アン・ブーリン

アン・ブーリン Anne Boleyn
イングランド王妃おうひ ペンブローク女おんな侯爵こうしゃく
在位ざいい	1533年ねん5月28日にち - 1536年ねん5月17日にち
戴冠たいかん式しき	1533年ねん6月1日にち
出生しゅっしょう	1501年ねん頃ごろ（諸説しょせつあり） イングランド王国おうこく、ノーフォーク
死去しきょ	1536年ねん5月19日にち イングランド王国おうこく、ロンドン、ロンドン塔とう
埋葬まいそう	1536年ねん5月19日にち イングランド王国おうこく、ロンドン、ロンドン塔とう内うち鎖くさりにつながれた聖ひじりピーター礼拝れいはい堂どう
配偶はいぐう者しゃ	ヘンリー8世せい
子女しじょ	エリザベス1世せい
家名かめい	ブーリン家か
父親ちちおや	トマス・ブーリン
母親ははおや	エリザベス・ハワード
サイン

アン・ブーリン（英語えいご: Anne Boleyn，1501年ねん頃ごろ - 1536年ねん5月19日にち）は、イングランド王おうヘンリー8世せいの2番目ばんめの王妃おうひ（1533年ねん結婚けっこん、1536年ねん離婚りこん）、エリザベス1世せいの生母せいぼである。父ちちの代だいで名字みょうじの綴つづりを Bullen から Boleyn に変更へんこうしたが、アン自身じしんも Nan Bullen と呼よばれることがあった。 Nan はアンという名前なまえの当時とうじの愛称あいしょうであり、日本語にほんごではアン・ブリンと表記ひょうきされることもある。

父ちちは駐ちゅう仏ふつ大使たいし、のちウィルトシャー及およびオーモンド伯爵はくしゃくとなったトマス・ブーリン、母ははは第だい2代だいノーフォーク公こうトマス・ハワードの娘むすめエリザベス・ハワード。ヘンリー8世せいの3番目ばんめの王妃おうひジェーン・シーモアは又また従妹じゅうまい、5番目ばんめの王妃おうひキャサリン・ハワードは従妹じゅうまいに当あたる。

生涯しょうがい

生おい立たち

アンの曾祖父そうそふジェフリーはノーフォークの農家のうか出身しゅっしんで、絹織物きぬおりもの工こう見習みならいとして上京じょうきょうした後のち、財産ざいさんを成なしてロンドン市長しちょうにまで上のぼり詰つめた。その息子むすこウィリアムはリチャード3世せいよりサーの称号しょうごうを授さずかった。

ブーリン家かは次々つぎつぎと伯爵はくしゃく家かと縁組えんぐみしたり娘むすめを国王こくおうに差さし出だすことで、爵位しゃくいや領地りょうちを増ふやしていった。トマスにはアイルランド有数ゆうすうの名家めいかオーモンド伯爵はくしゃくの相続そうぞく権けん（共同きょうどう相続そうぞく権けんという歴史れきし家かと、わずかながらという歴史れきし家かがある）があった。トマスはサリー伯爵はくしゃく（ノーフォーク公こうの相続そうぞく人じんが名乗なのるタイトル）トマス・ハワードの娘むすめエリザベス（ヘンリー8世せいの元もと愛人あいじんだったという説せつがある）と結婚けっこんし、1男なん2女じょが生うまれた。その一人ひとりがアンであった。

つまりブーリン家かは、わずか4代だい前まえまで平民へいみん（地方ちほう農民のうみん）の家系かけいであった。そのため研究けんきゅう家かの一部いちぶはブーリン家かの家系かけい図ずにおいて、意図いと的てきにジェフリーの出身しゅっしん地ちを記載きさいしようとしない例れいもある。

