|
|
1行目: |
1行目: |
|
'''クレシダ'''(''Cressida'' )は、[[トヨタ自動車]]で生産されていた[[セダン]]タイプまたは[[ステーションワゴン|ワゴン]]タイプの高級中型[[乗用車]]である。 |
|
'''クレシーダ'''(''Cressida'' )は、[[トヨタ自動車]]で生産されていた[[セダン]]タイプまたは[[ステーションワゴン|ワゴン]]タイプの高級中型[[乗用車]]である。 |
|
|
|
|
|
== 概要 == |
|
== 概要 == |
|
[[トヨタ・マークII|マークII]]セダンタイプ・ワゴンタイプないしは[[トヨタ・クレスタ|クレスタ]]の姉妹車でもあり、マークIIの日本国外仕様車として親しまれた。[[日本]]だけでなく[[ジンバブエ]]、[[南アフリカ]]<ref>著者 山崎敏夫。経営のグローバル化の基本的特徴と意義(Ⅰ)―日本の製造業を中心として</ref>で生産され、[[アメリカ合衆国]]を中心に各国へと輸出されていた。生産期間は[[1976年]]<ref>{{Cite web|url=http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/sales/activity/middle_east/index.html|title=トヨタ自動車75年史 資料で見る75年の歩み|accessdate=2013-09-7}}</ref> |
|
[[トヨタ・マークII|マークII]]セダンタイプ・ワゴンタイプないしは[[トヨタ・クレスタ|クレスタ]]の姉妹車でもあり、マークIIの日本国外仕様車として親しまれた。[[日本]]だけでなく[[ジンバブエ]]、[[南アフリカ]]<ref>著者 山崎敏夫。経営のグローバル化の基本的特徴と意義(Ⅰ)―日本の製造業を中心として</ref>で生産され、[[アメリカ合衆国]]を中心に各国へと輸出されていた。生産期間は[[1976年]]<ref>{{Cite web|url=http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/sales/activity/middle_east/index.html|title=トヨタ自動車75年史 資料で見る75年の歩み|accessdate=2013-09-7}}</ref> |
|
から[[1992年]](X30型 - X80型)、4代に渡って製造された。日本および世界各国では、「クレシーダ」と呼ばれることが多い。 |
|
から[[1992年]](X30型 - X80型)、4代に渡って製造された。 |
|
|
|
|
|
セダンタイプは、歴代のマークIIの最大排気量モデル(2,600cc、2,800cc、3,000cc)から構成され、当時のアメリカ市場ではトヨタブランドの最高級車として販売されていた。4代目を以てその歴史に幕を下ろすこととなったため、後継モデルとして誕生した[[トヨタ・アバロン|アバロン]]にその座を譲ることとなった(ただし直接的な後継車ではない)。 |
|
セダンタイプは、歴代のマークIIの最大排気量モデル(2,600cc、2,800cc、3,000cc)から構成され、当時のアメリカ市場ではトヨタブランドの最高級車として販売されていた。4代目を以てその歴史に幕を下ろすこととなったため、後継モデルとして誕生した[[トヨタ・アバロン|アバロン]]にその座を譲ることとなった(ただし直接的な後継車ではない)。 |
11行目: |
11行目: |
|
== 歴史 == |
|
== 歴史 == |
|
=== 初代 RX/MX30系 1976-1980 セダン・ワゴン・ハードトップ=== |
|
=== 初代 RX/MX30系 1976-1980 セダン・ワゴン・ハードトップ=== |
|
[[ファイル:1978-Toyota-Cressida-MX32.jpeg|thumb|200px|right|MX30クレシダ・セダン]] |
|
[[ファイル:1978-Toyota-Cressida-MX32.jpeg|thumb|200px|right|MX30クレシーダ・セダン]] |
|
[[ファイル:Toyota Cressida Coupe 1977.jpg|thumb|200px|right|MX30クレシダ・ハードトップ]] |
|
[[ファイル:Toyota Cressida Coupe 1977.jpg|thumb|200px|right|MX30クレシーダ・ハードトップ]] |
|
