はねバド!

はねバド！
ジャンル	スポーツ（バドミントン） 学園がくえん
漫画まんが
作者さくしゃ	濱田はまだ浩ひろし輔
出版しゅっぱん社しゃ	講談社こうだんしゃ
掲載けいさい誌し	good!アフタヌーン
レーベル	アフタヌーンKC
発表はっぴょう号ごう	32号ごう - 2019年ねん11月号ごう
発表はっぴょう期間きかん	2013年ねん6月7日にち - 2019年ねん10月7日にち
巻数かんすう	全ぜん16巻かん
話はなし数すう	全ぜん79話わ
小説しょうせつ：小説しょうせつ はねバド！
著者ちょしゃ	望月もちづき唯一ただいち
イラスト	濱田はまだ浩ひろし輔
出版しゅっぱん社しゃ	講談社こうだんしゃ
レーベル	講談社こうだんしゃラノベ文庫ぶんこ
発売はつばい日び	2018年ねん6月がつ29日にち
アニメ
原作げんさく	濱田はまだ浩ひろし輔
監督かんとく	江崎えざき慎まこと平たいら
シリーズ構成こうせい	岸本きしもと卓たく
キャラクターデザイン	木村きむら智さとし
音楽おんがく	加藤かとう達也たつや
アニメーション制作せいさく	ライデンフィルム
製作せいさく	「はねバド！」製作せいさく委員いいん会かい
放送ほうそう局きょく	TOKYO MXほか
放送ほうそう期間きかん	2018年ねん7月がつ2日にち - 10月1日にち
話はなし数すう	全ぜん13話わ
テンプレート - ノート
プロジェクト	漫画まんが・アニメ
ポータル	漫画まんが・アニメ

『はねバド！』（The Badminton play of Ayano Hanesaki!）は、濱田はまだ浩ひろし輔による日本にっぽんの漫画まんが。高校こうこう女子じょしバドミントンを題材だいざいにした作品さくひんで、『good!アフタヌーン』（講談社こうだんしゃ）にて2013年ねん32号ごうから2019年ねん11月号ごうまで連載れんさいされた。2019年ねん10月がつ時点じてんでコミックス累計るいけい発行はっこう部数ぶすうは180万まん部ぶを突破とっぱしている。

概要がいよう

作者さくしゃの濱田はまだが『週刊しゅうかん少年しょうねんジャンプ』にて連載れんさいしていた前作ぜんさく『パジャマな彼女かのじょ。』と同一どういつの世界せかい観かんの物語ものがたりであり、同どう作さくのキャラクターが本ほん作さくにも登場とうじょうする。

濱田はまだ自身じしんは小しょう3から高こう3までバスケットボール漬づけの生活せいかつだったことから部ぶ活動かつどうをしていない『パジャマな彼女かのじょ。』の主人公しゅじんこうに感情かんじょう移入いにゅうできず、「部活ぶかつにすべてを賭かけるような雰囲気ふんいきの青春せいしゅんスポーツマンガ」を描えがきたいと思おもってたところ、2012年ねんのロンドンオリンピックにおいて、バドミントンの藤井ふじい瑞希みき・垣かき岩がん令れい佳けいペアが銀ぎんメダルを獲得かくとくした試合しあいをテレビで見みて、バドミントンが激はげしく動うごくスポーツだということを知しらなかったが「このスピード感かんを漫画まんがにしたら面白おもしろそうだ」と感かんじたたからだという。なぎさと綾乃あやのは当時とうじ中学生ちゅうがくせいと高校生こうこうせいでペアを組くんでいた山口やまぐち茜あかねと大堀おおほり彩あやの印象いんしょうを混まぜて作つくり上あげられている。企画きかく当時とうじの設定せっていでは、綾乃あやのは三角巾さんかくきんを被こうむる定食ていしょく屋やの娘むすめで、商店しょうてん街がいの期待きたいを背負せおいオリンピックを目指めざす女おんなの子こであったが、最終さいしゅう的てきには最初さいしょのアイディア通どおり高校こうこうを舞台ぶたいとした部活ぶかつものに設定せっていが変更へんこうされた。

バドミントンの試合しあいは高速こうそくで駆かけ引ひきが複雑ふくざつなことからリアルすぎると読者どくしゃに伝つたわりにくくなることや、バスケットボールを題材だいざいにした『どがしかでん!』では自身じしんが経験けいけん者しゃであるため客観きゃっかん的てきに見みることができなかったという反省はんせいを踏ふまえ、あえて試合しあいを単純たんじゅん化かし担当たんとうのアドバイスに従したがって選手せんしゅへのインタビューも行おこなわなかったという。

本ほん作さくは単行本たんこうぼん3巻かんまでと4巻かん以降いこうからで絵柄えがらが大おおきく変化へんかしている。これは、濱田はまだの描えがきたい物語ものがたりが連載れんさいを通とおして明確めいかくになってきたため。絵柄えがらを変かえることで試合しあいの描写びょうしゃがより迫力はくりょくのあるものになり、本格ほんかく的てきなスポーツものを描えがけると判断はんだんした濱田はまだが作風さくふうを模索もさくした結果けっか、4巻かん以降いこうの絵柄えがらが変化へんかした。その話題わだい性せいもあり、5巻かん以降いこうの発行はっこう部数ぶすうは4巻かんまでの発行はっこう部数ぶすうよりも増ふえることになった。全体ぜんたい的てきな作品さくひんの要素ようそとしては「努力どりょくと才能さいのう」「敗北はいぼくによる成長せいちょう」「二人ふたりで成長せいちょうする」ことを特とくに強つよく描えがいている。また、第だい2部ぶより展開てんかいされる「全国ぜんこく大会たいかい編へん」では、7巻かんまで「神童しんどう」として描えがかれてきた綾乃あやのが、全国ぜんこくの神童しんどうたちが集あつまる大会たいかいにおいて「フィジカルで劣おとる普通ふつうのプレイヤー」として描えがかれている。これは、かつて神童しんどうと言いわれていた子こが進学しんがくした途端とたんに平凡へいぼんになったり消きえていく姿すがたを見みてきた濱田はまだが、元もと神童しんどうだった子この苦くるしさや頑張がんばりを綾乃あやので描えがきたいと思おもったためである。

2018年ねん6月がつ29日にちには講談社こうだんしゃラノベ文庫ぶんこにより、フレゼリシア女子じょし短大たんだい付属ふぞく高校こうこうを舞台ぶたいとした小説しょうせつ『小説しょうせつ はねバド！』が刊行かんこうされている。執筆しっぴつは望月もちづき唯一ただいち。

2018年ねん7月がつから10月がつにかけてはテレビアニメが放送ほうそうされた。アニメ版ばんでは物語ものがたりの展開てんかいや各かくキャラクターの設定せってい、演出えんしゅつなどが原作げんさくから一部いちぶ変更へんこうされている。

あらすじ

第だい1部ぶ

神奈川かながわ県けんにある北小きたこ町まち（きたこまち）高校こうこうバドミントン部ぶ、ここで新あらたにコーチを受うけ持もつことになった立花たちばな健太郎けんたろうだが、練習れんしゅうが厳きびしすぎると部員ぶいんが続々ぞくぞくとやめていき、新しん主将しゅしょうとなった荒あら垣かきなぎさも彼かれに反抗はんこう的てきで部ぶは分裂ぶんれつ寸前すんぜん、大会たいかい出場しゅつじょうの頭数とうすうも足たらないほど窮地きゅうちに立たたされていた。

そんなとき、立花たちばなはふと、羽はね咲さき綾乃あやのという新しん1年生ねんせいに出会であう。一見いっけん気弱きよわで華奢きゃしゃな彼女かのじょだが、軽々かるがるとローファーを履はいたまま木きを駆かけ上のぼるほどの運動うんどう神経しんけいの持もち主ぬしで、左手ひだりてにはバドミントンの経験けいけん者しゃらしきマメもあった。そこで、彼かれは綾乃あやのを部員ぶいんにしようと画策かくさくするが、彼女かのじょから絶対ぜったいに嫌いやだと拒絶きょぜつされる。そんな時とき、なぎさは綾乃あやのの姿すがたを見みて動揺どうようする。実じつは、全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけんで彼女かのじょは綾乃あやのと名乗なのる人物じんぶつに、スコンク（シャットアウト負まけのこと）で惨敗ざんぱいしており、そのときの恐怖きょうふが思おもい起おこされたからだった。

結局けっきょく、綾乃あやのは入部にゅうぶしないままだったが、やる気き半なかばの状態じょうたいで挑いどんだなぎさとのマッチに敗やぶれ、北小きたこ町まち高校こうこうとフレゼリシア女子じょし短大たんだい付属ふぞく高校こうこうの練習れんしゅう試合しあいに、強制きょうせい的てきに参加さんかさせられることに。そこでも彼女かのじょは動転どうてんし、思おもわずチームの輪わから抜ぬけ出だしてしまうが、迷子まいごのさなか留学生りゅうがくせいのコニー・クリステンセンに出会であう。彼女かのじょは、逃避とうひ行動こうどうを繰くり返かえす綾乃あやのに対たいし「もっと繋つながりあえばいい」と進言しんげんし、その言葉ことばを受うけて綾乃あやのは再ふたたびラケットを握にぎるようになる。しかもコニーは数すう年ねん前まえ失踪しっそうした自分じぶんの母親ははおやのことを知しっているといい、そのことが後こうの綾乃あやのの人生じんせいと価値かち観かんを大おおきく左右さゆうすることになる。

その後ご、綾乃あやのは北小きたこ町まち高校こうこうバドミントン部ぶに入部にゅうぶするが、入部にゅうぶ早々そうそう顔がおを出ださなかったり、友人ゆうじんに嗾けられるまで練習れんしゅうを怠なまけたりと、何なにかとちぐはぐな状態じょうたいが続つづく。そんな矢先やさき、彼女かのじょは宿命しゅくめいの相手あいてともいえる芹せりヶ谷たに薫子かおるこに遭遇そうぐう、練習れんしゅう試合しあいで彼女かのじょに惨敗ざんぱいを喫きっする。だが、そこからスイッチが入はいり、県けん大会たいかい本戦ほんせんでは「ボコボコにするために来きた」と告つげ、有ゆう言げん実行じっこうで薫子かおるこを圧倒あっとうする。それを見みていたバドミントン連盟れんめい会長かいちょうのヴィゴが綾乃あやのに対たいし「母親ははおやに会あわせる」という約束やくそくで会場かいじょうから連つれ出だし、謎なぞの中国人ちゅうごくじん選手せんしゅ“羅ら小しょう麗うらら”と対戦たいせんさせる。圧倒的あっとうてきな実力じつりょく差さを垣間見かいまみせられ、しかも、これを逃のがしたら母親ははおやにもう会あえなくなるというという窮地きゅうちの彼女かのじょだったが、そこで眠ねむっていた闘争とうそう本能ほんのうと才能さいのうが目めを覚さまし、相手あいてに対たいし不敵ふてきな笑えみを浮うかべるまでに。そこから、彼女かのじょの態度たいどは次第しだいに豹変ひょうへんしていき、予選よせんで完膚かんぷなきまでの圧勝あっしょうを繰くり返かえしていく。一方いっぽうでこの大会たいかいに人一倍ひといちばい強つよい思おもいを寄よせていた荒あら垣かきなぎさは、スランプから脱出だっしゅつし、次々つぎつぎとライバルを撃破げきは、そして2人ふたりは決勝けっしょうの舞台ぶたいで互たがいに矛ほこを交まじえることとなる。

第だい2部ぶ

なぎさとの熱戦ねっせんを繰くり広ひろげ、北小きたこ町まち高校こうこうの主力しゅりょく選手せんしゅとなった綾乃あやのだったが、同時どうじに迷まよいも生うまれていた。それは、自分じぶんは伸のび悩なやんでいるのではないか、自分じぶんは相手あいてに対たいし、驕おごっているのではないか…と。それを見透みすかしていたのはライバルの芹せりヶ谷だにであり、彼女かのじょは自分じぶんなりの持論じろんを綾乃あやのに打うち明あける。それによって目めが醒さめた綾乃あやのは、ある決意けついをする。それはもっと強つよくなるために北小きたこ町まち高校こうこうバドミントン部ぶから退しりぞくことで、仲間なかまとの辛つらい別わかれを遂とげる。一方いっぽう、膝ひざを痛いため団体だんたい戦せんを欠場けつじょうしていたなぎさは、立花たちばなコーチとマンツーマンで全国ぜんこく大会たいかいへ照準しょうじゅんを合あわせ、2人ふたりは全国ぜんこく大会たいかいの大だい舞台ぶたいに顔かおを出だす。しかし、そこには三さん強きょうと目めされる益子ましこ泪なみだ、志波姫しわひめ唯ただ華はな、津幡つばた路ろと、デンマーク人ひとでプロ選手せんしゅとしても活躍かつやくしていたコニー・クリステンセンやその他た全国ぜんこくの強豪きょうごうが待まち構かまえており、想像そうぞうを絶ぜっする激戦げきせんの火蓋ひぶたが切きられる。

