Յ

Յ, յ（アルメニア語ご: հիまたはյի、発音はつおんはhiまたはyi）は、アルメニア文字もじの21番目ばんめの文字もじである。405年ねんごろにメスロプ・マシュトツによって作成さくせいされたと見みられる。

使用しよう

古典こてんアルメニア語ごと東ひがしアルメニア語ごでは硬かた口蓋こうがい接近せっきん音おん[j]を表あらわす。西にしアルメニア語ごでは大おおまかに3種類しゅるいの発音はつおんがあり、語かたり中ちゅうでは同おなじく硬かた口蓋こうがい接近せっきん音おん[j]であるが、語頭ごとうでは[j]のほかに無声むせい声門せいもん摩擦音まさつおん[h]と発音はつおんすることもあり、語末ごまつでは黙だま字じの場合ばあいもある。ラテン文字もじ化かする時ときは「Y」と記しるす^[1]。記数きすう法ほうでは300を表あらわす。

ソ連それん時代じだいおよび現行げんこうのアルメニア共和きょうわ国こくの正書法せいしょほうでの文字もじの整理せいりにより、語頭ごとうで[h]と発音はつおんする「Յ」は全すべて「Հ」へ書かき換かえられる（յարմար → հարմար、Յովհաննէս → Հովհաննես、Յակոբ → Հակոբなど）。語末ごまつにある黙だま字じの「Յ」も削除さくじょされる（պարագայ → պարագաなど）。また、古典こてんアルメニア語ごにあった「ոյ」と二に重母音じゅうぼいんの「եա」「եօ」「իւ」はこの正書法せいしょほうにより、それぞれ「ույ」「յա」「յո」「յու」へ書かき換かえられる（քոյր → քույր、եօթ → յոթ、ազատութիւն → ազատություն、Սարգսեան → Սարգսյանなど）^[2]。