この代のみ2ドアハードトップ(仕向地によっては[[クーペ]]とも呼ばれた)が存在し、[[ヨーロッパ]]などに輸出されていたが、[[北アメリカ|北米]]仕様には設定されておらずセダン・ワゴンのみ、[[カナダ]]はセダンのみであった。北米、カナダ、[[オーストラリア]]等には4M型6気筒2,600ccエンジンが、その他の地域には18R型4気筒2,000ccエンジンが搭載されていた。 |
|
この代のみ2ドアハードトップ(仕向地によっては[[クーペ]]とも呼ばれた)が存在し、[[ヨーロッパ]]などに輸出されていたが、[[北アメリカ|北米]]仕様には設定されておらずセダン・ワゴンのみ、[[カナダ]]はセダンのみであった。北米、カナダ、[[オーストラリア]]等には4M型6気筒2,600ccエンジンが、その他の地域には18R型4気筒2,000ccエンジンが搭載されていた。 |
|
{{-}} |
|
{{-}} |
|
|
|
|
|
=== 2代目 X60型 1981-1984 セダン・ワゴン=== |
|
=== 2代目 X60型 1981-1984 セダン・ワゴン=== |
|
[[ファイル:'81-'82 Toyota Cressida.jpg|thumb|200px|right|MX63クレシダ・セダン 北米仕様]] |
|
[[ファイル:'81-'82 Toyota Cressida.jpg|thumb|200px|right|MX63クレシーダ・セダン 北米仕様]] |
|
[[ファイル:'83-'84 Toyota Cressida Wagon.JPG|thumb|200px|right|MX62クレシダ・ワゴン 北米仕様]] |
|
[[ファイル:'83-'84 Toyota Cressida Wagon.JPG|thumb|200px|right|MX62クレシーダ・ワゴン 北米仕様]] |
|
5M-E/5M-GE 2,800ccエンジンを搭載した。マークIIに存在したハードトップはクレシダでは一旦消滅し(3代目で4ドアハードトップとして復活)、セダンとワゴンのみのモデルとなった。 |
|
5M-E/5M-GE 2,800ccエンジンを搭載した。マークIIに存在したハードトップはクレシーダでは一旦消滅し(3代目で4ドアハードトップとして復活)、セダンとワゴンのみのモデルとなった。 |
|
{{-}} |
|
{{-}} |
|
|
|
|
25行目: |
25行目: |
|
{{Infobox_自動車のスペック表 |
|
{{Infobox_自動車のスペック表 |
|
| 車種= 普通自動車 |
|
| 車種= 普通自動車 |
|
| 車名= 3代目クレシダ |
|
| 車名= 3代目クレシーダ |
|
| 車名補=YX7#/RX7#/GX7#/MX7#/LX7#型 |
|
| 車名補=YX7#/RX7#/GX7#/MX7#/LX7#型 |
|
| 1枚目画像の説明=MX73クレシダ・セダン 北米仕様 |
|
| 1枚目画像の説明=MX73クレシーダ・セダン 北米仕様 |
|
| 1枚目画像名=Toyota-Cressida.JPG |
|
| 1枚目画像名=Toyota-Cressida.JPG |
|
| 2枚目画像の説明=MX73クレシダ・セダン オーストラリア仕様 |
|
| 2枚目画像の説明=MX73クレシーダ・セダン オーストラリア仕様 |
|
| 2枚目画像名=1984-1988_Toyota_Cressida_(MX73)_GLX-i_sedan_01.jpg |
|
| 2枚目画像名=1984-1988_Toyota_Cressida_(MX73)_GLX-i_sedan_01.jpg |
|
| 3枚目画像の説明=1985 MX73クレシダ内装(北米仕様) |
|
| 3枚目画像の説明=1985 MX73クレシーダ内装(北米仕様) |
|
| 3枚目画像名=Cressida 85 INTERIOR.png |
|
| 3枚目画像名=Cressida 85 INTERIOR.png |
|
| 製造国=[[日本]] [[トヨタ自動車]] 元町工場 |
|
| 製造国=[[日本]] [[トヨタ自動車]] 元町工場 |
61行目: |
61行目: |
|
ボディパネルについては、日本国内で売られていた[[トヨタ・マークII|マークII]]セダンをベースとし[[トヨタ・クレスタ|クレスタ]]のフロント周りのパネルを流用していた。 |
|
ボディパネルについては、日本国内で売られていた[[トヨタ・マークII|マークII]]セダンをベースとし[[トヨタ・クレスタ|クレスタ]]のフロント周りのパネルを流用していた。 |
|
|
|
|
|
また、歴代のクレシダの中でもっとも販売台数が多いモデルでもある。 |
|
