要しゅよう停車場ていしゃじょう又または主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  3. 主要しゅよう停車場ていしゃじょうとこれと密接みっせつな関係かんけいにある主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  4. 2以上いじょうの市町村しちょうそんを経由けいゆする幹線かんせんで、これらの市町村しちょうそんとその沿線えんせん地方ちほうに密接みっせつな関係かんけいがある主要しゅよう地ち、主しゅ要港ようこう又または主要しゅよう停車場ていしゃじょうとを連絡れんらくする道路どうろ
  5. 主要しゅよう地ち、主しゅ要港ようこう、主要しゅよう停車場ていしゃじょう又または主要しゅような観光かんこう地ちとこれらと密接みっせつな関係かんけいにある高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう、一般いっぱん国道こくどう又または前ぜん各号かくごうの一いちに規定きていする都道府県とどうふけん道どうとを連絡れんらくする道路どうろ
  6. 前ぜん各号かくごうに掲かかげるものを除のぞく外そと、地方ちほう開発かいはつのため特とくに必要ひつような道路どうろ

これに従したがい、たとえば東京とうきょう都とでは次つぎのように認定にんてい要件ようけんを分類ぶんるいしている（特例とくれい都道とどうを除のぞく）。

  1. （主要しゅよう地ち）
    1. 主しゅ要地ようちと主要しゅよう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
    2. 主しゅ要地ようちと湾岸わんがん（含漁港ぎょこう）とを連絡れんらくする道路どうろ
    3. 主しゅ要地ようちと飛行場ひこうじょうとを連絡れんらくする道路どうろ
    4. 主要しゅよう地ちと主要しゅよう停車場ていしゃじょうとを連絡れんらくする道路どうろ
    5. 主要しゅよう地ちと主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  2. （主要しゅよう港みなと）
    1. 主しゅ要港ようこうと主要しゅよう停車場ていしゃじょうとを連絡れんらくする道路どうろ
    2. 主しゅ要港ようこうと主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  3. 主要しゅよう停車場ていしゃじょうと主要しゅような観光かんこう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
  4. （二に以上いじょうの市町村しちょうそん）
    1. 二に以上いじょうの市町村しちょうそんと主要しゅよう地ちとを連絡れんらくする道路どうろ
    2. 二に以上いじょうの市町村しちょうそんと主要しゅよう港みなととを連絡れんらくする道路どうろ
    3. 二に以上いじょうの市町村しちょうそんと主要しゅよう停車場ていしゃじょうとを連絡れんらくする道路どうろ
  5. （国道こくどう等ひとし）
    1. 主要しゅよう地ちと高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう、一般いっぱん国道こくどう又または前ぜん各かく路線ろせんとを連絡れんらくする道路どうろ
    2. 主要しゅよう港みなとと高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう、一般いっぱん国道こくどう又または前ぜん各かく路線ろせんとを連絡れんらくする道路どうろ
    3. 主要しゅよう停車場ていしゃじょうと高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう、一般いっぱん国道こくどう又または前ぜん各かく路線ろせんとを連絡れんらくする道路どうろ
    4. 主要しゅような観光かんこう地ちと高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう、一般いっぱん国道こくどう又または前ぜん各かく路線ろせんとを連絡れんらくする道路どうろ
  6. 地方ちほう開発かいはつのため特とくに必要ひつような道路どうろ

主おもな特徴とくちょう

国道こくどうなどの道路どうろとの違ちがいは、整理せいり番号ばんごうとよばれる路線ろせんの番号ばんごうと、路線ろせん名めいの両方りょうほうを持もつ。整理せいり番号ばんごうは1桁けたから3桁けたまでの路線ろせんがほとんどで、路線ろせん数すうが最もっとも多おおい北海道ほっかいどうのみ4桁けたの整理せいり番号ばんごうが存在そんざいする[2]。路線ろせん名めいの多おおくは起点きてんと終点しゅうてんの地名ちめいを並ならべたものとするものが多おおく、場合ばあいにより経由けいゆ地ちを挟はさむことがある[3]。ただし沖縄おきなわ県けんだけは、かつて戦後せんごのアメリカ占領せんりょう時代じだいの歴史れきしの名残なごりで、路線ろせん名めいの無ない番号ばんごうだけの県道けんどうが多おおい[4]。