王妃おうひの侍女じじょから国王こくおうの愛人あいじんへ

国王こくおうとの出会であい（19世紀せいき画が）

アンは幼少ようしょう期きにメヘレンのマルグリット・ドートリッシュの私設しせつ学校がっこうで教育きょういくを受うけた後のち、フランス宮廷きゅうていに戻もどった。1526年ねん頃ころに帰国きこくし、ヘンリー8世せいの最初さいしょの王妃おうひキャサリン・オブ・アラゴンの侍女じじょとなった。オーモンド伯爵はくしゃくの相続そうぞく争あらそいを収おさめるため、もう一人ひとりの相続そうぞく人じんピアス・バトラーとの結婚けっこんの話はなしもあったが、立たち消ぎえになった。他たに詩人しじんのサー・トマス・ワイアットや後ごのノーサンバランド伯はくヘンリー（ハル）・パーシーとのロマンスもあったといわれるが、ジョアンナ・デニー（Joanna Denny）のようにロマンスはいずれも根拠こんきょがないとする歴史れきし家かもいる。同どう時代じだいのフランス側がわの一いち次じ史料しりょうによれば、アンは魅力みりょくに乏とぼしい女性じょせいであり、国王こくおうのお気きに入いりという以外いがいにこれといった特徴とくちょうがなかったと記録きろくされている（In the early 1530s, the Venetian ambassador Savorgnano wrote）。

やがてアンは、ヘンリー8世せいの愛人あいじんになるよう求もとめられた。

ヘンリー8世せいとキャサリンとの間あいだには王女おうじょメアリー（後ごのメアリー1世せい）しか子こがなく（早世そうせいした男子だんしがいたともされる）、ヘンリー8世せいは男子だんしの王位おうい継承けいしょう者しゃを切望せつぼうしていたものの、当初とうしょはアンを愛人あいじんにする程度ていどで満足まんぞくするはずだった。

しかし、アンから強硬きょうこうに王妃おうひの座ざを要求ようきゅうされ、さもなければ肉体にくたい関係かんけいは拒否きょひすると宣言せんげんされたため、ローマ教皇きょうこうクレメンス7世せいにキャサリンとの「離婚りこん許可きょか」を求もとめることになった。

国王こくおうの離婚りこん問題もんだい

王妃おうひの座ざを追おわれるキャサリンと、公衆こうしゅうの面前めんぜんで愛あいをささやく国王こくおうとアン・ブーリン（19世紀せいき画が）

カトリック教会きょうかいは離婚りこんを認みとめないが、離婚りこんではなく「結婚けっこんそのものが無効むこうであった」（婚姻こんいんの無効むこう）という認可にんかを与あたえることで事実じじつ上じょうの離婚りこんを可能かのうにする方法ほうほうがあった（実際じっさいに中世ちゅうせいの王族おうぞくや貴族きぞくは、教皇きょうこうの認可にんかを得えてこの方法ほうほうを利用りようしている）。

ヘンリー8世せいとキャサリンの場合ばあい、キャサリンが元々もともとヘンリーの兄あにアーサーの妻つまだったことが結婚けっこん無効むこうの理由りゆうになりえたが、教皇きょうこうユリウス2世せいから教会きょうかい法規ほうきによって特免とくめんを得えていたため、合法ごうほう的てきな結婚けっこんと見みなされていた。また、キャサリンの甥おいに当あたる神聖しんせいローマ皇帝こうていカール5世せい（スペイン王おうカルロス1世せい）も国際こくさい関係かんけいを考慮こうりょして反対はんたいしており、教皇きょうこう庁ちょうは許可きょかを出だすことが難むずかしかった。キャサリンは国民こくみんの人気にんきが高たかかったために、国内こくないからも反対はんたいの声こえが大おおきかった。

ヘンリー8世せいはこれに激怒げきどして、教皇きょうこう庁ちょうとの断絶だんぜつを決意けついした。こうしてイングランド国教こっきょう会かいの原型げんけいが成立せいりつすることになった。国王こくおう至上しじょう法ほうによって、イングランド国内こくないにおいて国王こくおうこそ宗教しゅうきょう的てきにも政治せいじ的てきにも最高さいこう指導しどう者しゃであることを宣言せんげんし、ヘンリーは1533年ねん5月にアンを正式せいしきな王妃おうひに迎むかえた。