登場とうじょう人物じんぶつ

北小きたこ町まち高校こうこう

本ほん作さくの主人公しゅじんこう羽わ咲さき綾乃あやのが通かよう神奈川かながわ県けんの公立こうりつ高校こうこうである。インターハイ用ようのユニフォームは、身体しんたいのラインに沿そったピッタリしたシャツとスパッツという露出ろしゅつ度どの高たかいものとなっている。 ※はアニメ版ばんのみの登場とうじょう人物じんぶつ。

登場とうじょう人物じんぶつの苗字みょうじは神奈川かながわ県けんの地名ちめいが多おおい。

羽はね咲さき 綾乃あやの（はねさき あやの）

声こえ - 大和田おおわだ仁美ひとみ

本ほん作さくの主人公しゅじんこう。1年生ねんせい。右みぎ利きき（バドミントンでは左利ひだりきき）。身長しんちょう151センチメートルとバドミントン選手せんしゅとしては小柄こがらな体格たいかく。

驚異きょうい的てきな運動うんどう神経しんけいと左手ひだりてにラケットを握にぎる競技きょうぎの経験けいけん者しゃのようなマメをバドミントン部ぶのコーチである立花たちばな健太郎けんたろうに認みとめられ、入部にゅうぶの勧誘かんゆうを受うけることになる。本人ほんにんはバドミントンの経験けいけんはあるがあまり好すきではなく、入部にゅうぶの勧誘かんゆうにも快こころよく思おもっていなかったが、なぎさとの賭かけに敗やぶれ、そしてコニーの言葉ことばもあり入部にゅうぶを決きめる。その素性すじょうは全日本ぜんにほん10連覇れんぱの実力じつりょくを持もつ母親ははおやより幼少ようしょう時じから英才えいさい教育きょういくを受うけてきた天才てんさい少女しょうじょで、なぎさにトラウマを植うえ付つけた神かみ藤ふじ綾乃あやのと同どう一人物いちじんぶつである。

高たかい選せん球だま眼めと瞬発しゅんぱつ力りょく、読よみの鋭するどさを生いかした守備しゅび力りょく重視じゅうし型がたで、子供こどものころから培つちかってきたラリーを続つづけるバドミントンが身上しんじょう。また、本能ほんのう的てきに相手あいての嫌いやがる場所ばしょへ攻せめる才覚さいかくも持もっており、左ひだりから繰くり出だされるカットスマッシュや咄嗟とっさの右手みぎてでの攻撃こうげきなど多彩たさいな武器ぶきを持もつ。それだけでなく精神せいしん攻撃こうげきも得意とくいとし、相手あいてからは体力たいりょくと思考しこう力りょくが奪うばわれると評ひょうされる。その反面はんめん、小柄こがらな体格たいかくのため筋すじ持久じきゅう力りょくや体力たいりょく面めんに不安ふあんを抱かかえ、特とくに攻撃こうげき面めんにおいては決定けってい力りょくが弱よわく、フルショットを連発れんぱつしないといけないことで、筋肉きんにくと体力たいりょくを大おおいに消費しょうひしてしまう。また、メンタル面めんも脆もろい一いち面めんがあり、自分じぶん自身じしんが伸のび悩なやんでいるとか、他人たにんに対たいし驕おごっているとか不安ふあん視ししていた場面ばめんもある。

中学ちゅうがく時代じだいに芹せりヶ谷たに薫子かおるこに初はじめて試合しあいで敗やぶれた直後ちょくご、母ははである有ゆう千夏ちなつが、本人ほんにんの抱いだく教育きょういく方針ほうしんから家いえを出でて行いったこと、そしてその後ご母親ははおやに再会さいかいしたい一心いっしんでバドミントンを続つづけるも、いつしか孤独こどく感かんに苛さいなまされ、一いち度どはバドミントンから退しりぞくきっかけとなった。その後ご再ふたたびバドミントンを再開さいかいする中なかで母ははと再会さいかいしたいと強つよく願ねがう一方いっぽうで、今いまさら彼女かのじょと会あっても自分じぶんに得えるものはないと悟さとり、単たんなる「越こえたい壁かべ」として認識にんしきするようになる。しかしその内心ないしんは母親ははおやにもう会あえない辛つらさを秘ひめており、もっと強つよくなることで、それまで自分じぶんをバドミントン選手せんしゅとして育そだててくれた母親ははおやの意思いしに応こたえるのが自分じぶんの出だした答こたえという信念しんねんに基もとづいている。

登場とうじょう当初とうしょは気弱きよわで臆病おくびょうな少女しょうじょとして描えがかれるが、薫子かおるこの推測すいそくによると生来せいらいより母親ははおや譲ゆずりの攻撃こうげき的てきで負まけず嫌ぎらいの性格せいかくであり、有ゆう千夏ちなつが綾乃あやのの許もとを去さった反動はんどうと、過保護かほごな周囲しゅういの環境かんきょうにより本来ほんらいの感情かんじょうが押おし殺ころされていたとされる。しかし、次第しだいにバドミントン選手せんしゅとしての意志いしが呼よび覚さまされると、生来せいらい持もっていた傲慢ごうまんな性格せいかくが露顕ろけんする一方いっぽうで、逆ぎゃくに自分じぶんが本能ほんのう的てきに意識いしきしていた「人ひととのつながり」を損そこねないつつある姿すがたに気付きづき、涙なみだながらに（人ひととして）優やさしくなりたいとも強つよく願ねがうようになり、それまで以上いじょうに人ひととのつながりを強つよく意識いしきするようになる。また、気弱きよわだった頃ころは小声こごえという設定せっていであり、吹ふき出だしに対たいする写植しゃしょく文字もじが相対そうたい的てきに小ちいさく描写びょうしゃされているが、物語ものがたりが進すすむにつれ見みられなくなる。作者さくしゃは綾乃あやのについて、「周囲しゅういは性格せいかくが変かわった、とか言いわれていますが、僕ぼくの中なかでは変かわってしまったとは感かんじていないんです。1話わからいわゆる大人おとなしい良よい子ことしては描えがかなかった記憶きおくがあります。（中略ちゅうりゃく）…気きを遣やったりできない子こという印象いんしょうです。」と述のべている。

プライベートでは親友しんゆうのエレナ、のり子こと一緒いっしょにいることが多おおく、試合しあい中ちゅうにはない爛漫らんまんな笑顔えがおも見みせる。その他た、バド部ぶの先輩せんぱいにあたる悠ゆうや空そらからはあやのんと呼よばれているなど仲なかが良よい。肉にくまんが好物こうぶつなのか、よく食たべているシーンがある。

インターハイ個人こじん戦せんにて神奈川かながわ県けん代表だいひょうとしてなぎさと共ともに出場しゅつじょうし、強豪きょうごうと戦たたかっていく。

アニメ版ばん

全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけんでは「神かみ藤ふじ」ではなく「羽はね咲さき」で出場しゅつじょうしていた。また、小声こごえで喋しゃべる、のり子こと幼馴染おさななじみという設定せっていはなくなっている。

荒あら垣かき なぎさ（あらがき なぎさ）

声こえ - 島袋しまぶくろ美よし由利ゆり

女子じょしバド部ぶ主将しゅしょう。3年生ねんせい。右みぎ利きき。174センチメートル。

ショートカットの美少女びしょうじょで、スタイルもよく高こう身長しんちょう、豊満ほうまんな胸むねを持もつ。ほかの部員ぶいんたちから「お色気いろけ担当たんとう」とからかわれ、劇げき中ちゅう初期しょきはお色気いろけ担当たんとうとなっていた。綾乃あやのとは対照たいしょう的てきに攻撃こうげき力りょく重視じゅうし型がたのバドミントンを仕掛しかけ、威力いりょく抜群ばつぐんのジャンピングスマッシュを武器ぶきとしており、実力じつりょくも全国ぜんこくレベルである。しかし選せん球だま眼めに劣おとり、そして攻撃こうげき的てきな性格せいかくゆえに際きわどい弾道だんどう（アウトコース）を全すべて食くらい付ついていってしまう性質せいしつを持もっているため、膝ひざを故障こしょうする遠因えんいんにもなる。これについては健太郎けんたろうのアドバイスにより、相手あいての行動こうどうを自分じぶんの攻撃こうげき力りょくでコントロールして相手あいてに左右さゆうに動うごかされることがなくなり、膝ひざの負担ふたんを減へらす戦術せんじゅつを習得しゅうとくしている（ただし、ジャンピングスマッシュを連打れんだすると膝ひざに負担ふたんが凄すごくかかってしまう）。また、登場とうじょう当初とうしょは全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけんでまだ中学生ちゅうがくせいだった綾乃あやのにストレート負まけしたことに起因きいんし、鋭するどいスマッシュが打うてなくなるスランプに陥おちいっていた。それでありながら、プライドは人一倍ひといちばい高たかく、当初とうしょは自分じぶんを当あて馬うまにしようとした立花たちばな（実際じっさいは彼女かのじょの誤解ごかいだった）を快こころよく思おもっておらず、また新あらたに入部にゅうぶした綾乃あやのに対たいしても強つよいコンプレックスを抱いだくが、後のちにコーチのアドバイスなどもあって自分じぶんらしいプレイを取とり戻もどし、そして人間にんげん的てきにも成長せいちょうしていく。

県けん大会たいかいシングルス決勝けっしょうで綾乃あやのを破やぶりインターハイ出場しゅつじょうを決きめるが、膝ひざを傷いためたため、団体だんたい戦せんへの出場しゅつじょうを断念だんねんする。後のちに、リハビリメニューをこなしつつ、インターハイ個人こじん戦せんには神奈川かながわ県けん代表だいひょうとして出場しゅつじょうし、試合しあいの中なかで苦手にがてを克服こくふくしていくなど、目覚めざましい成長せいちょうを遂とげ、強敵きょうてきと戦たたかっていく。

父親ちちおやはパイロットで、滅多めったに家いえに帰かえってこない。

作者さくしゃは自身じしんにとって最もっとも感情かんじょう移入いにゅうしやすいキャラクターだと述のべており、バドミントンが心しんから好すきで、そのために成長せいちょうしていくことができる才能さいのうを持もった人物じんぶつと答こたえている。

アニメ版ばん

立花たちばな健太郎けんたろうの厳きびしすぎる指導しどうにより部員ぶいんが減少げんしょうした原作げんさくと違ちがい、アニメ版ばんではなぎさによる厳きびしい練習れんしゅうにより部員ぶいんが減少げんしょうしている。また、スランプ中ちゅうは周まわりに厳きびしく当あたっており、部員ぶいんたちからはよく思おもわれていないのと同時どうじに心配しんぱいもされているが、スランプを克服こくふくしたなぎさの謝罪しゃざいにより再ふたたび一致いっち団結だんけつすることになる。

泉いずみ 理子さとこ（いずみ りこ）

声こえ - 三村みつむらゆうな

女子じょしバド部ぶ副ふく主将しゅしょう。3年生ねんせい。右みぎ利きき。163センチメートル。長ながい黒髪くろかみをポニーテール風ふうに後うしろでまとめている。また、眼鏡めがねをかけている。

バド部ぶのまとめ役やく。ダブルスでは綾乃あやのとペアを組くむことが多おおい。自分じぶんには才能さいのうがないと感かんじており、綾乃あやのとなぎさに対たいし劣等れっとう感かんを抱だいている。しかし、後のちに持もち前まえの分析ぶんせき力りょくと的確てきかくな判断はんだん力りょくを武器ぶきに頭角とうかくを現あらわし、コントロール重視じゅうし型がたでの相手あいてにミスをさせて得点とくてんを取とる戦法せんぽうを編あみ出だし、横浜よこはま翔しょう栄さかえ高校こうこうのA特待とくたい生せい、橋詰はしづめ英美ひでみに勝利しょうりするまで成長せいちょうを遂とげる。一方いっぽうで、同おなじタイプの大会たいかい個人こじん戦せんシングルスでは三さん回戦かいせんで逗子ずし総合そうごう高校こうこうの強豪きょうごうの石澤いしざわ望のぞむに敗やぶれており、団体だんたい戦せんシングルス準決勝じゅんけっしょうでも芹せりヶ谷たに薫子かおるこに敗北はいぼくする。

家族かぞくに母親ははおやと弟おとうとに黄き太郎たろう（きたろう）、妹いもうとに雅子まさこ（まさこ）、貴子たかこ（たかこ）、一番いちばん下かの妹いもうとの3人にんがおり、仕事しごとで帰かえりの遅おそい母ははに代かわり家事かじや弟おとうとたちの世話せわをしているため、遅おそくまで練習れんしゅうできない。

アニメ版ばん

原作げんさくと違ちがい、全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけんの観戦かんせんに行いっていたため、対戦たいせん相手あいての綾乃あやのを知しっており、偶然ぐうぜん学校がっこうで見みかけた際さいにはすぐに気付きづいている。

立花たちばな 健太郎けんたろう（たちばな けんたろう）

声こえ - 岡本おかもと信彦のぶひこ

バド部ぶ男子だんし女子じょし兼任けんにんのコーチで作中さくちゅうの主要しゅよう人物じんぶつの一人ひとり。あざみ野の体育たいいく大学だいがくに通かよう大学生だいがくせい。右みぎ利きき。181センチメートル。髪かみを金髪きんぱつに染そめている。