路線ろせんに指定していされる道路どうろは、昔むかしからの街道かいどう筋すじが指定していされた道路どうろや、地域ちいき間あいだの生活せいかつ道路どうろが多おおく、かつて一般いっぱん国道こくどうだった旧道きゅうどうが国道こくどう指定していを解除かいじょされて都道府県とどうふけん道どうになるケースもある[2]。

路線ろせんの規模きぼや道路どうろ状況じょうきょうは様々さまざまで、東京とうきょう都道とどう311号ごう環状かんじょう八はち号線ごうせん、大阪おおさか府ふ道どう2号ごう大阪おおさか中央ちゅうおう環状かんじょう線せんなど一般いっぱん国道こくどうをも凌しのぐほど大おおきな規模きぼの道路どうろや、首都高しゅとこう速そくや阪神はんしん高速こうそくなどの都市とし高速こうそく道路どうろも都府県とふけん道どう扱あつかいである[2]。これとは対照たいしょう的てきに、都道府県とどうふけん道どうに指定していされた道路どうろの中なかには通行つうこう困難こんなん区間くかんも存在そんざいしており、狭隘きょうあい道路どうろや、オフロードの区間くかんも多数たすう存在そんざいする[5]。このほか、指定していされている区間くかんのなかには登山とざん道どう相当そうとうのもの（京都きょうと府ふ道どう・滋賀しが県けん道どう782号ごう醍醐だいご大津おおつ線せんなど）や、人ひとの通とおれる道みちがないもの、住宅じゅうたく地ちや商店しょうてん街がいにある路地ろじと路地ろじを繋つなぐもの、ゴルフ場じょう・牧場ぼくじょうなどの場内じょうないを通とおり抜ぬけるものなどがあり、その多おおくは事実じじつ上じょう、道路どうろとしての機能きのうが大幅おおはばに抑制よくせいされているか機能きのうしていない。主おもに道路どうろ踏破とうはを趣味しゅみとする者ものたちの一部いちぶには、整備せいび不十分ふじゅうぶんな国道こくどうを「酷こく道どう」と揶揄やゆした表現ひょうげんをすることがあるが、県道けんどうについては「険けん道どう」という表現ひょうげんがある[6]。府ふ道どうについては「腐くさ道みち」、都道とどうについては「吐道」、道道みちみちについては「獰道」という表現ひょうげんもある。[7]

路線ろせんの管理かんり

主要しゅよう地方ちほう道どうと一般いっぱん県道けんどうの路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしきの設置せっち例れい

都道府県とどうふけん道どうの管理かんりはその路線ろせんの存そんする都道府県とどうふけんが行おこなうが、政令せいれい指定してい都市としの区域くいき内ないにおいては一般いっぱん国道こくどうの指定してい区間くかん外そとと同様どうようにその路線ろせんの存そんする市しが行おこなうほか、岡山おかやま県けんなどは政令せいれい指定してい都市とし以外いがいの市しでも管理かんりを移管いかんしている場合ばあいもある[8]。なお、路線ろせんの一部いちぶが隣県りんけんにまたがって通とおる路線ろせんは片方かたがたの都道府県とどうふけんが管理かんりをしている場合ばあいもある（例れい：岩手いわて県けん道どう・宮城みやぎ県けん道どう295号ごう藤沢ふじさわ大籠おおかご線せんは岩手いわて県けんが全線ぜんせんを管理かんりしている）。

都道府県とどうふけん道どう（および政令せいれい指定してい都と市内しないの市道しどう）のうち、主要しゅようなものであるとして建設けんせつ大臣だいじん（現げん国土こくど交通こうつう大臣だいじん）が指定していした道路どうろを主要しゅよう地方ちほう道どうという[9]。主要しゅよう地方ちほう道どうと特例とくれい都道とどう以外いがいの都道府県とどうふけん道どうは、一般いっぱん都道府県とどうふけん道どうと呼よばれる。また、都との特別とくべつ区く内うちで完結かんけつする都道とどうは上記じょうきの道路どうろ法ほう第だい7条じょう第だい1項こうによらず、都知事とちじが路線ろせん指定していを行おこない、このうち主要しゅよう地方ちほう道どう以外いがいのものを特例とくれい都道とどう（とくれいとどう）という（道路どうろ法ほう第だい89条じょう）が、実質じっしつ的てきな機能きのうは一般いっぱん都道とどうと同一どういつである。