これに反対はんたいしたトマス・モアは処刑しょけいされた。また、修道院しゅうどういん解散かいさんによってカトリックの修道院しゅうどういんの多おおくが解散かいさんさせられ、反対はんたいした多おおくの修道しゅうどう士しが処刑しょけいされた。

約やく1000日にちの王妃おうひとして

1533年ねん5月がつ23日にち、キャサリン王妃おうひとの結婚けっこんの無効むこうの宣言せんげんがなされた。6月1日にち、聖霊せいれい降臨こうりん祭さいの日ひに戴冠たいかん式しきが行おこなわれ、アンが正式せいしきな王妃おうひと宣言せんげんされる。

1533年ねん9月がつ、アンはヘンリー8世せいの第だい2王女おうじょとなるエリザベスを出産しゅっさんした。王子おうじ誕生たんじょうを望のぞんでいたヘンリー8世せいは王女おうじょ誕生たんじょうに落胆らくたんしたが、エリザベスには王位おうい継承けいしょう権けんが与あたえられた。アンは、王女おうじょの身分みぶんを剥奪はくだつされ庶子しょしに落おとされたメアリーに対たいし、エリザベスの侍女じじょとなることを強要きょうようした。アンはまた贅沢ぜいたくを好このみ、宮殿きゅうでんの改装かいそうや家具かぐ・衣装いしょう・宝石ほうせきなどに浪費ろうひした。一方いっぽう、ヘンリー8世せいはアンの侍女じじょの一人ひとりジェーン・シーモアへと心しん移うつりし、次第しだいにアンへの愛情あいじょうは薄うすれていった。

1536年ねん1月がつ、前ぜん王妃おうひキャサリンが幽閉ゆうへい先さきのキムボルトン城じょうで亡なくなった知しらせを聞きくと、アンとヘンリー8世せいは黄色おうしょくの衣装いしょうを着きて祝宴しゅくえんを開ひらき、ダンスを楽たのしんだ（黄色おうしょくはイギリスでは喜よろこびと祝いわいの意味いみを持もつ）と神聖しんせいロろーマ帝国まていこく及およびスペインの駐ちゅう英えい大使たいしだったウスタシュ・シャピュイは本国ほんごくに報告ほうこくしている。この行動こうどうを見みた人々ひとびとは不快ふかいに思おもい、2人ふたりがキャサリンを毒殺どくさつしたと噂うわさし合あった。一方いっぽうで黄色おうしょくはスペインを表あらわす色いろであり、2人ふたりは個人こじんとしてはキャサリンの訃報ふほうを悲かなしんでいたという記述きじゅつも当時とうじの文献ぶんけんにある。その後ご、アンは男児だんじを流産りゅうざんした。奇くしくもキャサリンの葬儀そうぎの日ひだった。男子だんしを産うまず、流産りゅうざんを繰くり返かえすアンから王おうの寵愛ちょうあいが離はなれたことを見みてとり、アンの敵てきたちは力ちからを増ました。

処刑しょけい

ロンドン塔とうのアン（19世紀せいき画が）

1536年ねん5月がつ1日にち、アンは結婚けっこんから2年ねん後ご、国王こくおう暗殺あんさつの容疑ようぎ、および不義ふぎ密通みっつうを行おこなったとして、反逆はんぎゃく罪ざいに問とわれた。5人にんの男性だんせいと姦通かんつうしたとされたが、うち1人にんは実みの兄弟きょうだいジョージ・ブーリンだったとされる。