北小きたこ町まち高校こうこうのOBであり、バド部ぶのコーチとして赴任ふにんするが、彼かれの厳きびしい練習れんしゅうが原因げんいんで半数はんすう以上いじょうの部員ぶいんが退すさ部ぶし、部員ぶいん集あつめに追おわれることとなる。また、顔立かおだちは二枚目にまいめなのに、部員ぶいん集あつめに躍起やっきになる余あまり奇妙きみょうな行動こうどうや言動げんどうを繰くり返かえしていたため、北小きたこ町まちバド部ぶからは変態へんたいやおじさんなどと散々さんざんな言いわれようであった。しかし、後のちになぎさや綾乃あやの、エレナたちバド部員ぶいんたちから信頼しんらいを集あつめられることになり、他校たこう監督かんとくからも一目いちもく置おかれる存在そんざいとなっているなど、自身じしんも大会たいかいを通とおして成長せいちょうしている。本人ほんにんの口くちからは言いわないが、インターハイ男子だんし個人こじんシングルス制覇せいはの実績じっせきがあり、オリンピックに出でて金きんメダルを獲えることを強つよく夢見ゆめみていたが、彼かれ自身じしん、実業じつぎょう団だんの時ときに膝ひざの大だい怪我けがでオリンピック選手せんしゅへの道みちを断念だんねんした過去かこがあり、その夢ゆめをなぎさや綾乃あやのに託たくしている。

作者さくしゃによると、唯一ゆいいつの男性だんせいのメインキャラであるため、ハーレム化かしないようにバドミントンへの情熱じょうねつを強調きょうちょうして描写びょうしゃされている。しかし、劇げき中ちゅうには荒あら垣かきなぎさとの異性いせい関係かんけいを強調きょうちょうしたような描写びょうしゃも多おおい。

アニメ版ばん

赴任ふにんのタイミングが原作げんさくから変更へんこうされ、部員ぶいん減少げんしょう後ごにコーチに就任しゅうにんしている。そのため、序盤じょばんから部員ぶいんたちの信頼しんらいを得えている。

藤沢ふじさわ エレナ（ふじさわ エレナ）

声こえ - 小原おはら好美よしみ

綾乃あやののクラスメイトで幼馴染おさななじみ。1年生ねんせい。バド部ぶマネージャーから部員ぶいんに転向てんこうする。165センチメートル。

なぎさの団体だんたい戦せん欠場けつじょうにより、親友しんゆうの綾乃あやのやほかの部員ぶいんたちを助たすけたいという思おもいから選手せんしゅとして参加さんかする。中学ちゅうがくまではバスケットボール部員ぶいんだった。世話焼せわやきな性格せいかくで、それ故こマネージャー入部にゅうぶ前まえからバド部ぶにこき使つかわれていた。また、登場とうじょう当初とうしょは、気弱きよわだったころの綾乃あやのの用心棒ようじんぼう的てき役割やくわりをしており、今いまなお綾乃あやのにとっても、気きを許ゆるし本心ほんしんを打うち明あけることができる親友しんゆうの一人ひとりである。気きが強つよく好奇心こうきしんも強つよいが、けっこう怖こわがりな性質せいしつも持もっている。

アニメ版ばん

幼少ようしょう期きのころから綾乃あやのと母ははの有ゆう千夏ちなつのバドミントンの練習れんしゅうを傍はたで見みており、有ゆう千せん夏なつとも面識めんしきがある。また、有ゆう千夏ちなつの失踪しっそうについても知しっている。綾乃あやのに楽たのしくバドミントンをしてほしいという想おもいから、綾乃あやのをバドミントン部ぶに連つれて行いき、自身じしんはマネージャーとして入部にゅうぶする。綾乃あやのの変化へんかにいち早はやく気きづいており心配しんぱいしている様子ようすも見みられる。

三浦みうら のり子こ（みうら のりこ）

声こえ - 岩橋いわはし由佳ゆか

綾乃あやののクラスメイトで幼馴染おさななじみで眼鏡めがねをかけた1年生ねんせい。バド部ぶマネージャー。163センチメートル。エレナと違ちがい劇げき中ちゅうでの出番でばんは少すくなく、綾乃あやのと彼女かのじょが二に人にんだけで絡からむ場面ばめんはない。

アニメ版ばん

幼馴染おさななじみ設定せってい自体じたいが消きえており、バド部ぶにも入部にゅうぶしていない。

海老名えびな 悠ゆう（えびな ゆう）

声こえ - 石川いしかわ由依ゆい

女子じょしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。149センチメートル。

陽気ようきで快活かいかつなバド部ぶのムードメーカーだが、劇げき中ちゅう当初とうしょは不ふ真面目まじめな態度たいどが目立めだつ。1年ねんのころから空そらとペアを組くんでおり息いきはぴったりだが、基本きほん的てきな実力じつりょくに劣おとっており、フレゼリシアの美里みさと・白石しらいしコンビには惨敗ざんぱいし、県けん大会たいかい予選よせんでもほとんど勝かてていない。後のちに荒あら垣かきの後任こうにん部長ぶちょうとなり、綾乃あやのの強化きょうか選手せんしゅ参加さんかの後押あとおしをした。

伊勢原いせはら 空そら（いせはら そら）

声こえ - 松井まつい恵理子えりこ

女子じょしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。伊勢原いせはら学がくの妹いもうと。162センチメートル。

1年ねんのころから悠ゆうとペアを組くんでいる。劇げき中ちゅう当初とうしょは体調たいちょうが悪わるかったようで、時折ときおり咳せき込こんでいる。糸目いとめであり、目めを開ひらくのは特別とくべつに感情かんじょうを揺ゆり動うごかされたときなどごく稀まれであるが、設定せってい資料しりょうには開ひらいた目めの姿すがたも描えがかれている。

アニメ版ばん

第だい5話わで、敗戦はいせんのい訳いわけする綾乃あやのを諭さとす時ときに目めを開あけた（アニメ第だい1話わから通とおしても初はつ開眼かいがんである）。

伊勢原いせはら 学がく（いせはら がく）

声こえ - 山下やました誠一郎せいいちろう

男子だんしバド部員ぶいん。3年生ねんせい。伊勢原いせはら空そらの兄あに。170センチメートル。

理子さとこが2年間ねんかんまともに声こえを聴きいたことがないほど無口むくちであるが、妹いもうとである空そらとはよく話はなすらしい。空そらからはガックンと呼よばれている。神奈川かながわ県けん予選よせん個人こじん戦せんシングルスベスト4。

葉山はやま 行こう輝てる（はやま ゆきてる）

声こえ - 沢さわ城じょう千春ちはる

男子だんしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。157センチメートル。無口むくちな学がくとは対照たいしょう的てきに活発かっぱつで明あかるい性格せいかく。なお、元もとの設定せってい資料しりょうには学がくと葉山はやま以外いがいにも数すう人にん男子だんし部員ぶいんが描えがかれていた。

アニメ版ばん

学がくと同どう学年がくねんの3年生ねんせいに変更へんこうされている。

太郎丸たろうまる 美也子みやこ（たろうまる みやこ）

声こえ - 小松こまつ未み可か子こ

バド部ぶ顧問こもん。31歳さい。独身どくしん。作者さくしゃの前作ぜんさく『パジャマな彼女かのじょ。』のスピンオフキャラである。

バドミントンに関かんしては素人しろうと。部員ぶいんが県けん大会たいかいで好成績こうせいせきをあげると校長こうちょうにボーナスをせびるなど金かねに汚きたない。いい加減かげんな性格せいかくだが、視野しやが広ひろく周囲しゅういを丸まるく収おさめる能力のうりょくに長たけており、とりわけ第だい二に部ぶでは羽はね咲さき母はは娘むすめとの関係かんけいを修復しゅうふくするきっかけを作つくった人物じんぶつとして描えがかれている。

バド部ぶ以外いがいの生徒せいと

大船おおふな 友香ゆか（おおふね ともか）※

声こえ - 明あきら坂さか聡美さとみ

元もと女子じょしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。アニメ版ばんではなぎさによる厳きびしい練習れんしゅうにより不満ふまんを抱いだき最後さいごは智子さとこや恵めぐみと一緒いっしょに女子じょしバド部ぶを退すさ部ぶした。その後ごバド部ぶとは友達ともだち関係かんけいは続つづいてる。綾乃あやのとは県けん予選よせん女子じょしシングルス決勝けっしょうまで面識めんしきがない。

犬いぬ養やしなえ 智子さとこ（いぬかい ともこ）※

声こえ - 阿部あべ里さと果はて

元もと女子じょしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。友香ゆかの親友しんゆうの一人ひとり。

松下まつした 恵めぐみ（まつした めぐみ）※

声こえ - 矢野やの優美ゆみ華はな

元もと女子じょしバド部員ぶいん。2年生ねんせい。友香ゆかの親友しんゆうの一人ひとり。退すさ部ぶした後のちは予備校よびこうに通かよっている。

西園寺さいおんじ 影かげ文ぶん（さいおんじ あきふみ）※

声こえ - 逢坂おうさか良太りょうた

男子だんしテニス部員ぶいん。2年生ねんせい。去年きょねん1年生ねんせいにして県けん代表だいひょうになったうえ大手おおて芸能げいのう事務所じむしょに所属しょぞくする超ちょうイケメンで、女おんな生徒せいとからアイドルなみに人気にんきが高たかい。

フレゼリシア女子じょし短大たんだい付属ふぞく高校こうこう

宮城みやぎ県けんのバドミントン強豪きょうごう校こうで、通称つうしょう「フレ女おんな」。インターハイ用ようのユニフォームは、太腿ふとももの露出ろしゅつした（体操たいそう競技きょうぎおよび新体操しんたいそうのレオタードに近ちかい）大胆だいたんな衣装いしょうとなっていたが、後のちに普通ふつうの丈たけのショートパンツに差さし替かえられた。登場とうじょう人物じんぶつの苗字みょうじは宮城みやぎ県けんの地名ちめいとなっている。前年ぜんねんは団体だんたい戦せん準じゅん優勝ゆうしょう高だかで、今年ことしは団体だんたい戦せん優勝ゆうしょう。今年ことしは個人こじん戦せん、ダブル戦せん、団体だんたい戦せんの全すべての県けん代表だいひょうの枠わくを獲得かくとくしている。本編ほんぺんの1年ねん前まえを描えがく外伝がいでん小説しょうせつ『小説しょうせつ はねバド!』の舞台ぶたいとなっている。

コニー・クリステンセン

声こえ - 伊い瀬せら茉莉まり也

作中さくちゅうの主要しゅよう人物じんぶつの一人ひとりで、デンマーク出身しゅっしんのプロ選手せんしゅ。綾乃あやのにとって一いち度ども会あったことがない義理ぎりの妹いもうと。身寄みよりの無ない孤児こじだったが、綾乃あやのの母はは、有ゆう千夏ちなつに育そだててもらったことで、彼女かのじょのことは肉親にくしん同然どうぜんに慕したっている。また、彼女かのじょからバドミントンの英才えいさい教育きょういくを受うけ、天性てんせいのセンスと恵めぐまれたフィジカルを持もち、ヴィゴにスカウトされた。しかし、“お姉ねえちゃん”と呼よび慕したっていた綾乃あやのに会あうため、団体だんたい組織そしきを抜ぬけ出だし日本にっぽんに留学りゅうがくする。

来日らいにち当初とうしょは育そだての母親ははおやに対たいする執着心しゅうちゃくしんと独占どくせん欲よくに溢あふれ、また、生来せいらいのマイペースな性格せいかく、突然とつぜんの家庭かてい環境かんきょうの変化へんかから来くるホームシックなどで留学りゅうがく生活せいかつがうまくいかず、また綾乃あやのに会あいたい一心いっしんで逃避とうひ行動こうどうにも走はしっているが、志波姫しわひめによって絆ほだされてから、人ひととのつながりを大切たいせつにするようになる。その経歴けいれきがあるため、同様どうように逃避とうひ行動こうどうを繰くり返かえしていた綾乃あやのに対たいし、「人ひととのつながり」を教おしえた相手あいてにもなっている。だが、マイペースで気分きぶん屋やな性格せいかくは相変あいかわらずで、新あらたにコーチに赴任ふにんした有ゆう千せん夏なつをたびたび困こまらせている。練習れんしゅう試合しあいで綾乃あやのと理子さとこのペアに敗やぶれた後のち、綾乃あやのとインターハイで会あうと約束やくそくし練習れんしゅうを重かさねるが、彼女かのじょの夢ゆめはもう一度いちど3人にんで仲良なかよく暮くらしたいという思おもいが強つよい。

バドミントンの腕前うでまえは、長ながい手足てあしと高たかい身体しんたい能力のうりょくを活いかした攻撃こうげきプレイだけでなく、ネット前まえでのラケットワークも巧たくみで、弱点じゃくてんらしい弱点じゃくてんが見当みあたらない、全すべてのプレイを高こう次元じげんで行おこなえるパーフェクト・オールラウンド型がたである。また、試合しあいの中なかで自分じぶんの流ながれを作つくるセンスに長たけており、どんな相手あいてにも合あわせてくる天性てんせいのセンスがある。日本にっぽんでも実力じつりょくを発揮はっきし、三さん強きょうの一角いっかくである志波姫しわひめを宮城みやぎ県けん大会たいかい決勝けっしょうにて破やぶっている。団体だんたい選手せんしゅ優勝ゆうしょうメンバーの一人ひとりで、個人こじん戦せんにも出場しゅつじょう。

