マンモグラフィー車 しゃ
がん検診 けんしん (がんけんしん、英語 えいご : Cancer screening )とは、がん の症状 しょうじょう がない人々 ひとびと において、存在 そんざい が知 し られていないがんを見 み つけようとする医学 いがく 的 てき 検査 けんさ (スクリーニング )である。がん検診 けんしん は健康 けんこう な人々 ひとびと に対 たい して行 おこな うものであるため、安全 あんぜん で、体 からだ をあまり侵 おかせ 襲 かさね しないものであることが求 もと められる。また、地方自治体 ちほうじちたい などが主体 しゅたい となって行 おこな われる対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん では、それに加 くわ えて安価 あんか かつ偽 にせ 陽性 ようせい が少 すく ない検査 けんさ であることも重要 じゅうよう となる。もし、がん検診 けんしん でがんの徴候 ちょうこう が見 み つかった場合 ばあい 、がんの診断 しんだん を確実 かくじつ なものにするために、より確実 かくじつ 性 せい の高 たか い二 に 次 じ 検査 けんさ が行 おこな われる[1] 。
がんの治療 ちりょう は一般 いっぱん に早期 そうき がんであるほど治癒 ちゆ 率 りつ が高 たか く、治療 ちりょう 後 ご の生命 せいめい 予 よ 後 ご やQOL も高 たか くなることが期待 きたい されるが、がんはある程度 ていど 大 おお きくなって周囲 しゅうい 組織 そしき へ浸潤 しんじゅん したり、骨 ほね などに転移 てんい したり、物理 ぶつり 的 てき に正常 せいじょう 組織 そしき を圧迫 あっぱく するなどしないと症状 しょうじょう を呈 てい さないことが多 おお く、自覚 じかく 症状 しょうじょう が出現 しゅつげん して受診 じゅしん した時 とき には既 すで に治療 ちりょう 困難 こんなん な進行 しんこう がんであることが少 すく なくない。そのため、負担 ふたん の少 すく ない検査 けんさ を健康 けんこう なうちに受 う けることで、まだ症状 しょうじょう のない早期 そうき 癌 がん を発見 はっけん して治療 ちりょう に繋 つな げるというのが、がん検診 けんしん の基本 きほん 概念 がいねん である。ほぼすべてのがんで1cm以下 いか なら症状 しょうじょう は出 で ない[1] 。
がん検診 けんしん には、地方自治体 ちほうじちたい などの公共 こうきょう 政策 せいさく として住民 じゅうみん の当該 とうがい がんによる死亡 しぼう 率 りつ を下 さ げるために行 おこな う対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん (住民 じゅうみん 検診 けんしん 型 がた がん検診 けんしん )と、個人 こじん による自己 じこ 判断 はんだん で受診 じゅしん する任意 にんい 型 がた 検診 けんしん (人間 にんげん ドック型 かた 検診 けんしん )があり、前者 ぜんしゃ は比較的 ひかくてき 安価 あんか かつ簡易 かんい な検査 けんさ を低額 ていがく あるいは無料 むりょう で受 う けられる一方 いっぽう 、後者 こうしゃ は精密 せいみつ 検査 けんさ に近 ちか い検査 けんさ を全額 ぜんがく 自費 じひ あるいは職場 しょくば などの福利 ふくり 厚生 こうせい として受 う けるものであり、同 どう じがん検診 けんしん でもその性質 せいしつ は大 おお きく異 こと なっている。
有効 ゆうこう 性 せい の評価 ひょうか [ 編集 へんしゅう ]
がん検診 けんしん の有効 ゆうこう 性 せい は、そのがん検診 けんしん 受診 じゅしん 者 しゃ の当該 とうがい がんによる死亡 しぼう 率 りつ が、非 ひ 受診 じゅしん 者 しゃ のそれよりも低下 ていか するかどうかで評価 ひょうか される。有効 ゆうこう 性 せい の証明 しょうめい としては、受診 じゅしん 者 しゃ と非 ひ 受診 じゅしん 者 しゃ の無 む 作為 さくい 化 か 比較 ひかく 対照 たいしょう 試験 しけん や症例 しょうれい 対照 たいしょう 研究 けんきゅう により、実際 じっさい に死亡 しぼう 率 りつ が低減 ていげん したことが統計 とうけい 学 がく 的 てき に示 しめ されることが最 もっと も信頼 しんらい 性 せい の高 たか い証明 しょうめい であるが、この証明 しょうめい には非常 ひじょう に長期 ちょうき かつ大 だい 規模 きぼ な研究 けんきゅう が必要 ひつよう であり、病変 びょうへん 検出 けんしゅつ 精度 せいど や治療 ちりょう の中 なか 間 あいだ 評価 ひょうか といった間接 かんせつ 的 てき な証拠 しょうこ を複数 ふくすう 組 く み合 あ わせて示 しめ されていることも多 おお い。