また、歴代のクレシーダの中でもっとも販売台数が多いモデルでもある。 |
|
|
|
|
|
北米モデル、ヨーロッパモデルについてはセダン・ワゴンが存在し、[[中東]]および[[ガルフ]]諸国については、日本国内同様4ドアハードトップ・セダン・ワゴンが存在。またオーストラリア向けにはセダンモデルのみが存在した。 |
|
北米モデル、ヨーロッパモデルについてはセダン・ワゴンが存在し、[[中東]]および[[ガルフ]]諸国については、日本国内同様4ドアハードトップ・セダン・ワゴンが存在。またオーストラリア向けにはセダンモデルのみが存在した。 |
77行目: |
77行目: |
|
|
|
|
|
=== 4代目 X80型 1989-1992 セダン=== |
|
=== 4代目 X80型 1989-1992 セダン=== |
|
[[ファイル:4th-Toyota-Cressida.jpg|thumb|200px|right|MX83クレシダ]] |
|
[[ファイル:4th-Toyota-Cressida.jpg|thumb|200px|right|MX83クレシーダ]] |
|
[[ファイル:91-92 Toyota Cressida.jpg|thumb|250px|right|後期型]] |
|
[[ファイル:91-92 Toyota Cressida.jpg|thumb|250px|right|後期型]] |
|
7M-GE 3,000ccエンジンを搭載した。ワゴン・ハードトップが消滅し、セダンのみのモデルとなった。また、このモデルを最後に消滅。 |
|
7M-GE 3,000ccエンジンを搭載した。ワゴン・ハードトップが消滅し、セダンのみのモデルとなった。また、このモデルを最後に消滅。 |
クレシーダ(Cressida )は、トヨタ自動車で生産されていたセダンタイプまたはワゴンタイプの高級中型乗用車である。
概要
マークIIセダンタイプ・ワゴンタイプないしはクレスタの姉妹車でもあり、マークIIの日本国外仕様車として親しまれた。日本だけでなくジンバブエ、南アフリカ[1]で生産され、アメリカ合衆国を中心に各国へと輸出されていた。生産期間は1976年[2]
から1992年(X30型 - X80型)、4代に渡って製造された。
セダンタイプは、歴代のマークIIの最大排気量モデル(2,600cc、2,800cc、3,000cc)から構成され、当時のアメリカ市場ではトヨタブランドの最高級車として販売されていた。4代目を以てその歴史に幕を下ろすこととなったため、後継モデルとして誕生したアバロンにその座を譲ることとなった(ただし直接的な後継車ではない)。
初代にはセダン・ワゴンのほかに2ドアハードトップが設定され、3代目はセダン・ワゴンのほかに4ドアハードトップが設定された。
歴史
初代 RX/MX30系 1976-1980 セダン・ワゴン・ハードトップ
MX30クレシーダ・セダン
MX30クレシーダ・ハードトップ
この代のみ2ドアハードトップ(仕向地によってはクーペとも呼ばれた)が存在し、ヨーロッパなどに輸出されていたが、北米仕様には設定されておらずセダン・ワゴンのみ、カナダはセダンのみであった。北米、カナダ、オーストラリア等には4M型6気筒2,600ccエンジンが、その他の地域には18R型4気筒2,000ccエンジンが搭載されていた。
2代目 X60型 1981-1984 セダン・ワゴン
MX63クレシーダ・セダン 北米仕様
MX62クレシーダ・ワゴン 北米仕様
5M-E/5M-GE 2,800ccエンジンを搭載した。マークIIに存在したハードトップはクレシーダでは一旦消滅し(3代目で4ドアハードトップとして復活)、セダンとワゴンのみのモデルとなった。
3代目 X70型 1985-1988 セダン・ワゴン・ハードトップ
3代目クレシーダ YX7#/RX7#/GX7#/MX7#/LX7#型 |
---|
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/Toyota-Cressida.JPG/280px-Toyota-Cressida.JPG) MX73クレシーダ・セダン 北米仕様 |
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/37/1985_Toyota_Cressida_%28MX73%29_GLX-i_sedan_%282010-09-23%29_01.jpg/280px-1985_Toyota_Cressida_%28MX73%29_GLX-i_sedan_%282010-09-23%29_01.jpg) MX73クレシーダ・セダン オーストラリア仕様 |