準々じゅんじゅん決勝けっしょうでなぎさと当あたり、本人ほんにんが試合しあいを楽たのしもうとしたことが裏目うらめに出でて消耗しょうもう戦せんとなり、フルセットの末すえに相手あいての棄権きけんにより辛勝しんしょうを収おさめる。だが、その後ごの津幡つばた戦せんでは格かくの違ちがいを見みせつけることになり、圧勝あっしょうする。決勝けっしょうでは長ながい髪かみを切きり落おとし、綾乃あやのに挑いどむことになる。

志波姫しわひめ 唯ただ華はな（しわひめ ゆいか）

声こえ - 茅野ちの愛あい衣ころも

3年生ねんせい。バドミントン部ぶ主将しゅしょう。外伝がいでん小説しょうせつ『小説しょうせつ はねバド!』のメインキャラクター。身長しんちょう165センチメートル。

大学生だいがくせいを破やぶるほどの実力じつりょくの持もち主ぬしであり、周囲しゅういの評価ひょうかに振ふり回まわされない、余裕よゆうのある性格せいかく。部員ぶいんを家族かぞくと思おもい大切たいせつに扱あつかっている。胆力たんりょくが強つよく面倒めんどう見みが良よい一方いっぽうで、サディスティックな性質せいしつも持もち合あわせており、コニーやほかの部員ぶいんをしょっちゅういじっている場面ばめんもある。インターハイシングルスでは怪我けが持もちの状態じょうたいでベスト8だったが、春はるの選抜せんばつ大会たいかいでは全国ぜんこく制覇せいはをするなど三さん強きょうに目めされている一人ひとりで、宮城みやぎ県けん大会たいかいでもコニーと最後さいごまで接戦せっせんを繰くり広ひろげたほか、実力じつりょくで益子ましこを破やぶったこともある唯一ゆいいつの高校生こうこうせい選手せんしゅ。高たかい技術ぎじゅつと戦略せんりゃく、戦術せんじゅつの豊富ほうふさに加くわえ、常つねに落おち着つき払はらった強靭きょうじんなメンタル、相手あいての嫌いやがるポイントを徹底てっていして攻せめるバドミントンIQの高たかさ、益子ましこすらもきちんと返かえせたことがないと評ひょうされるドロップショットを仕込しこんだフェイク攻撃こうげき、そして正確せいかく無比むひのコントロールを武器ぶきとするなど高校生こうこうせいとしてコントロール重視じゅうし型がたの完成かんせい形がた。また、どんな相手あいてでも後半こうはんに粘ねばりを発揮はっきするため、前半ぜんはんでリードされると相手あいては厳きびしい戦たたかいになると評ひょうされている。加くわえて、絶対ぜったい的てきな読よみの的確てきかくさを持もっており、どんな相手あいての攻撃こうげきも攻略こうりゃくの糸口いとぐちを見出みいだしてしまう、底そこ知しれぬ強つよさを持もち合あわせている。

その才能さいのうの片鱗へんりんは幼少ようしょう時じから見みせ、少女しょうじょ時代じだいは小柄こがらな体格たいかくで、フィジカル面めんで大おおきくハンデを負おっていたものの、周囲しゅういからは技わざの志波姫しわひめと評価ひょうかされていた。後のちに高学年こうがくねんぐらいから背せが伸のび、親友しんゆうの美里みさとを追おい越こしている。

淡々たんたんと自分じぶんのやるべきことをこなすだけという大人おとな顔負かおまけの落おち着つきを持もつ一方いっぽうで、1年ねんから部ぶの副ふく主将しゅしょうを負おうことになるなど、物事ものごとに対たいして責任せきにん感かんが強つよすぎる余あまり自分じぶんを客観きゃっかん的てき評価ひょうかしかできず、より強つよい相手あいてに対たいする闘争とうそう心しん、克己こっき心しんに欠かけている部分ぶぶんを監督かんとくや親友しんゆうに見透みすかされており、試合しあい中ちゅうに親友しんゆうの美里みさとや監督かんとくの亘理わたりから発破はっぱや言葉ことばをかけられている。その後ごに、対たい綾乃あやの戦せんで、本人ほんにん曰いわく益子ましこに遠慮えんりょしていたというジャンピングスマッシュも放はなって周囲しゅういを驚おどろかせている。

インターハイ個人こじん戦せんでは第だい1シードとして出場しゅつじょう。準決勝じゅんけっしょうで綾乃あやのと対戦たいせんし、フルセットの末すえ、綾乃あやのの魔球まきゅう、ハルダウン・クロスファイアによって試合しあい終了しゅうりょうまでに対応たいおう策さくを出だしきれずに敗北はいぼくし、初はじめて仲間なかまの前まえで感極かんきわまって号泣ごうきゅうすることになる。

作者さくしゃはインタビューで、なぎさとともに読者どくしゃ人気にんきが高たかいキャラクターだと答こたえており、アニメ化か以前いぜんでも同性どうせい人気にんきの高たかい登場とうじょう人物じんぶつとして挙あげていた。

多賀城たがじょう ヒナ（たがじょう ヒナ）

声こえ - 小田切おだぎり優衣ゆい

2年生ねんせい。色いろ黒くろの短髪たんぱつで、やや野生やせい児じ的てきな豪快ごうかいさがある。小柄こがらだがスピードがあり、力ちからも強つよい。本人ほんにん曰いわく山やま育そだち。コニーとダブルスを組くみ綾乃あやの・理子さとこと練習れんしゅう試合しあいを行おこなうが、綾乃あやのを危険きけんと判断はんだんし棄権きけんを申もうし出でる。団体だんたい戦せん優勝ゆうしょうメンバーでレギュラー唯一ゆいいつの2年ねん。

相手あいての技量ぎりょうが本能ほんのうで分わかり、触ふれてはいけない相手あいて（危険きけんな相手あいて）とは、すぐに試合しあいを降おりる。

雄勝おがつ 冴子さえこ（おがつ さえこ）

声こえ - 福田ふくだ芽衣めい

3年生ねんせい。ショートヘアで髪かみ留とめをしており、背せは高たかめ。また、ほかのレギュラー部員ぶいんより落おち着ついた性格せいかくをしているが、言葉ことばは荒あらい。劇げき中ちゅう初期しょきの合同ごうどう合宿がっしゅくではなぎさと対戦たいせんし敗やぶれている。団体だんたい戦せん優勝ゆうしょうメンバー。

美里みさと さき（みさと さき）

声こえ - 矢野やの優美ゆみ華はな

3年生ねんせい。副ふく主将しゅしょうでポニーテールの少女しょうじょ。スズとダブルスを組くみ、悠ゆう・空そらペアと対戦たいせん。団体だんたい戦せん優勝ゆうしょうメンバー。温厚おんこうな性格せいかくである一方いっぽう、感情かんじょう的てきな部分ぶぶんもあり、志波姫しわひめ戦せんではビンタ一発いっぱつで彼女かのじょを奮ふるいたせるなど、衝動しょうどうに駆かられる行動こうどうも目立めだっていた。その志波姫しわひめとは幼少ようしょうのころからの知しり合あいであり、一番いちばんの憧あこがれであるとともに絶対ぜったい的てきな信頼しんらい、親友しんゆう関係かんけいを築きずいており、志波姫しわひめにとっても本心ほんしんから気きを許ゆるせる相手あいてとなっている。ダブルスでは白石しらいしとともに決勝けっしょう戦せんまで駒こまを進すすめるが、益子ましこ・旭あさひペアに敗やぶれる。

白石しらいし スズ（しらいし スズ）

声こえ - 武田たけだ羅ら梨沙りさ多胡たご

3年生ねんせい。片かた眼めが前髪まえがみに隠かくれている。さきとダブルスを組くみ、悠ゆう・空そらペアと対戦たいせんし圧倒あっとうしている。団体だんたい戦せん優勝ゆうしょうメンバー。基本きほん的てきに寡黙かもくで一番いちばん冷静れいせい。またダブルスでは美里みさとと組くんでおり、抜群ばつぐんの呼吸こきゅうでインターハイ決勝けっしょうまで駒こまを進すすめる。

矢本やもと 千景ちかげ（やもと ちかげ）

声こえ - 阿部あべ里さと果はて

3年生ねんせい。長髪ちょうはつで内うちハネの少女しょうじょ。糸目いとめで睫毛まつげが長ながく背せも高たかい。団体だんたい戦せんメンバーの一人ひとりだが、他たのメンバーと違ちがい試合しあい描写びょうしゃはなく、設定せってい資料しりょう以外いがいに名前なまえが判明はんめいするのは単行本たんこうぼんの備考びこう欄らんからである。観戦かんせん中ちゅうには綾乃あやののことをおチビちゃんと呼よんでいた。

若柳わかやなぎ 小町こまち（わかやなぎ こまち）

小説しょうせつ版ばんの主人公しゅじんこう。ヒナは同どう学年がくねんで好敵手こうてきしゅ。限界げんかいを感かんじ中学ちゅうがくでバドミントンを辞やめるつもりだったが、唯ただ華はなに憧あこがれバドミントン部ぶに入はいる。彼女かのじょの意向いこうにより寮りょうで同室どうしつになる。

亘理わたり 壮たけし一郎いちろう（わたり そういちろう）

声こえ - 岩崎いわさきひろし

監督かんとく。56歳さい。洞察どうさつ力りょくに優すぐれ、特とくに志波姫しわひめに対たいしては、色々いろいろとレベルの高たかい要求ようきゅうをしている描写びょうしゃが目立めだつ。また、若わかいころは選手せんしゅであり、ヴィゴとも対戦たいせんしたことがある。

港南こうなん高校こうこう

制服せいふく、ユニフォームにフリルが着ついている。公立こうりつ校こうで実力じつりょくは北小きたこ町まちと大差たいさ無なかったが、小中しょうちゅうと連携れんけいして育成いくせいカリキュラムを組くんだり、経験けいけん豊富ほうふなコーチを招聘しょうへいするなどして強化きょうかしてきた。神奈川かながわ県けん大会たいかい団体だんたい戦せん準じゅん優勝ゆうしょう。

芹せりヶ谷たに 薫子かおるこ（せりがや かおるこ）

声こえ - 下田しもだ麻美あさみ

港南こうなん高校こうこうに入学にゅうがくしている1年生ねんせい。作中さくちゅうの主要しゅよう人物じんぶつの一人ひとり。頭部とうぶのリボンとツーテールが特徴とくちょうで、身長しんちょうはそこそこ高たかく、パワーもある。髪かみが桃色ももいろ。いわゆる高慢こうまんなお嬢様じょうさまで「ですわ」が口癖くちぐせ。思おもい込こみの激はげしい性格せいかくの持もち主ぬしで、彼女かのじょと邂逅かいこうしたことが綾乃あやのの人生じんせいに大おおいなる変化へんかを与あたえる。

派手はでな見みた目めとは裏腹うらはらに繊細せんさいで、データや技術ぎじゅつを巧たくみに操あやつり、相手あいての裏うらを掻かいて攻せめるコントロール重視じゅうし型がたであり、メンタル面めんも鍛きたえ上あげられている。また、負まけず嫌ぎらいの努力どりょく家かであり修正しゅうせい力りょくも高たかく、立花りっかからも綾乃あやのと全まったく対照たいしょう的てきな性質せいしつと評ひょうされている。綾乃あやのからも強つよいと言いわれるほど、バドミントンの実力じつりょくは高たかい。中学生ちゅうがくせい県けん大会たいかい優勝ゆうしょう者しゃで全中ぜんちゅう出場しゅつじょうの経験けいけんがあり、高校こうこうインターハイでも大会たいかい優勝ゆうしょう候補こうほといわれた実力じつりょく者しゃだが、個人こじん戦せんシングルス3回戦かいせんで綾乃あやのと対戦たいせんし敗やぶれる。それ以前いぜんにも綾乃あやのとは作中さくちゅうに2度ど対戦たいせん成績せいせきがあり、初はじめて試合しあいで負まけた相手あいてである綾乃あやのをライバル視ししている。そして同時どうじに、絶対ぜったい的てきな才能さいのう（天賦てんぷ）差さを思おもい知しらされ、恐怖きょうふにも感かんじている部分ぶぶんがある。一方いっぽうの綾乃あやのにとっても、薫子かおるこは初はじめて試合しあいに破やぶれた相手あいてであり、(綾乃あやのとの試合しあいの前まえに、公平こうへいを期きするため彼女かのじょを監禁かんきんし、自分じぶんがひいた風邪かぜをうつすという狂気きょうきじみた事ことをしていた）それがきっかけで母親ははおや失踪しっそうの引ひき金がねにもなっているため、本能ほんのう的てきに苦手にがて意識いしきが植うえ付つけられている。このような経緯けいいから綾乃あやのは彼女かのじょにトラウマを覚おぼえ、「去さり際さい香かおる子こ」と呼よび接触せっしょくを避さけていた。しかし、綾乃あやのの内面ないめんや生来せいらいの性格せいかくを一番いちばん把握はあくしていたのも彼女かのじょであり（本人ほんにん曰いわく、性格せいかくが似にたもの同士どうしまたは性格せいかくが相思相愛そうしそうあい）、彼女かのじょに潜ひそむ負まけの感情かんじょうに対たいし、何時いつとなく檄げきを飛とばしており、後のちに綾乃あやのに感謝かんしゃされたりもしている。なお、綾乃あやのが髪かみに結ゆっているお気きに入いりのハンカチは、試合しあい前まえに（負まけた時ときのために）涙なみだを拭ふくようにと皮肉ひにく交まじりで渡わたしたものであった。