なお、がん検診 けんしん の有用 ゆうよう 性 せい を判断 はんだん するための証拠 しょうこ として「専門 せんもん 家 か の意見 いけん 」は最 もっと も信頼 しんらい 性 せい のグレードが低 ひく い[2] 。例 たと えば、任意 にんい 検診 けんしん を行 おこな っている医療 いりょう 機関 きかん は検診 けんしん の有用 ゆうよう 性 せい を強 つよ く全面 ぜんめん に押 お しがちであるし、「現代 げんだい 医療 いりょう の常識 じょうしき を否定 ひてい する」というスタイルが大衆 たいしゅう 受 う けすることから都合 つごう のいい論文 ろんぶん のチェリー・ピッキング などを駆使 くし してがん検診 けんしん の有用 ゆうよう 性 せい を積極 せっきょく 的 てき に否定 ひてい する医師 いし などもいるが、それらは共 とも に医学 いがく 上 じょう のがん検診 けんしん の有用 ゆうよう 性 せい 評価 ひょうか とは無関係 むかんけい な私見 しけん でしかなく、正 ただ しい場合 ばあい もあるが誤 あやま りを含 ふく んでいる場合 ばあい も多々 たた ある。特 とく に情報 じょうほう の発信 はっしん 者 しゃ が個人 こじん や個人 こじん 経営 けいえい に近 ちか い組織 そしき である場合 ばあい や、正確 せいかく 性 せい よりもセンセーショナリズムが歓迎 かんげい されがちな大衆 たいしゅう 向 む けメディアが情報 じょうほう 拡散 かくさん に寄与 きよ する場合 ばあい 、個々人 ここじん の特殊 とくしゅ な思想 しそう や利益 りえき 関係 かんけい により、公共 こうきょう 性 せい 度外視 どがいし で明確 めいかく かつ時 とき に危険 きけん な誤 あやま 情報 じょうほう が発信 はっしん される場合 ばあい もあり、情報 じょうほう の受 う け手 て には注意 ちゅうい が必要 ひつよう である[3] 。
部位 ぶい 別 べつ がん検診 けんしん [ 編集 へんしゅう ]
バリウム写真 しゃしん
胃 い X線 せん 検査 けんさ (バリウム検査 けんさ )と胃 い 内視鏡 ないしきょう 検査 けんさ は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両方 りょうほう で推奨 すいしょう される。
ペプシノゲン法 ほう とヘリコバクターピロリ 抗体 こうたい 検査 けんさ は、現時点 げんじてん では死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか の証明 しょうめい が不十分 ふじゅうぶん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない[4] 。
便 びん 潜 せん 血 ち 検査 けんさ 用 よう の採 と 便 びん 管 かん
便 びん 潜 せん 血 ち 検査 けんさ 法 ほう は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両方 りょうほう で推奨 すいしょう される(特 とく に免疫 めんえき 法 ほう が推奨 すいしょう される)。
大腸 だいちょう 内視鏡 ないしきょう 検査 けんさ は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されている一方 いっぽう で無視 むし できない不利益 ふりえき もあるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない。
直腸 ちょくちょう 指 ゆび 診 み は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が否定 ひてい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両方 りょうほう で推奨 すいしょう されない[5] 。
成人 せいじん 男性 だんせい の胸部 きょうぶ X線 せん 写真 しゃしん
胸部 きょうぶ X線 せん 撮影 さつえい を非 ひ 高 だか 危険 きけん 群 ぐん (肺癌 はいがん リスクを特 とく に有 ゆう しない集団 しゅうだん )に対 たい して行 おこな うのは、肺 はい がん の死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両者 りょうしゃ で推奨 すいしょう される。高 こう 危険 きけん 群 ぐん (肺癌 はいがん リスクのある集団 しゅうだん )の場合 ばあい は喀痰 かくたん 細 ほそ 胞診を併用 へいよう することが推奨 すいしょう される。
低 てい 線量 せんりょう CT による胸部 きょうぶ 撮影 さつえい は、現時点 げんじてん では死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか の証明 しょうめい が不十分 ふじゅうぶん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない。
通常 つうじょう 線量 せんりょう CTによる胸部 きょうぶ 撮影 さつえい は被曝 ひばく が多 おお いため、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両方 りょうほう で推奨 すいしょう されない[6] 。
