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エアバス・ヘリコプターズ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
エアバス・ヘリコプターズ
Airbus Helicopters
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち フランス マリニャーヌ
設立せつりつ 1992ねん
業種ぎょうしゅ 航空こうくう宇宙うちゅう
事業じぎょう内容ないよう ヘリコプター
売上うりあげだか 3.211ひゃくまんユーロ
従業じゅうぎょう員数いんずう 13,000にん
主要しゅよう株主かぶぬし EADS
外部がいぶリンク airbushelicopters
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エアバス・ヘリコプターズAirbus Helicopters旧称きゅうしょう ユーロコプター・グループEurocopter Group))は、世界せかい屈指くっし大手おおてヘリコプターメーカである。ユーロコプターはエアバス・グループ子会社こがいしゃであり、民間みんかん軍用ぐんよう双方そうほうのヘリコプターの製造せいぞう・サポートをおこなっている。

2020ねん世界せかい市場いちばシェアは48パーセント[1]

歴史れきし[編集へんしゅう]

1992ねんフランスアエロスパシアルドイツメッサーシュミット・ベルコウ・ブロームダイムラークライスラー・エアロスペース)の、双方そうほうのヘリコプター部門ぶもん合併がっぺいしてユーロコプターが設立せつりつされた。ユーロコプターはメッサーシュミットフォッケウルフリオレ・エ・オリビエブレリオ系譜けいふいだ企業きぎょうでもある[2]1995ねんはつ飛行ひこうし、フライ・バイ・ワイヤ採用さいようしたNHインダストリーズ NH90開発かいはつたずさわり、フェネストロン採用さいようしたEC 135開発かいはつした。2000ねんには親会社おやがいしゃ合併がっぺいし、EADSとなったことでユーロコプターの株主かぶぬし一元化いちげんかされ、EADSの完全かんぜん子会社こがいしゃとなった。2014ねん1がつブランド戦略せんりゃくのため「エアバス・ヘリコプターズ」に社名しゃめい変更へんこうした。これに先駆さきがけ、親会社おやがいしゃのEADSも社名しゃめいを「エアバス・グループ」に変更へんこうしている。

今日きょう、ドイツのドナウヴェルトオットブルンカッセルとスペインのマドリードアルバセテとフランスのマリニャーヌラ・クールヌーヴへ7つの工場こうじょう保有ほゆうしている。さらに世界中せかいじゅうに24しゃ子会社こがいしゃとしてユーロコプターと契約けいやくしている。

社報しゃほうとして季刊きかん『ローター・ジャーナル』を発行はっこうしている[3]

日本にっぽんにおいて[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいてはエアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社かぶしきがいしゃ輸入ゆにゅう販売はんばい整備せいび修理しゅうりおよび改造かいぞう操縦そうじゅう整備せいび訓練くんれんとうおこなっている。以前いぜん伊藤忠商事いとうちゅうしょうじ株式かぶしきの90%を保有ほゆうするユーロヘリ株式会社かぶしきがいしゃ日本にっぽんにおけるユーロコプターのそう代理だいりてんとなっていたが、ユーロコプターが伊藤忠商事いとうちゅうしょうじ保有ほゆうするユーロヘリの株式かぶしき90%のうち80%を子会社こがいしゃし、2009ねん4がつ1にちから社名しゃめいをユーロコプター・ジャパン[注釈ちゅうしゃく 1]に、2014ねん1がつ8にちげん社名しゃめい変更へんこうした[6]

兵庫ひょうごけん神戸こうべ神戸こうべ空港くうこうしまに、2012ねん4がつ整備せいびじょう訓練くんれん施設しせつ拠点きょてんとなる格納庫かくのうこ設置せっちされた[5][7][8]

製品せいひん[編集へんしゅう]

製品せいひんはすべて回転かいてんつばさ(ヘリコプター)であり、固定こていつばさなどは製造せいぞうしていない。またエアバス・ヘリコプターズへの社名しゃめい変更へんこうともな生産せいさんちゅう製品せいひんめい変更へんこうしている。[9]

民間みんかんよう[編集へんしゅう]

画像がぞう(所属しょぞく) 機種きしゅめい特徴とくちょう エンジン はつ飛行ひこう 乗員じょういん / 乗客じょうきゃく

ポーランド・個人こじん所有しょゆう
EC120
コリブリ(Colibri
ターボメカ・アリウス2F x 1 1994/4/21 2人ふたり / 5にん

イタリア消防しょうぼうヘリ
AS350
エキュレイユ(Ecureuil
小型こがた単発たんぱつ
ターボメカ・アリエル1B x 1 1974/6/27 2人ふたり / 4にん