インターハイでは笹ささ下かとともに、個人こじん戦せんダブルスで神奈川かながわ県けん代表だいひょうとして出場しゅつじょう。準々じゅんじゅん決勝けっしょうにて益子ましこ・旭あさひペアに敗やぶれる。

初期しょきには、北小きたこ町まちバド部ぶからは軽かるく見みられている立花りっかを、素敵すてきな殿方とのがたと評ひょうし、一定いっていの好意こういを抱だいている描写びょうしゃも見みられた。また、親衛隊しんえいたいらしき男子だんし生徒せいとも描えがかれていたことがある。

笹下ささげ ミキ（ささした ミキ）

声こえ - 宮本みやもと佳那子かなこ

1年生ねんせい。薫子かおるこの友人ゆうじんで、小柄こがらな体格たいかく。落おち着つきのない性格せいかくで、そのたび薫子かおるこに力ちからずくで制動せいどうされている一方いっぽうで、薫子かおるこの一番いちばんの理解りかい者しゃでもある。

団体だんたい戦せんシングルスでは綾乃あやのに惨敗ざんぱいを喫きっしているが、個人こじん戦せんダブルスでは薫子かおること組くみ県けん大会たいかいで優勝ゆうしょう、インターハイ出場しゅつじょうを決きめているなど実力じつりょくはある。右みぎ利ききでカットスマッシュも持もっている。インターハイでは準々じゅんじゅん決勝けっしょうにて、益子ましこと旭あさひのペアに敗やぶれる。

里見さとみ 杏あんず香が（さとみ きょうか）※

声こえ - 白石しらいし晴香はるか

薫子かおるこやミキの先輩せんぱい。県けん予選よせん女子じょしシングルスでは綾乃あやのに同点どうてんまで粘ねばるが実力じつりょく差さで敗やぶれる。

逗子ずし総合そうごう高校こうこう

2年ねん前まえまで団体だんたい戦せん連続れんぞく優勝ゆうしょうを重かさねた強豪きょうごう校こう。団体だんたい戦せんに優勝ゆうしょうし、インターハイ出場しゅつじょうを決きめる。

石澤いしざわ 望のぞむ（いしざわ のぞみ）

声こえ - 櫻庭さくらば有ゆう紗しゃ

3年生ねんせい。なぎさや理子さとことは同おなじ中学ちゅうがく出身しゅっしんで県けん大会たいかいの強豪きょうごうの一人ひとり。手首てくびが柔やわらかく、ラケットコントロールに長たけていて、コントロール重視じゅうし型がたである。準決勝じゅんけっしょうでなぎさと対戦たいせん、監督かんとくである倉石くらいしの指示しじに合あわせて試合しあいを行おこなうが、なぎさの説得せっとくを受うけ、自分じぶんのバドミントンを見みつけるため試合しあいに臨のぞむも、個人こじん戦せん準決勝じゅんけっしょうで敗やぶれる。後のちになぎさと邂逅かいこうし、友達ともだちとして打うち解とける。インターハイ団体だんたい戦せんでは志波姫しわひめと対戦たいせんして、同どうタイプであり格かく上じょうの力ちからを見みせ付つけられるも、自分じぶん自身じしんのバドミントンで精一杯せいいっぱいプレイする。

倉石くらいし（くらいし）

声こえ - 遊佐ゆさ浩二こうじ

逗子ずし総そうの監督かんとく。厚底あつぞこ眼鏡めがねとタラコ唇くちびるが特徴とくちょうの中年ちゅうねんで、試合しあい巧者こうしゃ。データ分析ぶんせきを重視じゅうしし、選手せんしゅや挨拶あいさつなども徹底てっていする管理かんり型がた。また、なぎさの欠陥けっかんを見抜みぬき、特待とくたい生せいを取とり消けしにした因縁いんねんがある。

勝かちにこだわり過すぎるあまり、望もちに試合しあいの動うごきを強制きょうせいし、なぎさの膝ひざを壊こわす戦術せんじゅつを採とるが、望もちの言葉ことばで自みずからの過あやまちに気付きづき反省はんせいの弁べんを述のべる。その後ごは望もちの自主じしゅ性せいを尊重そんちょうするようになり、彼女かのじょとも強つよい信頼しんらい関係かんけいを生うんでいる。

過去かこには選手せんしゅ、または監督かんとくとして準決勝じゅんけっしょうまで駒こまを進すすめたことがある。

横浜よこはま翔しょう栄さかえ高校こうこう

私立しりつ高校こうこうで、前年度ぜんねんどの団体だんたい戦せん優勝ゆうしょう校こう。バドミントンの特待とくたい制度せいどがあり、AランクからCランクの評価ひょうかによって学費がくひ免除めんじょが受うけられる額面がくめんが異ことなる（Aは全額ぜんがく免除めんじょ、Bは半額はんがく、Cは2割わり5分ふん）。ユニフォームは白しろのテニスウェア風ふう。

橋詰はしづめ 英美ひでみ（はしづめ えみ）

横浜よこはま翔しょう栄さかえのエース。東京とうきょう都との中学ちゅうがくからA特待とくたい生せいで横浜よこはま翔しょう栄さかえに入学にゅうがくした。

それまでなぎさとは直接ちょくせつ対決たいけつしておらず、望もちには敗やぶれているが、2人ふたりと互角ごかくかそれ以上いじょうの実力じつりょくと目めされていた選手せんしゅで、スピードやフットワークなどのフィジカル面めん、近距離きんきょりでのラケットワークなど技術ぎじゅつ面めんは申もうし分ぶんない。反面はんめん、本気ほんきを出だすことが出来できず自分じぶんに自信じしんが持もてないなどメンタルに不安ふあんを抱かかえており、試合しあい前まえに激励げきれいを求もとめたり、試合しあい中ちゅうも監督かんとくに助言じょげんを求もとめ心しんの拠より所どころにしようとする脆もろい一いち面めんもある。また、なぎさや望もちという猛者もさに恐おそれを感かんじ、練習れんしゅうに対たいして真摯しんしでない部分ぶぶんもあった。修正しゅうせい能力のうりょくにも劣おとっていたため、泉いずみにネット前まえのレシーブに弱よわいという弱点じゃくてんを衝つかれ、団体だんたい戦せんシングルスで敗北はいぼくする。

なお、団体だんたい戦せん以前いぜんにも登場とうじょうしており、シングルス準決勝じゅんけっしょうで綾乃あやのと対戦たいせんし敗退はいたいしているが、髪型かみがた、髪かみの色いろは異ことなっている。

重じゅう盛もり 瑞貴みずき（しげもり みずき）

橋詰はしづめとタッグを組くんだダブルスの選手せんしゅで、そばかすと外そとにハネた髪型かみがたが特徴とくちょう。C特待とくたい生せいとして横浜よこはま翔しょう栄さかえに入学にゅうがくする。一人称いちにんしょうはウチ。

技能ぎのう・体力たいりょくでほかの選手せんしゅに劣おとるが、試合しあいの流ながれを見極みきわめる大局たいきょく観かんに長たけており、視野しやも広ひろい。ダブルスでは心理しんり面めん・作戦さくせん面めんで英美ひでみをサポートする。「出来できることをやり、出来できないことはやめる」がモットー。ダブルスとシングルの両方りょうほうで綾乃あやのと対戦たいせんする。泥臭どろくさいまでに前向まえむきな性格せいかくで向上心こうじょうしんが強つよく、またどんな相手あいてに対たいしてもリスペクトを怠おこたらない姿勢しせいが、綾乃あやの、そして親友しんゆうである橋詰はしづめの心しんを激はげしく揺ゆり動うごかす。

木叢こむら（こむら）

横浜よこはま翔しょう栄さかえの監督かんとく。角刈かくがりと大おおきな顎あごが特徴とくちょうの大男おおおとこ。倉石くらいしとは優勝ゆうしょう常連じょうれん校こう同士どうしの誼よしみで、互たがいに策さくをめぐらすライバルとなっている。一方いっぽう、管理かんり型がたの倉石くらいしとは正せい反対はんたいに生徒せいとたちの自主じしゅ性せいを重おもんじるタイプで、選手せんしゅに対たいして客観きゃっかん的てき評価ひょうかしかしてこなかったが、重盛しげもりの積極せっきょく性せいを見みて胸むねを打うたれ、抑圧よくあつしていた感情かんじょうを曝さらけ出だすようになる。また、倉石くらいしの発言はつげんによると、選手せんしゅを大会たいかい決勝けっしょうまで導みちびいたことがある。

インターハイ出場しゅつじょうの選手せんしゅ

益子ましこ 泪なみだ（ましこ るい）

高校こうこうバドミントン三さん強きょうの一人ひとり。栃木とちぎ県けん代表だいひょう、宇都宮うつのみや学院がくいん3年ねんで、全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけん覇者はしゃであり、国際こくさい試合しあいでも結果けっかを残のこしている。バドミントン経験けいけん者しゃである両親りょうしんとインカレ出場しゅつじょう経験けいけんを持もつ兄あに（推）のバドミントン一家いっかに育そだった。馴なれ馴なれしい性格せいかくで、大胆だいたん不敵ふてきな部分ぶぶんを持もち、自分じぶんのことを俺おれと言いったり私わたしと言いったりする、また、知人ちじんやマスコミに対たいし途端とたんに不機嫌ふきげんで傍若無人ぼうじゃくぶじんな態度たいどを返かえしたりするなど、メンタル面めんにムラを持もっている。そのため、春はるの選抜せんばつでは調子ちょうしが出でずに早期そうき敗退はいたいしている。

その一方いっぽうでフィジカル面めんは申もうし分ぶんなく、身長しんちょう172cmでサイズとリーチがあり、センスも高たかい。また左利ひだりききであり、いわば背せの高たかい羽はね咲さき綾乃あやののような選手せんしゅ。壁かべに当あたったことがない天才てんさいと評ひょうされるほど特とくにこれと言いった弱点じゃくてんはなく、試合しあいで負まけた試合しあいは本人ほんにんが負まけようと思おもった日ひであり、本人ほんにんの実力じつりょく不足ふそくで負まけたことは一いち度どもない。

少女しょうじょ時代じだいから、周囲しゅういから高たかい評価ひょうかを受うけており、また自身じしんも純朴じゅんぼくで爛漫らんまんな部分ぶぶんを見みせていたものの、相手あいてに対たいして一いち切手きってを抜ぬかない性格せいかくだった。そのため、品しなが悪わるいと決きめつけられ、それを良いしとしない両親りょうしん（特とくに義母ぎぼ）から激はげしくなじられていた。また、唯一ゆいいつ自分じぶんを庇かばってくれた兄あにを慕したっていた一方いっぽうで、何なにかと実子じっしである兄あにを優遇ゆうぐうしようとしていた親おやへの反抗はんこう心しんからか、スカウトの目めの前まえで兄あにを完膚かんぷなきまでに叩はたきのめしたことで、その兄あにからも陰口かげぐちを叩たたかれるようになって心しんの逃にげ場ばを失うしなうことになる。その後ごは周囲しゅういの天才てんさいという無責任むせきにんな賞賛しょうさんとともに距離きょりを置おかれるようになって次第しだいに孤独こどくに追おいやられ、バドミントンへの楽たのしさも忘わすれ、ただ勝負しょうぶに勝かつことだけが唯一ゆいいつ、自身じしんの存在そんざいを世よに示しめすものという意識いしきが勝まさり、超然ちょうぜんとした振ふる舞まいだけをするようになるなど完全かんぜんに性格せいかくを歪ゆがめてしまった。だが、彼女かのじょの本心ほんしんは、誰だれよりも他人たにんからの愛情あいじょうに飢うえていたために起おこされたものであり、高校こうこう進学しんがく後ごの寮りょうで一人ひとり夜中よなかにふらっと起おきて一人ひとり啜すすり泣なく姿すがたも旭あさひによって目撃もくげきされている。

本戦ほんせんではそんなメンタル的てきな問題もんだいもあって、綾乃あやのに接戦せっせんの末すえ敗やぶれるものの、その後ご、パートナーの旭あさひ、慕したっていた義兄ぎけいの推、ライバル視ししていた津幡つばたなど、見みえていなかった周囲しゅういの存在そんざいを再さい認識にんしきすることによって、苛さいなまされていた孤独こどく感かんから解放かいほうされ、次第しだいに晴はれやかな表情ひょうじょうとなり、後日ごじつのダブルスでは準決勝じゅんけっしょうの埼玉さいたま栄枝さかえ高校こうこう、決勝けっしょう相手あいてのフレゼリシアの美里みさと・白石しらいしペアも圧倒あっとうし、優勝ゆうしょうしている。

