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カラー・オブ・ハート

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
カラー・オブ・ハート
Pleasantville
監督かんとく ゲイリー・ロス
脚本きゃくほん ゲイリー・ロス
製作せいさく ゲイリー・ロス
スティーヴン・ソダーバーグ
ジョン・キリック
ロバート・J・デガス
製作せいさくそう指揮しき マイケル・デ・ルカ
メアリー・ペアレント
出演しゅつえんしゃ トビー・マグワイア
リース・ウィザースプーン
ジョアン・アレン
ウィリアム・H・メイシー
音楽おんがく ランディ・ニューマン
主題歌しゅだいか フィオナ・アップル
アクロス・ザ・ユニバース
撮影さつえい ジョン・リンドリー
編集へんしゅう ウィリアム・ゴールデンバーグ
製作せいさく会社かいしゃ ニュー・ライン・シネマ
Larger Than Life Productions
配給はいきゅう アメリカ合衆国の旗 ニュー・ライン・シネマ
日本の旗 SPE
公開こうかい アメリカ合衆国の旗 1998ねん11月1にち
日本の旗 1999ねん5月22にち
上映じょうえい時間じかん 124ふん
製作せいさくこく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご 英語えいご
製作せいさく $60,000,000[1]
興行こうぎょう収入しゅうにゅう $49,805,462[1]
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カラー・オブ・ハート』(Pleasantville)は、1998ねん製作せいさくされたトビー・マグワイア主演しゅえんファンタジー映画えいが

概要がいよう[編集へんしゅう]

トム・ハンクスアカデミー主演しゅえん男優だんゆうしょうにノミネートされた『ビッグ』の脚本きゃくほんがけたゲイリー・ロスのはつ監督かんとく作品さくひん製作せいさくには『トラフィック』でアカデミー監督かんとくしょう受賞じゅしょうしたスティーヴン・ソダーバーグ参加さんかしており、わかトビー・マグワイアリース・ウィザースプーン共演きょうえんした。

モノクロの世界せかい主人公しゅじんこうたちの影響えいきょういろあざやかなに変化へんかしていくさま見所みどころのひとつとなっている。

あらすじ[編集へんしゅう]

1958ねん、とある高校こうこうかよ双子ふたご兄妹きょうだい、デイビッド(トビー・マグワイア)とジェニファー(リース・ウィザースプーン)。こい化粧けしょういそがしく、自分じぶん大好だいすきなカラっぽで空虚くうきょなイマドキむすめのジェニファーとは対照たいしょうてきに、デイビッドは50年代ねんだい白黒しろくろテレビドラマ『プレザントヴィル』に夢中むちゅうのオタク気質きしつ。あるよる、テレビのいになった2人ふたりは、その拍子ひょうしにリモコンをこわしてしまう。するとそこへ、タイミングよく修理工しゅうりこう老人ろうじんドン・ノッツ)がやってて、2人ふたり不思議ふしぎなリモコンを手渡てわたした。修理工しゅうりこうかえったのちあたらしいリモコンでテレビをつけると、2人ふたりはテレビドラマの『プレザントヴィル』の世界せかいはいんでしまう。

そこはすべてが白黒しろくろで、おな毎日まいにちかえ世界せかい。そのうえどこまでも純粋じゅんすいである意味いみ世間せけんらず?な住民じゅうみんんでいて、犯罪はんざいければドラッグも不倫ふりんもセックスもない、健全けんぜんなにもかもが完璧かんぺきまちだった。そんな環境かんきょう戸惑とまどうデイビッドとジェニファーのまえあらわれたのは、どうやら2人ふたり両親りょうしんらしいジョージ(ウィリアム・H・メイシー)とつまのベティ(ジョアン・アレン)。とりあえず2人ふたりは、子供こどものふりをしてその世界せかいむことにする。現代げんだいのジェニファーは、時代遅じだいおくれのえない環境かんきょう嫌気いやけしている様子ようすだが、デイビッドはビル(ジェフ・ダニエルズ)の経営けいえいするダイナーでアルバイトもつけ、そこそこ充実じゅうじつした生活せいかつおくっているようだった。

ある、ジェニファーは欲求よっきゅう不満ふまんから、ちょっとしたおもいつきで悪戯いたずらのようにバスケキャプテンのスキップ(ポール・ウォーカー)と性行為せいこういおこなってしまい、その行動こうどう平和へいわな“プレザントヴィル”の世界せかい変化へんかこすきっかけとなる。ジェニファーが現代げんだいからんだ価値かちかんが、プレザントヴィルの人々ひとびと影響えいきょうあたえてしまったのだ。そしてそれは白黒しろくろ世界せかい次第しだいに「いろ」がもたらされていくという変化へんかによって象徴しょうちょうてきえがかれる。部外ぶがいしゃである自分じぶんたちがプレザントヴィルの世界せかい影響えいきょうあたえていってしまうことをおそれたデイビッドは、はじめはジェニファーの行動こうどうめようとする。しかし、そのような「変化へんか」に興味きょうみち、このましいものとして積極せっきょくてきれようとしはじめた周囲しゅういのティーンネイジャーたちをるにつれ、デイビッド自身じしん次第しだい周囲しゅうい人々ひとびとにそれまでとはちがったかんがかたや、やりかたや、知識ちしきひろめはじめる。