同年どうねん5月がつ19日にち、反逆はんぎゃく、姦通かんつう、近親きんしん相姦そうかん及および魔術まじゅつという罪つみで死刑しけい判決はんけつを受うけ、ロンドン塔とうにて斬首ざんしゅ刑けいに処しょせられた。この時とき、ヘンリー8世せいはイングランドの死刑しけい執行しっこう人じんに処刑しょけいさせず、フランスのリールからジャン・ロムバウドという死刑しけい執行しっこう人じんを呼よび寄よせて執行しっこうさせたと伝つたえられている。また、アンが断だん首くびされ首くびだけになった後のち、明あきらかに何なにかを話はなそうとしていたという逸話いつわがある。

当時とうじのイングランドは斧おのを使つかって斬首ざんしゅしていたのだが、剣けんでの斬首ざんしゅを懇願こんがんするほど、アンは斧おのでの執行しっこうを嫌いやがったという。

補足ほそく

• 姦通かんつうについて、エリザベス1世せい研究けんきゅう家かのJ・ニールは著書ちょしょ『エリザベス女王じょおう』で「その（男子だんしを産うむために姦通かんつうした）可能かのう性せいはありえた」としている。
• アンの兄弟きょうだい姉妹しまいの生年せいねんは不ふ詳しょうで、アンの生年せいねんには諸説しょせつあり（ジェイン・ダン（Jane Dunn）は1501年ねん説せつ、アントニア・フレイザーとアリソン・ウィア（Alison Weir）は1500年ねんか1501年ねん説せつ、ジョアンナ・デニー（Joanna Denny）は1501年ねん説せつ、クリストファー・ヒバート（Christopher Hibert）は1509年ねん説せつ）、誕生たんじょうの順じゅんは明確めいかくではないながら、ジョージはおそらく末子まっしであったと考かんがえられている。
• アンと同おなじく最初さいしょの王妃おうひキャサリン・オブ・アラゴンの侍女じじょであった姉妹しまいメアリーは、アンが王妃おうひになる以前いぜんにヘンリー8世せいの愛人あいじんであったという。アンは「黒髪くろかみ、色いろ黒くろ、小柄こがら、やせ形がた」と当時とうじ美女びじょとはされない容姿ようしだったのに対たいし、メアリーの方ほうは「金髪きんぱつ、色白いろじろ、豊満ほうまん」という当時とうじの典型てんけい的てきな美女びじょだったようである。また母ははエリザベス・ハワードも娘むすめのアンたちと同様どうようにヘンリー8世せいの愛人あいじんだったといわれ、キャサリンの王妃おうひ戴冠たいかんに強硬きょうこうに反対はんたいした過去かこがあった。
• アンの容姿ようしについては、同どう時代じだいのフランスの年代ねんだい記録きろく者しゃが記録きろくを残のこしている。フランスは前ぜん王妃おうひキャサリンの生国しょうごくスペインと政治せいじ的てきに対立たいりつ関係かんけいにあり、ヘンリー8世せいに対たいして好意こうい的てきであったものの、アンに対たいしては終始しゅうし「国王こくおうが贔屓ひいきにしている以外いがい、これといって見みるべきところがない女性じょせい」と酷評こくひょうしている。
• アンは、かつての愛人あいじんだったノーサンバーランド伯爵はくしゃくヘンリー（ハル）・パーシーに対たいして、前ぜん王妃おうひの娘むすめメアリー1世せいを「殺ころす」と話はなしていた。裁判さいばんでは複数ふくすうの人間にんげんによって、ヘンリー8世せいの子供こどもたちに対たいする毒殺どくさつ未遂みすいの証言しょうげんも出でていた。
• 母方ははかたの従妹じゅうまいであるキャサリン・ハワードは、のちにヘンリー8世せいの5番目ばんめの王妃おうひとなったが、アン同様どうように姦通かんつう罪ざいの疑うたがいをかけられて処刑しょけいされた。その際さい、アンと弟おとうとジョージの近親きんしん相姦そうかん罪ざいを立証りっしょうする証言しょうげんを行おこなったジョージの妻つまジェーン・ブーリンも、キャサリンの侍女じじょとして姦通かんつうの手引てびきをしていたことが露見ろけんし、ともに処刑しょけいされた。
• アンの右手みぎてが6本ほん指ゆび（多た指ゆび症しょう）であったという説せつもあるが、1876年ねんの発掘はっくつの際さいには異常いじょうな点てんは見みられなかったという。
• アンは作曲さっきょくをよくしたが、死刑しけい宣告せんこく後ごにアンの残のこした書類しょるいは全すべて処分しょぶんされ、残のこっていない。次つぎにアンが公式こうしきに登場とうじょうするのは、娘むすめのエリザベス1世せいの戴冠たいかん式しきである。
• 当時とうじのプロテスタントはカトリックと違ちがい、英語えいごで聖書せいしょを読よむことを重要じゅうよう視ししていたため、アンも王妃おうひ時代じだい、自分じぶんの宮廷きゅうていに英語えいごの聖書せいしょを置おいていた。父ちちのトマスが外交がいこう特権とっけんを利用りようして、外国がいこくで印刷いんさつされた英語えいごの聖書せいしょを密輸入みつゆにゅうしたという説せつもある。当時とうじのプロテスタントの英語えいごの聖書せいしょも含ふくむ地下ちか出版しゅっぱん活動かつどうを、公おおやけの立場たちばで、アンが支援しえんしていたのが反逆はんぎゃく罪ざいと姦通かんつう罪ざいにつながったという説せつもある。