中学ちゅうがく時代じだいの神かみ藤ふじ綾乃あやのを知しっている人物じんぶつでもあり、綾乃あやのが選手権せんしゅけんを棄権きけんしなければ対戦たいせんカードとして当あたる予定よていだった。また本人ほんにんの前まえで、（境遇きょうぐうが同おなじ波長はちょうを感かんじたため）あのときの綾乃あやのと戦たたかいたかったと告つげている。そして、それだけが唯一ゆいいつ、彼女かのじょにとって気分きぶんを高揚こうようさせる原動力げんどうりょくとなっていた。一方いっぽう、昨年度さくねんどのインターハイで、なぎさも彼女かのじょを目撃もくげきしているが、それは全まったく意識いしきしていない。

旭あさひ 海かい莉（あさひ かいり）

益子ましことダブルスを組くんでいる宇都宮うつのみや学院がくいんの生徒せいと。芹せりヶ谷たにと笹下ささげのペアを準々じゅんじゅん決勝けっしょうで、美里みさとと白石しらいしのペアを決勝けっしょうで破やぶっているなど、隠かくれた実力じつりょく者しゃ。また、普段ふだんは冷静れいせいで物事ものごとの分別ふんべつもつく良識りょうしきの持もち主ぬしだが、怒おこらせた時ときにはヤンキー張ばりの口調くちょうで益子ましこを威圧いあつしているなど、感情かんじょう屋やの益子ましこを御ぎょすることができる唯一ゆいいつの人物じんぶつ。益子ましこをコントロールするには自分じぶんしかいないと思おもっている節ふしがある。

津幡つばた 路ろ（つばた みち）

高校こうこうバドミントン三さん強きょうの一人ひとり。加賀かが雪嶺せつれい高校こうこう3年ねん。活発かっぱつで感情かんじょう的てきな性質せいしつの持もち主ぬし。髪かみは長ながく後うしろをバレッタで留とめている。地方ちほう大会たいかいの優勝ゆうしょう常連じょうれん、春はるの選抜せんばつでは準じゅん優勝ゆうしょう、前年度ぜんねんど、夏なつのIH個人こじん戦せんでは3位いの実力じつりょく者しゃで、具体ぐたい的てきな明記めいきはされていないが、志波姫しわひめを破やぶったこともあるほか、海外かいがい遠征えんせい経験けいけんも持もつ。一方いっぽうで、子供こどものころから益子ましこには一いち度ども勝かてたことがないため、猛烈もうれつに彼女かのじょをライバル視ししている反面はんめん、彼女かのじょとはずっと友達ともだちになりたい願望がんぼうも抱だいていた（声こえをかけられなかったのは、彼女かのじょに全まったく意識いしきされていないと誤解ごかいしていたから）。少女しょうじょ時代じだいからは恵めぐまれたフィジカルを注目ちゅうもくされ、周囲しゅういからは「力ちからの津幡つばた」と評ひょうされていた。また、かつてはずっとふくよかな体型たいけいだったが、益子ましこに惨敗ざんぱいしたことがきっかけで、スピードを付つけるため減量げんりょうをこなしている。癖くせのある軌道きどうを持もった重おもいスマッシュを武器ぶきとする攻撃こうげき型がたで、それを操あやつるスピードとコントロールも持もちあわせている。三さん強きょうの中なかでは、実績じっせきは益子ましこ、志波姫しわひめに劣おとるものの、それでも豊橋とよはしや久御山くみやまなど、他たの強豪きょうごう選手せんしゅからは一いち度ども勝かてたことがないレベルの違ちがう相手あいてという印象いんしょうを持もたれていた。

インターハイ個人こじん戦せんでは第だい2シードとして出場しゅつじょうしている。また、準決勝じゅんけっしょうでも一時いちじ的てきにコニーにリードしていたが、ワンパターンな攻撃こうげきを見透みすかされたことで、すぐに地力じりきの違ちがいを見みせつけられ、大差たいさで敗やぶれることになる。

経験けいけん者しゃらしき姉あねがいる。

狼森おいのもりあかね（おいのもり あかね）

青森あおもり県けん代表だいひょう、青森あおもり高田たかだ高校こうこうの強豪きょうごう。卓越たくえつした敏捷びんしょう性せいと運動うんどう量りょうを持もつスピード重視じゅうしの攻撃こうげき型がた。インターハイ4回戦かいせんで綾乃あやのと対戦たいせんし敗やぶれる。単純たんじゅんなスピードは今こん大会たいかい最速さいそくで綾乃あやのより速はやいが、読よみの速はやさで翻弄ほんろうされ、善戦ぜんせんするも綾乃あやのに破われる。綾乃あやのに負まける可能かのう性せいもあると思おもったが、ライバル視しの志波姫しわひめのところまで行いくまで負まけられないと強つよく願ねがっていた。豊橋とよはしと違ちがって、昔むかしは無印むじるしの選手せんしゅだったことで有名ゆうめい選手せんしゅに対たいして一定いっていのコンプレックスも持もっている。

豊橋とよはしアンリ（とよはし アンリ）

愛知あいち県けん代表だいひょう、尾張おわり渋川しぶかわ高校こうこう3年ねん。1年ねんからインターハイ出場しゅつじょうを続つづけていた強豪きょうごうの一人ひとりで、狼森おいのもりとは異ことなり、昔むかしから注目ちゅうもくを浴あびていた。綾乃あやのに似にた、ひたすらラリーを続つづけるバドミントンを得意とくいとする防御ぼうぎょ重視じゅうし型がたで、2回戦かいせんで綾乃あやのと対戦たいせんし、善戦ぜんせんの末すえに敗やぶれる。ライバル視ししていた相手あいては益子ましこであり今年ことしこそ倒たおすつもりであったが、今こん大会たいかいで綾乃あやのに負まけて引退いんたいを告つげ、その際さいにまた綾乃あやのと対戦たいせんをしたいと返かえしている。また、友達ともだちが多おおく、多おおくの校友こうゆうが応援おうえんに来きており、志波姫しわひめはそんな彼女かのじょの姿すがたを見みて、コニーに「本来ほんらいの高校生こうこうせい部活ぶかつの理想りそうの形かたち」と告つげていた。その前後ぜんごでも、久御山くみやまや狼森おいのもりに話はなしかけたりしているなど、基本きほん的てきに社交しゃこう的てきな性質せいしつ。

久御山くみやま久世くぜ（くみやま くぜ）

京都きょうと府ふ代表だいひょう、宇治うじ天神山てんじんやま高校こうこうの生徒せいとで、立花たちばなが挙あげていた全国ぜんこくレベルの強豪きょうごうの一人ひとり。長髪ちょうはつのポニーテール。IH個人こじん戦せんでは第だい3シードとして出場しゅつじょうするが、4回戦かいせんでなぎさにフルセットの末すえに敗やぶれている（なぎさも、力ちからだけで勝かてる相手あいてじゃない、という印象いんしょうを与あたえている）。豊橋とよはしとは昔むかしからの知しり合あいであり、彼女かのじょとともに津幡つばたには勝かてなかったため、自分じぶんよりずっと格かく上じょうの選手せんしゅと見みなしていた。

細井ほそい 駿しゅん（ほそい しゅん）※

声こえ - 岩崎いわさき諒りょう太ふとし

東鳳とうほう高校こうこう1年ねん。県けん予選よせん男子だんしシングルスで、ベスト4に残のこった実力じつりょく者しゃ。行くだり輝てると対戦たいせんし圧勝あっしょうした。

綾乃あやのの家族かぞく

羽はね咲さき 有ゆう千夏ちなつ（はねさき うちか）

声こえ - 大原おおはらさやか

綾乃あやのの母ははであり、バドミントン女子じょしシングルス全日本ぜんにほん総合そうごう優勝ゆうしょう10連覇れんぱを成なし遂とげた実力じつりょく者しゃ。旧姓きゅうせいは神かみ藤ふじ（しんどう）。25の時ときに幼馴染おさななじみの心太ところてん朗ろうと結婚けっこん、長女ちょうじょの綾乃あやのを儲もうける。

綾乃あやのを出産しゅっさんした直後ちょくごは、彼女かのじょをバドミントン選手せんしゅとして育そだてる気きはなかったが、後のちに彼女かのじょに潜ひそむ天才てんさい的てきなセンスを見出みいだしてしまい、「天才てんさいは作つくれる」という仮説かせつに基もとづき、バドミントン教室きょうしつを開ひらきながら、彼女かのじょにも英才えいさい教育きょういくを施ほどこすようになる。それゆえ、綾乃あやのが初はじめて試合しあいで敗やぶれたときに、いつでも甘あまえることができる存在そんざいは不要ふようと判断はんだんし、義父ぎふらに相談そうだんの末すえに、家いえを出でて行いく決断けつだんをする。また、選手せんしゅのうちは海外かいがい遠征えんせいの機会きかいも多おおく、その間あいだも、デンマーク人じんのコニー・クリステンセンや中国人ちゅうごくじんの麗うらら暁あかつきなどのプロ選手せんしゅを、綾乃あやのを強つよくしてくれるライバルとして育成いくせいしていた。

日本にっぽんに帰国きこくした際さいは、後うしろめたさや照てれくささなどから綾乃あやのと会あうことを避さけるが、逆ぎゃくに愛想あいそを尽つかされた娘むすめから絶縁ぜつえんを宣言せんげんされたことで、母親ははおやとして間違まちがった接せっし方かたをしていたことに気付きづき、次第しだいに複雑ふくざつな感情かんじょうを見みせるようになる。なお、綾乃あやのの親友しんゆうであるエレナは彼女かのじょの姿すがたを見みたことがなかったが、大会たいかいで彼女かのじょと邂逅かいこうし、娘むすめの試合しあいを見届みとどけるように強つよく迫せまられる。

若わかいころから、かなりずれた性格せいかくであり、明美あけみに誘さそわれたオシャレなカフェでミリタリーのジオラマを作つくったりしている場面ばめんも。

羽はね咲さき 心こころ太朗たろう（はねさき しんたろう）

綾乃あやのの父ちちで、有ゆう千夏ちなつとは幼馴染おさななじみの間柄あいだがらだった。有ゆう千夏ちなつと異ことなり背せは低ひくい。穏おだやかな性格せいかくで、バドミントンのことは詳くわしくないが、一定いっていの距離きょりを置おきながらも綾乃あやのと有ゆう千せん夏なつの関係かんけい修復しゅうふくを強つよく望のぞんでいる。

マシャシィ、チヨー

声こえ - 後藤ごとう哲夫てつお（マシャシィ）、伊東いとうみやこ（チヨー）

綾乃あやのの祖父母そふぼであり、心太ところてん郎ろうの両親りょうしん。

江戸えど時代じだいから続つづく老舗しにせ和菓子わがし屋や、咲花さきはな堂どうを営いとなんでいる。高齢こうれいのため滑すべり舌したが悪わるい。

その他た

松川まつかわ 明美あけみ（まつかわ あけみ）

バドミントン雑誌ざっし『バドラッシュ』記者きしゃ。42歳さい。有ゆう千夏ちなつと同級生どうきゅうせいで、同おなじナショナルチームで過すごした経緯けいいがある。また、かつては友人ゆうじんとしての付つき合あいもあり、結婚式けっこんしきに招待しょうたいされたりもしていた。優すぐれた洞察どうさつ力りょくを持もっており、健太郎けんたろうや有ゆう千夏ちなつ、ヴィゴなど周囲しゅういの大人おとなたちを軌道きどう修正しゅうせいするなど、作品さくひんの防波堤ぼうはてい的てき役割やくわりを果はたしている。また、一人ひとりの記者きしゃとして、小学生しょうがくせいのころから志波姫しわひめを自分じぶん好このみの選手せんしゅとして追おっていた。アニメ版ばんには登場とうじょうしていない。

ヴィゴ・“スピリッツ”・キアケゴー

BWF特別とくべつ顧問こもんであり、デンマーク出身しゅっしんの元もとバドミントン選手せんしゅ。全英ぜんえいオープン4連覇れんぱ、オリンピックでヨーロッパ唯一ゆいいつの金きんメダル獲得かくとくを成なし遂とげる。綾乃あやのをBWFの育成いくせいメンバーに加くわえることを目論もくろみ、麗うらら暁あかつきに勝かてば母親ははおやに会あわせてやると伝つたえ、彼女かのじょを囲かこもうとするが、最終さいしゅう的てきには断ことわられる。しかしこのことが後のちに、綾乃あやののバドミントン選手せんしゅとしての本能ほんのうを呼よび覚さまさせることになるなど、作中さくちゅうのキーパーソンとなっている。後のちに綾乃あやのが決意けついを固かためてからは彼女かのじょ自みずから育成いくせいメンバーに加くわわり、彼女かのじょにマンツーマンコーチを施ほどこしている。

アンヌ

ヴィゴの秘書ひしょで、綾乃あやののコーチも兼任けんにんしている。元もとは将来しょうらいを嘱望しょくぼうされたバドミントン選手せんしゅだったようで、ヴィゴ自身じしんも強つよく期待きたいを寄よせていた。