PSA検査 けんさ および直腸 ちょくちょう 診 み は、現時点 げんじてん では死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか の証明 しょうめい が不十分 ふじゅうぶん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない[7] 。
細胞 さいぼう 診 み (従来 じゅうらい 法 ほう 、液状 えきじょう 検体 けんたい 法 ほう )は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両者 りょうしゃ で推奨 すいしょう される。
HPV検査 けんさ 法 ほう およびHPV陽性 ようせい 者 しゃ の細胞 さいぼう 診 み トリアージ法 ほう は、現時点 げんじてん では死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか の証明 しょうめい が不十分 ふじゅうぶん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない[8] 。
マンモグラフィー 検査 けんさ は40歳 さい 〜74歳 さい の受診 じゅしん 者 しゃ に対 たい して死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両者 りょうしゃ で推奨 すいしょう される。また、40〜64歳 さい の受診 じゅしん 者 しゃ ではマンモグラフィー検査 けんさ と視 み 触診 しょくしん の併用 へいよう でも死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか が証明 しょうめい されており、対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん の両者 りょうしゃ で推奨 すいしょう される。40歳 さい 未満 みまん では乳 にゅう がんの発症 はっしょう 自体 じたい が少 すく なく、死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか を判定 はんてい することが困難 こんなん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない。
視 み 触診 しょくしん 単独 たんどく 法 ほう や超 ちょう 音波 おんぱ 検査 けんさ は死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか を評価 ひょうか した研究 けんきゅう が少 すく なく、現時点 げんじてん では有用 ゆうよう 性 せい の評価 ひょうか が困難 こんなん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない[9] 。
従来 じゅうらい は免疫 めんえき 染色 せんしょく 法 ほう があったものの、精度 せいど は不十分 ふじゅうぶん だった。近年 きんねん 、血液 けつえき または尿 にょう 中 ちゅう に含 ふく まれるバイオマーカー を利用 りよう する手法 しゅほう が開発 かいはつ されつつある[10] [11] 。
PET検査 けんさ やPET/CT検査 けんさ による全身 ぜんしん がん検索 けんさく は、現時点 げんじてん では死亡 しぼう 率 りつ 減少 げんしょう 効果 こうか の証明 しょうめい が不十分 ふじゅうぶん であるが、十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で任意 にんい 型 がた 検診 けんしん に使用 しよう することは否定 ひてい されない。なお、がん検診 けんしん でPET検査 けんさ やPET/CT検査 けんさ を利用 りよう する受診 じゅしん 者 しゃ の多 おお くは全身 ぜんしん 検索 けんさく を期待 きたい しているが、一時 いちじ の報道 ほうどう などにより「PETなら何 なん でもわかる」と誤解 ごかい している受診 じゅしん 者 しゃ が少 すく なくないので、決 けっ して万能 ばんのう ではないことを十分 じゅうぶん に説明 せつめい の上 うえ で、PET検査 けんさ やPET/CT検査 けんさ で検出 けんしゅつ されにくい疾患 しっかん については他 た 検査 けんさ による検診 けんしん の併用 へいよう も考慮 こうりょ する必要 ひつよう がある[12] 。近年 きんねん はマイクロRNA を使用 しよう した検査 けんさ 方法 ほうほう やがん探知 たんち 犬 けん による呼気 こき や尿 にょう からの検査 けんさ もある[13] [14] 。
対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん と任意 にんい 型 がた 検診 けんしん [ 編集 へんしゅう ]
がん検診 けんしん の問題 もんだい 点 てん [ 編集 へんしゅう ]