登場とうじょう作品さくひん

映画えいが

アンを演えんずるジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド

• デセプション（Anna Boleyn, 1920年ねん、ドイツ）

  監督かんとく：エルンスト・ルビッチ。アンをヘニー・ポルテン、ヘンリー8世せいをエミール・ヤニングスが演えんじた、この題材だいざいを扱あつかった最初さいしょ期きの作品さくひん。第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんで壊滅かいめつ的てきな打撃だげきを受うけたドイツにおいて、850万まんマルクもの莫大ばくだいな予算よさんを投入とうにゅうした超ちょう大作たいさくであった。なお、ヤニングスはルビッチが同どう時期じき、他たに手掛てがけた2本ほんの歴史れきし映画えいが『パッション』（Madame Dubarry）と『ファラオの恋こい』（Das Weib des Pharao）でも、ルイ15世せいとファラオを演えんじている（これらを総称そうしょうしてルビッチの歴史れきし三さん部ぶ作さくと呼よばれる）。

• ヘンリー八はち世せいの私生活しせいかつ（The Private Life of Henry VIII, 1933年ねん、イギリス）

  監督かんとく：アレクサンダー・コルダ。アンをマール・オベロン、ヘンリー8世せいをチャールズ・ロートンが演えんじた。ロートンは本ほん作さくの演技えんぎでアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしている。

• わが命いのちつきるとも（A Man for All Seasons, 1966年ねん、アメリカ）

  監督かんとく：フレッド・ジンネマン。ヘンリー8世せいとアンの結婚けっこんに最後さいごまで反対はんたいして断だん首くびされるトマス・モアの物語ものがたり。トーマスをポール・スコフィールド。アンをヴァネッサ・レッドグレーヴ、ヘンリー8世せいをロバート・ショウが演えんじた。オーソン・ウェルズ他た名優めいゆうも出演しゅつえん。第だい39回かいアカデミー賞しょう6部門ぶもん独占どくせんの名作めいさく。

• 1000日にちのアン（Anne of the Thousand Days, 1969年ねん、アメリカ）

  監督かんとく：チャールズ・ジャロット。アンをジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド、ヘンリー8世せいをリチャード・バートンが演えんじた。