王おう 麗うらら暁あかつき（ワン リーシャオ）

世界せかいランク1位いの中国人ちゅうごくじんプロ選手せんしゅ。童顔どうがんの大人おとな。

有ゆう千夏ちなつにバドミントンを教おそわった一人ひとり。有ゆう千夏ちなつの提案ていあんで高校生こうこうせいに扮ふんして羅ら 小しょう麗うらら（ルオ シャオリー）を名乗なのり、綾乃あやのと練習れんしゅう試合しあいを行おこなう。そのワンマッチの試合しあいでは敗やぶれはするが、周囲しゅういは手加減てかげんしていたと見みている。上背うわぜいは綾乃あやのとあまり変かわらない。

赤羽あかはね 玲二れいじ（あかばね れいじ）

世界せかいランク8位いのプロ選手せんしゅ。北小きたこ町まちのOBであり、健太郎けんたろうの同級生どうきゅうせい。

書誌しょし情報じょうほう

単行本たんこうぼん

• 濱田はまだ浩ひろし輔 『はねバド！』 講談社こうだんしゃ〈アフタヌーンKC〉、全ぜん16巻かん
  1. 2013年ねん10月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-387927-8
  2. 2014年ねん2月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-387955-1
  3. 2014年ねん7月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-387983-4
  4. 2014年ねん11月7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388008-3
  5. 2015年ねん4月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388043-4
  6. 2015年ねん9月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388082-3
  7. 2016年ねん2月がつ5日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388116-5
  8. 2016年ねん8月がつ5日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388165-3
  9. 2016年ねん12月7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388221-6
  10. 2017年ねん5月がつ1日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388254-4
  11. 2017年ねん10月がつ6日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-388291-9
  12. 2018年ねん3月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-511097-3
  13. 2018年ねん7月がつ6日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-511877-1
  14. 2018年ねん11月22日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-513446-7
  15. 2019年ねん6月がつ7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-515719-0
      • 特とく装そう版ばん 同日どうじつ発売はつばい、ISBN 978-4-06-515720-6
  16. 2019年ねん11月7日にち発売はつばい、ISBN 978-4-06-517483-8

小説しょうせつ

『小説しょうせつ はねバド！』は、2018年ねん6月がつ29日にちに講談社こうだんしゃの講談社こうだんしゃラノベ文庫ぶんこから発売はつばいされた外伝がいでん小説しょうせつ。原作げんさく・カバーイラストは原作げんさく者しゃの濱田はまだ浩ひろし輔、小説しょうせつは望月もちづき唯一ただいちが担当たんとうする。ISBN 978-4-06-512573-1。

本編ほんぺんから1年ねん前まえのフレゼリシア女子じょし短大たんだい付属ふぞく高校こうこうを舞台ぶたいとし、バドミントン部ぶ新しん主将しゅしょうとなった志波姫しわひめ唯ただ華はなをメインキャラクターとして物語ものがたりが展開てんかいされる。唯ただ華はながメインキャラクターに選えらばれた理由りゆうとして、原作げんさく者しゃの濱田はまだは「綾乃あやの以外いがいで語かたられてない人気にんきヒロインとして唯ただ華はなを選えらんだ」と語かたっている。

テレビアニメ

スタッフ

原作げんさく	濱田はまだ浩ひろし輔
監督かんとく	江崎えざき慎まこと平たいら
シリーズ構成こうせい	岸本きしもと卓たく
キャラクターデザイン	木村きむら智さとし
プロップデザイン	石原いしはら恵めぐみ治ち、中ちゅう山見やまみ都と美び
美術びじゅつ監督かんとく	井上いのうえ一宏かずひろ
美術びじゅつ設定せってい	志和しわ史織しおり、岩澤いわさわ美よし翠みどり
色彩しきさい設計せっけい	辻田つじた邦夫くにお
撮影さつえい監督かんとく	野澤のざわ圭けい輔
3DCGI	Felix Film
編集へんしゅう	長谷川はせがわ舞まい
音響おんきょう監督かんとく	若林わかばやし和弘かずひろ
音楽おんがく	加藤かとう達也たつや
音楽おんがく制作せいさく	東宝とうほうミュージック
音楽おんがくプロデューサー	水野みずの大輔だいすけ、小林こばやし健樹たけき
プロデューサー	細井ほそい駿介しゅんすけ、古川ふるかわ慎まこと、渡瀬わたせ昌あきら太ふとし 加瀬かせ直人なおと、馬場ばば楊子ようこ 多田ただ祐一ゆういち、里見さとみ哲朗てつろう 櫻井さくらい宣せん貴とうと、Bruce Chiou 新家にいのみ朋とも人じん（アニメーション）
アニメーション制作せいさく	ライデンフィルム
製作せいさく	「はねバド！」 製作せいさく委員いいん会かい

2018年ねん7月がつから10月がつにかけてTOKYO MXほかにて放送ほうそうされた。全ぜん13話わ。キャッチコピーは「わたしの全すべてを、このコートに―!!」。

製作せいさく

企画きかく立案りつあんは原作げんさく4巻かんが発売はつばいされた2014年ねんに行おこなわれた。当時とうじ、バップでプロデューサーをしていた細井ほそい駿介しゅんすけが企画きかくを立案りつあんした。細井ほそいは原作げんさく者しゃの濱田はまだ浩ひろし輔が『週刊しゅうかん少年しょうねんジャンプ』で連載れんさいしていた『パジャマな彼女かのじょ。』が好すきで購読こうどくしており、その連載れんさい終了しゅうりょう後ご『good!アフタヌーン』で連載れんさい開始かいしした本ほん作さくも購読こうどくしていた。本ほん作さくの原作げんさく4巻かん発売はつばい後ご、内容ないようが本格ほんかく派はスポーツ作品さくひんとしての舵かじを切きったと感かんじた細井ほそいは企画きかく書しょを作成さくせい、2015年ねん3月がつに講談社こうだんしゃに持もち込こみ、同時どうじにライデンフィルムへアニメーション制作せいさくを依頼いらいした。この時点じてんでは、監督かんとくを江崎えざき慎まこと平たいらが務つとめることだけが決きまっていた。シリーズ構成こうせい・脚本きゃくほんの岸本きしもと卓たくは、企画きかく当時とうじ、江崎えざきが監督かんとくを務つとめていた別べつの劇場げきじょう作品さくひんで脚本きゃくほんを務つとめた際さいに「次回じかい作さくも一緒いっしょにやりたい」という話はなしになり本ほん作さくに起用きようされた。企画きかく立案りつあん後ご、諸しょ事情じじょうにより企画きかく自体じたいが中止ちゅうしになりかけるが、本ほん作さくを製作せいさくするために細井ほそいが東宝とうほうへ移籍いせき、本格ほんかく的てきに企画きかくが始動しどうした。

アニメーション制作せいさくは監督かんとく、シリーズ構成こうせい、キャラクターデザインなど、それまでライデンフィルムが制作せいさくした作品さくひんで主力しゅりょくを担になったメンバーが集結しゅうけつしている。また、ライデンフィルムのプロデューサー新家にいのみ朋とも人じんをはじめとする制作せいさくスタッフにはバドミントン経験けいけん者しゃが多おおいという。

本ほん作さくでは取材しゅざい協力きょうりょく・協賛きょうさん企業きぎょう・コラボレーションパートナーとして、日本にっぽんバドミントン協会きょうかいやヨネックス、ミズノ、ゴーセン、薫風くんぷうスポーツといったバドミントン用品ようひんを取とり扱あつかうメーカーが参加さんかしており、作中さくちゅうにも各かく企業きぎょうの商品しょうひんやロゴがそのまま登場とうじょうするほか、登場とうじょう人物じんぶつがラケットを紹介しょうかいするなどのコラボレーションが行おこなわれている。また、再春館製薬所さいしゃんかんせいやくしょ、慶応義塾大学けいおうぎじゅくだいがく、埼玉さいたま栄さかえ高等こうとう学校がっこう、甲斐かい清和きよかず高等こうとう学校がっこうなどバドミントンの強豪きょうごうとして知しられる実業じつぎょう団だん、バドミントン部ぶが取材しゅざい協力きょうりょくとして参加さんかしている。各かく選手せんしゅが絵えコンテの通とおりにプレーした映像えいぞうを使用しようしロトスコープ（モデルの動うごきをトレースしてアニメーションを制作せいさくする手法しゅほう）に近ちかい手法しゅほうで作画さくがしている。また地味じみな部分ぶぶんに拘かかわるためシャトルは練習れんしゅうで使つかう痛いたんだ物ものを別途べっとCGで作成さくせいするなどしている。

音響おんきょう制作せいさくでは、音声おんせいデータ、劇げき伴ともなえ、効果こうか音おんを映像えいぞうと合あわせるダビング作業さぎょうにおいて、スケジュールなどの関係かんけいから画面がめんに色いろが付ついていることが少すくない近年きんねんのテレビアニメ作品さくひんと違ちがい、オールカラーの状態じょうたいでダビングを行おこなっている。音響おんきょう効果こうかは、実際じっさいにインターハイや高校こうこうで収録しゅうろくした音おとを元もとに、アニメーション向むけに加工かこうしたもの使用しようしている。音響おんきょう効果こうかに使用しようされるデータ量りょうは通常つうじょうのテレビアニメの4倍ばいとなっている。

音楽おんがく制作せいさくは、一般いっぱん的てきな制作せいさく手法しゅほうのほかに、映像えいぞうに合あわせて劇げき伴ともを制作せいさくするフィルムスコアリング方式ほうしきも採用さいようしている。またオープニング主題歌しゅだいかの作曲さっきょくとしていきものがかりの水野みずの良樹よしきが参加さんかしている。

シナリオ構成こうせい

物語ものがたりの展開てんかいやキャラクター設定せっていの一部いちぶは原作げんさくから大おおきく変更へんこうされている。特とくに試合しあいに関かんしては最終さいしゅう的てきな勝敗しょうはいは同おなじでも、そこに至いたるまでの過程かていが大おおきく変更へんこうされているものもある。これはアニメ企画きかくが講談社こうだんしゃ内ないで動うごき出だした2015年ねんに発売はつばいされていた原作げんさく5巻かんおよび6巻かんが作品さくひん内ないでキャラクターの内面ないめんが複雑ふくざつ化かしてきた時期じきであり、その部分ぶぶんをひも解といてアニメに反映はんえいさせるため、濱田はまだや講談社こうだんしゃの許諾きょだくを得えた上うえで原作げんさくのシナリオを新あらたに再さい構成こうせいしている。そのため、アニメ序盤じょばんの雰囲気ふんいきが原作げんさくの5巻かんおよび6巻かんの雰囲気ふんいきに寄よせられている。シナリオは原作げんさくから変更へんこうした部分ぶぶんも原作げんさくと同おなじ効果こうかを持もたせられるように、シナリオ会議かいぎが始はじまった段階だんかいにおける原作げんさくの各かくキャラクターの状態じょうたいから逆算ぎゃくさんしてシナリオを制作せいさくしている。特とくに綾乃あやのに関かんしては、ある程度ていど分わかりやすく整理せいりをして視聴しちょう者しゃを混乱こんらんさせないように、原作げんさくから大おおきく再さい構成こうせいされている。また、作品さくひんの要ようとなる「才能さいのうと努力どりょく」について、いろいろな切きり口くちから描えがくためにメインのキャラクター以外いがいにも、原作げんさくでは描えがかれていない北小きたこ町まち高校こうこうの部員ぶいんたちの努力どりょくや苦悩くのうなどもアニメでは詳細しょうさいに描えがかれている。

原作げんさく者しゃの濱田はまだや原作げんさく編集へんしゅう担当たんとうの高橋たかはしは、アニメスタッフに聞きかれたことに答こたえる程度ていどで、基本きほん的てきなシナリオ制作せいさくはすべて制作せいさくスタッフに任まかせている。そのため、アニメのシナリオ制作せいさくには基本きほん的てきには関かかわっていない。

放送ほうそう・配信はいしん

2018年ねん7月がつ2日にちより、TOKYO MX、BS11、AT-X、関西かんさいテレビで放送ほうそう開始かいし。同年どうねん7月がつ4日にちからはAbemaTVほかにて配信はいしんも開始かいし。

2018年ねん9月がつ7日にち、アニメ公式こうしきホームページにて9月がつ10日とおか放送ほうそう予定よていの第だい11話わ以降いこうの放送ほうそうの延期えんきが発表はっぴょうされた。これは前日ぜんじつに発生はっせいした北海道ほっかいどう胆振いぶり東部とうぶ地震じしんの影響えいきょうにより、撮影さつえい監督かんとくの野澤のざわ圭けい輔を中心ちゅうしんに本ほん作さくの撮影さつえい作業さぎょうを行おこなっていたグラフィニカ札幌さっぽろスタジオが被災ひさい。北海道ほっかいどう全域ぜんいきにおよぶ大だい規模きぼ停電ていでんの影響えいきょうにより撮影さつえい作業さぎょうを継続けいぞくすることが不可能ふかのうとなり、製作せいさく委員いいん会かいや関係かんけい各社かくしゃの協議きょうぎの結果けっか、第だい11話わから13話わ（最終さいしゅう回かい）までの放送ほうそうが延期えんきとなった。11話わ以降いこうの放送ほうそうは延期えんきした翌週よくしゅうの9月がつ17日にちから順次じゅんじ放送ほうそうされた。