主要しゅよう地方ちほう道どう

詳細しょうさいは「主要しゅよう地方ちほう道どう」を参照さんしょう

幹線かんせん道路どうろの役割やくわりを担になう道路どうろとして国土こくど交通こうつう大臣だいじんが指定していした都道府県とどうふけん道どうで、道路どうろ地図ちずの多おおくや都道府県とどうふけん道どう番号ばんごう標識ひょうしきでは緑色みどりいろの線せんで表示ひょうじされる[10]。原則げんそくとして1 - 100の整理せいり番号ばんごうが付与ふよされる路線ろせんで[注釈ちゅうしゃく 1]、例外れいがいとして、北海道ほっかいどうは1号ごうから151号ごうまでの番号ばんごうが[9]、福岡ふくおか県けんは1号ごうから100号ごうと151号ごうが付与ふよされている。また、東京とうきょう都とのみ整理せいり番号ばんごう300番台ばんだいの路線ろせんを、特例とくれい主要しゅよう地方ちほう道どうとしており、東京とうきょう都道とどう317号ごう環状かんじょう六ろく号線ごうせん（山手やまて通どおり）、東京とうきょう都道とどう318号ごう環状かんじょう七なな号線ごうせん、東京とうきょう都道とどう311号ごう環状かんじょう八はち号線ごうせんなどがある[注釈ちゅうしゃく 2]。主要しゅよう地方ちほう道どうでは、道路どうろの整備せいび・維持いじ費用ひようの一部いちぶが国庫こっこより補助ほじょされ、一般いっぱん都道府県とどうふけん道どうと違ちがい財政ざいせい面めんで優遇ゆうぐうされる[9]。都道府県とどうふけん道どうではない主要しゅよう地方ちほう道どうに指定していされた政令せいれい指定してい都市としが管理かんりする市道しどうなどいくつかあり、横浜よこはま環状かんじょう1号線ごうせん、京都きょうと環状かんじょう線せんなどの路線ろせんがこれにあたる[9]。

路線ろせんの整理せいり番号ばんごう・路線ろせん名めい

都道府県とどうふけん道どうには3つの名前なまえがある、と言いわれる。東京とうきょう都道とどう5号ごうを例れいに挙あげると、

  1. 整理せいり番号ばんごう: 5
  2. 路線ろせん名めい: 新宿しんじゅく青梅線おうめせん
  3. 通称つうしょう: 青梅おうめ街道かいどう・新しん青梅おうめ街道かいどう

である。

整理せいり番号ばんごう

整理せいり番号ばんごうの付づけ番ばんについては、各かく都道府県とどうふけんによってまちまちで、規則きそく性せいなどの特別とくべつな決きまりはない[5]。一部いちぶで例外れいがいはあるが、原則げんそくとして主要しゅよう地方ちほう道どうには1 - 100番ばん（北海道ほっかいどうは200番ばん）までの番号ばんごう、一般いっぱん県道けんどうには101番ばん（北海道ほっかいどうは201番ばん）以降いこうを採と番ばんするように国くにから各かく都道府県とどうふけんに通達つうたつされている[注釈ちゅうしゃく 1]。

山梨やまなし県けんなどの一部いちぶの県けんでは、県内けんないの地域ちいきごとに100番台ばんだい、200番台ばんだいという具合ぐあいに割わり当あてられる例れいもあり、この場合ばあいは番号ばんごうが通とおし番号ばんごうとならず欠番けつばんが多おおい[5]。また、都道府県とどうふけん道どう扱あつかいの自転車じてんしゃ専用せんよう道路どうろに対たいして大おおきな番号ばんごうを割わり当あてる県けんもあり、茨城いばらき県けんの例れいでは500番台ばんだいが付与ふよされているように番号ばんごうで明確めいかくに区別くべつされている[11]。

神奈川かながわ県けんや福井ふくい県けんでは、県内けんないを走はしる一般いっぱん国道こくどうと同おなじ県道けんどう番号ばんごうは混乱こんらんを避さけるため欠番けつばんにして、県内けんないに同おなじ番号ばんごうを持もつ国道こくどうと県道けんどうが存在そんざいしないように工夫くふうをしている[11]。なお、神奈川かながわ県けんと大阪おおさか府ふでは整理せいり番号ばんごう（路線ろせん認定にんていの手続てつづきの際さいに付ふす番号ばんごう）と府県ふけん道どう番号ばんごう（一般いっぱんの案内あんないのため、標識ひょうしき等とうで使用しようする番号ばんごう）を分わけている。