• ブーリン家かの姉妹しまい（The Other Boleyn Girl, 2008年ねん、イギリス）

  監督かんとく：ジャスティン・チャドウィック。アンをナタリー・ポートマン、メアリーをスカーレット・ヨハンソン、ヘンリー8世せいをエリック・バナが演えんじた。

• スペンサー ダイアナの決意けつい（Spencer, 2021年ねん、イギリス・アメリカ・ドイツ・チリ）

  監督かんとく：パブロ・ラライン。ダイアナ皇太子こうたいし妃ひをクリステン・スチュワートが演えんじ、チャールズ皇太子こうたいしの不倫ふりんで揺ゆれる気持きもちを投影とうえいさせた存在そんざいであるアンをエイミー・マンソンが演えんじた。

テレビドラマ

• THE TUDORS〜背徳はいとくの王冠おうかん〜（2007年ねん、米べい加か愛あい英えい合作がっさく）
  • 演えんじ：ナタリー・ドーマー
• ウルフ・ホール（2015年ねん、英えいBBC）

  演えんじ：クレア・フォイ　ヒラリー・マンテルによる小説しょうせつ『ウルフ・ホール』、『罪人ざいにんを召めし出だせ』のドラマ化か

小説しょうせつ

• フィリッパ・グレゴリー 『ブーリン家かの姉妹しまい』、集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ、上巻じょうかん：ISBN 978-4-08-760560-0、下巻げかん：ISBN 978-4-08-760561-7
• フィリッパ・グレゴリー『ウルフ・ホール』、『罪人ざいにんを召めし出だせ』
• ロザリンド・マイルズ 『我わが名なはエリザベス』、近代きんだい文芸ぶんげい社しゃ、上うえ2004年ねん、下した2005年ねん
• Barnes, Margaret Campbell "Brief Gaudy Hour"
• Lofts, Norah "The Concubine"
• Meyer, Carolyn "Doomed Queen Anne", San Diego:Harcourt, 2002, ISBN 0152050868
• Plaidy, Jean "The lady in the tower", New York:Three river press, 1986, ISBN 1400047854
• Plaidy, Jean "Murder Most Royal", New York:Three river press, 1972, ISBN 1400082498

オペラ

• アンナ・ボレーナ - ガエターノ・ドニゼッティのオペラ。アン・ブーリンの処刑しょけいを題材だいざいとする。

漫画まんが

• こざき亜あ衣ころも『セシルの女王じょおう』

参考さんこう文献ぶんけん

• 石井いしい美樹子みきこ『薔薇ばらの冠かんむり』朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、1993年ねん、ISBN 4022566655
• 石井いしい美樹子みきこ『図説ずせつ ヨーロッパの王妃おうひ』（ふくろうの本ほん/世界せかいの歴史れきし）河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2006年ねん、ISBN 9784309760827
• 大野おおの真弓まゆみ『新版しんぱんイギリス史し』山川やまかわ出版しゅっぱん社しゃ、1983年ねん、ISBN 4634410109
• 小西こにし章子あきこ『華麗かれいなる二人ふたりの女王じょおうの闘たたかい』朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、1988年ねん、ISBN 4022605308
• ダイクストラ好子よしこ『王妃おうひの闘たたかい ―ヘンリー八はち世せいと六ろく人にんの妻つまたち』未知みち谷だに、2001年ねん、ISBN 9784896420333
• 渡辺わたなべみどり『英国えいこく王室おうしつ物語ものがたり ―ヘンリー八はち世せいと六ろく人にんの妃ひ』講談社こうだんしゃ* 渡辺わたなべみどり、ISBN 4062068664
• クリストファー・ヒバート 『女王じょおうエリザベス』（上うえ・下した）原はら書房しょぼう、ISBN 4562031468
• J・ニール『エリザベス女王じょおう』みすず書房しょぼう、1975年ねん、ISBN 9784622005001
• Denny, Joanna "Anne Boleyn", Portrait, 2004, ISBN 9780749950514
• Dunn, Jane "Elizabeth & Mary" , Herper Perennial, 2004, ISBN 9780006531920
• Starkey, David "Six Wives : The Queens of Henry VIII", Harper Collins USA, 2003
• Weir, Alison "The six wives of Henry VIII", Grove Pr, 1991, ISBN 0802136834