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d9/Cressida_85_INTERIOR.png/280px-Cressida_85_INTERIOR.png) 1985 MX73クレシーダ内装(北米仕様) |
概要 |
---|
製造国 |
日本 トヨタ自動車 元町工場 |
---|
販売期間 |
1985–1988 (一般諸国向け-1993年) |
---|
ボディ |
---|
乗車定員 |
5名 |
---|
ボディタイプ |
4ドアセダン 4ドアハードトップ 5ドアステーションワゴン |
---|
駆動方式 |
フロントエンジンリアドライブ : FR |
---|
パワートレイン |
---|
エンジン |
2Y:1,800cc (YX70) 21R:2,000cc (RX70) 2L:2,400cc (LX70) 1GE:2,000cc (GX71) 1G-G:2,000cc (GX71) 5M-E:2,800cc (MX72) 5M-GE:2,800cc (MX73/MX72) 22R:2,400cc (RX72) 3Y:2,000cc (YX72) 7M-GE:3,000cc (MX75) |
---|
変速機 |
5速マニュアルトランスミッション 4速オートマチックトランスミッション |
---|
前 |
前:マクファーソン・ストラット式 後:セミトレーリングアーム式(セダン)/4リンク(ワゴン) |
---|
後 |
前:マクファーソン・ストラット式 後:セミトレーリングアーム式(セダン)/4リンク(ワゴン) |
---|
車両寸法 |
---|
ホイールベース |
2,654mm |
---|
全長 |
4,775mm (1985–1986) 4,770mm (1987-1988) |
---|
全幅 |
1,689mm |
---|
全高 |
1,372mm (1985–1986) 1,374mm (1987-1988) |
---|
車両重量 |
1,458kg |
---|
テンプレートを表示 |
ボディパネルについては、日本国内で売られていたマークIIセダンをベースとしクレスタのフロント周りのパネルを流用していた。
また、歴代のクレシーダの中でもっとも販売台数が多いモデルでもある。
北米モデル、ヨーロッパモデルについてはセダン・ワゴンが存在し、中東およびガルフ諸国については、日本国内同様4ドアハードトップ・セダン・ワゴンが存在。またオーストラリア向けにはセダンモデルのみが存在した。
3タイプのボディのうち4ドアセダンは仕向け地にもよるが唯一サンルーフの設定が存在した。
北米ではセダン (MX73) は5速マニュアルトランスミッションもしくは4速オートマチックトランスミッションの設定から選択することが可能であり、ワゴン (MX72) は4速オートマチックトランスミッションのみの設定であった。
また1987年モデルにてワゴンは廃止され、セダンのみの設定となる。
北米向けなどでは1989年からX80系にバトンタッチするが、一般諸国向けに関してはセダンボディ・ワゴンボディ共に1993年まで生産が継続され、X70系の最終モデルには南アフリカ向けの設定としてスープラなどに搭載される7M-GEU型エンジンを搭載したモデルが存在する。
日本国内ではマークIIワゴン (GX70G) にクレスタ (GX71) の角型四灯式のフロントマスクを流用するといったカスタムが存在しているが、中東向けについては規格ヘッドライトの部品入手のしやすさから、このカスタムと同様の組み合わせをメーカーで設定し販売していた。
4代目 X80型 1989-1992 セダン
MX83クレシーダ
後期型
7M-GE 3,000ccエンジンを搭載した。ワゴン・ハードトップが消滅し、セダンのみのモデルとなった。また、このモデルを最後に消滅。
販売台数
モデルイヤー
|
北米 販売台数
|
1977
|
2,526[3]
|
1978
|
12,484
|
1979
|
11,910
|
1980
|
11,627
|
1981
|
29,583
|
1982
|
37,448
|
1983
|
39,755
|
1984
|
34,456
|
1985
|
45,286
|
1986
|
42,180
|
1987
|
21,968
|
1988
|
14,035
|
1989
|
23,785
|
1990
|
12,710
|
1991
|
9,415
|
1992
|
3,528
|
1993
|
322
|
1994
|
5
|
1995
|
2
|
Total
|
318,596
|
脚注
関連事項