アルケシラオス

アルケシラオス（古希こき: Ἀρκεσίλαος, 英えい: Arcesilaus, 紀元前きげんぜん316年ねん/紀元前きげんぜん315年ねん頃ごろ - 紀元前きげんぜん241年ねん/紀元前きげんぜん240年ねん頃ころ）は、古代こだいギリシア・ヘレニズム期きの哲学てつがく者しゃで、中期ちゅうきアカデメイア派はの創始そうし者しゃ。アテナイのクラテスの後のちを継ついでアカデメイアの学頭がくとうとなり、エポケー（判断はんだん保留ほりゅう）の導入どうにゅうにより、アカデメイア派はを懐疑かいぎ主義しゅぎに向むかわせた。

生涯しょうがい

アルケシラオスはアイオリスのピタネで生うまれた。最初さいしょに教おしえを受うけたのは、数学すうがく者しゃのピタネのアウトリュコスで、共ともにサルディスに移住いじゅうした。それから修辞しゅうじ学がくを学まなぶためにアテナイに行いったが、哲学てつがくに転てんじ、最初さいしょテオフラストスの、続つづいてクラントルの弟子でしとなった。その後ご、ポレモンおよびアテナイのクラテスと親したしくなり、クラテスの死後しご（紀元前きげんぜん265年ねんから紀元前きげんぜん241年ねん）、アカデメイアの学頭がくとうとなった。

ディオゲネス・ラエルティオスによると、アルケシラオスは後継こうけい者しゃのキュレネのラキュデス同様どうよう、深酒ふかざけで死しんだと言いわれるが、クレアンテスらの証言しょうげんやアルケシラオスの哲学てつがくから考かんがえると、この逸話いつわはいささか疑うたがわしく、また、アテナイ人じんから大変たいへん尊敬そんけいされていたようである。

哲学てつがく

ソクラテス同様どうよう、アルケシラオスは何なにも書かき残のこさなかったため、その主張しゅちょうは後世こうせいのキケロ、セクストス・エンペイリコスらの著作ちょさくから推量すいりょうするしかない。たとえば、キケロは、アルケシラオスの教おしえは「彼かれは何なにも知しらない、彼かれ自身じしんの無知むちさえも」という文句もんくの中なかに要約ようやくされていると言いっている。アルケラシオスは世界せかいの真理しんりを見みいだす感覚かんかくの力ちからを疑うたがっていたが、真理しんりそれ自体じたいの存在そんざいを疑うたがったかどうかはわからない。

そのキマイラ的てき折衷せっちゅう主義しゅぎが「頭あたまはプラトン、尾おはピュロン、胴体どうたいはディオドロス」とキオスのアリストンに揶揄やゆされた。

参考さんこう文献ぶんけん

• public domain Dictionary of Greek and Roman Biography and Mythology by William Smith (1870).

外部がいぶリンク

• Arcesilaus （英語えいご） - スタンフォード哲学てつがく百科ひゃっか事典じてん「アルケシラオス」の項目こうもく。
• Arcesilaus （英語えいご） - インターネット哲学てつがく百科ひゃっか事典じてん「アルケシラオス」の項目こうもく。