また、東京とうきょう都道とどうの「新宿しんじゅく副ふく都心としん十じゅう三さん号線ごうせん」は、全体ぜんたいが路線ろせん名めいで、整理せいり番号ばんごうがない。

このほか、東京とうきょう都道とどうである首都高しゅとこう速そく道路どうろの路線ろせん（特例とくれい都道とどうのみ）、大阪おおさか府ふ道どうや兵庫ひょうご県けん道どうである阪神はんしん高速こうそく道路どうろの路線ろせんにも整理せいり番号ばんごうは付づけ番ばんされていない。

北海道ほっかいどうにおいては、整理せいり番号ばんごうのほかに路線ろせん管理かんり番号ばんごう（道路どうろ現況げんきょう調書ちょうしょで用もちいられる番号ばんごう。主要しゅよう道道みちみちにおいては整理せいり番号ばんごう+1000、一般いっぱん道道みちみちにおいては整理せいり番号ばんごう+3000）が存在そんざいし、特とくに一般いっぱん道道みちみちにおいては、路線ろせん管理かんり番号ばんごうを標識ひょうしきに使用しようする場合ばあいがある。たとえば、北海道ほっかいどう道どう486号ごう豊田とよだ当麻とうま線せんでは、全線ぜんせんにわたって路線ろせん管理かんり番号ばんごうである「3486」が標識ひょうしきに使用しようされている。

鹿児島かごしま県けんでは主要しゅよう地方ちほう道どうと一般いっぱん県道けんどうについては整理せいり番号ばんごうが通とおし番号ばんごうとなっているが、一般いっぱん県道けんどうの自転車じてんしゃ道どうである大だい規模きぼ自転車じてんしゃ道どうの整理せいり番号ばんごうについては1番ばんから別べつに付づけ番ばんしており、鹿児島かごしま県けん道どう1号ごう及および鹿児島かごしま県けん道どう2号ごうは2路線ろせん存在そんざいする。

路線ろせん名めい

通常つうじょう、路線ろせん名めいは起点きてんと終点しゅうてんの名称めいしょうを組くみ合あわせたものとなる。ただし、起点きてんと終点しゅうてんのほかに重要じゅうような経過けいか地ちの名称めいしょうを路線ろせん名めいに含ふくめることがあるほか、主しゅ要港ようこうや主要しゅよう停車場ていしゃじょうを起点きてんとして他ほかの国道こくどうや都道府県とどうふけん道どうなどの主要しゅよう道路どうろとを連絡れんらくする路線ろせんの場合ばあいは「○○港こう線せん」「○○停車場ていしゃじょう線せん」といった路線ろせん名めいとなることもある[注釈ちゅうしゃく 3]。とりわけ、停車場ていしゃじょう線せんと名なの付つく路線ろせんは、都道府県とどうふけん道どうだけに見みられる路線ろせん名めいであり、JR（旧きゅう国鉄こくてつ）やその他た私鉄してつに関係かんけいなく全国ぜんこく各地かくちの鉄道てつどう駅えきとを結むすんでおり[注釈ちゅうしゃく 4]、いわゆる駅前通えきまえどおりとよばれる短距離たんきょりの路線ろせんが多おおい[12]。大だい規模きぼ自転車じてんしゃ道どうなど地方ちほう開発かいはつを目的もくてきに自転車じてんしゃ専用せんよう道路どうろとして整備せいびした道路どうろを都道府県とどうふけん道どうに指定していした路線ろせんもあり、この場合ばあいは「○○自転車じてんしゃ道どう線せん」といった路線ろせん名めいとなり、鉄道てつどう廃はい線せん跡あとや川辺かわべの堤防ていぼうなどが転用てんようされているところが多おおい[13]。

なお、路線ろせん名めいの付つけ方かたも整理せいり番号ばんごうと同様どうよう、国くにから各かく都道府県とどうふけんに通達つうたつによって指示しじされている[注釈ちゅうしゃく 1]。