しかし、そのような変化へんかこのまない人々ひとびともいた。保守ほしゅてきかんがかたつプレザントヴィルの男性だんせいたちである。デイビッドとジェニファーがもちこんだ価値かちかんは、平和へいわおだやかだったプレザントヴィルのまちに、秩序ちつじょやモラルの崩壊ほうかいをもたらすのではないか、ひいては、それまできずいてきた自分じぶんたちの地位ちいおびやかされるのではないかとおそれたのである。まち次第しだいに、あたらしい価値かちかんこのみ、変化へんかれようとする「カラーの」人々ひとびとと、それまでの価値かちかんこのみ、変化へんかきらう「白黒しろくろの」人々ひとびととのあいだ深刻しんこく対立たいりつんでいく・・・

テーマ[編集へんしゅう]

この映画えいがは、一見いっけんすると、50年代ねんだいのテレビドラマの世界せかい現代げんだいのティーンネイジャー(デイビッド、ジェニファー)がはいんでしまったらどうなるか…?というドタバタと、かれらが様々さまざま出来事できごととおして成長せいちょうする様子ようすえがいただけのようにおもわれる。しかし見方みかたによっては、この映画えいがたんなるコメディーにとどまらず、アメリカが内包ないほうする様々さまざま価値かちかん対立たいりつ(よく"culture wars"とわれる)をあざやかに、とき辛辣しんらつえがいたアレゴリー(寓話ぐうわ)だとも解釈かいしゃくできる。

監督かんとくのゲイリー・ロスは、つぎのようにべている。「この映画えいがは、個々人ここじん抑圧よくあつされた意識いしきが、おおきな政治せいじてき抑圧よくあつにつながっていくという事実じじつについてかたられている。わたしたちはわたしたちの内部ないぶにあるなにか、つまり“変化へんかする”ことにたいしておそれをいだきがちである。この映画えいがは、そういった“おそれ”を様々さまざま事象じしょうえてみようというこころみである。そうすることで、わたしたちの社会しゃかいかかえるおおくのみにく状況じょうきょうくなっていくのではないか。」

ゲイリー・ロスの言葉ことば裏付うらづけるように、この映画えいがには過去かこ歴史れきしてき出来事できごとからおおくの“引用いんよう”がなされている。(それらはときにあまりにも効果こうかてきに、的確てきかくに、あざやかにもちいられているので、物語ものがたりちゅうではほとんど意識いしきされないものもある。)れいをあげると、

などである。

アメリカ国内こくないでの政治せいじてき対立たいりつ保守ほしゅ主義しゅぎてき共和党きょうわとう進歩しんぽ主義しゅぎてき民主党みんしゅとう対立たいりつはあまりにも有名ゆうめいだが、それは前述ぜんじゅつ価値かちかん対立たいりつ("culture wars")と密接みっせつにつながっている。この映画えいがは、前述ぜんじゅつのような“引用いんよう”をとおして、それらの対立たいりつあざやかにえがき、そして「変化へんか」や「多様たよう価値かち」をこのましいものとして描写びょうしゃしているものとおもわれる。

キャスト[編集へんしゅう]

役名やくめい 俳優はいゆう 日本語にほんご吹替
デイビッド トビー・マグワイア 草尾くさおあつし
ジェニファー リース・ウィザースプーン 松本まつもと梨香りか
ジョージ・パーカー ウィリアム・H・メイシー 掛川かけがわ裕彦ひろひこ
ベティ・パーカー ジョアン・アレン 一城かずきみゆまれ
ビル・ジョンソン ジェフ・ダニエルズ 井上いのうえ和彦かずひこ
テレビ修理工しゅうりこう ドン・ノッツ 青野あおのたけし
ビッグ・ボブ J・T・ウォルシュ 野島のじま昭生あきお
スキップ・マーティン ポール・ウォーカー わたしあつし

スタッフ[編集へんしゅう]

サウンドトラック[編集へんしゅう]

サウンドトラック・アルバムは1998ねんソニー・ミュージック・サウンドトラックスよりリリースされた [2]収録しゅうろくきょく下記かきとおり:

  1. フィオナ・アップル - " Across The Universe" (Lennon-McCartney) 5:07
  2. ロバート&ジョニー – "Dream Girl" (Johnny Mitchell, Robert Carr) 1:57
  3. ジーン・ヴィンセント – "Be-Bop-A-Lula" (Gene Vincent, Tex Davis) 2:36
  4. ラリー・ウィリアムズ - "Lawdy Miss Clawdy" (Lloyd Price)2:11
  5. ビリー・ウォード&ザ・ドミノス - "Sixty Minute Man" (William Ward, Rose Marks) 2:28
  6. デイヴ・ブルーベック・カルテット - "Take Five" (Paul Desmond) 5:25
  7. エタ・ジェイムズ - "At Last" (Harry Warren, Mack Gordon) 3:00
  8. エルヴィス・プレスリー - "(Let Me Be Your) Teddy Bear" (Bernie Lowe, Kal Mann)1:47
  9. バディ・ホリー&ザ・クリケッツ - "Rave On" (Bill Tilghman, Norman Petty, Sunny West) 1:49
  10. フィオナ・アップル - "Please Send Me Someone To Love" (Percy Mayfield)4:01
  11. マイルス・デイヴィス - "So What" (Miles Davis) 9:04
  12. ランディ・ニューマン - "Suite From Pleasantville" (Randy Newman) 8:11

評価ひょうか[編集へんしゅう]

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは96けんのレビューで支持しじりつは85%、平均へいきんてんは7.70/10となった[3]Metacriticでは32けんのレビューをもと加重かじゅう平均へいきんが71/100となった[4]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b Pleasantville (1998)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2010ねん2がつ5にち閲覧えつらん
  2. ^ Discogs: Various – Music From The Motion Picture Pleasantville
  3. ^ Pleasantville (1998)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022ねん7がつ9にち閲覧えつらん
  4. ^ Pleasantville Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022ねん7がつ9にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]