日本にっぽん民間みんかん救急きゅうきゅうヘリ
AS355
エキュレイユ2
小型こがた双発そうはつ
ターボメカ・アリウス1A x 1 1979/10/3 2人ふたり / 4にん

ポーランド・個人こじん所有しょゆう
EC130(en)
小型こがた単発たんぱつ
ターボメカ・アリエル2B1 x 1 1999/6 2人ふたり / 6にん

読売新聞社よみうりしんぶんしゃ所有しょゆう
EC135
小型こがた双発そうはつ
P&W 206B2 または
ターボメカ・アリウス2B2 x 2
1994/2/15 2人ふたり / 6にん

ウルム連邦れんぽうぐん病院びょういん所属しょぞく
BK117(MBB/川崎かわさき
メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム川崎重工かわさきじゅうこう共同きょうどう開発かいはつ
ターボメカ・アリエル1E x 2 1979/6/13 2人ふたり / 9にん

2011ねんパリ航空こうくうショー
EC145T2
BK117C2の改良かいりょうばん
ターボメカ・アリエル2E x 2 1979/6/13 2人ふたり / 9にん

朝日新聞社あさひしんぶんしゃ所有しょゆう
AS365
ドーファン(Dauphin
消防しょうぼう警察けいさつ報道ほうどう輸送ゆそうなど、あらゆる用途ようと運用うんようされる中型ちゅうがた
ターボメカ・アリエル2C x 2 1965/4 2人ふたり / 12にん

フジテレビジョン所有しょゆう
EC155
ドーファン(Dauphin
AS365を高性能こうせいのうてい騒音そうおんした機体きたい
ターボメカ・アリエル2C1 x 2 1965/4
(SA365として)
2人ふたり / 11にん

ドイツ連邦れんぽう警察けいさつしょ所属しょぞく
AS332
シュペル・ピューマ(Super Puma
重量じゅうりょう物資ぶっし輸送ゆそう使用しようされる大型おおがた
ターボメカ・マキラ1A1 x 2 1978/9/13 2人ふたり / 24にん

海上保安庁かいじょうほあんちょう所属しょぞく
EC225
シュペル・ピューマ マークII+(Super Puma mkII+
AS332の機能きのう整備せいびせい向上こうじょうした機体きたい
ターボメカ・チェルモC x 2 2000/11 2人ふたり / 21にん

エアバス・ヘリコプター所有しょゆうのデモ
EC175 プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PT6C-67E x 2 2009/12 2人ふたり/16にん

軍用ぐんよう[編集へんしゅう]

画像がぞう(所属しょぞく) 機種きしゅめい特徴とくちょう

スペイン空軍くうぐん所属しょぞく
EC120B
コリブリ(Colibri
EC120の軍用ぐんようがた小型こがた汎用はんようヘリ

デンマーク空軍くうぐん所属しょぞく
AS550
フェニック(Fennec
AS350 エキュレイユの軍用ぐんようがた小型こがた汎用はんようヘリ

アルゼンチン海軍かいぐん所属しょぞく
AS555
フェニック2(Fennec 2
AS355 エキュレイユ2の軍用ぐんようがたであり、AS550 フェニックの双発そうはつがた

スイス空軍くうぐん所属しょぞく
EC635(en)
EC135の軍用ぐんよう

アメリカ陸軍りくぐん所属しょぞく
UH-72
ラコタ (Lacota
EC145の軍用ぐんようがた

イスラエル空軍くうぐん所属しょぞく
AS565
パンテル(Panther
AS365 ドーファンの軍用ぐんようがた
AS565UB - 陸軍りくぐん対戦たいせんしゃ攻撃こうげきがた
AS565SB - 海軍かいぐんたいせんたい水上すいじょうせん捜索そうさく救難きゅうなんがた

スイス空軍くうぐん所属しょぞく
AS532
クーガー(Cougar
AS332 シュペルピューマの軍用ぐんようがた汎用はんよう輸送ゆそうがただが武装ぶそうタイプもある

パリエアショーでのデモンストレーション
EC725
クーガーMkII+(Cougar MKII+
AS532のキャビンを大型おおがた搭載とうさい重量じゅうりょうげた機体きたい

ドイツ連邦れんぽうぐん所属しょぞく
EC665Tiger
戦闘せんとうヘリ

ドイツ国際こくさい航空こうくうショーでのデモンストレーション
NH90
4カ国かこく共同きょうどう開発かいはつ大型おおがたヘリ(NHインダストリーズ)