  • 起点きてんとするもの：主要しゅような観光かんこう地ち・主要しゅよう停車ていしゃ場じょう・主要しゅよう地ち・主しゅ要港ようこう
  • 終点しゅうてんとするもの：国道こくどう・都道府県とどうふけん道どう・高速こうそく自動車じどうしゃ国道こくどう（インターチェンジ等とう）

路線ろせん名めいと通称つうしょうはその範囲はんいが一致いっちしないことが多おおい。都市とし部ぶ以外いがいでは通称つうしょうのついていない区間くかんも多おおい。

市町村しちょうそん合併がっぺいによって自治体じちたいの改変かいへんが生しょうじた場合ばあいは路線ろせん名めいが変更へんこうされることがあるが、誤解ごかいが生しょうじるおそれがある場合ばあいや地域ちいき名めいの定着ていちゃく状じょう況きょうによってはあえて改称かいしょうしない事例じれいもみられる[14]。たとえば、兵庫ひょうご県けんでは市町しちょう名めいが消滅しょうめつした場合ばあいは路線ろせん名めいを変更へんこうしていたが、篠山しのやま市しが丹波たんば篠山しのやま市しに改称かいしょうされた場合ばあいは近隣きんりんの丹波たんば市しを経由けいゆする路線ろせんと間違まちがえられるため変更へんこうを控ひかえる方針ほうしんである[14]。

都道府県とどうふけん道どうの標識ひょうしき

千葉ちば県けんの古ふるいタイプの県道けんどう標識ひょうしきの例れい（千葉ちば県けん道どう137号ごう宗吾そうご酒々井しすい線せん）
福島ふくしま県けん道どう38号線ごうせんの路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしき

都道府県とどうふけん道どう整理せいり番号ばんごう標識ひょうしきは第だい3次じ主要しゅよう地方ちほう道どう認定にんていが行おこなわれた1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）に制定せいていされ、同年どうねん6月がつに整理せいり番号ばんごうを改正かいせいした兵庫ひょうご県けん（1972年ねん4月がつから設置せっち開始かいし）を皮切かわきりに各かく都道府県とどうふけんで設置せっち普及ふきゅうが進すすんだ。1994年ねん（平成へいせい6年ねん）の和歌山わかやま県けんと福井ふくい県けんを最後さいごに全ぜん都道府県とどうふけんで路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしきが設置せっちされた。

標識ひょうしきの意匠いしょうは、青色あおいろ地ちに白色はくしょくの縁取へりとりがされ、角かくに丸まるみを帯おびた正六角形せいろっかっけいをしており、各かく都道府県とどうふけんとも上段じょうだんに県道けんどうの場合ばあい「県道けんどう」のほか「都道とどう」「道道みちみち」「府ふ道どう」の文字もじ、中央ちゅうおうに整理せいり番号ばんごう、下段げだんに都道府県とどうふけん名めいを白色はくしょく文字もじで記入きにゅうされた標準ひょうじゅんのもので全国ぜんこく的てきに統一とういつされている。ただし例外れいがいもあり、千葉ちば県けんなどで見みられる中央ちゅうおうに路線ろせん名めいを配はいした県けん独自どくじによる古ふるいタイプものが残のこっていたり、福島ふくしま県けんでは路線ろせん番号ばんごうと路線ろせん名めいを別々べつべつに記載きさいした県けん独自どくじの2段だん重かさね型がたの六角形ろっかっけい標識ひょうしきもみられる[15]。また、特殊とくしゅなものでは、1990年ねんの国際こくさい花はなと緑みどりの博覧はくらん会かいを機きに上段じょうだんの府ふ道どうを「ROUTE」、府ふ名めいを「Osaka」に置おき換かえた大阪おおさか府ふ道どうの標識ひょうしきや、やや縦長たてながの六角形ろっかっけいをした北海道ほっかいどう道どうの標識ひょうしきがあったり[15]、静岡しずおか県けん道どう223号ごうでは海上かいじょうフェリーに建たてられた標識ひょうしきの中なかに、絵えを描えがいたものまである[13]。

一部いちぶの道路どうろ愛好あいこう家かのあいだでは、一般いっぱん国道こくどうの標識ひょうしきを俗ぞくに「おにぎり」と称しょうするのに対たいし、都道府県とどうふけん道どうの標識ひょうしきを六角形ろっかっけいの形かたちから、英語えいご読よみのヘキサゴン（英えい：hexagon）からとった俗称ぞくしょうとして「ヘキサ」とよばれることが多おおい[11]。