あらすじ（アニメ版ばん）

とある雨あめの日ひ、全日本ぜんにほんジュニア選手権せんしゅけんで北小きたこ町まち高校こうこうバドミントン部ぶの主将しゅしょう、荒あら垣かきなぎさは中学ちゅうがく3年生ねんせいの少女しょうじょにスコンクで惨敗ざんぱいする。それから半年はんとし後ご、3年生ねんせいとなったなぎさは、半年はんとし前まえの経験けいけんからスランプに陥おちいり、「才能さいのうがないなら努力どりょくするしかない」と他たの部員ぶいんにも厳きびしく当あたっていた。その厳きびしすぎる練習れんしゅうにより、ほとんどの部員ぶいんはバドミントン部ぶを辞やめてしまう。ある日ひ、なぎさはテニス部ぶで1年生ねんせいの羽はね咲さき綾乃あやのが部活ぶかつ見学けんがくをしている姿すがたを目撃もくげきし動揺どうようする。彼女かのじょこそが半年はんとし前まえ、なぎさをスコンクで打うち負まかした少女しょうじょであった。そして、新あらたにコーチとして元もとオリンピック候補こうほの立花たちばな健太郎けんたろうが就任しゅうにんした日ひ、幼馴染おさななじみの藤沢ふじさわエレナに連つれられてやってきた綾乃あやのは、その才能さいのうを見抜みぬいた健太郎けんたろうや綾乃あやのの事情じじょうを知しっているエレナからバドミントン部ぶに入はいるよう勧すすめられる。「たかがスポーツ」と入部にゅうぶを拒否きょひする綾乃あやのに対たいし、なぎさはエレナの提案ていあんした試合しあい形式けいしきの勝負しょうぶを受うける。試合しあいは途中とちゅうで打うち切きられてしまうが、エレナがバドミントン部ぶのマネージャーになると宣言せんげんしたことにより、綾乃あやのはエレナとともにバドミントン部ぶに仮かり入部にゅうぶすることになる。綾乃あやのたちが仮かり入部にゅうぶした後のちも、スランプから抜ぬけ出だせないなぎさは綾乃あやのやほかの部員ぶいんに厳きびしく当あたる。その様子ようすを見みていた健太郎けんたろうはなぎさに試合しあいを持もちかける。試合しあいの中なか、なぎさのスマッシュを分析ぶんせきした健太郎けんたろうはスランプの原因げんいんを看破かんぱする。健太郎けんたろうのアドバイスによりスランプを脱だっしたなぎさは、部員ぶいんたちにそれまでのことを謝罪しゃざいし、改あらためて仲間なかまと心しんを一ひとつにする。

一方いっぽう、仮かり入部にゅうぶ中ちゅうの綾乃あやのは徐々じょじょにバドミントン部ぶに馴染なじみ始はじめるが、そんなとき、港南こうなん高校こうこうの1年生ねんせいエース・芹せりヶ谷たに薫子かおるこが綾乃あやのの前まえに現あらわれる。薫子かおるこを前まえに動揺どうようを隠かくせない綾乃あやのは、薫子かおるこから挑いどまれた試合しあいにも負まけてしまう。次つぎの日ひから学校がっこうに来こなくなった綾乃あやのに対たいし、エレナは薫子かおること過去かこに何なにがあったのか聞ききだす。薫子かおるこは中学生ちゅうがくせい時代じだい、綾乃あやのとの試合しあいの前まえに風邪かぜをひいてしまい、対等たいとうな条件じょうけんで戦たたかうために綾乃あやのに自みずからの風邪かぜをうつし、最終さいしゅう的てきに薫子かおるこが試合しあいに勝利しょうりする。そして、その試合しあいの直後ちょくごに綾乃あやのの母はは・羽はね咲さき有ゆう千夏ちなつは姿すがたを消けしてしまった。母ははが戻もどってくることを祈いのり、試合しあいに勝かち続つづけていた綾乃あやのだったが、海外かいがいで有ゆう千せん夏なつが若手わかて選手せんしゅの育成いくせいをしていることを知しったことにより、バドミントンをやる意味いみを失うしない辞やめてしまっていた。幼おさないころから綾乃あやのが楽たのしそうに母ははと練習れんしゅうをしている姿すがたを傍はたで見みてきたエレナは、「それでも綾乃あやのはバドミントンをやった方ほうがいい」という想おもいから、なぎさに協力きょうりょくをお願ねがいする。そして、公園こうえんでのなぎさとの試合しあいを通とおして綾乃あやのはバドミントンの楽たのしさを思おもい出だす。その後ご、綾乃あやのとエレナは正式せいしきにバドミントン部ぶに入部にゅうぶすることになる。

主題歌しゅだいか

オープニングテーマ「ふたりの羽根はね」（第だい1話わ - 第だい13話わ）

作詞さくし・編曲へんきょく - ヤマモトショウ / 作曲さっきょく - 水野みずの良樹よしき / 編曲へんきょく補ほ - manzo / 歌うた - YURiKA

エンディングテーマ「ハイステッパー」（第だい2話わ - 第だい13話わ）

作詞さくし・作曲さっきょく・歌うた - 大原おおはらゆい子こ / 編曲へんきょく - 吉田よしだ穣みのる

第だい3話わはAcoustic Ver.を使用しよう。

挿入歌そうにゅうか「ユアフライト」（第だい11話わ）

作詞さくし・作曲さっきょく・歌うた - 大原おおはらゆい子こ / 編曲へんきょく - 吉田よしだ穣みのる

各かく話はなしリスト

話はなし数すう	サブタイトル	脚本きゃくほん	絵えコンテ	演出えんしゅつ	作画さくが監督かんとく	総そう作画さくが監督かんとく
#1	スッゴい才能さいのう！	岸本きしもと卓たく	江崎えざき慎まこと平たいら		石原いしはら恵めぐみ治ち 北原きたはら広大こうだい	木村きむら智さとし
#2	運動うんどうの後のちの肉にくは格別かくべつッス！		徳とく土ど大介だいすけ		佐野さの陽子ようこ 池田いけだ志乃しの	丸山まるやま修二しゅうじ
#3	アイツは完璧かんぺきだった	江崎えざき慎まこと平たいら	飯野いいのまこと	西川にしかわ将すすむ貴たか	斉藤さいとう健吾けんご 飯野いいのまこと	飯野いいのまこと
#4	私わたしも今いま、迷子まいごなんだ	宮尾みやお百合香ゆりか	飯野いいの慎也しんや		平たいら村むら直紀なおき 鳥山とりやま冬美ふゆみ	木村きむら智さとし
#5	一人ひとりじゃないよ		飯野いいのまこと	池田いけだユウキ	西道さいどう拓哉たくや 櫛くし渕ふちまなぶ 武田たけだ牧子まきこ	丸山まるやま修二しゅうじ
#6	最後さいごの夏なつなんだもん！	池田いけだ臨太郎りんたろう	吉岡よしおか忍しのぶ	黒田くろだ健司けんじ 宮澤みやざわ良太りょうた	中野なかの良一りょういち 渡邊わたなべ和夫かずお 坂口さかぐち蒼あお星ぼし 石原いしはら恵めぐみ治ち	飯野いいのまこと
#7	あんな子こ、瞬殺しゅんさつしてみせる	岸本きしもと卓たく	徳とく土ど大介だいすけ	網あみ修次しゅうじ郎ろう	池田いけだ志乃しの 松井まつい理さとし和子かずこ 古谷ふるや梨絵りえ	木村きむら智さとし
#8	私わたしのやりたいバドミントン	池田いけだ臨太郎りんたろう	畑はた博之ひろゆき	川尻かわじり健太郎けんたろう	北原きたはら広大こうだい 佐野さの陽子ようこ 畠山はたけやま佳苗かなえ	渡邊わたなべ和夫かずお
#9	なりたいのは"友達ともだち"じゃない	宮尾みやお百合香ゆりか	鏑木かぶらきひろ	下平しもだいら佑たすく一いち	平たいら村むら直紀なおき なまためやすひろ 吉田よしだ伊い久雄ひさお 藤澤ふじさわ俊幸としゆき	飯野いいのまこと
#10	バックハンドの握にぎりはこう	岸本きしもと卓たく	今泉いまいずみ賢一けんいち	宮澤みやざわ良太りょうた	中山なかやま和子かずこ 清原きよはら寮りょう 沼田ぬまた広ひろ 関本せきもと美穂みほ 西村にしむら元秀もとひで 皆春みなはる羊ひつじ二に 丸山まるやま修二しゅうじ 渡邊わたなべ和夫かずお	丸山まるやま修二しゅうじ
#11	バドミントンが好すきだから		板井いたい寛樹ひろき		中野なかの良一りょういち 小梶こかじ慎也しんや 西にし真由子まゆこ 石原いしはら恵めぐみ治ち 栗ぐり西にし祐輔ゆうすけ 清水しみず博幸ひろゆき	渡邊わたなべ和夫かずお
#12	足あしを前まえに出だしなさいよ！		斎藤さいとう久ひさ 江崎えざき慎まこと平たいら	池田いけだユウキ	藤澤ふじさわ俊幸としゆき なまためやすひろ 池田いけだ志乃しの 佐野さの陽子ようこ	飯野いいのまこと
#13	あの白しろ帯たいのむこうに		江崎えざき慎まこと平たいら		北原きたはら広大こうだい 松井まつい理さとし和子かずこ 芳賀はが恵理子えりこ 木村きむら智さとし	木村きむら智さとし

放送ほうそう局きょく

日本にっぽん国内こくない テレビ / 放送ほうそう期間きかんおよび放送ほうそう時間じかん

放送ほうそう期間きかん	放送ほうそう時間じかん	放送ほうそう局きょく	対象たいしょう地域ちいき	備考びこう
2018年ねん7月がつ2日にち - 10月1日にち	月曜げつよう 0:00 - 0:30（日曜にちよう深夜しんや）	TOKYO MX	東京とうきょう都と
		BS11	日本にっぽん全域ぜんいき	製作せいさく参加さんか / BS放送ほうそう / 『ANIME+』枠わく
		AT-X	日本にっぽん全域ぜんいき	製作せいさく参加さんか / CS放送ほうそう / リピート放送ほうそうあり
	月曜げつよう 1:55 - 2:25（日曜にちよう深夜しんや）	関西かんさいテレビ	近畿きんき広域こういき圏けん

日本にっぽん国内こくない インターネット / 配信はいしん期間きかんおよび配信はいしん時間じかん

配信はいしん期間きかん	配信はいしん時間じかん	配信はいしんサイト
2018年ねん7月がつ4日にち - 10月3日にち	水曜すいよう 0:30 - 1:00（火曜かよう深夜しんや）	AbemaTV Abemaアニメチャンネル
2018年ねん7月がつ -	不明ふめい	Amazonプライム・ビデオ dアニメストア FOD Google Play YouTube HAPPY!動画どうが J:COMオンデマンド ビデオパス みるプラス Rakuten TV TSUTAYA TV アニメ放題ほうだい U-NEXT ゲオTV ニコニコ生放送なまほうそう ニコニコチャンネル バンダイチャンネル ビデオマーケット ふらっと動画どうが GYAO!ストア GYAO! ひかりTV ムービーフル あにてれ

なお、第だい11話わ以降いこうの放送ほうそうは上記じょうきの通とおり、同年どうねん9月がつ6日にちに発生はっせいした北海道ほっかいどう胆振いぶり東部とうぶ地震じしんの影響えいきょうにより全局ぜんきょくで放送ほうそうが延期えんきされた。

BD / DVD

巻まき	発売はつばい日び	収録しゅうろく話ばなし	規格きかく品番ひんばん
			BD	DVD
1	2018年ねん9月がつ19日にち	第だい1話わ - 第だい3話わ	TBR-28280D	TDV-28286D
2	2018年ねん10月がつ17日にち	第だい4話わ - 第だい5話わ	TBR-28281D	TDV-28287D
3	2018年ねん11月14日にち	第だい6話わ - 第だい7話わ	TBR-28282D	TDV-28288D
4	2018年ねん12月19日にち	第だい8話わ - 第だい9話わ	TBR-28283D	TDV-28289D
5	2019年ねん1月がつ16日にち	第だい10話わ - 第だい11話わ	TBR-28284D	TDV-28290D
6	2019年ねん2月がつ13日にち	第だい12話わ - 第だい13話わ	TBR-28285D	TDV-28291D

ゲーム

三国志さんごくし大戦たいせん

セガ・インタラクティブのアーケードゲーム。

2017年ねん12月がつ20日はつかより、本ほん作さくの綾乃あやのをモデルにした関せき銀ぎん屏へい（声こえ - 赤あか﨑千夏ちなつ）が登場とうじょうしている。

脚注きゃくちゅう

講談社こうだんしゃコミックプラス

以下いかの出典しゅってんは『講談社こうだんしゃコミックプラス』（講談社こうだんしゃ）内ないのページ。書誌しょし情報じょうほうの発売はつばい日びの出典しゅってんとしている。

外部がいぶリンク

• アフタヌーン - はねバド！ 紹介しょうかいページ
• テレビアニメ「はねバド！」公式こうしきサイト
• アニメ「はねバド！」公式こうしき (@hanebad_anime) - X（旧きゅうTwitter）