製品せいひん特徴とくちょう[編集へんしゅう]

メインローターの回転かいてん方向ほうこう[編集へんしゅう]

ユーロコプターの機体きたいなかきゅうアエロスパシアルの機体きたいは、メインローターがうえから時計とけいまわりに回転かいてんしている。一方いっぽう米国べいこくメーカーははん時計とけいまわりであることがおおい。これによってテイル・ロータが発生はっせいしている推力すいりょくきもぎゃくになるため、推力すいりょく変化へんかさせたさいのパイロットによるアンチトルク操作そうさぎゃくになる、よって機種きしゅ転換てんかんする場合ばあいにはそのてんにおいて考慮こうりょ必要ひつようである。

フェネストロン[編集へんしゅう]

フェネストロン

製品せいひんおおくにはシュド・アビアシオン時代じだい開発かいはつされたダクテッドファンかたテイルローターフェネストロン』が採用さいようされている。これは一般いっぱんてきなテイルローターよりも安全あんぜんで、効率こうりつたかいと同社どうしゃ主張しゅちょうしている。また、騒音そうおんちいさいこともおおきなセールスポイントとしている。なお、すでに特許とっきょれているため他社たしゃでも採用さいようされている。

騒音そうおん対策たいさく[編集へんしゅう]

フェネストロン以外いがいにも騒音そうおん対策たいさくちかられており、2010ねんにはメインローターのブレード先端せんたん後退こうたいさせた変形へんけいつばさとすることで騒音そうおん低減ていげんする「ブルーエッジ」とばれる技術ぎじゅつ開発かいはつした[10]。またブレードの後部こうぶにあるフラップをうごかすことで、周期しゅうきてき発生はっせいするヘリ特有とくゆう騒音そうおん低減ていげんする「ブルーパルス」という対策たいさく技術ぎじゅつ同時どうじ発表はっぴょうした。

開発かいはつちゅう製品せいひん[編集へんしゅう]

世界せかい記録きろく[編集へんしゅう]

  • 2005ねん5月14にち、ユーロコプターしゃ所属しょぞくのパイロットの操縦そうじゅうにより、エベレスト山頂さんちょうへの着陸ちゃくりく成功せいこう航空機こうくうきによる世界せかい最高さいこう高度こうど着陸ちゃくりく記録きろく達成たっせいした。使用しようした機体きたいAS350

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ その、2012ねん4がつ1にちにユーロコプタージャパンと100%出資しゅっし子会社こがいしゃであるユーロコプタージャパンT&E(全日空ぜんにっくう整備せいびのヘリコプター部門ぶもん分社ぶんしゃ)と合併がっぺい[4][5]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Global helicopter market share by manufacturer” (英語えいご). Statista英語えいごばん (2022ねん7がつ15にち). 2023ねん2がつ9にち閲覧えつらん
  2. ^ Genealogy : EADS, aerospatiale helicopters - Eurocopter, an EADS company” (英語えいご). 2010ねん12月9にち閲覧えつらん
  3. ^ ローター・ジャーナル|ヘリコプターの世界せかい|エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社かぶしきがいしゃ
  4. ^ 会社かいしゃ合併がっぺいかんするおらせ - 2012ねん3がつ29にち ユーロコプタージャパン ニュース
  5. ^ a b ユーロコプター、日本にっぽんさらなる成長せいちょうをめざし合併がっぺい神戸こうべ空港くうこうしん格納庫かくのうこへの移転いてん - 2012ねん4がつ16にち ユーロコプタージャパン ニュース
  6. ^ 社名しゃめい変更へんこうのおらせ - 2014ねん1がつ8にち エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン ニュース
  7. ^ 神戸こうべ空港くうこうとうふつヘリ会社かいしゃ すうじゅうおくえん投資とうし整備せいびじょう設置せっち - 2010ねん9がつ9にち 朝日新聞あさひしんぶん
  8. ^ ヘリ世界せかい最大手さいおおて日本にっぽん法人ほうじん 神戸こうべ空港くうこう格納庫かくのうこ - 2012/04/17 21:51 神戸こうべ新聞しんぶん
  9. ^ エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン株式会社かぶしきがいしゃ ニュース 製品せいひんめい変更へんこうについて 2015ねん03がつ11にち
  10. ^ Airbus Helicopters focusing on new technologies for cleaner, more efficient and higher-performance rotorcraft

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]