複数ふくすうの都府県とふけんにわたる路線ろせんの整理せいり番号ばんごう

かつて都道府県とどうふけん道どうの路線ろせん番号ばんごう案内あんない標識ひょうしきが存在そんざいしなかった時代じだいに、複数ふくすうの都府県とふけんにわたる路線ろせんでは各かく都府県とふけんで整理せいり番号ばんごうが異ことなることが多おおかった[11]。東海とうかい地方ちほうや中国ちゅうごく地方ちほう、四国しこく地方ちほう、九州きゅうしゅう地方ちほうでは1970年代ねんだいに路線ろせん番号ばんごうの統一とういつが行おこなわれていた（鳥取とっとり県けん道どうは比較的ひかくてき遅おそく1984年ねん施行しこう）が、東日本ひがしにっぽんや近畿きんき地方ちほうでは1994年ねんまで大半たいはんの都府県とふけん道どうの整理せいり番号ばんごうがまちまちの状態じょうたいであった。

その後ご、都道府県とどうふけん道どうの路線ろせん番号ばんごう案内あんない標識ひょうしきが立たてられて整理せいり番号ばんごうが表示ひょうじされるようになると、都道とどう府県境ふけんきょうを跨またぐ場合ばあいに番号ばんごうが変かわってしまうことによって、案内あんない上じょうの不都合ふつごうが生しょうじてきた。そのため1993年ねん（平成へいせい5年ねん）に当時とうじの宮澤みやざわ内閣ないかく下したで建設省けんせつしょう（現げん・国土こくど交通省こうつうしょう）[16]が、このような路線ろせんではできるだけ同一どういつの整理せいり番号ばんごうになるように都府県とふけん間あいだで調整ちょうせいするよう通達つうたつを出だしたことから、1994年ねん（平成へいせい6年ねん）4月がつ以降いこうは境界きょうかいを跨またぐ都府県とふけん道どうのほとんどで、同一どういつの番号ばんごうを使用しようするように整理せいり番号ばんごうの変更へんこうがなされた[11]。例たとえば、主要しゅよう地方ちほう道どう園部そのべ能勢のせ線せんの整理せいり番号ばんごうについては、京都きょうと府ふは54号ごう、大阪おおさか府ふが3号ごうであったが、1994年ねん4月がつ1日にちに54号ごうに統一とういつされた。

しかし現在げんざいにおいても、山梨やまなし・神奈川かながわ・静岡しずおか県けんを跨またぐ県道けんどう山中湖やまなかこ小山こやま線せんのように、同どう一いち路線ろせんであっても県けんによっては整理せいり番号ばんごうが変更へんこうされず、他たの都府県とふけん間あいだと番号ばんごうが統一とういつされていない県道けんどうもいくつか存在そんざいしている[11]。

ウィキペディア日本語にほんご版ばんでは、記事きじ名めいを東京とうきょう都道とどう5号ごう新宿しんじゅく青梅線おうめせん、東京とうきょう都道とどう・神奈川かながわ県けん道どう3号ごう世田谷せたがや町田まちだ線せん（起点きてんが左ひだり）、栃木とちぎ県けん道どう・群馬ぐんま県けん道どう・埼玉さいたま県けん道どう・茨城いばらき県けん道どう9号ごう佐野さの古河ふるかわ線せん（起点きてんが左ひだり）、東京とうきょう都道とどう20号ごう・神奈川かながわ県けん道どう525号ごう府中ふちゅう相模原さがみはら線せんのようにしている。

  • 千葉県の古いタイプの県道標識の例（千葉県道137号宗吾酒々井線）
    千葉ちば県けんの古ふるいタイプの県道けんどう標識ひょうしきの例れい（千葉ちば県けん道どう137号ごう宗吾そうご酒々井しすい線せん）
  • 福島県道38号線の路線番号標識
    福島ふくしま県けん道どう38号線ごうせんの路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしき
  • 大阪府内の府道の一部に設置されている「府道」を「ROUTE」「大阪」を「Osaka」と表記したタイプの路線番号標識
    大阪おおさか府内ふないの府ふ道どうの一部いちぶに設置せっちされている「府ふ道どう」を「ROUTE」「大阪おおさか」を「Osaka」と表記ひょうきしたタイプの路線ろせん番号ばんごう標識ひょうしき
  • 静岡県道223号の海上フェリー看板にある県道標識は、富士山とフェリーをモチーフにしたイラストを描いている。
    静岡しずおか県けん道どう223号ごうの海上かいじょうフェリー看板かんばんにある県道けんどう標識ひょうしきは、富士山ふじさんとフェリーをモチーフにしたイラストを描えがいている。