がん検診 けんしん は基本 きほん 的 てき に有益 ゆうえき 性 せい と有害 ゆうがい 性 せい を比較 ひかく して有益 ゆうえき 性 せい が高 たか い検査 けんさ 方法 ほうほう で行 おこな われるが、受診 じゅしん によって逆 ぎゃく に不利益 ふりえき を被 こうむ る側面 そくめん もある[15] 。
検査 けんさ そのものによる不利益 ふりえき [ 編集 へんしゅう ]
放射線 ほうしゃせん を使用 しよう する検査 けんさ では放射線 ほうしゃせん 被曝 ひばく があるほか、内視鏡 ないしきょう 検査 けんさ のように検査 けんさ そのものの苦痛 くつう が小 ちい さくない場合 ばあい や、任意 にんい 型 がた 検診 けんしん でPETやCTといった高価 こうか な検査 けんさ を行 おこな う場合 ばあい は費用 ひよう も問題 もんだい となる。内視鏡 ないしきょう 下 か 生 せい 検 けん での消化 しょうか 管 かん 穿孔 せんこう のような偶発 ぐうはつ 症 しょう が発生 はっせい する場合 ばあい や、医療 いりょう 機関 きかん で感染 かんせん 症 しょう のキャリアになってしまう場合 ばあい も稀 まれ ながらある。
検査 けんさ 精度 せいど による不利益 ふりえき [ 編集 へんしゅう ]
偽 にせ 陽性 ようせい の多 おお い検査 けんさ では、実際 じっさい には病気 びょうき がないのに二 に 次 じ 検査 けんさ に回 まわ る症例 しょうれい が多 おお くなり、一般 いっぱん 的 てき に検診 けんしん の検査 けんさ より侵 おかせ 襲 かさね などが大 おお きい二 に 次 じ 検査 けんさ そのものが受診 じゅしん 者 しゃ の不利益 ふりえき となる(特 とく に対策 たいさく 型 がた 検診 けんしん では偽 にせ 陽性 ようせい が低 ひく い検査 けんさ であることが強 つよ く求 もと められる)。検査 けんさ で病変 びょうへん を見逃 みのが す偽 にせ 陰性 いんせい は、がん検診 けんしん を行 おこな うことによる不利益 ふりえき というよりは限界 げんかい であるが、「検診 けんしん を受 う けて正常 せいじょう であった」という予断 よだん が病院 びょういん 受診 じゅしん を遅 おく らせる可能 かのう 性 せい があり、偽 にせ 陰性 いんせい も検診 けんしん による不利益 ふりえき に繋 つな がりうる。また、検査 けんさ による放射線 ほうしゃせん 被曝 ひばく を低減 ていげん するために低 てい 線量 せんりょう の検査 けんさ を行 おこな うことが、一方 いっぽう で検査 けんさ 画像 がぞう の劣化 れっか による偽 にせ 陰性 いんせい を増 ふ やす可能 かのう 性 せい もある。
早期 そうき 発見 はっけん による不利益 ふりえき [ 編集 へんしゅう ]
ほとんどのがんは早期 そうき 発見 はっけん が有益 ゆうえき であるが、甲状腺 こうじょうせん 癌 がん や前立腺 ぜんりつせん 癌 がん のように進行 しんこう の遅 おそ い悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう の場合 ばあい は、発見 はっけん 時 じ の年齢 ねんれい などによってはそれが寿命 じゅみょう に影響 えいきょう しない可能 かのう 性 せい があり、治療 ちりょう の必要 ひつよう がない病気 びょうき を見 み つけて治療 ちりょう に回 まわ してしまう過剰 かじょう 診断 しんだん が問題 もんだい となる。また、寿命 じゅみょう に影響 えいきょう しないと判断 はんだん して治療 ちりょう しない場合 ばあい も、「自分 じぶん にはがんがある」という情報 じょうほう が心理 しんり 的 てき な重圧 じゅうあつ になる可能 かのう 性 せい がある。
進行 しんこう の速 はや いがんへの有用 ゆうよう 性 せい が低 ひく くなりやすい[ 編集 へんしゅう ]
がんは1個 いっこ あるいは少数 しょうすう のがん細胞 さいぼう 塊 かたまり から始 はじ まり、検査 けんさ でも検出 けんしゅつ できない微小 びしょう 病変 びょうへん を経 へ て、検出 けんしゅつ も治療 ちりょう も可能 かのう な早期 そうき がん、そして治療 ちりょう の難 むずか しい進行 しんこう がんになっていくが、この増殖 ぞうしょく 速度 そくど にはがんの発生 はっせい した部位 ぶい やがん細胞 さいぼう の種類 しゅるい によって大 おお きな隔 へだ たりがあり、進行 しんこう の速 はや いがんでは検診 けんしん で見 み つけたい早期 そうき がんの期間 きかん も短 みじか くなる。一方 いっぽう 、がん検診 けんしん は一般 いっぱん 的 てき に年 とし に一 いち 度 ど などの間隔 かんかく で行 おこな われるため、進行 しんこう の速 はや いがんは偶然 ぐうぜん その短 みじか い早期 そうき がんのタイミングでがん検診 けんしん を受 う けないと、見 み つけても結局 けっきょく 治療 ちりょう できないという可能 かのう 性 せい も出 で てきてしまう。これもがん検診 けんしん の弊害 へいがい ではなく限界 げんかい だが、がん検診 けんしん の有用 ゆうよう 性 せい に影響 えいきょう する問題 もんだい である。