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インドリ

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インドリ
インドリ
インドリ Indri indri
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1][2]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約じょうやく附属ふぞくしょI
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
: 霊長れいちょう Primates
: インドリ Indridae
ぞく : インドリぞく Indri
E. Geoffroy, 1796[3][4]
たね : インドリ I. indri
学名がくめい
Indri indri (Gmelin, 1788)[3][4]
シノニム

Lemur indri Gmelin, 1788[4]

和名わみょう
インドリ[3][5][6]
英名えいめい
Indri[1][4][3][6]
分布域
分布ぶんぷいき

インドリ (学名がくめいIndri indri) は、霊長れいちょうインドリインドリぞく分類ぶんるいされる霊長れいちょうるいほんしゅのみでインドリぞく構成こうせいする(たんがた[3]

分布ぶんぷ[編集へんしゅう]

マダガスカル北東ほくとうからマンゴロがわ(Mangoro river)にかけて[4][6]

ほねから以前いぜん北部ほくぶ西部せいぶにも分布ぶんぷしていたとかんがえられている[6]

形態けいたい[編集へんしゅう]

あたまどうちょう体長たいちょう)57.5 - 69.5センチメートル[4]尾長おなが3 - 8センチメートル[4]体重たいじゅう6 - 7.5キログラム[6]現生げんなまのキツネザルるいなかでは最大さいだいしゅ[4][6]みじか[6]みみかいぼうじょう体毛たいもうおおわれる[6]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

名前なまえおよびぞくめいIndri原住民げんじゅうみんが「ほらろ」「あそこに」(there he is)のがあるindriもしくはindri izyとさけんだのをピエール・ソヌラほんたね呼称こしょう誤解ごかいしたことが由来ゆらいとされるが[3]実在じつざいするマダガスカルでは「ほらろ」は iry であり、ソヌラが誤解ごかいだけでなく間違まちがえた可能かのうせい示唆しさされている[4]現地げんちめいの endrina に由来ゆらいする可能かのうせいもある[3]

以下いか亜種あしゅ分類ぶんるいは、Quinn & Wilson(2002)にしたが[4]

  • Indri indri indri (Gmelin, 1788)
  • Indri indri variegatus Gray, 1870

生態せいたい[編集へんしゅう]

低地ていちにある雨林うりん生息せいそくする[6]ひるぎょうせい[6]。2 - 6とうのペアもしくは小規模しょうきぼ家族かぞくぐん形成けいせいして生活せいかつする[1][4][6]。8 - 30ヘクタール平均へいきん18ヘクタール)の行動こうどう圏内けんない生活せいかつする[6]れは1にちあたり300 - 700メートルを移動いどうする[4][6]。メスのほう優位ゆうい食場じきばしょ休憩きゅうけい場所ばしょからオスをはらうこともあるが、オスはメスをはらうことはない[5]性器せいきこすりつけるくさいつけ(ジェニタルマーキング)をおこない、オスはほおにあるにおいせんによるにおいつけ(セントマーキング)もおこな[5]。3キロメートルの距離きょりはなれていてもくことができるごえわしあいれの存在そんざい主張しゅちょうするため、同士どうし接触せっしょくすることはまずない[6]

植物しょくぶつはな果実かじつべる[6]地表ちひょうりてべることもある[6]

繁殖はんしょく様式ようしき胎生たいせい。1 - 3月に交尾こうびおこな[6]妊娠にんしん期間きかんは120 - 150にち[4][6]。5 - 6がつに1かいに1とうようじゅう[6]出産しゅっさん間隔かんかくは2 - 3ねん[1][4][6]ようじゅう生後せいご4 - 5かげつまでは母親ははおやむね生後せいご8かげつまでは母親ははおやつかまりながら移動いどうし、生後せいご12かげつ母親ははおやからはなれて移動いどうするようになる[6]生後せいご7 - 9ねんせい成熟せいじゅくする[4][6]

人間にんげんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

生息せいそくでは祖先そせん化身けしんかんがえられ、伝統でんとうてき保護ほご対象たいしょうとされ狩猟しゅりょうすることも禁止きんしされていた[6]

農地のうち開発かいはつ焼畑やきばた農業のうぎょう森林しんりん伐採ばっさいたきぎ採取さいしゅなどによる生息せいそく破壊はかいなどにより生息せいそくすう減少げんしょうしている[1][6]上記じょうきのようにほんたね狩猟しゅりょうすることは伝統でんとうてきにタブーとされていたが文化ぶんか変化へんか地域ちいきからの移民いみんによりやぶられ、食用しょくよう毛皮けがわ目的もくてき狩猟しゅりょうされることもある[1]。1975ねんのワシントン条約じょうやく発効はっこうからインドリ単位たんいでワシントン条約じょうやく附属ふぞくしょIに掲載けいさいされている[2]

画像がぞう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f King, T. et al., 2020. Indri indri. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T10826A115565566. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T10826A115565566.en. Downloaded on 01 August 2021.
  2. ^ a b UNEP (2021). Indri indri. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. [Accessed 01/08/2021]
  3. ^ a b c d e f g 岩本いわもと光雄みつおサルの分類ぶんるいめい(その8:原猿げんえん)」『霊長れいちょうるい研究けんきゅうだい5かん 2ごう日本にっぽん霊長れいちょうるい学会がっかい、1989ねん、129 - 141ぺーじ
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o Aleta Quinn & Don E. Wilson, "Indri indri," Mammalian Species, No. 694, American Society of Mammalogists, 2002, Pages 1 - 5. doi:10.1644/0.694.1
  5. ^ a b c 小山こやま直樹なおきからへと跳躍ちょうやく移動いどう インドリ」『動物どうぶつたちの地球ちきゅう 哺乳類ほにゅうるいI 5 キツネザル・ロリスほか だい8かん 41ごう 小山こやま直樹なおき編著へんちょ朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、1992ねん、140 - 141ぺーじ
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 小山こやま直樹なおき 「インドリ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ8 太平洋たいへいようインド洋いんどよう小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ講談社こうだんしゃ、2001ねん、157ぺーじ

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]