特徴とくちょうのある都道府県とどうふけん道どう

3か所しょ以上いじょうの都府県とふけんにわたる都道府県とどうふけん道どう

4県けん

3都府県とふけん

複数ふくすうの府県ふけんに跨またがるが一方いっぽうが認定にんていしていない県道けんどう

延長えんちょうが100km以上いじょうの都道府県とどうふけん道どう

延長えんちょうが10m以下いかの都道府県とどうふけん道どう

単独たんどく区間くかんが存在そんざいしない都道府県とどうふけん道どう

その他た

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ a b c 平成へいせい6年ねん6月がつ30日にち 建設省けんせつしょう道どう政せい発はつ第だい33号ごう「都道府県とどうふけん道どうの路線ろせん認定にんてい等とうについて」（各かく都道府県とどうふけん知事ちじ宛あて、建設省けんせつしょう道路どうろ局長きょくちょう通達つうたつ）によって国くにから各かく都道府県とどうふけんに通達つうたつされている。
  2. ^ 例外れいがいとして2022年ねんに認定にんていされた東京とうきょう都道とどう501号ごう王子おうじ金きん町まち市川いちかわ線せんがある。
  3. ^ 秋田あきた県けん道どうには、操車そうしゃ場じょう（貨物かもつ駅えき）の名なを冠かんした「秋田あきた県けん道どう126号ごう秋田あきた操車そうしゃ場じょう線せん」もある。
  4. ^ 廃はい線せん等とうの理由りゆうで駅えきが廃止はいしされたところでも、かつての名残なごりとして「停車場ていしゃじょう線せん」と名なのつく県道けんどうもいくつか残存ざんそんする[12]。

出典しゅってん

  1. ^ ロム・インターナショナル（編へん） 2005, p. 217.
  2. ^ a b c d 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 188.
  3. ^ 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, pp. 188–189.
  4. ^ 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 189.
  5. ^ a b c 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 194.
  6. ^ 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 58.
  7. ^ “県道けんどうならぬ「険けん道どう」 数すうは「酷こく道どう」よりも膨大ぼうだい？ 初心者しょしんしゃにはお勧すすめできない道路どうろたち”. 乗のりものニュース. 2022年ねん4月がつ30日にち閲覧えつらん。
  8. ^ 市町村しちょうそんに移譲いじょうされた事務じむ・権限けんげんの一覧いちらん - 岡山おかやま県けん、2009年ねん4月がつ1日にち
  9. ^ a b c d 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 190.
  10. ^ 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, pp. 189–190.
  11. ^ a b c d e f 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 195.
  12. ^ a b 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 192.
  13. ^ a b 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, p. 193.
  14. ^ a b 門田かどた晋一しんいち (2019年ねん3月がつ28日にち). “市し名めいは変かわるけど…県道けんどう名めいに「丹波たんば」入いれません”. 神戸こうべ新聞しんぶんNEXT. https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012188216.shtml 2019年ねん9月がつ12日にち閲覧えつらん。 
  15. ^ a b 佐藤さとう健太郎けんたろう 2014, pp. 196–197.
  16. ^ 当時とうじの建設けんせつ大臣だいじんは中村なかむら喜四郎きしろう

参考さんこう文献ぶんけん

  • 佐藤さとう健太郎けんたろう『ふしぎな国道こくどう』講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ〉、2014年ねん10月がつ20日はつか。ISBN 978-4-06-288282-8。 
  • ロム・インターナショナル（編へん）『道路どうろ地図ちず びっくり!博学はくがく知識ちしき』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ〈KAWADE夢ゆめ文庫ぶんこ〉、2005年ねん2月がつ1日にち。ISBN 4-309-49566-4。 

関連かんれん項目こうもく

ポータル 道路
ポータル 道路どうろ
プロジェクト 道路どうろ
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