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キ65 (航空機こうくうき)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

キ65は、大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん計画けいかくした戦闘せんとうもしくは襲撃しゅうげき実機じっき製作せいさくされていない。

概要がいよう

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計画けいかく当初とうしょ、キ65は1940ねん昭和しょうわ15ねん)7がつ23にち三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうたいして試作しさく指示しじ交付こうふされた単発たんぱつ単座たんざ襲撃しゅうげきだった[1]三菱みつびし交付こうふされた設計せっけい基礎きそ要項ようこうもとづき、三菱みつびしハ101[1]あるいは「ハ102空冷くうれいふくれつほしがた14気筒きとうエンジン[2][3]はなれのぼり1,080 hp[4])を装備そうびした機体きたい研究けんきゅうすすめ、試作しさく初号しょごう1942ねん昭和しょうわ17ねん)3がつまでに完成かんせいさせる予定よていだった[1][5]

しかし、海軍かいぐんじゅうよんためし局地きょくち戦闘せんとう(のちの「雷電らいでん」)の計器けいき武装ぶそうなどをしょう改修かいしゅうした機体きたい採用さいよう検討けんとうした陸軍りくぐん[1][3][5]三菱みつびし開発かいはつ作業さぎょう多忙たぼうきわめていたこともかんがみて[5]1941ねん昭和しょうわ16ねんはるころ[3][5](あるいは1940ねんあきころ[1])に、キ65の試作しさく計画けいかく完全かんぜん新規しんき設計せっけい襲撃しゅうげきからじゅうよんためしきょくせん改造かいぞうじゅう単座たんざ戦闘せんとうへと変更へんこうした[1][3][5]。この段階だんかいでの試作しさく初号しょごう完成かんせい予定よていは、1942ねん12がつだった[1]

だが、じゅうよんためしきょくせん開発かいはつ難航なんこうしていたため三菱みつびしたいする正式せいしき試作しさく発注はっちゅうおこなわれず[5]わって陸軍りくぐんは1942ねん航空こうくう技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょこう技研ぎけん)と満州まんしゅう飛行機ひこうきまん)にたいして[1]高性能こうせいのう防空ぼうくう戦闘せんとうたる[6]じゅう単座たんざ戦闘せんとうキ65の試作しさく指示しじおこなった[1][3]こう技研ぎけんない設置せっちされたまん特別とくべつはん[1]、これをけてぜん金属きんぞくせい単発たんぱつていつばさ配置はいち単葉たんよう戦闘せんとう基礎きそ設計せっけいおこなった[6]実機じっき試作しさく3増加ぞうか試作しさく9[1][3][7])の試作しさく陸軍りくぐん航空こうくう工廠こうしょうおこなわれる予定よていであり[7]1943ねん昭和しょうわ18ねん)7がつ初号しょごう完成かんせい1944ねん昭和しょうわ19ねん)5がつ審査しんさ完了かんりょうさせ[1][3][7]まんでの生産せいさんはいることを計画けいかくしていたが[3][7]、1943ねんなかばの機種きしゅ統合とうごう整理せいりによって[7]設計せっけいのみで計画けいかく中止ちゅうしされた[1]。その、キ65ののちかたちキ98計画けいかく開始かいしされた[8]

なお、まんはそれぞれ三菱みつびしハ111空冷くうれいふくれつほしがた14気筒きとう三菱みつびしハ211-I」および「ハ211-V」空冷くうれいふくれつほしがた18気筒きとうエンジンを搭載とうさいした3種類しゅるい存在そんざいし、ハ111搭載とうさいが「キ65かぶと」、ハ211-I搭載とうさいが「キ65おつ」、ハ211-V搭載とうさいが「キ65へい」だとするせつ存在そんざいする[7]

しょもと計画けいかく

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三菱みつびし襲撃しゅうげき

出典しゅってん:『日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかん』 65・254ぺーじ

  • 全長ぜんちょう:9.50 m
  • 全幅ぜんぷく:10.80 m
  • 主翼しゅよく面積めんせき:20.0 m2
  • 全備ぜんび重量じゅうりょう:2,720 kg
  • エンジン:三菱みつびし ハ101 空冷くうれいふくれつほしがた14気筒きとうはなれのぼり1,530 hp) × 1
  • 最大さいだい速度そくど:620 km/h
  • 巡航じゅんこう速度そくど:420 km/h
  • 航続こうぞく時間じかん:7.5時間じかんぞうそう使用しよう
  • 武装ぶそう
    7.7mm固定こてい機関きかんじゅうはちきゅうしき × 2(胴体どうたい
    20mm固定こてい機関きかんほうホ5 × 2(主翼しゅよく
    ばくだん標準ひょうじゅん100 kgまたはガス雨下うか装置そうち
  • 乗員じょういん:1めい
まん・キ65おつ

出典しゅってん:『日本航空にほんこうくうそうあつまり 立川たちかわ陸軍りくぐん航空こうくう工廠こうしょうまんにちこくへん』 151ぺーじ、『日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかん』 65・66ぺーじ

  • 全長ぜんちょう:9.70 m
  • 全幅ぜんぷく:12.50 m
  • 全高ぜんこう:2.97 m
  • 主翼しゅよく面積めんせき:24.0 m2
  • 自重じちょう:2,850 kg[9]または3,050 kg[6]
  • 全備ぜんび重量じゅうりょう:4,136 kg
  • エンジン:三菱みつびし ハ211-I 空冷くうれいふくれつほしがた18気筒きとうはなれのぼり2,200 hp) × 1
  • 最大さいだい速度そくど:680 km/h
  • 武装ぶそう
    12.7mm固定こてい機関きかんじゅうホ103 × 2(機首きしゅ
    20mm固定こてい機関きかんほうホ5 × 2(主翼しゅよく
  • 乗員じょういん:1めい

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかん』 65ぺーじ
  2. ^ 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく計画けいかく 1943〜1945』 61・204ぺーじ
  3. ^ a b c d e f g h 決定けっていばん 日本にっぽん陸軍りくぐん』 55ぺーじ
  4. ^ 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかん』 237ぺーじ
  5. ^ a b c d e f 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく計画けいかく 1943〜1945』 61ぺーじ
  6. ^ a b c 日本航空にほんこうくうそうあつまり 立川たちかわ陸軍りくぐん航空こうくう工廠こうしょうまんにちこくへん』 151ぺーじ
  7. ^ a b c d e f 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく計画けいかく 1943〜1945』 62ぺーじ
  8. ^ 決定けっていばん 日本にっぽん陸軍りくぐん』 55・76ぺーじ
  9. ^ 日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかん』 66ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 秋本あきもとみのる日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく大鑑たいかんたけなわとうしゃ、2008ねん、65,66,237,254ぺーじISBN 978-4-87357-233-8 
  • 佐原さはらあきら日本にっぽん陸軍りくぐん試作しさく計画けいかく 1943〜1945』イカロス出版いかろすしゅっぱん、2006ねん、61,62ぺーじISBN 978-4-87149-801-2 
  • 歴史れきしぐんぞう編集へんしゅう へん決定けっていばん 日本にっぽん陸軍りくぐん学研がっけんパブリッシング、2011ねん、55,76ぺーじISBN 978-4-05-606220-5 
  • 野沢のざわただし日本航空にほんこうくうそうあつまり 立川たちかわ陸軍りくぐん航空こうくう工廠こうしょうまんにちこくへん出版しゅっぱん協同きょうどうしゃ、1980ねん、151ぺーじ全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:80027840